小渕内閣の経済戦略会議委員、森内閣のIT戦略会議委員、小泉内閣の経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、総務大臣、郵政民営化担当大臣を歴任。元参議院議員。
1973ー
一橋大学卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。1981年、同設備投資研究所勤務。
1981年、ハーバード大学、ペンシルバニア大学客員研究員。ハーバード大時代のテーマは設備投資に関する合理的期待の実証研究。
1982年、大蔵省財政金融研究室(後の財政金融研究所)へ出向し、次席主任研究官となる。
当初は二年の予定だったが、行動力がありローレンス・サマーズ(経済学者、ハーバード大学学長・合衆国財務長官を歴任)やジェフリー・サックス(経済学者、コロンビア大学地球研究所所長、タイムズ『世界で最も影響力のある100人』に連続して選出された唯一の学者)と知り合いだった竹中を気に入った長富裕一郎次長(後の関税局長)の希望で、五年間勤務。長富からは研究所への移籍を打診されるもこれを断る。
同研究所在籍中の1984年、留学時代の成果をまとめた『開発研究と設備投資の経済学』(東洋経済新報社)でサントリー学芸賞を受賞。
大阪大学経済学部教授を勤めていた本間正明の誘いで、1984年大阪大学経済学部助教授に就任し、以降は研究者としての道を歩む。母校一橋大学にて前述の論文(『開発研究と設備投資の経済学』)で論文博士号の取得を試みるも、「あまりに初歩的すぎる」などとの意見が一部より出て教授会の審査に不合格となる。後にこの事態は山澤逸平(一橋大名誉教授・現国際大学学長)によって、「一橋大の失態だ」と語られた。
1987年、『対外不均衡のマクロ分析』(東洋経済新報社)でエコノミスト賞受賞。
1989年、日本開発銀行を退職し、当時ハーバード大学教授を務めていたジェフリー・サックスの誘いでハーバード大学客員准教授および国際経済研究所(Institute of International Economics)客員フェローに就任。
1990−
1990年、慶應義塾大学総合政策学部教授を勤めていた加藤寛から誘われ同学助教授に就任。
1993年にはアメリカ合衆国に渡り、コロンビア大学ビジネススクール(Columbia Business School)の「日本経営研究センター」客員研究員に就任。1996年に帰国、慶應義塾大学教授に就任。
1998年、小渕内閣の経済戦略会議にて委員に就任。会議の理論的支柱となる。日本の短期経済政策には金融健全化と大胆な財政出動を伴う追加的景気政策が必要とし、内閣総理大臣小渕恵三に対し「10兆円を大きく上回る規模の追加的財政出動」などを提言。続く森内閣でもIT戦略会議にて委員を務める。
2001年に発足した小泉内閣では経済財政政策担当大臣と金融担当大臣を兼任。
2004年、第20回参議院通常選挙に自民党比例代表で出馬。結果、70万票を獲得しトップ当選。同年9月、第二次小泉内閣に参議院議員として経済財政政策担当大臣と郵政民営化担当大臣に就任。小泉内閣の経済閣僚として「聖域無き構造改革」を推進。2005年9月の第三次小泉内閣においても留任。
2005年10月、第三次小泉改造内閣においては総務大臣兼郵政民営化担当大臣を担当。NHKの民営化に乗り出すも頓挫。
2006年には政界引退を表明し、慶應義塾大学での研究教育活動に復帰することを発表。国務大臣の在任期間1980日(2001年4月26日 - 2006年9月26日)は戦後の連続最長在任記録である。
ー現在
政界引退後は慶應義塾大学(グローバルセキュリティ研究所所長、大学院メディアデザイン研究科教授、総合政策学部教授)での活動のほか、日本経済研究センター特別顧問、アカデミーヒルズ理事長、関西大学客員教授、株式会社パソナ(人材派遣業)の特別顧問をつとめている。
また、自民党の河野太郎、山本一太、世耕弘成らが結成した勉強会「プロジェクト日本復活」では顧問に就任している。
出来事
- 自身が教授を務める東洋大学に所属する学生から〈労働者派遣法の改悪は、自らが会長を務める(人材派遣)会社の利権獲得に通じていた〉〈まさに国家の私物化〉〈こんな男がいる大学に在籍していることが、僕は恥ずかしい〉などという内容のビラを大学内で撒かれた[3][4] 。
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竹中平蔵の悪政まとめ!日本破壊へ何をしたのか分かりやすく解説! | menslog
落選政治家への待遇
自身が顧問を務める株式会社パソナが落選した政治家達の面倒を見ている。
それらの議員の多くは後に市長や国会議員などに返り咲いていることから、政治家や官僚がパソナや竹中平蔵個人に対して逆らえない、過度に忖度する原因、ひいては人材派遣業であるパソナのために労働者派遣法を改悪によって貧富の差の拡大の原因と呼ばれる場合も多い。
詳細は下記を参照。
- 「パソナは落選中の政治家の面倒を見ている」暴露ツイートが大反響の明石市長、過去には特定企業の課税データを“無許可公開”。いっぽう神戸市長など“SNS疲れ”の首長も | マネーボイス (mag2.com)
- 「ぶっちゃけすぎ」「すごい暴露だ」 明石市長「パソナが落選した政治家の面倒を見ている」ツイートに反応多数 | ニコニコニュース (nicovideo.jp)
物議を醸した発言等
- 東京五輪を開催すべきだと強硬に主張した上で
「世論は間違ってますよ」と発言。発言撤回もないまま物議を醸し、タレントの麻木久仁子は「確かにこんな人が政権中枢に20年も影響を与える状況を放置してる世論は間違ってます」旨の発言で皮肉を交えて批判した - とある大学での講演で「若者は貧しくなる自由がある」「成功している人の足を引っ張るな」と発言しており、先述の東洋大学騒動の遠因になった可能性は否定できないものと思われる
- テレビ番組内で「クビを切れない社員なんて怖くて雇えませんよ普通」と発言。
関連動画
関連チャンネル
関連項目
- 経済学
- 一橋大学
- 大阪大学
- 慶應義塾大学
- 東洋大学
- 学者の一覧
- 小泉純一郎
- デービッド・アトキンソン
- 自由民主党
- 政治家の一覧
- 構造改革
- 親米保守
- 新自由主義
- 自助論(19世紀英国の自己啓発本。竹中平蔵や小泉純一郎が愛読している)
- 民尊官卑
- 派遣 / 派遣社員
- レントシーキング
- ブラック企業
- ミサワホーム(兄が社長を務める)
- 吐き気を催す邪悪
- まさに外道
- 最低の屑
脚注
- *慶應義塾大学教員プロフィール
- *東洋大学プロフィール
- *竹中平蔵教授を批判 東洋大4年生「退学」騒動の本人を直撃 日刊ゲンダイデジタル 2019/01/25 06:00
- *東洋大学・竹中平蔵の授業ボイコット事件
: YouTube
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