第1空挺団とは、陸上自衛隊・中央即応集団所属の空挺部隊である。
概要
総員1,900名。三個普通科大隊を中心に編成されている。
第1空挺団は有事の際においてはヘリ、あるいは輸送機によって敵後方などにパラシュート降下などを行う部隊となっており、諸外国同様、その任務が求められるレベルなどからエリート部隊の一つとして数えられる。
空挺団に入るためには厳しい体力試験などのハードルを超えねばならず、その後もパラシュート降下技術などを習得する必要がある他、任務の点からも敵後方などでの活動が多くなるため、高い戦闘技術などが求められる。よって空挺団に所属する隊員の質は高い(というか、どこか頭のネジがはずれているというか…)。 そのせいか?様々な武勇伝?のような(書きたいような書きたくないような)逸話というか噂話も数多い。
諸外国のケースでもそうだが、特殊部隊の前身、あるいは基幹となる人員は空挺部隊所属である場合が多く、陸上自衛隊の場合、特殊作戦群の始まりは空挺団内部の特殊作戦研究部隊"S"が組織されたのが最初だといわれる
第1空挺団の構成
第1空挺団は団本部と3個普通科大隊、その他の支援部隊等で構成されている。
団本部
団本部中隊
団本部の下に編成されている本隊の降下誘導、通信、偵察を担う部隊。
第1~3普通科大隊
空挺団の主力となる部隊。陸上自衛隊の普通科部隊で唯一、大隊編成である。
大隊は、本部中隊と3個普通科中隊で構成されている。
知っての通り、空挺団は主に空挺降下によって移動するため車両で牽引しなければならない重迫撃砲が配備されていない。代わりに分解して人力で運搬できる81mm迫撃砲L 16が各中隊の迫撃砲小隊に配備されている。
空挺特科大隊
正式名称は第1空挺団特科大隊。本部中隊と2個特科中隊で構成される。
前述の通り主力部隊の3個普通科大隊は重迫撃砲を配備しておらず支援火力に欠けるため、これら部隊の火力支援を担当している。
特科職種で構成されているが、特科部隊の主力火器である155mm榴弾砲FH-70はヘリによる運搬が難しいため、普通科部隊の装備である120mm重迫撃砲を運用している。
空挺後方支援隊
正式名称は第1空挺団後方支援隊である。
第1空挺団の後方支援業務を一挙にになっている。が、その規模・能力は空挺作戦に特化しているため、極めて限定的であり、より大規模な作戦を実施する際は上位の各方面隊下の後方支援隊の支援を仰ぐと思われる。
また、同じく習志野駐屯地に所在する陸自の特殊部隊、特殊作戦群の後方支援業務も担当しているとか。
特殊部隊の後方支援がこんな限定的で小規模な部隊で大丈夫なのだろうか?
通信中隊
空挺レンジャー課程
精鋭無比を掲げる空挺団員には欠かす事が出来ない資格、それが「空挺レンジャー課程」である。
各師団・旅団で行われる「部隊レンジャー」は、あくまで部隊レベルで行われる集合教育訓練で正式なものではないが、この空挺レンジャー課程は陸上自衛隊の正式なレンジャー教育課程である。
対象は基本降下課程(これもはたから見たら相当厳しいものだが)を修了した陸曹以上で、3曹になった隊員から順次空挺レンジャー課程教育を受けてゆく。
同様のレンジャー訓練である「幹部レンジャー課程」や前述の「部隊レンジャー」があくまで志願制で行われるのに対し、空挺レンジャー課程は第一空挺団に配属されたら必ず受けなければならない必須課程である。
一回の受講人数が多いのも特徴で、一般のレンジャー課程が20名弱で行われるが、当課程では一個小隊約35名で行われる。多い時では二個小隊70名で行われたこともあるとか。
また、通常のレンジャー訓練が年に一回程度の実施状況なのに対し、空挺レンジャーでは春と秋の年二回にわたり実施している。
基本的に陸曹を対象としている教育であるが、レンジャー資格を持っていない幹部が空挺団に配属されてきた場合も、陸曹と同様にレンジャー課程を受けなければならない。このように幹部と陸曹をレンジャー訓練を同時に実施しているのは全国でも空挺レンジャーだけである。
だが、幹部の場合は、これとは別の幹部用の空挺レンジャーも受けなければならない。しかも幹部用なので陸曹のものよりも厳しいんだとか。地獄のような訓練を二度も受けなければならないとは、やはり幹部は大変である。
陸上自衛隊以外からの学生としては、航空自衛隊の救難部隊である航空救難団から毎年数名が参加している。
空挺レンジャー課程教育の内容は訓練に耐えうる体力と技術を養う「基礎訓練」と、それを元に実戦形式で行われる「行動訓練」の二つに分けられる。訓練を受ける学生が元々精強な空挺団員なので、他のレンジャー訓練で行われる体力向上運動が一部免除されている。
基礎訓練ではレンジャーに必要不可欠な体力や、ロープ橋、懸垂降下(ラペリング)、水路潜入、破壊、偵察などレンジャーとしての基本を学ぶ。行動訓練では基礎訓練で培った技術と体力の全てを発揮し、実戦形式で偵察や橋梁爆破などの想定を実施していく。
これらの厳しい訓練を耐え抜き見事合格することが出来れば、真の空挺団員、すなわち化け物「空の神兵」となることができるのである!
第1空挺団の噂
恐らく陸自普通科一の錬度を誇る第1空挺団だが、あまりにも質が高すぎて様々な武勇伝?というか噂話も多い。
例を挙げると、
- 元空挺団隊員が2000円貸して欲しさに3階から飛び降り無傷で着地。上官から感心され、倍額の4000円貸してもらう
- 64式小銃(約4Kg)を抱えて長距離を走っている一般部隊の隊員の後ろから カールグスタフ対戦車無反動砲(約16kg!)を担いで笑顔で追い抜いていく
- 空挺降下した際太ももにとめていたナイフがももに刺さったにも係わらず包帯を巻いただけでその後訓練に脱落することなく参加した
- ある隊員が空挺降下のさい誤ってM2重機関銃を尻で踏んづけてしまうが、機関銃がひん曲がったのに尻は無傷(ちなみにM2重機関銃は誤って足元に落としでもしたら粉砕骨折する程度の頑丈さ)
- スナックで絡んできたヤクザ集団に「空挺団です」と名乗ると沈黙する
- というか休日にヤクザ狩りに繰り出してる
- 一番下っ端の二士ですら入団試験の合格率は231分の1
- 某戦車部隊が空挺団と対抗演習した際、空挺隊員がマジキチスマイル笑顔を浮かべながら最低射程ギリギリの超至近距離で対戦車ミサイルをブッ放してきた
- 空挺団助教のお言葉
「お前らは射撃がヘタだからな、飛び道具使う時は確実に当てられる距離まで接近してから、相手の目を見てニッコリ微笑んでからブッ放すのがセオリーなんだよ」 - 高度約340mを飛行するヘリコプターから降下する訓練の際、「隊員1人のパラシュートが十分に開かないまま降下した」ものの、「広報班によると、隊員にけがはなく、訓練は続行した」という(2015年2月11日午前9時15分頃、北海道河東郡鹿追町にて。ソース:十勝毎日新聞 2015年2月11日付)
・ 同僚から借金をした隊員が予備傘で降下したらチャラにすると言われ、降下訓練の時に主傘を切り離し予備傘で降下した
他にあったら追加頼む。
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関連項目
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