第1回東方M-1ぐらんぷりとは、同人音楽サークル「いえろ~ぜぶら」が製作した電子メディア同人作品「東方M-1ぐらんぷり」のシリーズ第1弾である。
なお「第1回」という文字列はジャケットに明記されていないが、「第1回東方M-1ぐらんぷり」という名称自体は劇中で使用される。また、シリーズ全般と本作との識別のため便宜的にファンも用いるようになった。
製品概要
頒布日 | 2007年5月20日 |
頒布イベント | 第4回博麗神社例大祭 |
頒布価格 | 800円 委託1050円(税込) |
メディア | CD-ROM |
本作品は声優を起用したいわゆる「ドラマCD」の位置付けであるが、最大の特徴はタイトルから連想される通り「漫才」をテーマにしていることである。
これは、数多くある東方二次創作作品の中でも前例のない全く新しい試みである。
舞台設定
会場 | 永遠亭仮設スタジオ |
参加コンビ数 | 1800組 |
競争率 | 450倍 |
優勝賞品 | 蓬莱の薬 |
参加コンビの中には、恐らく我々の世界から幻想入りした一発屋などの芸人が含まれていると思われる。
普段はどのように生計を立てているのか気になるところである。
登場人物紹介
司会
- 森近霖之助(CV:らんてぃ)
- 司会進行役として不動の地位を誇る。審査員等への激しいツッコミは今作からすでに多く、多忙の身である。
- 射命丸文(CV:夢咲叶)
- 今回の女性側司会。そのイントネーションから「きめぇ(丸)投票制」という空耳を生み出した人物。
審査員
- 八雲藍(CV:藤宮ゆき)
- 油揚げにつられて審査員席に到着。文曰く「審査員が足らなかったので、一部は適当に座らせた」とのこと。
- 蓬莱山輝夜(CV:NEVE)
- 大会のために会場を貸し出す。200年は大笑いしていないらしく、今大会には大きな期待を抱いている。
- リリーホワイト(CV:なし)
- フヨフヨ音のみを発し人語は一切話さないが、審査は可能。感想は弾幕で表現する。彼女の言葉は代わりに文が翻訳する。
- 四季映姫・ヤマザナドゥ(CV:リッキー)
- 「東方M-1ぐらんぷり」の企画者および審査委員長という極めて重要なポジションに居座るが、審査は白か黒でしかしない。今作は霖之助にその点を指摘されたところ逆ギレするという、珍しく攻撃的な振る舞いを見せる。
決勝進出コンビ
- 吸血鬼姉妹「スカーレット家」
- レミリア・スカーレット×フランドール・スカーレットのコンビ。
- 冥界の名門「幽々子&妖夢」
- 魂魄妖夢×西行寺幽々子のコンビ。
- 幻想郷の英雄「結界少女」
- 博麗霊夢×八雲紫のコンビ。
- 魔法の伝道師「ウィッチドール」
- 霧雨魔理沙×アリス・マーガトロイドのコンビ。
見所
- 何と言っても「東方×漫才」という、二次創作の新たな方向性を生み出した作品の原点に君臨するということである。本格的な流行は第2回からであるが、この時から既に体裁は完成していた。まさに「伝説の始まり」である。
- 東方projectの新参でもある程度は内容を理解することが可能な構成、そして一般向作品であるため幅広い世代で楽しむことができる。
- 「第2回東方M-1ぐらんぷり」が発売されてからは、より面白く、より紳士的に表現しようと有志による手書き作品「東方絵む-1ぐらんぷり」も生まれ、再び注目を集めることになる。
- 本作は第2回以降と比べてCDの入手がやや難しい傾向にあったが、後継サークル「あ~るの~と」より再プレスが決定した。シリーズの原点を手元に残したいという方はぜひチェックを。
今回幻想入りしたもの
注意:ここではネタ内で取り上げられた「外の世界のもの」を列挙する。まだ幻想入りしていないものも含まれる場合があるので気を付けること。本作では以後のシリーズと比べると結構少ない。
- C-C-B(しーしーびー)
- 「Romanticが止まらない」でおなじみの、1982年から活動を行っていた日本のロックバンド。1985年までは「ココナッツボーイズ」という名義で活動していたが、それ以降はC-C-Bという名義で活動した。C-C-Bは「Coconut Boys」の略称から生まれたものである。1989年10月にいったん解散したが2008年以降もたびたび再結成している。
- 別冊マーガレット(べっさつまーがれっと)
- 集英社から出版されている少女漫画雑誌。通称「別マ」。1965年から毎月13日に発行されている。増刊号として「別冊マーガレットsister」が不定期に出版されている。詳しくは当該記事参照。
- 加持リョウジ(かじりょうじ)
- 「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズの登場人物。アニメ版の声優である山寺宏一氏と同じ誕生日であったり、突然姿をくらました理由などを巡って現在でも話題の絶えない人物である。詳しくは当該記事参照。
小ネタ
- 本作品の「ネタ」について
- 漫才に使用されるネタは普通フィクションやたとえ話であるが、このシリーズでは「事実」が取り扱われるケースが多い。また、その事実が後の作品における設定につながっていることも多い。
- 例えば「紅魔館炎上」、火災後はある神社で床下生活を余儀なくされているという設定が引き継がれている。
- 紅魔館炎上の時の各人の動き
- 決勝の「スカーレット家」の決勝ネタの動画内で、パチュリー・ノーレッジの安否を気にするコメントがいくつか見受けられる。しかし第2回で紅美鈴とともに大会に出場しているので心配ない(それまでどこで暮らしていたかは謎である)。
- 「いい加減にしろ」系のオチ
- 漫才では締めくくりとしてしばしば使用される語句であるが、東方M-1ぐらんぷりにおいては特に頻繁に使用される。一番最初に使ったコンビは「幽々子&妖夢」。
- 会場の観客
- 観客の声を聴く限りでは、女性客が非常に多い(もっとも、視聴者は男性の方が多いと思われるが)。これは我々が住む世界のお笑い番組にも同じようなことが言える。ただし、東方M-1ぐらんぷりにおいては唯一かつ最大の違いが存在する。
- 「いつ弾幕攻撃を食らうか分からない」のである。
- 観客にそれなりのスキルが備わっているのだろう、いくら吹き飛ばされようが笑い声は変わらないのである。
観客恐るべし。なお、第2回では会場側が弾幕への対策をとっている。 - 「東方蓬千歌」に収録されているオマケトーク
- 本作と同時に頒布された「東方蓬千歌~Sound of Chortd~」の最終トラックにオマケトークが収録されているが、ここではらんてぃ氏が「東方M-1ぐらんぷり」を製作するようになったきっかけなどについて語っている。
使用楽曲
出囃子については各コンビの記事に掲載しているので、そちらを参照。
オープニング | 無何有の郷 ~ Deep Mountain |
開会式 | 幻視の夜 ~ Ghostly Eyes |
コンビ紹介 | 東方妖怪小町 |
ジャッジ入り | ツェペシュの幼き末裔 |
点数発表 | 花の映る塚 |
CM入り | メイドと血の懐中時計 |
CM | 不明 |
CM出 | シンデレラケージ ~ Kagome-Kagome |
優勝ファンファーレ | 不明 |
閉会式 | 亡き王女の為のセプテット |
関連動画
Full.verを先頭に、登場(再生トラック)順に掲載する。
また音声のみのものを「本家」、有志によって製作された手書き作品は「絵む-1」の項目に分割する。
決勝(本家)
決勝(絵む-1)
注意:「ウィッチドール」の絵む-1も存在していたが、当該動画は投稿者の都合により削除されてしまった。現在では本項目一番上の動画「第1回東方M-1ぐらんぷりをFull化してみた」に収録されているものから見ることができる。
以下は最終決戦以降の動画である。決勝戦を全て見終える前に関連項目を参照する方は、「こちら」をクリック。
最終決戦(本家)
最終決戦(絵む-1)
関連項目
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