第100回全国高等学校野球選手権記念大会
概要
2018年8月5日から2018年8月21日まで阪神甲子園球場でおこなわれた高校野球大会(夏の甲子園)である。
今大会は愛知、大阪、神奈川、埼玉、千葉、兵庫、福岡が2つの地区に別れたため、計56校で優勝を競う。
また100回目を記念し、開催日の第1試合では、桑田真澄、松井秀喜といった甲子園で活躍した元野球選手が始球式を行うことになっている。
出場校
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スコア
第1日(8月5日) | 始球式 | |||
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第1試合 | 藤蔭(大分) | 4-9 | 星稜(石川) | 松井秀喜 |
第2試合 | 済美(愛媛) | 5-4 | 中央学院(西千葉) | - |
第3試合 | 慶応(北神奈川) | 3×-2 | 中越(新潟) | - |
第2日(8月6日) | 始球式 | |||
第1試合 | 山梨学院(山梨) | 12-14 | 高知商(高知) | 石井毅 |
第2試合 | 作新学院(栃木) | 1-3 | 大阪桐蔭(北大阪) | - |
第3試合 | 北照(南北海道) | 2-4 | 沖学園(南福岡) | - |
第4試合 | 旭川大(北北海道) | 4-5 | 佐久長聖(長野) | - |
第3日(8月7日) | 始球式 | |||
第1試合 | 佐賀商(佐賀) | 1-4 | 高岡商(富山) | 定岡正二 |
第2試合 | 智弁和歌山(和歌山) | 3-7 | 近江(滋賀) | - |
第3試合 | 前橋育英(群馬) | 2-0 | 近大付(南大阪) | - |
第4試合 | 益田東(島根) | 7-8 | 常葉大菊川(静岡) | - |
第4日(8月8日) | 始球式 | |||
第1試合 | 日南学園(宮崎) | 2-0 | 丸亀城西(香川) | 牛島和彦 |
第2試合 | 金足農(秋田) | 5-1 | 鹿児島実(鹿児島) | - |
第3試合 | 大垣日大(岐阜) | 9-3 | 東海大星翔(熊本) | - |
第4試合 | 花咲徳栄(南埼玉) | 8-5 | 鳴門(徳島) | - |
第5日(8月9日) | 始球式 | |||
第1試合 | 横浜(南神奈川) | 7-0 | 愛産大三河(東愛知) | 平松政次 |
第2試合 | 花巻東(岩手) | 2-4 | 下関国際(山口) | - |
第3試合 | 創志学園(岡山) | 7-0 | 創成館(長崎) | - |
第4試合 | 興南(沖縄) | 6-2 | 土浦日大(茨城) | - |
第6日(8月10日) | 始球式 | |||
第1試合 | 敦賀気比(福井) | 1-10 | 木更津総合(東千葉) | 谷繁元信 |
第2試合 | 日大三(西東京) | 16-3 | 折尾愛真(北福岡) | - |
第3試合 | 羽黒(山形) | 1-4 | 奈良大付(奈良) | - |
第7日(8月11日) | 始球式 | |||
第1試合 | 龍谷大平安(京都) | 3×-2 | 鳥取城北(鳥取) | 水野雄仁 |
第2試合 | 明石商(南兵庫) | 8-9 | 八戸学院光星(青森) | - |
第3試合 | 報徳学園(東兵庫) | 3-2 | 聖光学院(福島) | - |
第4試合 | 白山(三重) | 0-10 | 愛工大名電(南愛知) | - |
第8日(8月12日) | 始球式 | |||
第1試合 | 二松学舎大付(東東京) | 5-2 | 広陵(広島) | 本間篤史 |
第2試合 | 浦和学院(南埼玉) | 9-0 | 仙台育英(宮城) | - |
第3試合 | 星稜(石川) | 11-13× | 済美(愛媛) | - |
第4試合 | 慶応(北神奈川) | 6-12 | 高知商(高知) | - |
第9日(8月13日) | 始球式 | |||
第1試合 | 大阪桐蔭(北大阪) | 10-4 | 沖学園(南福岡) | 坂本佳一 |
第2試合 | 佐久長聖(長野) | 4-5 | 高知商(高知) | - |
第3試合 | 近江(滋賀) | 4×-3 | 前橋育英(群馬) | - |
第10日(8月14日) | 始球式 | |||
第1試合 | 常葉大菊川(静岡) | 3-0 | 日南学園(宮崎) | 中西清起 |
第2試合 | 金足農(秋田) | 6-3 | 大垣日大(岐阜) | - |
第3試合 | 花咲徳栄(北埼玉) | 6-8 | 横浜(南神奈川) | - |
第11日(8月15日) | 始球式 | |||
第1試合 | 下関国際(山口) | 5-4 | 創志学園(岡山) | 安仁屋宗八 |
第2試合 | 興南(沖縄) | 0-7 | 木更津総合(東千葉) | - |
第3試合 | 日大三(西東京) | 8-4 | 奈良大付(奈良) | - |
第4試合 | 龍谷大平安(京都) | 14-1 | 八戸学院光星(青森) | - |
第12日(8月16日) | 始球式 | |||
第1試合 | 報徳学園(東兵庫) | 7-2 | 愛工大名電(南愛知) | 板東英二 |
第2試合 | 二松学舎大付(東東京) | 0-6 | 浦和学院(南埼玉) | - |
第3試合 | 済美(愛媛) | 3-1 | 高知商(高知) | - |
第4試合 | 大阪桐蔭(北大阪) | 3-1 | 高岡商(富山) | - |
第13日(8月17日) | 始球式 | |||
第1試合 | 近江(滋賀) | 9-4 | 常葉大菊川(静岡) | 金村義明 |
第2試合 | 金足農(秋田) | 5-4 | 横浜(南神奈川) | - |
第3試合 | 下関国際(山口) | 4-1 | 木更津総合(東千葉) | - |
第4試合 | 日大三(西東京) | 4-3 | 龍谷大平安(京都) | - |
第14日(8月18日・準々決勝) | 始球式 | |||
第1試合 | 大阪桐蔭(北大阪) | 11-2 | 浦和学院(南埼玉) | 中西太 |
第2試合 | 報徳学園(東兵庫) | 2-3 | 済美(愛媛) | - |
第3試合 | 日大三(西東京) | 3-2 | 下関国際(山口) | - |
第4試合 | 金足農(秋田) | 3×-2 | 近江(滋賀) | - |
第15日(8月20日・準決勝) | 始球式 | |||
第1試合 | 金足農(秋田) | 2-1 | 日大三(西東京) | 桑田真澄 |
第2試合 | 済美(愛媛) | 2-5 | 大阪桐蔭(北大阪) | 佐々木主浩 |
第16日(8月21日・決勝) | 始球式 | |||
第1試合 | 金足農(秋田) | 2-13 | 大阪桐蔭(北大阪) | 太田浩司 井上明 |
今大会で起こった出来事あれこれ
大会初のNHK公式テーマソング
夏の甲子園の楽曲と言えば「栄冠は君に輝く」。今大会でも毎年中継を担当するNHKではこの曲が度々流れてきたが、実はNHKでは高校野球の公式テーマソングはこれまで一度も作られていなかった(対するABCテレビでは古くは「君よ八月に熱くなれ」、1994年からは毎年曲を変えて中継や『熱闘甲子園』などで使用。今回は嵐の「夏疾風」が使われた)。
そこで今回の100回記念(&選抜も90回記念)として、本局は過去に大河ドラマでも縁の深い福山雅治にテーマ曲の楽曲制作を依頼。楽曲タイトルもその名の通り「甲子園」となり、民放の吹奏楽ドキュメントで知名度の高い京都橘高校をはじめとした、関西の高校吹奏楽部5校協力の元MVが製作された。”特別な一年”をキャッチフレーズとして掲げるNHKの本気が垣間見える。
なお実際のアルプスでも大阪桐蔭高校が早くも部員による耳コピを駆使し楽譜を製作、1回戦から披露していた。仕事早すぎ!
タイブレーク制の導入
最大18回までという延長戦でのドラマも高校野球の醍醐味だが、長引くごとに投手の投球数も増えるもの。そのため延長が続くと1試合に150球以上も1人の投手が投げ、前後の試合の連投も重なり選手の故障にもつながるケースが懸念されていた。そこで今大会では延長13回から無死1、2塁のランナーで打順を継続して開始する”タイブレーク制”を地方大会から初めて導入、故障対策と大会進行のスムーズ化を図ることになった。
地方大会では35試合、甲子園では佐久長聖-旭川大高、星稜-済美の2試合で実施。特に後者は大会初の逆転サヨナラ満塁ホームランが飛び出した劇的な結末を生んでいる。
日本一の下剋上、平成最後の百姓一揆
上記のキャッチフレーズで一躍有名になった2つの公立高がある。三重県の白山高校、秋田県の金足農業高校だ。前者は5年前は部員5人、それまで地方大会初戦敗退という状況からの急成長で菰野や松坂商業を破り甲子園初出場にこぎつけた。この際のインタビューでチームの主将が「日本一の下剋上を達成できた」と発言したことにより、この年の白山を象徴づけるワードとなった。
もう一方の金足農業は大垣日大、横浜、近江、日大三高と言った強豪私学高を破り、秋田県勢としては103年ぶりの決勝進出を果たす快進撃を見せた。この際、SNSで「平成最後の百姓一揆」のハッシュタグが拡散したことにより全国的に浸透。同校の応援ワードとして定着した。
#熱奏甲子園
熱い試合を見せた高校球児に負けじと、アルプスでも気合の入った応援を見せるのが甲子園の風景。ここ近年は各校の吹奏楽部の曲目や応援方法などをSNSで投稿する「熱奏甲子園」のハッシュタグも中継を盛り上げた。去る6月には幕張メッセにて「野球応援コンサートEXPO」と題し、強豪校の吹奏楽部6校が共演したことも記憶に新しい。
全日本吹奏楽コンクールの常連である大阪桐蔭や愛工大名電による幅広いレパートリー、系列の環太平洋大学マーチングバンド部が大音響を繰り広げた創志学園といった学校もあれば、興南のような遠方のチームには甲子園近隣の学校から助っ人が駆け付けたり、白山のように地域ぐるみで演奏チームを結成したりと様々。
ちなみに大会で最も多くの学校が取り上げたのはヴァン・マッコイの「アフリカン・シンフォニー」。主に4番選手のテーマ曲として用いられている超定番曲である。
関連動画
関連項目
外部リンク
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