幻想郷のお笑いよ、永遠なれ!!
始まりがあれば終わりあり!? 東方漫才決定戦総決算!!「いえろ~ぜぶら」が贈る、東方漫才アニメーション第4弾!
史上最強の面々が巻き起こすお笑いディープインパクト!
腹筋崩壊必死の画面端(?)爆笑コンボで
貴方は笑いの神を目撃し、こう漏らすだろう。
「ありがたや~」
第6回東方M-1ぐらんぷりとは、同人音楽サークル「いえろ~ぜぶら」が製作した電子メディア同人作品「東方M-1ぐらんぷり」のシリーズ第6弾、アニメ化第4弾である。
「いえろ~ぜぶら」としては今回が最後の作品となり、以降は後継サークルである「あ~るの~と」での制作となる。
製品概要
頒布日 | 2011年12月30日 |
頒布イベント | コミックマーケット81 |
頒布価格 | 1000円 委託1260円(税込) |
メディア | DVD-ROM |
本作も副音声にオーディオコメンタリーが収録されているが、今回はらんてぃ氏個人が2時間に及ぶコメンタリーを行う。
舞台設定
会場 | 人間の里特設スタジオ |
参加コンビ数 | 5組(歴代チャンピオン同士の戦い) |
競争率 | 5倍(上に同じ) |
優勝賞品 | 喜道五麗書 |
今大会は「歴代優勝者による『グランドチャンピオン』を決める大会」となっている。
これに伴い、今回は大会形式に大きな変更が生じている。変化点は以下の通り。
- ネタの制限時間はなし。
- 500点満点での合計得点が最も高かった1組が「初代グランドチャンピオン」となる。
- 敗者復活戦及び最終決戦は存在しない。
- 後述する「笑渦女命」の点数はネタ披露直後には発表せず、すべてのコンビの発表が終了したときの最終審査において「+α」という形で加算される。そのため他4人の審査だけでは最後まで結果が分からないという仕組みである。
優勝賞品の「喜道五麗書」とは今回の審査委員長を務める笑渦女命によって編纂された「お笑いの真義を記した」経典であり「これを持った者のお笑いが『神の領域』に達する」というものである。
登場人物紹介
司会
- 森近霖之助(CV:らんてぃ)
- 第1回大会からの不動の司会。そして審査員などに対する不動のツッコミ役である。
- 十六夜咲夜(CV:雪宮あかね)
- 今回の女性側司会。いざとなればきちんとお仕置きもできる瀟洒な司会者。
審査員
注意:リリーは途中交代が発生する。
- 稗田阿求(CV:山口瑞)
- 第2回、第5回に続き3回目の審査員を務める。第5回大会の映姫に続き、今回も「綿月依姫」との「キャラのダブり」を訴えた。そして今回は最も「AQNらしさ」を魅せつける。
- 八雲紫(CV:ヒナコ)
- 第2回、第3回に続き3回目の審査員を務める。冬眠での眠さは相変わらずで、寝顔を見せまいと扇子で顔を隠している。第3回大会と比べると性格がマイルドになったが、依姫との関係は……。
- リリーホワイト(CV:初音ミク)
- 第1回以来、実に4年ぶりに審査員を務める。今回も「あの言語翻訳機」が大いに活躍する。もちろん「弾幕による感情表現」も健在するが、その結果咲夜の手によって身動きできなくなってしまう。
- リリーブラック(中途参加、CV:佐藤ねこ丸)
- そんなリリーホワイトに代わって「スピンカッパー」終了後から登場した。言語翻訳機なくとも会話が可能だが、絵に書いたような矛盾を吐く。
- 綿月依姫(CV:春李めぐみ)
- 「月の都M-1ぐらんぷり」において副審査委員長を務めているが、今回は地上の「東方M-1ぐらんぷり」の審査をすることに。地上への移動手段がないためかテレビ中継による審査を行う。
- あくまで「月の都M-1基準」で審査するためかなり厳しい点数をつける。また、同じ審査員に対しても厳しい言葉を(特に紫に)浴びせる。
- 笑渦女命(わらいうずめのみこと、CV:高澄仁美)
- 「笑いの元首を司る笑いの神」という二つ名を持つ「月の都M-1ぐらんぷり」第13回、第17回、第19回、第25回、第31回での優勝経験者で今回の審査委員長を務める。実は第2回大会の後日談にも名前だけ出ている。
- 東方M-1史上最初で最後のオリジナルキャラクターであり、何故か最後までモザイクがかかっている。
- 彼女も月人であるため依姫と同じく厳しい評価を下す。口調を変えずに恐ろしい言葉も吐き出せる。
歴代優勝コンビ
- 吸血鬼姉妹「スカーレット家」
- 本シリーズの原点である「第1回東方M-1ぐらんぷり」の優勝コンビ。
- 最強の式神「八雲橙」
- 爆発的な流行を起こした「第2回東方M-1ぐらんぷり」の優勝コンビ。
- 幻想郷の英雄「巫女巫女スパーク」
- 魅せる漫才へと移行した「第3回東方M-1ぐらんぷり」の優勝コンビ。
- 地霊殿の天然素材「トカマ・クラブ」
- シリーズ中最過激である「第4回東方M-1ぐらんぷり」の優勝コンビ。
- お笑い精密機械「スピンカッパー」
- 波乱の展開が目白押しの「第5回東方M-1ぐらんぷり」の優勝コンビ。
コマーシャル
すべて揃えると12000ページ、8000貫文=8000万円。
これがどれ程凄いかは「第5回東方M-1ぐらんぷり」の記事を参照。
大会の真相
以下の記述は未視聴者に対するネタバレとなる。
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なんと最終決戦が存在した。四季映姫と小野塚小町が組む、現・幻想郷チャンピオンコンビ「バイナリドロップ」に先ほど決まったグランドチャンピオンの「トカマ・クラブ」が挑戦する。
見所
- 第3回以降より加速度的にアニメーションの完成度が上がっているが、今回もその例に漏れない仕上がりとなっている。キャラクターの動きが非常に滑らかになり、かつてないほどぬるぬる動く。これだけ動くのは同人界における「音声付アニメ」の中でも数少ない。沌x氏恐るべし。
- 今回が「いえろ~ぜぶら」としての最終作だけあってか今までにない全く新しい試みが行われており、視聴者の意表を突く設定が数多くあることが本作の特徴である。主に先述の「大会形式の変更」と下記の「審査員」である。
- 依姫が登場する作品である「東方儚月抄」は一般的に二次創作が少ないと言われている。そんな中、本作は彼女を審査員として、それも声付きで登場させている。さらに従来の生真面目から一転して自由な性格の持ち主として、原作とは違う趣で新鮮に描かれている。儚月抄ファンにとっては一見の価値がある。
- 今作のキーパーソンである笑渦女命はまさかのオリキャラである。ただ、彼女については「第2回東方M-1ぐらんぷり」に収録されているおまけトラックから既に名前が挙がっており、地上のM-1にも関与している人物であることから、結構奥深い設定をもつなかなか面白い人物となっている。
- しかし裏を返せば「おまけトラックを聞いていなければ『単なる謎のオリキャラ』」ということになる。本作の流行がニコニコ動画であることを考慮するとCDを持っていないファンがいる可能性は低くなく(おまけトラックはアップされていない)、故に彼女への意見は分かれた。おまけトラックを聞くか第2回大会の記事を参照し、設定をあらかじめ確認しておくことを強くオススメする。また、依姫と同じく彼女の言動も一切の手加減がないためその点も注意。
- 一部のファンからは「彼女は実は製作者の代役で自己採点を行っているのではないか」という見解もある。即ち彼女の辛辣な意見は一種の自虐ネタだという捉え方である。確かに辻褄が合うので、このように考えることができればより作品を楽しむことができるだろう。
- 今回出場したコンビの一部は前回とネタが非常によく似ているが、このようにしたことでスカーレット家における「これから毎日紅魔館を焼こうぜ?」といったネタタグやスピンカッパーでの「ちくわ部」ネタのエスカレートといったプラス要素につながっている。
- 後日談が過去作と比べてかなり重めに描かれているが、その分いい意味で印象に残る場面となっている。「八雲家に始まり、八雲家に終わる」といった方向性も製作者側から言及されていることから、八雲一家ファンのためのシーンとなっている。
今回幻想入りしたもの
注意:ここではネタ内で取り上げられた「外の世界のもの」を列挙する。まだ幻想入りしていないものも含まれる場合があるので気を付けること。
- PaniCrew(ぱにくるー)
- 1998年に結成されたダンスパフォーマンスグループ。名前は「パニくる」と「Panicrew号の『クルー』」に由来。
- ミキプルーン(みきぷるーん)
- 1966年に創立した三基商事から発売されている食品およびそのブランド名。詳しくは当該記事を参照。
- アムウェイ(あむうぇい)
- 1959年に創立したアメリカの企業。サプリメント「トリプルX」で有名。商法は先述したミキプルーンと同じである。
- 天草四郎(あまくさしろう)
- 江戸時代の人物でキリシタン。島原の乱の指導者と言われる人物である。天草四郎時貞という名が一般的。
- 矢追純一(やおいじゅんいち)
- 1935年満州国生まれの人物。超常現象を扱う企画に多く参加し「UFOディレクター」の名で知られる。
- Ustream(ゆーすとりーむ)
- 2007年に設立された動画共有サービス。ニコニコとは違った機能を多く持つ。詳しくは当該記事参照。
- ツングースカ大爆発(つんぐーすかだいばくはつ)
- 1908年に起きた謎の爆発事件。彗星衝突説が最有力であるが、ブラックホールや反物質などの説もある。
- 原子力安全・保安院(NISA)(げんしりょくあんぜんほあんいん(えぬあいえすえー))
- 2001年に設置された経済産業省に所属する部署。2012年9月19日に廃止された。詳しくは当該記事参照。
- グーテンベルク(ぐーてんべるく)
- 月の東側にあるクレーター。由来は活版印刷技術を考案したドイツ出身の金属職人ヨハネス・グーテンベルク。
- ペプシアイスキューカンバー(ぺぷしあいすきゅーかんばー)
- 2007年に限定発売されたペプシのフレーバー。その独特な味から大いに話題となった。
- 鳥人間コンテスト(とりにんげんこんてすと)
- 1977年に読売テレビで放映が始まった番組。毎年7月に琵琶湖で開かれる。詳しくは当該記事参照。
- ミラ(みら)
- ここでのミラはくじら座にあるM型の赤色巨星のことを指す。距離はおよそ450光年、直径は太陽の400倍。
- アンタレス(あんたれす)
- 一度は耳にしたことがあるであろう、さそり座にある1等星。距離は550光年、直径は太陽の700倍である。
- 電気事業連合会(FEPC)(でんきじぎょうれんごうかい(えふいーぴーしー))
- 1952年に設立された団体。かつては原発の海外販売推進を行っていたが現在では当然ながら自粛している。
- クリスチャンラクロワ(くりすちゃんらくろわ)
- 1987年に同名の人物が設立した、フランス・パリに本社を置く「ファリックファッショングループ」のブランド名。
- エスカーダ(えすかーだ)
- 1976年に設立された、ドイツ・ミュンヘンに本社を置くファッションブランド。名称は競馬の競走馬に由来する。
- ファッションセンターしまむら(ふぁっしょんせんたーしまむら)
- 1953年に開業した、コストパフォーマンスに優れた衣類販売店。兎にも角にも安い。詳しくは当該記事参照。
- グフ(ぐふ)
- ランバ・ラルの台詞「ザクとは違うのだよ!ザクとは!」で有名なジオン公国軍のモビルスーツ。当該記事参照。
- エルンスト・グレーフェンベルク(えるんすとぐれーふぇんべるく)
- 1881年生まれのドイツ人産婦人科医。成人向け作品などでよく聞く「Gスポット」は彼の名前に由来する。
- ピクロス(ぴくろす)
- お絵かきロジックを基にした任天堂のゲーム。「ピクチャー・クロスワード」の略である。詳しくは当該記事参照。
小ネタ
- 映姫が歌っている曲
- 映姫がネタの後半で歌っている曲は、同サークルの作品である東方ボーカルアレンジ曲の「MONOLIFE」である。重厚でしっとりとした曲だが、劇中ではアップテンポな曲に再アレンジされている。
- 寄付者一覧
- 今回も、司会者の後ろには第4回大会のような大会開催に応じた各種寄付者の名前と内容が掲載されている。
- これには第4回大会との大きな違いがあり、寄付の名義が「個人」から「団体」へと変化した。
- これに伴い(今大会が真の頂上決戦であることも相まって)寄付の規模も非常に大きくなった。
- 右から順に列挙する。
- ・閻魔一同(700貫文=700万円)
- ・紅魔館従者一同(500貫文=500万円)
- ・八雲家(300貫文=300万円)
- ・星蓮船一家(300貫文=300万円)
- ・河童商業組合(機器一式)
- ・服飾アリス雑貨(小道具他)
- 金銭合計 1800貫文=1800万円
- これは第4回大会の優勝賞金の1.8倍に相当する。
- TVに潜む「契約魔」
- 依姫が中継にて映っているテレビがあるが、そのアンテナをよ~く見ると……?
- これに気が付いた人は意外と少ない模様。
- しかしこれを「実際はアンテナを耳に見立てた月の兎であり、たまたま似てしまったのでは」という見方もある。
- 笑渦女命の相方
- スタッフロールにおいて笑渦女命が「第108回神界M-1ぐらんぷり一次予選」なる大会に参加している姿が描かれているが、彼女の相方は何と毘沙門天。
- 今回物議を醸してしまった笑渦女命であったが、神界一を目指し奮闘する彼女の姿を見れば相方の意外性も相まって微笑ましく見えるだろう。
使用楽曲
出囃子については各コンビの項目に記載しているので、そちらを参照。
優勝ファンファーレの2つ目、「妖々跋扈 ~ Who done it!」が使用されたのは第2回大会以来4年ぶりである。
関連動画
Full.verを先頭に、登場(再生トラック)順に掲載する。
グランドチャンピオン決定戦
以下はグランドチャンピオン決定戦終了後の動画である。「すぺしゃる」もこちらに含める。
決勝戦を全て見終える前に関連項目を参照する方は、「こちら」をクリック。
最終決戦
スペシャルデータ
本編とは別に収録されている。
各コンビの仮音声+仮動画ムービーとあるが、これは本編完成前に企画者のらんてぃ氏自らが声あてをしたもの。作品の制作過程の紹介、いわゆる「メイキング映像」である。
関連項目
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