第86回選抜高等学校野球大会
概要
第86回選抜高等学校野球大会とは、2014年3月21日から阪神甲子園球場で開催される予定の春の甲子園(センバツ)である。
記念大会だった85回大会限りに設けられた東北絆枠は消滅、21世紀枠も84回大会までの3枠へと戻された。神宮大会枠は従来通り1枠で、沖縄尚学が優勝した為、九州地区に割り当てられた。
一般選考枠は、北海道1、東北2、関東・東京6、東海2、北信越2、近畿6、中国・四国5、九州4の全28校。これに上述した特別枠である21世紀枠3、神宮大会枠1を加えた32校が出場する。
入場行進曲はAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』。AKB48の楽曲の起用は84回大会の『Everyday、カチューシャ』以来、2年ぶり2回目。
2013年に行われた第95回全国高等学校野球選手権記念大会と同様に、準々決勝を1日で4試合全てを消化し、準決勝との間に1日の休養日を設ける日程が組まれていたが、大会8日目の第2試合(広島新庄×桐生第一)が引き分け再試合となり、翌日に実施されたことで休養日が消滅する事態となった。
日程・出来事
出場高校
地区 | 都道府県 | 代表高校 | 公私 | 出場回数 | 地区 | 都道府県 | 代表高校 | 公私 | 出場回数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
21世紀 | 東京都 | 小山台 | 公 | 初出場 | 近畿 | 京都府 | 龍谷大平安 | 私 | 2年連続38回目 |
和歌山県 | 海南 | 公 | 27年ぶり17回目 | 京都府 | 福知山成美 | 私 | 5年ぶり2回目 | ||
鹿児島県 | 大島 | 公 | 初出場 | 大阪府 | 履正社 | 私 | 4年連続6回目 | ||
北海道 | 北海道 | 駒大苫小牧 | 私 | 9年ぶり3回目 | 兵庫県 | 報徳学園 | 私 | 2年連続20回目 | |
東北 | 青森県 | 八戸学院光星 | 私 | 2年ぶり7回目 | 奈良県 | 智弁学園 | 私 | 2年ぶり9回目 | |
宮城県 | 東陵 | 私 | 初出場 | 和歌山県 | 智弁和歌山 | 私 | 3年ぶり11回目 | ||
関東 ・ 東京 |
栃木県 | 白鴎大足利 | 私 | 初出場 | 中国 ・ 四国 |
広島県 | 広島新庄 | 私 | 初出場 |
栃木県 | 佐野日大 | 私 | 7年ぶり4回目 | 山口県 | 岩国 | 公 | 14年ぶり7回目 | ||
群馬県 | 桐生第一 | 私 | 7年ぶり4回目 | 徳島県 | 池田 | 公 | 27年ぶり8回目 | ||
東京都 | 関東第一 | 私 | 2年ぶり5回目 | 愛媛県 | 今治西 | 公 | 5年ぶり12回目 | ||
神奈川県 | 横浜 | 私 | 2年ぶり15回目 | 高知県 | 明徳義塾 | 私 | 3年ぶり15回目 | ||
山梨県 | 山梨学院大附 | 私 | 20年ぶり2回目 | 九州 | 長崎県 | 創成館 | 私 | 2年連続2回目 | |
東海 | 愛知県 | 豊川 | 私 | 初出場 | 熊本県 | 鎮西 | 私 | 24年ぶり3回目 | |
三重県 | 三重 | 私 | 2年ぶり12回目 | 鹿児島県 | 神村学園 | 私 | 2年ぶり4回目 | ||
北信越 | 新潟県 | 日本文理 | 私 | 3年ぶり5回目 | 沖縄県 | 沖縄尚学 | 私 | 2年連続6回目 | |
長野県 | 東海大三 | 私 | 15年ぶり3回目 | 沖縄県 | 美里工 | 公 | 初出場 |
- 最多出場は龍谷大平安の38回。
- 初出場は7校。
- 連続出場校は5校。
- 公立高校7校、私立高校25校。
- 21世紀枠の海南高校は統合で加わった大成高校の2回を含む。海南高校の名前では50年ぶりの出場。
- 九州の創成館高校が神宮枠による増枠での出場。
大会日程
第1日目 3月21日(1回戦) | ||||
第1試合 | 神村学園(鹿児島) | 6-1 | 岩国(山口) | 相手のミスに付け込んで加点し、本塁打でダメ押しの神村学園が快勝。岩国は打線が沈黙しセンバツ7連敗。 |
第2試合 | 福知山成美(京都) | 6-2 | 山梨学院大附(山梨) | 4回の集中打でリードした福知山成美がそのまま逃げ切りに成功。山梨学院大附は打線に繋がりを欠いた。 |
第3試合 | 履正社(大阪) | 11-0 | 小山台(東京) | 履正社が辻の満塁弾を含む11得点で都小山台を寄せ付けず。エース・溝田は9回1死までノーヒットピッチ。 |
第2日目 3月22日(1回戦) | ||||
第1試合 | 駒大苫小牧(北海道) | 3-0 | 創成館(長崎) | 駒大苫小牧の伊藤(大)がテンポのいい投球で3安打完封。守備も乱れた創成館は甲子園初勝利ならず。 |
第2試合 | 池田(徳島) | 4x-3 | 海南(和歌山) | 池田が3点差を8、9回でひっくり返し劇的なサヨナラ勝ち。エース負傷離脱の海南は逃げ切れずに涙を呑む。 |
第3試合 | 日本文理(新潟) | 3-4x | 豊川(愛知) | 今大会初の延長戦は春夏通じて初出場の豊川に軍配が上がった。日本文理は2度のリードを守り切れず。 |
第3日目 3月23日(1回戦) | ||||
第1試合 | 報徳学園(兵庫) | 0-1 | 沖縄尚学(沖縄) | 沖縄尚学・山城が報徳学園打線を散発4安打に抑えて完封。報徳学園は捕手・岸田の好リリーフも実らず。 |
第2試合 | 白鴎大足利(栃木) | 9-1 | 東陵(宮城) | 打線が繋がった白鴎大足利が、甲子園で39年ぶりの勝利。東陵は攻守に淡白で1点を返すのが精一杯。 |
第3試合 | 鎮西(熊本) | 0-2 | 佐野日大(栃木) | 好左腕・田嶋擁する佐野日大が終始優位に試合を運んで初戦突破。鎮西は粘るも打線が田嶋を打ち崩せず。 |
第4日目 3月24日(1回戦) | ||||
第1試合 | 智弁学園(奈良) | 7-2 | 三重(三重) | 主砲・岡本の2本塁打などで智弁学園が快勝。三重は投手陣が持ちこたえられず、西岡の一発も空砲に。 |
第2試合 | 関東一(東京) | 4-2 | 美里工(沖縄) | 攻めあぐねていた関東一だったが、8回に4安打を集中させて逆転勝ち。初陣・美里工は勝利目前で力尽く。 |
第3試合 | 智弁和歌山(和歌山) | 2-3x | 明徳義塾(高知) | 延長15回の激闘は暴投で決着。明徳義塾は少ない好機を生かし、智弁和歌山は大事な場面でミスが出た。 |
第5日目 3月25日(1回戦) | ||||
第1試合 | 広島新庄(広島) | 6-0 | 東海大三(長野) | 広島新庄のエース・山岡が13奪三振で散発2安打完封と圧巻の投球。東海大三は投打に手も足も出ず。 |
第2試合 | 今治西(愛媛) | 1-5 | 桐生第一(群馬) | 桐生第一・山田は制球よく打たせて取る投球で3安打完投勝利。今治西は先発・神野の立ち上がりが誤算。 |
第3試合 | 大島(鹿児島) | 2-16 | 龍谷大平安(京都) | 龍谷大平安打線が中盤以降爆発。全員安打と全員打点を記録した。大島も11安打とよく打ったが打たれすぎた。 |
第6日目 3月27日(1回戦、第2試合より2回戦) | ||||
第1試合 | 横浜(神奈川) | 5-9 | 八戸学院光星(青森) | 八戸学院光星が3回に集中打で5点を勝ち越し、そのまま押し切った。横浜はエース・伊藤の出来が誤算。 |
第2試合 | 神村学園(鹿児島) | 0-12 | 福知山成美(京都) | 投打がガッチリ噛み合った福知山成美がセンバツでは初の8強進出。神村学園は中盤以降打線が沈黙した。 |
第3試合 | 履正社(大阪) | 7x-6 | 駒大苫小牧(北海道) | 履正社が最大5点差をひっくり返しサヨナラ勝ち。救援・永谷の好投が光った。駒大苫小牧は再三の逸機が響く。 |
第7日目 3月28日(2回戦) | ||||
第1試合 | 池田(徳島) | 1-4 | 豊川(愛知) | 豊川が集中打で挙げた4点を守り切った。池田は散発5安打と豊川・田中を捉えられず、公立勢はここで全滅。 |
第2試合 | 沖縄尚学(沖縄) | 8-1 | 白鴎大足利(栃木) | 沖縄尚学打線が終盤に繋がり、優勝した2008年以来6年ぶりの8強入り。白鴎大足利は継投が傷口を広げた。 |
第3試合 | 佐野日大(栃木) | 5x-4 | 智弁学園(奈良) | 佐野日大が延長10回の末サヨナラ勝ちでセンバツは初のベスト8。智弁学園は二度追いつく粘りも及ばず。 |
第8日目 3月29日(2回戦) | ||||
第1試合 | 関東一(東京) | 2-3 | 明徳義塾(高知) | 明徳義塾がセンバツは10年ぶりのベスト8へ。関東一は中盤以降、明徳義塾・岸の変化球に対応しきれず。 |
第2試合 | 広島新庄(広島) | 1-1 | 桐生第一(群馬) | 広島新庄・山岡と桐生第一・山田の投げ合いは双方譲らずセンバツ6年ぶりの延長15回引き分け再試合に。 |
第3試合 | 龍谷大平安(京都) | 8-2 | 八戸学院光星(青森) | 先制攻撃が鮮やかに決まった龍谷大平安が17年ぶりに8強進出。京都勢が2校8強入りしたのは実に66年ぶり。 |
第9日目 3月30日(2回戦) | ||||
第1試合 | 広島新庄(広島) | 0-4 | 桐生第一(群馬) | 桐生第一・山田が広島新庄を完封。バックも好守で支えた。広島新庄は攻め手を欠き、エース・山岡を見殺しに。 |
第10日目 3月31日(準々決勝) | ||||
第1試合 | 福知山成美(京都) | 2-6 | 履正社(大阪) | 序盤の集中打でリードを確保した履正社が3年ぶりの4強進出。福知山成美は3併殺と攻撃が繋がらず。 |
第2試合 | 豊川(愛知) | 6-2 | 沖縄尚学(沖縄) | 3回までに6点を奪った豊川が初出場で4強入り。先発・田中が3試合連続完投。沖縄尚学はエース・山城が誤算。 |
第3試合 | 佐野日大(栃木) | 7-5 | 明徳義塾(高知) | 両校共に2度目の延長戦は佐野日大が制し、春夏通じて初の4強。明徳義塾は岸が35イニングス目に力尽きた。 |
第4試合 | 桐生第一(群馬) | 4-5x | 龍谷大平安(京都) | 龍谷大平安が延長10回サヨナラで40年ぶりのセンバツ4強。桐生第一は4投手による決死のリレーも実らず。 |
第11日目 4月1日(準決勝) | ||||
第1試合 | 履正社(大阪) | 12-7 | 豊川(愛知) | 履正社が粘る豊川を延長10回で振り切って初の決勝進出。豊川はエース・田中が誤算で救援陣も力尽きた。 |
第2試合 | 佐野日大(栃木) | 1-8 | 龍谷大平安(京都) | 龍谷大平安が選抜は初めての決勝へ。田中(奎)が要所を締めて完投。佐野日大は好機にあと一本が出ず。 |
第12日目 4月2日(決勝) | ||||
第1試合 | 履正社(大阪) | 2-6 | 龍谷大平安(京都) | 38回目の出場にして龍谷大平安が初めて紫紺の優勝旗を手にした。履正社は度重なるバント失敗が痛かった。 |
外部リンク
関連項目
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