「紅蓮のリベレーター」とは、FF14の拡張ディスク第二弾である。
現在は販売を停止。プレイ権は次の拡張ディスク「暁月のフィナーレ」を購入することで得られる。
概要
通算2作目の拡張ディスク。今作からバージョンは4.xとなる。
20年前にガレマール帝国によって占領された国「アラミゴ」、および東方の国「ドマ」の奪還と解放を中心に物語が進行。プレイヤーは惑星ハイデリンを東へ西へ、忙しく行き交う事となる。
ガレマール帝国の皇太子にして最強格の剣士、ゼノス・イェー・ガルヴァスが新たに登場。物語に深く関わるようになった。
今作から『潜水』が追加され、水の中に潜れるようになった(新生と蒼天フィールドは非対応)。
海の中はかなり深く作られており、フィールドがさらに広大になっている。
新ジョブとして、侍(近接DPS)、赤魔道士(魔法DPS)が新たに追加。
また、レベルキャップが60→70まで開放。この拡張に伴いジョブアクション全体の見直しが行われ、一部スキルが削除、ないし変更となった。
新しいレイドコンテンツ『次元の狭間オメガ』、24人用のアライアンスレイドとして『リターン・トゥ・イヴァリース』が実装。
またメジャーパッチで零式の難易度では物足りない人のために、更なる高難度の『絶バハムート討滅戦』『絶アルテマ討滅戦』が実装された。
今拡張で登録者と課金者が大きく増え、アクティブプレイヤーが100万人を超えた。
稼働から5年経過したMMORPGがこれほど盛り上がるのは、珍しいことである。
パッチ4.2で、新しい武器作りコンテンツ『禁断の地エウレカ』が実装。MMOを意識した特殊なフィールドを使ったコンテンツになっている。
パッチ4.5で、ゴールドソーサーに「ドマ式麻雀」が追加。フリートライアルの範囲で遊ぶことが可能(一定のクエスト進行は必要)。
日本の麻雀ルールをベースにした内容となっており、CPU戦と対人戦をプレイできる。当初は半荘のみだったが、パッチ5.4にて東風戦が追加された。
発表直後には英語圏のTwitterトレンドワードに「mahjong rule」が上がるなど耳目を集め、実装後は冒険そっちのけで入りびたるヒカセンや、ドマ式麻雀目当てにヒカセンになった麻雀プロが登場した。
2021年1月21日、漫画『咲-Saki-』とのコラボ作品が連載される旨が発表。多くのヒカセンが「FF14って麻雀ゲームだったんだ……」とざわめく事態になった。
新たにBGMが追加。東方各エリアにおけるBGMはオリエンタルな雰囲気で懐かしさを感じさせるほか、IDボス戦で流れる「鬨の声 / Triumph」は神曲と評価する声が高い。
メインクエスト
帝国属州として隷属を強いられる「アラミゴ」と「ドマ」の解放を軸に展開する、革命の物語。
光の戦士を上回る実力を持ち、皇太子でありながら帝国最強の剣士ゼノス・イェー・ガルヴァスとの死闘、ドマ人でありながらドマに恨みを抱く代理総督ヨツユが強いる圧政からの脱却を中心に、物語が展開される。
「蒼天のイシュガルド」で好評だったNPCとの冒険は今作も導入され、キーパーソンであるリセ・ヘクストと、アルフィノの妹アリゼーが同行することになる。
また、蒼天で実装されるも詳細が不明だった種族、アウラ(アウラ・ゼラ)が部族単位で覇権を賭けて争いながら生きる『アジムステップ』をめぐる冒険も追加された。見渡す限り広大な草原を駆け抜ける爽快感は格別。
そして、蒼天から長く続いた邪竜ニーズヘッグの眼を巡る物語は、ここでようやく完結することとなった。
新たなる蛮族として、美を崇め優れた彫金師でもある半人半蛇のアナンタ族、のっぺりした風貌が癖になる二足歩行の鯰ことナマズオ族、のんびりした物言いで宝と縁を集める亀のようなコウジン族が登場。独自の文化や価値観を持つ彼らと交流し、相互理解を深める蛮族クエストが展開される。
4.1~4.3以降はアラミゴとドマ解放後の世界、それに取り残された人々を中心に描かれた。
4.4~4.5以降はエオルゼアとガレマール帝国の全面戦争に至るエピソードと、それの裏で暗躍するアシエン達が描かれた。
アラミゴ
エオルゼア東北部ギラバニアにかつて存在した国家。象徴はグリフォンで、王政時代の国旗にも描かれている。
かつてはエオルゼア一の強国として知られ、ガレマール帝国との最前線にありつつ、過去には何度となく領土拡張の為に隣接するグリダニアと戦争を起こしていた。しかし「廃王」こと暴君テオドリックの恐怖政治に対して民衆の不満が爆発。第六星暦1557年(新生から20年前)に王政を打倒するものの、その直後に内乱を手引きしていたガレマール帝国の侵攻を受けて陥落。以降指導者不在のまま、ガレマール帝国の属州として扱われることとなった。
以後、グリダニアとの国境に「蛮神に汚染された地」を封鎖すべく、長大な巨大防壁「バエサルの長城」を築き、にらみを利かせている。
ガレマール帝国にとってはエオルゼアからの侵略を防ぐ為の橋頭保、エオルゼア軍事同盟にとっては帝国との対決において奪還すべき最優先目標となっている。
かつてはガイウス・ヴァン・バエサルが統治していたが、新生編終盤でガイウスが行方不明になって以降、ゼノス・イェー・ガルヴァスが統治を引き継いでいる。もっとも本人は政治には無関心なのだが。
長らく隷属を強いられてきた為、同じアラミゴ人であっても帝国側と反乱側に分かれて相争う陰惨な状況が続いている。
特に帝国支配下で生まれた若者で結成された「髑髏連隊」は、帝国の威光を示す為に非戦闘員相手にも苛烈な暴力を振るい、恐怖の象徴となっている。
ドマ
東州オサード小大陸に位置する都市国家。日本と中華を足した独特の文化を持つ。
紅玉海を挟んで鎖国政策を取る「ひんがしの国」に由来する忍者と侍を擁する平和な国であったが、第六星暦1552年のオサード小大陸の東征に際し、帝国の侵攻を受け陥落。以後25年に渡り、帝国の属州として支配されてきた。
近年、大規模な反乱が起こるも、ゼノス・イェー・ヴァルヴァスの手によって速やかに鎮圧。反乱の首魁であった旧国主カイエン・リジンは死亡、嫡子ヒエンも負傷して姿を消す。
難民となったドマ人らはヒエンの命を受けたユウギリに導かれてひんがしの国に逃れるも、帝国との関係を鑑みた結果亡命を拒絶され、結果エオルゼアに向かう事を余儀なくされた。
以降、代理総督となったヨツユの手により、他の属州への見せしめとして、苛烈な弾圧が続いている。
リセ・ヘクスト
暁の血盟に参加した賢人の1人であり、イダ・ヘクストと呼ばれていた女性。その正体はイダの妹。
父カーティス・ヘクストはかつて暴君テオドリックに反抗し、アラミゴ革命軍を指揮した英雄。しかしガレマール帝国の侵攻に際して戦死し、姉妹はシャーレアン(現・イディルシャイア)に逃れた過去を持つ。
その後イダはアラミゴ解放軍に身を投じ、パパリモとコンビを組んでいたが、6年前の任務中に死亡。イダの仮面を形見として渡されたリセは、以後姉の名を名乗り、その後を引き継いだ。
紅蓮編の開始直前、神龍を封じる秘術を発動したパパリモの死と、彼が言い残した「お前にしか出来ない事がある」という言葉を受け、長らく隠していた素顔を解禁。故国アラミゴの奪還と解放を行うことを決意し、ガレマール帝国に立ち向かう。
当初は帝国側の暴虐に対して何もできず歯噛みする場面が多かった。しかし何度かの挫折を経て、心折られた人々に手を差し伸べ、かつての敵でさえも「同じアラミゴ人として」会話を続ける決意を示す。
終盤にはアラミゴの伝統衣装に身を包み、エオルゼア軍事同盟、アラミゴ解放軍および協力者達と共に、「紅蓮の解放者」の一人として先頭に立った。
ゼノス・イェー・ガルヴァス
ガレマール帝国二代皇帝ヴァリス・ゾス・ガルヴァスの息子。同時にガレマール帝国第X軍団長にして、帝国帝位継承権を持つ皇太子。
解りやすく言えば究極の戦闘狂。戦にのみ快楽と愉悦を求め、それ以外には徹底的に無関心、かつ冷酷にして無慈悲。
戦において「狩るに値する極上の獲物」を待ち望んでおり、その為ならば国一つ、民まるごと滅ぼす事も厭わない。
ドマ制圧において侍が使っていた「刀」を気に入り、武器としている。
その剣技は帝国最強の誉れも高く、これまで幾度もの困難を乗り越えてきた光の戦士をも圧倒する力を持つ最強の敵。
当初は光の戦士を歯牙にもかけなかったが、三度の出会いを経て、「極上の獲物」かつ、戦いにのみ喜悦を覚える自分を理解し得る「友」と認識。後天的に「超える力」を付与された「超越者」となり、先に捕獲していた「神龍」と融合、アラミゴ王宮での最終決戦へと至る。
ヨツユ・ゴー・ブルトゥス
ドマ代理総督。長煙管を携えた妖艶な着物姿の女だが、性格は残忍極まりない。
幼い頃に義理の両親から受けた冷遇に始まり、暗い幼少時代を過ごす。自らの意思と関係なく嫁がされた先では夫に暴力を振るわれ、夫が死ねば遊郭に売り飛ばされ、その間に誰も彼女に手を差し伸べる事はなかった。
遊女時代にはドマ解放を目指す一派に帝国軍の機密情報を教えると見せかけ、その実は帝国軍の諜報員(二重スパイ)として生きる。その後接待の席に訪れたゼノスに、己が抱える闇を認められて代理総督に抜擢。他の属州への見せしめとして、自分を自分と認めなかったドマおよびドマの民を、徹底的に痛めつける事に暗い喜びを見出した。
彼女の底なしの悪意はドマの民の心を容赦なくへし折り続けていたが、結局の所ゼノスにとっては「ドマを見せしめとする退屈な仕事を代わりにさせる為の道具」でしかなかった。
紅玉海の海賊衆、ヤンサのドマの民、アジムステップのアウラ族と、次々にドマ解放の協力者が現れて解放の機運が高まる中、ゼノスに見限られて自暴自棄となる。ドマ城決戦においては城に仕掛けておいた大量の爆弾を起爆してゴウセツを道連れとし、生死不明となった。
紅蓮編のエンディング後、思いがけない形で再登場。パッチ4.2以降、彼女の「その後」が描かれる事となる。しかし……
フォルドラ・レム・ルプス
ガレマール帝国属領となったアラミゴ出身の女戦士。
帝国軍軍人で、帝国育ちのアラミゴ人で結成された「髑髏連隊」隊長。
彼女の両親はアラミゴがガレマール帝国の支配下になった時、いち早く恭順を示して地位を確立する。
これにより帝国人として裕福な暮らしが可能となったが、アラミゴ人からは売国奴と蔑まれ、帝国人からは蛮族として嘲笑に晒され続けた。
帝国内でのアラミゴ人の地位を上げる為に仲間と共に帝国軍に入り、以後は同じアラミゴ人相手であろうとも帝国に恭順しなければ徹底的に弾圧し、民間人相手にも手を下す「髑髏の処刑人」として恐れられる。
しかし帝国軍内でも汚れ仕事を担当する蛮族としての扱いは変わらず、度し難い力への渇望を抱く様がゼノスの興味を引き、後天的に「超える力」を付与された「超越者」の実験台となった。
光の戦士に敗北し、アラミゴ解放後は捕虜収容所に入れられていた。しかしパッチ4.1で起きたある事件をきっかけに、無気力に死を待ち続けていた彼女にある変化が訪れる。
次元の狭間 オメガ
ハイデリンの理の外から現れ、アラグ帝国時代に蛮神「バハムート」を捕獲した謎の生命体「オメガ」の消息を追っていたシド……と、ガーロンド・アイアンワークスの「期待の新人」。ネロさンなんだけどね。
神龍と戦いながら消息を絶ったオメガの発見の報を得た彼らは、光の戦士と共にオメガが支配する空間「次元の狭間」へと迷いこむのだった。
『デルタ編』『シグマ編』『アルファ編』の三部作からなる。
「蒼天のイシュガルド」の「機工城アレキサンダー」と同じく、難易度が低めのノーマルと、挑戦用コンテンツである『零式』が実装された。
デルタ編ではFF5から、シグマ編ではFF6から、アルファ編ではFF1から過去作のボスが、FF14のグラフィックで登場。
エクスデスやケフカなどといった歴代ラスボスを歴代BGMを流しながら闘うことが出来るのは、古参ファンには胸熱である。更に高難易度の零式では、最終形態と闘うことが出来る。
原初世界における外宇宙の在り方、ドラゴン族のルーツなど、重要な設定がいくつも語られる。
リターン・トゥ・イヴァリース
ひんがしの国の港街・クガネに、大型飛空艇「プリマビスタ」が入港。
ガレマール帝国の劇団「マジェスティック」が有する移動式空中劇場であり、マジェスティックは「ゾディアックブレイブストーリー」のヒットにより、絶大な人気を博していた。先代ソル帝によって手厚い庇護を受けていた彼らは、何故帝国を離れて東の果てに来訪したのか?
旧ダルマスカ王国の亡都ラバナスタから始まり、幻の王国「イヴァリース」へと繋がる、新たな物語。
「伝説のオウガバトル」「FFT」「FF12」を手掛けたクリエイター松野泰己氏と「牙狼」で有名な雨宮慶太氏をゲストに招き行われた、24人で行うアライアンスレイド。
全編が松野泰己脚本となっており、「FF14の世界観でイヴァリースのようなものを作ったら」というIf展開が行われる。
「家畜に神はいないッ!」で有名なアルガスやルカヴィ、ヤズマットなど、松野氏が関わったボスが雨宮慶太氏の手によってリデザインされて登場。往年のファンからは歓喜の声が上がった。
禁断の地エウレカ
「探索エリア」として新たに実装されたエリア。
最大144人が同時に進入できるインスタンスエリア。属性の力が乱れた異常地帯となっており、登場するエネミーの属性を見極めた戦いが求められる。
古典的なMMO要素を意識したコンテンツになっているのが特徴でソロから最大8人のフルパーティーで探索でき、独自のレベルやアイテムレベルシンクなどの調整が入る。
「エウレカ」とは、古代アラグ帝国の伝説に残る地下迷宮の名前。
クリスタルタワーの地下に存在したという伝承が主流だったが、新たに発見された未知の島の異常性に目をつけた聖コイナク財団により、便宜上コードネームとしてこの名が使用された。
その正体は新生編にて謎の消失を遂げたバル島(バルデシオン委員会本部拠点)の成れの果てで、光の戦士はクルル達と共にその謎を解き、住民の安否を確認する為、エウレカへと向かう。
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