紺田照の合法レシピとは、馬田イスケによる合法料理漫画である。
概要
講談社の隔月刊漫画雑誌「少年マガジンR」に連載されていた作品。掲載期間は2015年4月発売の1号(創刊号)から2019年10月発売の同年6号。単行本は全9巻。
主人公は、任侠と極道の世界に生きるヤクザであり指定暴力団「霜降肉組」の若手組員、「紺田照」。顔に走る傷痕と感情を見せない眼からはとても新入り組員には見えず、また抗争相手から銃を突きつけられても全く動揺を見せないなど、冷静を通り越し殺人マシーンのような雰囲気を漂わせる男である。
というわけで、冷徹な切れ者の若手ヤクザの自炊光景と食事風景、つまり自分で作った料理を自分で食うシーンをメインに据えたヤクザ漫画/料理漫画となっている。
料理漫画と言えば、調理中の光景や完成した料理の味などのイメージを紙面で視覚的に表現して「いかにうまさを読者に伝えるか」が肝である。そして本作ではそういった調理/味覚表現が全て極道視点からのものになっており、非常にシュールな雰囲気を醸し出している。
2016年2月19日からはニコニコ静画 (マンガ)でも連載されている。第1話と第2話は常時掲載だが、第3話以後はそれぞれ1か月の限定掲載となっている。静画説明文によると、ジャンルは「凶悪飯テロ劇画」。
クックパッド
レシピコミュニティーサイト「クックパッド」には「紺田照の合法レシピ」という本作の公式キッチン(公式アカウント)が存在し、作中に登場した料理のレシピが投稿されており、各材料の分量や調理中の注意点などが漫画中より詳細に解説されている。
バイトの福岡出張でお土産に買った辛子明太子を消費するため考えました。
(取引先の人のクチビルが明太子に似ていて、つい買ってしまったのです)
などと、漫画での登場回とリンクした内容が語られている(※上記は「レンコンのピリッと明太はさみ揚げ」のレシピから引用)。
またクックパッドには、そのレシピを実際に作ってみた人が「つくれぽ」(つくりましたフォトレポート)という写真付きレポートを送る機能がある。各レシピに寄せられた「つくれぽ」には、公式キッチンから一言コメントが返されている。
インターネット上での突然の知名度上昇
本作は2015年4月からの連載開始後、「少年マガジンR」の読者の間では割と好評であったが、そこ以外での知名度はさほど高くなかった。2016年2月17日に単行本第1巻が発売されたり、上記のように2016年2月19日に「ニコニコ静画 (マンガ)での連載が開始されたりといった新展開があった際も、特に話題になっているとは言えなかった。
しかし、2016年3月中旬、インターネット上で本作が突然話題になり、知名度が上昇した。
どうやらそのきっかけは、とあるTwitterユーザーが2016年3月15日に投稿したあるツイートだったようだ。内容は、本作の第1話の調理シーン画像を抜粋してこの漫画を紹介するものである(元ツイートはこちら。リンク先は一個人ユーザーであり注意)。
このツイートは、その調理光景のシュールな面白さを感じた他の多くのTwitterユーザーによって次々に「リツイート」や「いいね」をされていき、そしてその日のTwitter上では、本作のタイトル『紺田照の合法レシピ』がトレンド入りした(「トレンド」とは、その時にTwitter上で話題になっているキーワードをTwitter側が表示する機能である)。
そして「トレンド入り」したこともあってニュースサイトが話題作として取り上げ、さらに多くの人の興味を集める結果となったようだ(例:「大葉は合法ハーブの中でも最高」 料理好きヤクザの自炊生活を描く漫画「紺田照の合法レシピ」が話題に - ねとらぼ)。
だが、急に話題になったために第1巻は既出版分がほぼ売り切れてしまった。発売元は緊急大重版をかけたとのことだが、書店に再び並ぶのは2016年4月16日以降になるとのことで、この急な評判が発売元にとっても予想外であったことが伺える。
関連商品
関連項目
関連リンク
- 紺田照の合法レシピの公式キッチン [クックパッド]
- 紺田照の合法レシピ|少年マガジンR|講談社コミックプラス (作品情報)
- 紺田照の合法レシピ(@Teru_Konda)さん | Twitter (公式ツイッター)
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