紺綬褒章とは、日本における栄典の一つである。
概要
(以下の内容は2020年現在の制度上の内容である。この記載が行われた後に制度が変更されている可能性があることに注意されたい。)
日本に6種類ある、社会に何らかの貢献をした者に送られる栄典「褒章」の一つ。他の5種類は紅綬褒章、緑綬褒章、黄綬褒章、紫綬褒章、藍綬褒章である。
国、地方公共団体又は公益団体(賞勲局が認定しているものに限定)に対して私財(個人は500万円以上、団体・企業などは1000万円以上とされているようだ)を寄付し、地方公共団体の場合は返礼品を受け取らず(受け取ると単なる「返礼品目的のふるさと納税」と見なされるため)、かつ対象の団体から申し出があると貰える。
分納でも貰えるが、あらかじめ「合計〇〇円支払いますが、一度にではなく分納します」と申し出ていなければならない。希望する場合は「こういったスケジュールで分納します」と前もって対象の団体に申告しておこう。かつては分納の期間は「3年以内」であったらしいが、内閣府賞勲局通知によって分納の初回寄付が平成29年4月1日以降であれば「3年以内」という期限は無くなったという。
褒章本体は「褒章」の二文字を桜の花で囲んで飾った円形のメダルで、「綬」(リボン)の色は「〇綬褒章」の「〇」の部分の色になっている。つまり紺綬褒章の「綬」の色は紺色である。
また、褒章本体を付ける代わりとして使える小さいピンバッジのような「略綬」も付属し、こちらも「綬」と同じ色、つまり紺綬褒章の場合は紺色である。
「綬」の前に付ける銀製の「飾版」も一つ付属する。紺綬褒章を2回目以後に授与された場合は、この銀製の「飾版」のみがさらにもう一つ与えられる。銀製の「飾版」を5つ集めると金製の「飾版」に交換することができる。つまり、「銀製の飾版二つと金製の飾版二つ」を付けた紺綬褒章を所有している人は、紺綬褒章を十二回授与されたということになる。
寄付が1500万円を超えると賞杯(桐紋付きの木杯)が貰える。金額によって貰える木杯のサイズが異なり、大きな金額であるほど大きな木杯が貰える。1,500万円以上2,500万円未満の場合は木杯第五号、2,500万円以上5,000万円未満の場合は木杯第六号、5,000万円以上の場合は木杯第七号である。
上記のように、個人だけではなく企業や団体も授与されることができる。ただし企業や団体の場合は個人の場合と違って「胸に褒章を付ける」ことができないためか、褒章の代わりに「褒状」が授与される。
「所得が非常に高額な者は、実質負担2000円で紺綬褒章が貰える」というこぼれ話も割と知られている。寄付をしたときには税金の控除が発生するのだが、その上限が高額所得者であればあるほど高くなるので、ある一定以上の高額所得者では500万円の寄付をすると500万円-2000円の税金控除が受けられる。よって自己負担は実質2000円のみになるという理屈。ただし実際にそうなるのかは不明。ここを読んでいる超高額所得者はやってみてほしい。
関連動画
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関連リンク
以下は、本記事の内容を記載するにあたって参考としたウェブページである。
- 勲章・褒章制度の概要 : 日本の勲章・褒章 - 内閣府
- 表彰制度について|寄付する|日本赤十字社
- 表彰制度|日本赤十字社 東京都支部
- 褒章制度について (紺綬褒章の授与) - 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)
- 年収1億4000万円の人はふるさと納税だけで紺綬褒章がもらえる | Money Lifehack
関連項目
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