結果オーライとは、「過程において良くない点があっても、最終的には問題が無い結果に落ち着いた」ことを指す日本語の俗語である。
概要
「オーライ」のニコニコ大百科記事が無いのでまずここで「オーライ」を軽く説明すると、「オーライ」とは英語「all right」のカタカナ表記であり、意味は「大丈夫だ」「問題ない」「了解した」などの意味をもつ。
この「オーライ」を「結果」の後に付けたものが「結果オーライ」で、文面そのままに「結果は問題なかった」という意味である。ただしそこに「過程には問題があった」という文面にないニュアンスも含まれている。
「まあいいか」という許容や「ラッキーだった」という幸運を喜ぶ文脈で使われることもあり、慣用句「終わり良ければすべて良し」に似ている。
ただし、「結果オーライ」の方は「終わり良ければすべて良し」と比べて、「それではだめだ、次は改善すべきだ」という批判・反省交じりの文脈で使われることも多いようだ。
例文:
「この試合じゃミスもあったけど、なんとか勝てたね! 結果オーライ! やったー!」
「でも喜んでいるだけじゃだめだよ! ただの結果オーライなんだから、また同じミスをしないようにもっと練習をしなくちゃ!」
起源
Google ブックスを用いた調査
俗語であるため、いつごろから使用され始めた言葉であるのかはよくわからない。少なくとも「Googleブックス」によって2022年2月20日に検索した限りでは、1970年代の使用例は見つかるが、それ以前の例は見つからなかった。
1970年代の(つまり、初期と思われる)使用例の中には「ゴルファーが俗に言う」「ゴルフではミスショットが意外な好結果となったときにこう呼ぶ」といった記述もあり、もしかすると「ゴルフ界隈で使われていた言葉」が広まったものなのかもしれない。
しかし、ゴルファーが俗に言う『結果オーライ』ということはここでも当てはまって、妙正寺のおそいプレーについて、とかくの批判があっても、大トーナメントで次々にタイトルを取る彼の実績の前には、どんな批判も――[1]
そこまで具合よくいかなくても、ミスショットが意外な好結果で、胸撫でおろす場合がよくあるが、これを称して「結果オーライ」と呼ぶ。つまりゴルフでは、ホールにボールを沈めて幾つというゲームだから、木に当たろうが池の水面をバウンドしようが、結果よければすべてよし、そのプロセスは問うところではない。[2]
国立国会図書館デジタルコレクションを用いた調査
一方、国立国会図書館デジタルコレクションの全文検索結果を用いて調べてみると、2023年1月22日に検索した限りでは、「出版日付が明確であり、文章内容も検索結果に表示される」という条件に限定すると、発見できる中で最も古い使用例は1959年の書籍のものだった。この使用例もゴルフ関連である。
そして1960年代では複数の使用例があるが、こちらもゴルフ関係の文章が多い。ただしゴルフと関連しないと思われる使用例も混じってはいる。
「ゴルフ関連で使われ始め、それが他の分野にも広まった」という前述の推測にも合致する結果のようである。
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関連項目
脚注
- *高橋泰邦 『サドン・デス 長編ゴルフ推理小説』 祥伝社 1973
- *和田亮介 『三代目まんだら 船場商人独り言』 日本寝装新聞社 1979
- *『東京周辺のゴルフ場コースガイド』 ジャパンゴルフタイムズ社 1959
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- ページ番号: 5645577
- リビジョン番号: 3109706
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