綾瀬市とは、神奈川県のほぼ中央部に位置する市である。足立区の綾瀬ではない。
概要
人口約8万人、面積約22km2。市の北東部に米海軍厚木基地が広がる。1978年に市制施行し、既に40年以上が経過しているのだが、未だに神奈川県で最も新しい「市」の座を保持し続けている(※2022年現在)。西は海老名市、東は大和市、南は藤沢市と隣接する。北は海老名市と大和市が半々で、座間市とはギリギリ接していない。
最大の特徴は駅がないこと。というか東海道新幹線が通過している以外は線路すら通っていない。自家用車・バスへの依存が大きく、住民は隣町の駅から通勤・通学している。
東名高速道路も通っているが、渋滞で有名な綾瀬バス停があるのみだった。2021年にここが綾瀬スマートインターチェンジに整備されたが相変わらず渋滞の名所である。
余談ながら神奈川県の市の中では唯一、明治以来一度も合併・分立などを行っていない。
土地
全域が相模野台地にあり南北の高低差はゆるやか。ここに北から南へ目久尻川・比留川・蓼川の3本の川が綾なすように流れているのが地名の由来。
台地は非常に水はけが良く、稲作ができる川沿いの土地は非常に限られている。このため高座豚の養豚やブロッコリーの栽培が盛ん。工業団地も複数広がる。
第二次大戦の際には東京・横須賀にほど近く広い台地というのが着目され、帝国海軍により厚木飛行場が開設された(一部は大和市。厚木市には全く被っていないのに何故厚木の名が付けられたのかは永遠の謎である)。戦後米軍に接収され、米海軍厚木基地となった。現在は海上自衛隊も使用している。横須賀の空母艦載部隊の拠点である。
基地の騒音問題はたびたび話題となり、デモや裁判が行われたりしている一方で、騒音対策によって市内の小中学校はすべて二重窓&冷暖房完備だったりする。大和市との境界付近は滑走路の目の前を県道45号線が通っており、離発着訓練を超至近距離で眺めることが可能。
後述する鉄道駅の関係上、北部・西部・南東部が早くから市街地として発展しており、市の中央に行くほど何もないという時代が長かった。市役所の周りもかつては一面畑と養豚場という有様だったが、近年は商業施設や住宅街も増えてきた。
市役所近くにある城山公園は、源平合戦期に佐々木一族を助けた渋谷重国の館跡。重国の子孫は薩摩に移り、その末裔に東郷平八郎元帥がいる。
交通
市内に駅はないが、近隣には多くの駅が存在し、それらと市中央部を結ぶバス網が数多く設けられている。
- 西部:主に海老名駅(小田急小田原線・相鉄本線・JR相模線)が利用されている。バスルートも多く、結びつきが強い。
- 北部:相鉄本線のかしわ台駅・さがみ野駅(ともに海老名市)・相模大塚駅(大和市)が利用されている。
- 南東部:小田急江ノ島線の長後駅(藤沢市)が主に利用される。桜ヶ丘駅・高座渋谷駅(大和市)へ向かう人もいる。
海老名駅~綾瀬市役所、相鉄綾瀬車庫~相模大塚駅、さがみ野駅~長後駅といったバスルートが主力。ほかコミュニティバスや循環バスもある。南北を貫くさがみ野~長後ルートはかなり慢性的に渋滞気味。
東の大和市とは境界線こそ長く接しているのだが、厚木基地とその離着陸用の空間が広がっている関係で、北端の相模大塚駅近辺以外の移動ルートがかなり制限されてしまっている。
出身者・舞台など
関連コミュニティ
関連項目
外部リンク
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