伝えたいことがある
伝えたい人がいる
だから僕らは
生きている
—第1話掲載時のアオリ文より
聲の形(こえのかたち)とは、大今良時による漫画である。「週刊少年マガジン」にて2013年36・37合併号から2014年51号まで連載された。聴覚障害、手話、いじめ、などの題材を扱っている。
連載までの経緯
元々は2008年に「マガジンSPECIAL」にて作者の入選作として掲載される予定だった。のだが、「聴覚障害者に対するいじめ」、という重く扱いの難しい題材から掲載は見送られてしまった。
その後、編集部が全日本ろうあ連盟などの各方面と協議を重ねた末に、「別冊少年マガジン」2011年2月号に読み切りとして掲載され、3年ぶりに日の目を見ることになる。掲載後、アンケート1位を取るなどの読者からの反響の大きさから「週刊少年マガジン」2013年12号にリメイク版読み切りが掲載されることになり、さらに同年36・37合併号より連載となった。
参考サイト:「聲の形」8月に連載開始、マガジンで話題呼んだ異色作(コミックナタリー)
あらすじ
石田将也が通う小学校に西宮硝子が転校してきた。石田は聴覚障害を持つ西宮を「クラスの異物」としていじめ抜き、誤解の果てに転校させてしまう。さらに、いじめの首謀者として石田がクラス全体から逆にいじめられるようになり、いじめは中学校でも続いていき、高校へ入る頃には心を閉ざしてしまう。石田は人生に絶望し、身辺整理をした後自殺を考えていた。そして、身辺整理の最後として西宮に会い謝罪をするつもりだったが、西宮と手話で会話するうちに「友達になれるか?」と思わず言ってしまい、それを西宮も受け入れ自殺することを考え直した。
その後のストーリーは重く苦しい過去を乗り越えて明るい未来を切り開こうとする青春物語。物語の類型としては概ねボーイミーツガールに分類され、殆どのエピソードが将也か硝子を中心に進められている。4巻あたりまではニヤニヤさせられる展開も多いが、5巻以降はかなり重い展開も出てくるので注意。本作は無理な引き伸ばしを行わず全7巻で完結する。将硝がどう言う結末を迎えるのか、それは実際に読んで確かめて欲しい。
—最終話掲載時のアオリ文より
アニメ映画
2016年4月、作品のアニメ映画化が発表され、2016年9月17日に全国松竹系にて公開された。129分。
アニメ制作は京都アニメーション、監督は山田尚子、脚本は吉田玲子と「映画けいおん!」や「たまこラブストーリー」を手がけた2人が担当。キャラクターデザイン・総作画監督は西屋太志が担当。
公開から2週目となる9月24日から30日の期間は、全ての劇場で日本語字幕付きの上映が1日1回行われた。
最終興行収入は23.0億円。TVアニメの劇場版でない作品、また120館規模の公開作品としてはかなりの好成績を収めた。京都アニメーションの作品の中ではメジャー寄りの作風で幅広い世代から支持されており、公開終了後もNHKなどでテレビ放映されている。
作品の舞台となっている岐阜県大垣市では先行上映が行われ、映画とタイアップしたスタンプラリーなどのキャンペーンが行われた。大垣市は原作者の大今良時の出身地であり、原作でも町の風景が描かれている。
キャスト
主題歌
「恋をしたのは」
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関連項目
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