肝試しとは、恐怖に立ち向かう事である。
概要
夜も更けた時間帯に怖い場所(夜の墓場、森林、廃墟など)へ行かせて恐怖心に対する強さを試す催し。
名前は読んで字の如く、「肝の強さを見せつける」事より由来。現代でも、恐怖心を感じないように見える人を「肝が据わっている」と言う機会がある事だろう。夏の風物詩として知られている事も多いが、近年では季節に関係無く執り行われているようである。
元は武士の家で、子供の精神を鍛え上げる目的で夏の季節、丑三つ時(午前2時~3時頃)に上記に示したような怖い場所へ行って戻ってくるという教育を行っていたという。(平安時代の末期に花山天皇が自身の子供たちに対して行ったのが始まりとも言われるが、詳細は不明)
やがてその風習が現代まで受け継がれ、後述の通り人が集まるイベントなどで執り行う催し事として定着するのだが、本来は「肝を試す」という意味では「怖い場所へ行って帰ってくる」以外にも様々な事が肝試しとして行われていたものであり、例を挙げると開いた手の指と指の間を刃物やペン等で素早く突いていく行為・遊びも肝試しの1つとされていた。
現代では主に臨海学校や林間学校、及び学校のクラブ・部活動等におけるレクレーション活動(合宿、キャンプなど)の定番として定着していると思われる。大体は2人~4人で組み(ペア)となって照明(懐中電灯、ランタン、蝋燭、etc・・・)を手にコースを進んで行き、目的地に置いてある札などに名前や印を記入したり品(お札など)を持って帰る事で肝試しのコースを最後まで巡った証拠とする。
また肝試しの前に、肝試しを行う場所にちなんだ怪談話を始めて恐怖感を煽る演出が用意される場合もある。
アニメやゲームなどの創作作品でも、イベントの1つとして数多くの作品で肝試しが登場しているだろう。ヒロインが意中の相手と一緒になって怖い場所へ立ち入ったり、気丈・高飛車なあの人が普段見せないような一面を見せたり・・・
ニコニコ動画では「実況肝試し」という催しが人気が高い。詳細は同記事を参照。
やはり肝試しは危険?
度胸強さを鍛えたり思い出話を作ったり、時に新たな人間関係すら提供してくれる肝試しだが、これは同時に恐ろしい一面も持っている。肝試しを行う側は勿論、肝試しを準備する側(主に脅かし役など)にとっても注意が必要とされるケースがあるので気をつけたい。
- 灯りや目印を見失う危険
山林や墓場といった野外で行われる肝試しの場合、何らかのアクシデントで懐中電灯やろうそくと言った灯りを失ってしまったり、ルートを記した標識を見失ったりすることがあります。肝試しは夜に行うものなので、参加者が迷子になってしまったら大変危険なことなのです。- 人間に出会う危険
心霊スポットの中には、ホームレスや暴走族のたまり場になっている場所もあります。そういった場所へ肝試しにくるカップルやグループが襲われることも少なくありません。
心霊スポットを訪れるのは、怖い話が好きな人間だけではないのです。- 呼び込む危険
肝試しにまつわる怖い話の中には、「仕込みには無かったお化けが一番怖かった」というものがあります。肝試しという行為は、「霊や怪異の世界に人間が足を踏み入れる」ことなので、たとえ何の因縁も無い場所で肝試しを行っていたとしても何らかの怪異が紛れ込んでしまうことも十分にありうるのです。
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関連項目
一般項目 |
主な肝試しスポット |
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