胎界主とは、Web上で無料公開されている長編怪奇ストーリー漫画である。
概要
2005年から[1]独自サイトにて連載されているウェブ漫画。当初は作者の名義は「鮒 寿司」であったが、後に「尾籠憲一」(Kenichi Ogomori)に名義変更した。
主人公の凡蔵稀男は自身の特殊な力を用いて様々な事件を解決する日々を送っていたが、次第に世界の運命を左右する戦いに身を投じていく事になる……。
2005年から2009年までの約4年間で第一部<アカーシャ球体>全27話が完結、2009年から2017年までの約8年間で第二部<ロックヘイム>全16話が完結、2024年現在では第三部<翻訳儀典>が連載中である。
全ページがフルカラーであり、そして更新を長年にわたって(2024年4月現時点で19年間)継続しているという力作。内容についてもその面白さからファンが多い。
そして、その評判を聞いて読み始め、序盤であえなく脱落する者も多い。
本作を紹介する多くの者が同意する点として「とっつきにくさ」がある。独自の用語が多用され、様々な勢力や登場人物が入り乱れるなど設定が難解であるため、特に設定説明がまだなされていない序盤は「今話してるキャラクターが何を言ってるのかさっぱりわからない」という状況になりがち。
さらに、普通に読み始めるならば最初に読むであろう最序盤の数話はシリーズ全体から見て最も盛り上がりに欠ける部分であり、率直に言って初見ではさほど面白くはない。そのため「面白いと聞いて読み始めたが、序盤の数話程度を読んでどこが面白いのかわからず、自分の趣味に合わないと判断して読むのを止める」という人が多いと思われる。
だが、そこを通り抜けてストーリーが本格的に動き出す付近まで(できれば以下の主要登場人物3名が揃って活動し始めるあたりまで)読んでみることをお勧めしたい。わからない用語はまずは読み流してしまおう。
そして読み進める中でどうしても用語について確認したくなったときは、本作の登場人物や用語についてまとめられているWikiサイト「胎界主@Wiki」を参照するのもいいだろう。
主要登場人物
- 凡蔵稀男(ぼんくらまれお)
- 地方都市「鮒界市」の市営公園墓地の管理人をしている白い髪の青年。本作の主人公であり、第一部の第01話「使い魔」から登場。
- 妖精種族「バンシー」と人間の間に生まれた「半妖精」で、赤子の頃に別の人間の夫妻の子供と「取り換え子」された。そのため実際には本物の「凡蔵稀男」ではない。
- 普通の人間には見えない『いのち』の「緒」を見ることができ、その緒を切ることで相手を死に至らしめることができる。また「胎界主」として、自分の思うとおりに物事が運ぶように運命をコントロールする能力「運ぶ力」を持つ。
- ひねくれた性格だが、「他人に助けを求められると断ることができない」という制約があるために、人助けをする羽目になる事が多い。
- 女嫌い。
- ルーサー・ナッチェス
- 世界を支配している「悪魔」の地上代行組織「ヘッド」の特殊暗殺部に所属する、ネイティブアメリカン系の青年。第一部の10話「ヘッド」から登場。関西弁の日本語を話す。
- 「司神」との契約により、限定された時間のみ人間を超えた力を発揮することができるようになった「躰化者」。
- 自らが所属する悪魔派閥「ベール派」と契約するか死ぬか、の選択を凡蔵稀男に強要するために鮒界市を訪れるが、稀男に敗北。その後、なし崩しに共闘することになった。
- 「敵として登場した面白関西弁男がなんやかんやで仲間になる」という少年漫画の王道的キャラクターと言えなくもない。
- 稀男とは真逆に女好きで、関西弁なのも日本語を関西弁の女から習ったからであるらしい。子供や女には優しい。
- タロット・アス
- 魔王「アスタロト」直属の第一位使い魔で、強力な魔法則師(魔法使いのようなもの)。
- 青い髪、尖った耳、ピョーンと長く横に伸びた眉。妖精種族「アールヴ」と人間の間に生まれた種族「アールヴ人」?で、幼い子供のような外見。
- 性格は割と生真面目。丁寧語で話す。第一部20話「塔の男」で初登場。
- 「塔」を自らの拠点としており、「塔の男」という呼び名で恐れられている。
- その塔を訪れた稀男とルーサーを捕獲し、逆らうことができない術をかけた。そして自らがアスタロトから命じられていた、強力な胎界主「ピュア」に率いられた反逆妖魔を掃討する任務に同行させるのだった。
関連動画
関連静画
外部リンク
脚注
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- 0pt
- ページ番号: 4540406
- リビジョン番号: 3272708
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