脳弓(fornix; fornix cerebrae)とは、脳の一部位をなす神経線維束である。
概要
視床を取り囲む形で弓形に存在しており、直上には脳梁体があり境を接している。脳弓は4つの部位からなり、乳頭体の隣から時計回りに脳弓柱(columna)、脳弓体、脳弓脚および海馬采と分けられる。
脳弓は時空間の記憶と深く関わっている部位で、情動回路としては2つの有名な回路があり、それぞれ報告者の名前を取ってパペッツ回路、ヤコブレフ回路と呼ばれている。
■パペッツ回路(Papez circuit)
海馬 → 脳弓 → 乳頭体 → 乳頭体視床路 → 視床前核 → 帯状回(24野) → 海馬傍回 → 海馬
■ヤコブレフ回路(Yakovlev circuit)
側頭葉皮質前部(38野) → 扁桃体 → 視床背内側核 → 前頭眼窩皮質 → 鉤状束 → 側頭葉 →皮質前部
脳弓はパペッツ回路のルートになっており、この回路は記憶とも関連している事が明らかになっている。
脳弓柱
脳弓体
脳弓脚
海馬采
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関連項目
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