腐海とは、アニメ映画・漫画作品「風の谷のナウシカ」に登場する森のことである。
概要
人間が吸い込めば肺が腐って死に至る瘴気を吐き出す巨大な菌類(腐海植物)や、昆虫に似た巨大な生物(蟲)が棲む、従来とは全く異なる生態系を有する森。そのため、腐海に立ち入るには防毒マスクと蟲への知識や備えが必要である。
「火の七日間」と呼ばれる太古の大戦争の後に出現したとされ、人間を含む従来の生態系を脅かしている。「火の七日間」とその後の混乱により技術や情報が失われたため、なぜそのような森が突如出現したかは不明である。
腐海植物はどこでも発芽し、瘴気を発生させ一帯を腐海化するため、腐海から帰還する際には衣服や荷物などに付着した胞子を念入りに除去しなければならない。
腐海の動植物
菌類
腐海における植物。共通して胞子で殖え、土だけではなく動物の死骸や植物を苗床にして発生する、従来の動植物に有害な瘴気と呼ばれる物質を生成する特徴がある。瘴気はツユクサと呼ばれる植物の炭で除去することができる。
- ムシゴヤシ
50メルテに達する巨大な樹木を形成する。発芽には苗床の養分が必要だが、太陽光が当たると緑色の葉を伸ばして激烈に成長するため、光合成を行なっていると思われる。蟲たちが好んで食べるためこの名がある。 - ヒソクサリ
特に強力な瘴気を発生することで知られる。漫画版では品種改良された本種を土鬼(ドルク)軍が生物兵器として用い、トルメキア軍に大損害を与えた。
蟲
腐海に生息する昆虫のような巨大生物。腐海植物を食べるほか、人間を捕食する描写もある。
- 王蟲
腐海最大にして、腐海を象徴する蟲。巨大なダンゴムシのような生物で、十数節の節、14の複眼、無数の脚を持つ。成体は80mに達する。殻は硬度と弾性に富み、高品質な武器や工業製品の材料となる。
高度な知性を持ち、また他の個体とも意志を共有する複雑な精神ネットワークを構築している。 - 大王ヤンマ
巨大な羽虫であり、蟲たちの斥候役となることがある。 - ウシアブ
巨大なハエのような蟲。体長は5m程度、翅を広げると10m程度にもなる。顎は人体をセラミック鎧ごと噛み砕く程度の力を持つ。危機を感知すると警戒音を発し、仲間を呼ぶ。
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