腰パンとは、かつて「悪そうなヤツはみんな友達」と公言してそうなヒップホップ育ち少年・ボーダーらの間で流行った着こなしである。
概要
「流行った」と書いたが、今でも地方で見かけることが稀によくあるファッション。海外では「Suggy Pants」と呼ばれており、日本でも一時期、若い男性の間で流行していたが、「だらしねぇ」「ハレンチざます」等といった大人たちの声などが原因なのか、自然と下火になっていった。だが、廃れたわけではなく、女性でも腰パンを行う人物もいる。
そもそもの起源には諸説があるが、有力説がギャング団の若いメンバーが行っていたスタイルが徐々にアメリカのストリートファッション愛好家の間で流行るようになったのではという説である。その証拠として、1930年のカルフォルニアでは主に黒人やメキシコ系アメリカ人ギャングを始めとした不良少年たちの間で流行したズートスーツがあるのだが、だぼだぼのジャケットに足首が先細りのスラックスという当時の貧困層には揃えるのが難しいファッションだったため、近いファッションとして行った着こなしが腰パンだったということから、これが起源ではというものである。
かつては自殺防止のためベルトを着用できない囚人の格好から着想を得たという説が有力視されていたが、インディアナ大学の歴史学のタニーシャ・フォード氏はこの説を否定している。なお、一部の間で「実は「囚人がズボンを下げている=やらないか」というサイン」であると話が広がっているが、これは間違い。決してそういうサインではないので、ツイッターでそういう情報が流れてもデマなので拡散しないように。
腰パンのハウトゥー
niconicoを視聴するメイン層の中で、このファッションをやってみたいと思うそうはそうそういないと思うが、一応、記載する。もし、実行するのであれば『自己責任』であることを理解し、アメリカの一部州で腰パンすると罰金刑に処されるなどのリスクが存在することも知っておいてほしい。
オーバーサイズ、もしくはガウチョパンツなど、ゆったりとルーズなシルエットのパンツがベターとされており、着用する下着も見せることを前提とするボクサーブリーフかトランクスが多い。女性ならばTバックを視野に入れてもいいだろうし、ゲイなら更にジョックストラップで男を誘うという手もあるだろう。ただし、白ブリーフはもっさりしている上に色々と問題があるため、着用しない方がいい。
パンツはずり下げるので、ハーフパンツや七分丈でない限りは裾を引きずる格好になってしまう。「裾を引きずるのはちょっと…」ということであればハーフパンツか七分丈で実行する…もしくは、ズボン裾を捲れば良い。
ずり下げることに抵抗がある場合はパンツだけローライズにすることで自然と腰パンっぽくなる。最近ではパンクファッションやボーダーファッションの中で、普通に穿いても下がって見える後ろのポケットが大きいパンツも発売されているので、そちらを愛用するのも手だろう。
学生服でも出来ないこともない。これは「俺TSUEEEEEEE!!」な気分になったり、「俺KAKKEEEEEEEEEEEE!!」みたいな優越感に浸ったり、人によっては「真面目に?だが断る。それなら腰パンするわ」と思っており、これらの理由を元に彼らは学生服で実行している。
注意点
学生服で実行すると風紀委員や教師に目をつけられ、不良(もしくは重度の反抗期)扱いされるリスクがある。そうでなくても足が短く見えるファッションなので、シャツで下着を隠すとダックスフンドみたいに思われてしまうだろう。
フロリダ州リビエラ・ビーチやミシガン州フリント、イリノイ州リンウッドでは条例で腰パン禁止区域となっている。違反した場合は禁固6か月または500ドルの罰金刑がお待ちかね。加えてアメリカでは腰パン自体を否定しがちなお国柄でもある。コレは前述の説にもあったギャングファッションが起源ということもあり、卑猥orアウトローということで争いの火種になったり、逮捕されたりする場合もある。
また、見せパンとはいえ下着が露出しているので、性的な目でみられたりするなどの性的被害を意識した方がいいだろう。女性だけでなく、男性もその対象になることも忘れずに。事実、初版編集者は腰パン男子をオカズにしてたとかしなかったとか。どっちにしろ、下着が出てる「すけべぇ…」な格好なのを忘れてはいけない。
萌え要素としての腰パン
上述の内容から、萌え要素なのかとツッコみたい人もいるだろうが、念のため。腰パンの魅力はなんといっても(見せパンとはいえ)下着を使ったエロチズムと下着自体のデザインをも盛り込んだカラーバランスやアクセントがポイントだろう。特に1990年代を舞台とする作品やストリートシーン、ボーダーの世界を描く場合において、避けては通れないファッションなので、研究して見る価値はあるだろう。
来ている人間のイメージから、ワルそうな男を描く場合や、ヤサグレ描写の一環として使うことができる。時代によっては古いかもしれないが、最低でも現代において腰パンは不良にとって一種のステータスとなっている。不良萌えの男性同性愛者や腐った男女は是非、萌えてる不良キャラに取り入れてみてはいかがだろうか。
また、筋肉がある(もしくは細マッチョの)男性なら、お腹を見せることで自然とエロさを演出することになる。ズボンが下がる下がらないかハラハラさせるそのスタイルはルーズながらもどっしりとした男らしさを上手く演出してくれることだろう。特にローライズのボクサーブリーフと組み合わせれば威力は抜群だ。意外とガテン系でも絵になるのも強み。
女性の場合は主にダンサーやストリートファッションを好む場合が多いので、いい意味でのビッチっぽさを演出させる場合に使える。また、ヒップや腰にポイントタトゥーを加える事で通常のオシャレと性的魅力を引き出すこともできるだろう。この場合はある程度、お肉がないと魅力が半減するので、痩せてる人は注意。
関連動画
関連静画
関連商品
(メンズしかないが)腰パン勉強するならファッション誌でも良いだろう
関連項目
- ファッション
- 見せパン
- トランクス / ボクサーブリーフ(どちらも腰パンに適した下着)
- Tバック / ジョックストラップ(挑発的にしたい人向け)
- ローライズ
- ギャング
- ヒップホップ
- ボーダーファッション
- ストリート
- アウトロー
- ギャング
- ストリート
- 公然わいせつ罪(下げ過ぎるとこうなる)
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