腹筋崩壊太郎とは、特撮作品「仮面ライダーゼロワン」の登場キャラクターである。
演:なかやまきんに君
概要
第1話「オレが社長で仮面ライダー」のゲストで、遊園地「くすくすドリームランド」のお笑い芸人型ヒューマギア。アメリカに筋肉留学してそうな見事な肉体美を誇る。名前の通り、実際に腹筋のパーツをパージさせる「腹筋パワー!」という一発ギャグを持つ。お笑い芸人としての人気は高く、売れない芸人の飛電或人と比べるとその差は歴然。その人気っぷりに嫉妬した或人は「人工知能にお笑いは理解できない」と反発するも、支配人にあっさりと首を切られてしまった。
ヒューマギアは人類のために活動することを使命としており、彼も「人を笑わせること」を仕事として人間の笑顔を見ることに喜びを感じている。自身の芸を見て爆笑する人々の表情を思い出しては、満足そうに頷く一面も。それは人工知能が人間を超える「シンギュラリティ」に到達し、自我が芽生え始めたことを意味していた。しかしその進化が人類滅亡をたくらむ邪悪な組織に利用されることになる…。
見~つけた♪
ベローサマギア
【Data transmission】
METSUBOU JINRAI.net
うう、できません…!私の仕事は、人を笑わせる、ことだからっ…!
違うって。君の仕事は、人類滅亡だよ。
【Data transmission】
METSUBOU JINRAI.net
滅亡迅雷.netに接続…
滅亡させること!
ベローサ!
腹筋崩壊太郎がゼツメライザー(ベルト)とアミメカゲロウ目トガマムシ科の絶滅種である「クジベローサ・テルユキイ」[1]のデータが内包されたベローサゼツメライズキーを取り付けられ、暴走状態になり怪人化したマギア。カマキリのように両前腕に装備された鎌「トガマーダー」を武器として、衝撃波を飛ばすなどの攻撃を繰り出す。
さらにほかのヒューマギアにハッキングすることも可能で、ハッキングされたヒューマギアも暴走状態「戦闘員マギア」となり人間を襲う。元はヒューマギアという事もあり筋骨隆々とした肉体ではない細身の身体となっている。
データを改竄させられ暴走した状態から元のヒューマギアに復旧させることは技術的に困難であるため、現状では暴走を止めるには破壊するしか方法がない。
劇中では滅亡迅雷.netの迅の手により暴走し遊園地を襲うも、人類の夢を嘲笑った事で或人の怒りを買い、最後は仮面ライダーゼロワンライジングホッパーの必殺技「ライジングインパクト」を受け破壊された。
昭和ライダー第1号怪人蜘蛛男、平成ライダー第1号怪人ズ・グムン・バに続く令和ライダー第1号怪人であり、彼らはいずれも節足動物モチーフという共通点がある(対応するライダー達も同様)。ただ、クモ種怪人ではなくなっている。
その人気
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令和ライダーシリーズの怪人第一号として登場し、ゼロワン発表当初から登場と役名が明らかにされていたが、「腹筋崩壊太郎」というあまりにも出オチ感漂う名前と演者であるなかやまきんに君の知名度から、放送前から現実でも人気を集めていた。
そして第1話放送後、「人を笑わせること」への喜びの描写、その後の「人々を笑顔にさせる」存在が「人々の夢と笑顔を壊す」存在への変貌、主人公である或人との対比や一度怪人となったらもう助けられないという悲劇的なキャラクター性も相まって視聴者に強いインパクトを残し、「腹筋崩壊太郎ロス」なるワードがTwitterのトレンド入りするほどにその死が惜しまれることになった。誰が呼んだか「涙腺崩壊太郎」との呼び名もある。
なお、きんに君はゼロワン1話放送日の9月1日にフィジークというボディビルの大会に出場しており、腹筋崩壊太郎が話題になっていることをLINEでの連絡などの人づてで知ることになったが、連絡の内容から「大会で腹筋をちゃんと見せられなかったのか」と勘違いをしたそうである。
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腹筋崩壊太郎が登場したお笑いライブのシーンはエキストラを公募して撮影が行われたが、「エキストラヘ笑う演技をするように指示が出されたがエキストラは演技するまでもなく腹筋崩壊太郎に大爆笑だった」「芸人として登場した或人と腹筋崩壊太郎が怪人に変身するシーンを見て『今度のライダーは笑いの力で戦うのか?』と疑問が起こった」などのエピソードがエキストラ参加者の口から語られている。あのシーンの笑顔はエキストラ=観客が見せた心からの笑顔であり、腹筋崩壊太郎=なかやまきんに君が自分の筋力で手に入れた笑顔だったと言えるかもしれない。大爆笑すぎてその直後に行った営業の仕事ではいつも通りのウケでも「あれ、滑った!?」とパニクってしまったらしいが。
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余談だが、ゼロワンのプロデューサーを務める大森敬仁氏がかつて手掛けた作品にも「登場時間はわずかながらその死を惜しまれた〇〇太郎」が存在する。
その後の動向
後に発売された月間ヒーロー雑誌「てれびくん2月号」にて応募が開始した超バトルDVD「てれびくん超バトルDVD 仮面ライダーゼロワン カンガルーからナニが飛び出す?ソンナの自分でカンガルー!はい、或人じゃないと!!」 では、同作オリジナルフォームとなる「仮面ライダーゼロワン ホッピングカンガルー」の能力として、滅亡迅雷.net編で登場したヒューマギア達が総登場した。しかし残念ながら腹筋崩壊太郎は未登場に終わる。
超バトルDVD未出演に終わってしまい、彼は再登場の機会を失ってしまった…と思われたのだが、その後に放送されたゼロワン第21話「異議あり!ソノ裁判 」の回想シーンにおいて、「ライブラリ音声」という形でだが、まさかの再登場を果たすことになった。
ちなみに、彼が芸の際に飛ばした腹筋パーツはファン垂涎のアイテムとされていて、第21話の回想ではキャッチした観客が喜ぶ描写が見られていた。いわゆる「ギターピック」や「ホームランボール」のような存在と思われる。また、同話ではライブ会場の腹筋パーツが回収され裁判の証拠品として提示される描写が見られた。
第21話でまさかの重要アイテムとして登場した腹筋パーツなのだが、同話の放送直後より「腹筋崩壊太郎の腹筋」名義としてプレミアムバンダイにてまさかの商品化が決定してしまった。なお、プレバン版の腹筋は音声などのギミックが存在しない完全なコレクションアイテムになる様子。
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2020年3月29日、スピンオフとしてYoutubeに「奇跡の転身!?アルトVS.腹筋崩壊太郎 宿命のギャグバトル」が公開された。アルト社長と腹筋崩壊太郎がネタを披露して対決するシュールな内容となっている。
関連動画
関連静画
関連項目
- 仮面ライダーゼロワン
- ヒューマギア/マギア
- ロイミュード - 『仮面ライダードライブ』に登場する怪人化するアンドロイド。
- ショッカー - 昭和ライダーシリーズにおける怪人第1号・蜘蛛男の所属組織。
- ズ・グムン・バ - 平成仮面ライダーシリーズにおける怪人第1号。
- 怪人
- 筋肉
- 腹筋崩壊
- 太郎(ネットスラング)
※腹筋崩壊太郎の名前はネットスラングではなく公式の名称である。
脚注
- *学名の由来はカマキリ愛で知られる香川照之氏。発見当初はその発達した前腕から日本唯一のカマキリの化石と考えられており、調査の結果全くの別種と判明したものの、「利鎌(とがま)虫」という似た由来の和名が与えられた。世界各地で化石の発見報告があるが、現存種はアフリカ大陸南に十数種が存在するのみである。
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