自動改札機とは、主に鉄道の駅などに設置されている機械の一種である。
概要
普段は扉(ゲート)で塞がれておりそのままでは通ることができないが、切符(チケット)を指定された穴に通すか交通系ICカード(Suica、PASMOなど)をタッチすると扉が開いて通れるようになるという仕組みになっている。で、その人が通ったらまた扉で塞がれる、という感じ。
単に自動改札機と言った場合、通常は鉄道の駅にあるもののことを指すが、一部の空港や娯楽施設(遊園地、映画館、スタジアムなど)にも設置されていることがある。
「不正乗車を防ぎやすい」「人件費の削減になる」などメリットが多いが、反面、「設備を導入するためのコストや維持費が高額である」などのデメリットもある。
設置状況
大都市圏だと各駅停車(普通列車)しか停車しないような小さな駅にも自動改札機があったりするが、地方の都道府県だと新幹線停車駅や主要都市(県庁所在地・政令指定都市・中核市など)の中心駅にしか設置されていないというケースも少なくない。これは大都市圏の場合、「小さな駅でも地方の主要都市のターミナル駅並みに利用者が多い」「交通系ICカードが日常的に普及している」など自動改札の導入に有利な要素が多いからである。
2024年現在、徳島県と愛媛県には自動改札機が設置されている駅は存在しない。
意外かもしれないが、全ての駅に自動改札機が設置されている都道府県は沖縄県のみである。これは沖縄県内には沖縄都市モノレール線(ゆいレール)以外の鉄道路線が存在せず、しかもゆいレールの全駅が人口密度が高い那覇市の市街地にあるからである。
ちなみに、実は東京都や神奈川県、大阪府にも自動改札機が設置されていない駅が存在する。(例えば東京都内のJR東日本の駅の場合、五日市線の熊川駅、八高線の小宮駅・東福生駅、青梅線の青梅駅より西側の全駅には簡易改札機しか置かれていない)
新幹線停車駅の場合、フル規格の新幹線の路線(東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線、西九州新幹線、東北新幹線、北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線)については全ての駅に自動改札機が設置されている。ただし大都市圏はともかく、地方の新幹線停車駅の中には新幹線改札口のみが自動改札になっており、在来線側は「自動改札機が無い」「そもそも無人駅である」などのケースも少なくない。
ミニ新幹線(山形新幹線と秋田新幹線)は「東北新幹線との重複区間」を除くとほとんどの駅が自動改札になっていない。秋田新幹線は秋田駅と大曲駅のみ、山形新幹線は山形駅のみに自動改札機がある(全列車が停車する米沢駅や終点の新庄駅ですら自動改札になっていない)。
自動改札機が撤去された駅
利用者が少ないため2024年3月に自動改札機が撤去され、代わりに簡易改札機が設置された。
元々はJR東日本信越本線の主要駅の一つであり旧・高田市の中心駅でもあったことから利用者が多く自動改札機も設置されていたが、北陸新幹線開業後に経営会社が変わった際に「維持費が高い」と判断されたため撤去された。
現在は有人改札に戻されており、交通系ICカードも利用できない。
ちなみにNewDays(JR東日本の駅にあるコンビニエンスストア)はえちごトキめき鉄道になってからも引き続き営業を続けている。
伊予鉄道の駅。松山市の中心駅で、JR四国の松山駅や高松駅などよりも利用者が多く、四国地方最大の駅となっている。
交通系ICカードが広く普及したことにより自動改札機が撤去され、代わりにICカード専用の簡易改札機が設置された。
亜種
- 簡易改札機
一般的な自動改札機と異なり扉は設置されていないが、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードをタッチすることで自動的に精算してくれる装置のこと。
交通系ICカードが使える区間において、自動改札機が設置されていない駅(無人駅を含む)に代わりとして設置されている。交通系ICカードを持っていない場合は通常の有人改札の駅または無人駅と同様のやり方で料金を支払うこと。
電車内のドア横にあるカードリーダーのこと。乗る時と降りる時に交通系ICカードをタッチして精算してもらう。
宇都宮ライトレール(宇都宮LRT)や富山地方鉄道などの車内に設置されている。
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関連項目
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