「自爆するしかねぇ」
byポプ子
自爆とは、
- 文字通り自ら爆発すること。この単語の用途はかなり広い。
- 自爆テロ・自爆攻撃など、それ自体を攻撃手段とするもの。
- 自分の行為で良くない結果を招くこと。自滅。
- ノルマを達成できなかった社員・アルバイト・営業マンが自腹でそれを購入すること。
自爆営業とも呼ばれる。ブラック企業の常套手段。(→ノルマ) - ポケモンの技の一つ。→ じばく(ポケモン)
物理的に爆発四散するものから、比喩的に大損害を被るものまで様々である。
若干似ているもの
- 自身を明確に物理的に傷つけることが目的で行うものは「自傷行為」と呼ばれ区別される。
- やけくそ・パニックになって自爆・自傷するものは「自暴自棄」とも呼ばれることも。
- 意図的に自爆してネタとするものは「自虐」「舐めプ」などと呼ばれる場合もある。
- 爆発や自爆が目的ではなく、敵側に突っ込み被害を与えるものは「特攻」など。
兵器における自爆
遠距離攻撃兵器
ミサイル・ロケット弾などの遠距離攻撃兵器は、目標を攻撃できない場合や目標から逸れた場合に周辺への被害を抑えるため、もしくは軍事技術を盗まれないように着弾する前に破壊する目的で、このような装置を備えていることがある。一定時間の飛翔後に自動で自爆するものや、手動で自爆させられるものもある。
乗り物など
乗り物など、被弾・故障・燃料切れ等によって行動不能になったり逃走時にやむを得ず乗り捨てる際は敵に奪われて戦力(→鹵獲)とされないよう意図的に破壊する必要があり、爆薬などが準備されている場合もある。
もちろん高額な戦闘車両は行動不能になったからとゲームのように気前よく乗り捨てて破壊するのは勿体ないため、余裕があれば戦車回収車(装甲回収車・回収戦車とも呼ばれる)や戦車運搬車(トレーラー)などを用いて後方へ持ち帰り、修理して再利用する。
…その辺りは兵站(後方支援)の百科項目が詳しい。
機密部分
特に機密性の高い部分(記憶装置・火器管制装置等)においては、2200℃以上の燃焼温度を誇るテルミット等を用いて物理的に溶解させ読み取り・復元を不可能にする手段も用いられる。…自爆と言うよりは破壊・隠滅と言った方が正確かもしれないが。
事故として
特に高威力の兵器など、乗員・射手・周囲の味方を巻き添えにした大被害になる場合もある。
(→フレンドリーファイア)
対戦車兵器など、発射には成功しても背後や砲口付近に居れば後方爆風[1]で吹っ飛ばされるし、不用意に狭い室内で撃ったり背後が壁であれば後方爆風が反射して射手が死亡するなど。(→対戦車兵器)
兵器内や基地の弾薬貯蔵庫など、被弾・火災によって備蓄されている重火器・弾薬が次々と連鎖して爆発する事態も戦闘中に恐れられる事態のひとつである。(→誘爆)
整備不良やメンテナンス(分解整備)をサボり過ぎたり異物があると銃身・砲身内で弾が詰まって自爆する場合もある。
爆発しなくても…
仮に自爆を免れたとしても、信管(起爆スイッチ)が作動可能状態になっている可能性がある。
テロ行為による自爆
「自爆テロ」の名前で現在でも起きている、本当の意味での自爆攻撃。まさに自らの命と引き換えに、敵対するものへの破壊並びに脅迫をするための手段である。ただ、自ら志願してこのような行動をするのは稀であるとの見方がある。
ほとんどのテログループは上下関係が厳しく、指示を受けた者は上層部から差し出された爆薬(製造や扱いが容易で、自由に形状を変えられる上に強力なコンポジション4/C4など)を持っていき、指定された場所で発破させる。仮に出来なくて逃げてもいずれ待っているのは銃口なので、一方通行である。
攻撃対象は民間人、要人、重要施設、軍関係者(車列や軍用施設)など様々。
自爆テロの利点としては、高度な技術・知識を必要としない事が真っ先に挙げられる。通常の爆弾テロであれば、狙った場所で狙った時間帯に爆発する起爆装置を製作するのに高度な技術が求められ、それ相応の知識と経験を持ったものでしか作れない。一方、自爆テロでは起爆装置は必要最低限、場合によっては信管さえあればよい。最後に人の手で自爆するため、装置の大幅な簡略化が可能なのである。実行犯もスイッチを押せばよいだけで、爆弾に関する知識などは求められなくなる。
次いで挙げられるのが、対応の難しさである。通常の爆弾テロであれば、爆弾を設置した後起爆するまでには逃走のための時間が取られており、犯人が爆弾を設置してから起爆するまでに爆弾処理を成功させればテロは未然に防げる。しかし、自爆テロでは犯人は爆弾を抱えたまま自爆するため、周囲の人間が気付くのが困難になる。
以上二つの利点を組み合わせた結果、起こる悲劇は何か。それは、女性や子供などの非戦闘員の自爆テロ要員への転換である。
実際に2010年代以降の中東などでは夫を殺された女性が復讐のために自爆テロを行ったり、アフリカでは「ボコ・ハラム」が女性や子供を使った自爆テロを起こしていたりする。自爆テロをされる側の視点では、相手がひ弱な子供や女性でも油断できず疑心暗鬼になるし、さらに自爆テロだと見抜いたとしても女性・子供に銃を向け引き金を引くなどの対応をしなくてはならないのはストレスやトラウマの原因となっている。
事故による自爆
派手なものにしようと、遊びで花火の火薬を集めて筒に詰めたはいいが、そのあとで静電気などで不意に爆発することもある。このような事故は嘘のようで、実際は死傷者が出るほどの危険な行為である。
ためしに、線香花火を3つくらいよじって火をつけてみよう。意外に大きな火花で驚くはずである(実験でやるとしても、火傷覚悟でやること)。
火薬は銃弾のように薬莢(金属の筒)で密閉されている訳でなければ容易に湿気ったり静電気で自爆するなど割とデリケートである。花火の包装紙を開いて火薬をほぐした時点でお察しください。
このほかにも、科学などの授業で水素を発生させる実験(比較的安全だとされる、亜鉛に少量の薄い硫酸をかけるものですら)で集めた水素に引火して実験器具が爆発した事例もある。
危険性
(非合法に)爆弾を作ってやるぜ…と意気込む人に対して「危ないので作ってはいけませんよ」という意味のひとつがこれである。
前述の静電気や遅発、素人の作った粗末な起爆装置の誤作動によって、製造や運搬、設置途中に勝手に自爆するパターン。手元で顔を近づけて作業している場合などに起爆してしまえばデリケートな眼球や神経は容易に損傷し二度と元には戻らない。爆音や立ち上る黒煙で通報され、警察や消防、近所のおばさんがすっ飛んでくるのがオチである。
比喩としての自爆
類語としては、自業自得・お前が言うな・ブーメラン(ネットスラング)など。
最も簡単にできる自爆は失言・問題発言。昭和のノリや古い考え、ジョーク感覚で無責任に口走ってしまう国会議員などの不祥事として事欠かない。
ネット界での自爆
ここから(ある意味)本文
ネットに生きるものからしてみれば、この自爆ほど怖く、また美味しいものは無い。
一方で、ネタで自爆するのも、なかなか面白い。Mな人ならなおさらである。
自己顕示欲、承認欲求、いいね、バズる目的でSNSなどで犯罪行為やモラルの無い行為の動画や写真を投稿して炎上・特定・退学・逮捕など、悪い意味で有名になってしまうのだが、ウケると思ったなどノリで投稿してしまうなど未だに事例が絶えない。
バカッター、バカ発見器、デジタルタトゥーといった百科項目も参照。
タグとしては「作者はウケると思ってたシリーズ」も活用されている。
アニメ・ゲーム関連の自爆
自爆した者が死亡する反面、非常に高い威力を誇る攻撃手段として表現される場合が多い。
その一方で、自爆したら死ぬはずなのに、延々と自爆が擦られ、自爆が代名詞となるキャラが何人かいる。『ドラゴンボール』の栽培マンあたりが有名どころであろう。犠牲者としてはやはりヤムチャ。ちなみに、『新機動戦記ガンダムW』の主人公ヒイロ・ユイ曰く、死ぬほど痛いらしい。
まともに戦って勝てない敵への自爆行為によって勝利出来るケースは稀である。例えば、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』では味方側が唱えた自爆呪文「メガンテ」はどちらも敵を倒すに至っていない。敵側が「どうせ死ぬなら貴様らも道連れだ!」という死なばもろともの戦法の方が多いかもしれない。こちらの例としては『ドラゴンボール』のセルなどが挙げられる。ただし阻止されたり爆発前に逃げられたり解除されてしまうという展開が枝分かれしていく。
死期を悟った仲間が決死の自爆で活路を開くのは胸熱展開である。老人やすでに病気で死が迫っているキャラクターが仲間を生かすために、大勢の敵を道連れに自爆するシーンは物語を大いに盛り上がてくれる。ロボットものやSFものなどであれば、武器弾薬を使い果たした兵器が最後に動力炉を暴走させて自爆というのも物語の華である。
人物でなく、秘密基地などの施設が自爆する場合もある。即爆発せず「xx分後に爆発する」と言い残したりご丁寧にアナウンスが流れるのに突っ込んではいけない[2]。それを崩落させるための爆薬も相当量になるのではと言えばキリがないけど(ry
ゲームにおいて
ゲームでは自爆を得意技とする敵キャラクターが登場する事がある。
『FF』シリーズのボムや『DQ』シリーズのばくだんいわ、『Minecraft』のクリーパーが有名所か。
多くの場合自爆されると致命傷かそれに近いダメージを食らう事になるので、その敵の思考パターンや自爆条件を熟知した上で、速やかに倒すなり逃げるなり等の選択肢を迫られるだろう。
おおまかな概要としては敵自体が爆発性・可燃性の素材で構成されていたり高エネルギーを秘めているが構造が不安定であったり、大量の爆薬や爆発物を全身に巻き付けたパターンがある。
プレイヤーを焦らせるためか、自爆前に予兆として独特の効果音や警告音が鳴る場合も多い。
特性・活用
TPS・FPSなど、ゲームによっては積極的にプレイヤーに接近し自爆するなど、優先的な処理を強いられる厄介な敵もいる。複数で取り囲んでくる、ほかの敵にひっそりと混じって襲ってくるといった嫌らしいパターンもある。こっちくんな。
逆にその特性を利用し、被弾時・死亡時に爆発するため、あえて引き付けてタイミングを見計らって倒すことで周囲の敵を巻き込んで倒す、ボーナス得点を得るといった活用法もある。また爆発系アイテム/素材をドロップする場合もある。
もちろん弾切れや再装填・回復・蘇生・アイテム回収といった隙を見せる、起爆タイミングに固執したり他の敵への対応に手一杯であったり、死角からの接近に気付かなければ自分が吹っ飛ばされる羽目になる。
ノルマ達成・自腹購入としての自爆
ノルマを達成できなかった営業マン・社員・アルバイトなどが自費でそれを購入し業績とするもの。売れ残りの多い恵方巻やクリスマスケーキ、年賀状、健康食品その他種類には事欠かない。「自爆営業」とも。
- 元の取れない費用対効果の悪すぎる悪手。
- 「これが当たり前」「常識も知らんのか」と無知な人間を陥れる最低最悪なトラップである。
- 「売れないのは自分が悪い」と勝手に罪悪感を背負い込ませるのは悪徳企業の常套手段である。
→ ノルマ
→ ブラックバイト / ブラック企業 …の項目を参照。学生さんや社畜さんは必ず覚えておこう。
…というよりノルマの未達成に各種ペナルティやその示唆がある時点で労働基準法違反(犯罪)なので既に入っていたらさっさと辞めてください。店長や経営者がブチ切れようが騒ごうが、退職に特別な条件は一切必要ありません。
「そんなクソみたいな会社」に忠誠を誓って人生の時間と金と労働力を使い潰されるのは美徳ではないし、自慢にもならない点も覚えておきたい。
関連動画
関連項目
脚注
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