艦これ改とは、角川ゲームスより発売のPlayStation Vita用ゲームで、DMM.com配信のブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』のVita版に当たる。
延期の末、2016年2月18日に発売された。その後2017年1月末に生産、販売が終了した。それに伴い2月1日をもって公式ホームページも閉鎖された。
数年後に発売された書籍・艦これスタイルにて、このゲームが記述されていなかったので公式に無かったことにされたと言われている。
概要
PCブラウザゲーム『艦隊これくしょん~艦これ~』をPlayStation Vitaに移植・調整したゲーム。
タイトルには新たに“改”が付き、そのタイトルロゴの上にはブラウザ版の長門型戦艦に代わって、翔鶴型空母と秋月型駆逐艦のシルエットに変更されている(第一弾トレーラームービーからそれぞれの一番艦である翔鶴と秋月と思われる)
PSVitaへの移植に当たって編成フェイズのUIやアイコンのレイアウトなどが大幅に変更されており、ゲーム内容についてもブラウザ版よりさらに戦略的要素を強めたものになると説明されている。
ゲームに登場する艦娘および深海棲艦は2015年の秋イベントの時点までに実装されたキャラクターのほぼ全員がカバーされている模様。
発売延期の経緯
2013年の“SCEJA PressConference”にて『艦これ』のVita版が発売されるという情報が提示され、それから約1年後の2014年11月に開催された角川ゲームスとフロム・ソフトウェアの合同発表会“MEDIA BRIEFING 2014 AUTUMN”においてVita用ソフト『艦これ改』として第一弾トレーラーが公開、発売時期も2015年の春頃になると発表された。
その後、2015年5月→2015年8月27日→2015年11月26日→2016年2月18日と、発売延期を繰り返した。
主なゲームシステムの変更点
- ターン制の導入
オリジナルのブラウザ版では現実の時間とともにゲームの状況が変化していくが、本作では(ゲーム内の)1日を1ターンとしてゲームが進行していくシステムになっている。建造・入渠・遠征もゲーム内の日数経過で完了する。
- セーブ方法の変更
オートセーブから戦略画面や執務室からコマンド選択でのセーブに変更された。建造・開発と共にいわゆるリセマラ行為が可能になったが、(もちろん)海域への出撃中にはできない。
- 戦略級シミュレーション要素の向上
ブラウザ版は母港から任意の艦隊を1つ出撃させ戦闘を終えてから戻ってくる戦術級シミュレーション要素の強いものだったが、本作では複数の艦隊を同時に運用し、各海域に配備して制海権や兵站(資源収入)の維持・別海域への進軍を平行して行う。そのため運用出来る艦隊数もブラウザ版の最大4つから8つに増えている。
また艦隊のほかに輸送船団として輸送艦を、輸送艦を守る海上護衛部隊として各海域に艦娘を配備することができるため、実際の艦隊数は8どころではない。何もしなくとも月初め・週初めに資源が少しもらえる仕様になっているがそれだけでやりくりしていくのは困難な上、輸送艦が集めた資源はわずかでも毎日収入として入ってくるため、海域を多く開放し多数の輸送船団を活動させておくのは重要になってくる。
- 課金要素の変更
ブラウザ版の課金システムは戦略ポイントに改められ、海域内の各面の初クリアや任務などで稼ぐことができる。販売品も各種資源やドック開放キー、応急修理要員などブラウザ版と同等のものになっている。本作では母港の拡張も戦略の一つとして扱われており、周回(下記参照)しても数が初期に戻るため戦略ポイントを使って毎週拡張し直す必要がある。
- 戦闘指揮
ブラウザ版同様、艦娘の攻撃対象は自動選択となるが、戦闘中の行動方針は陣形のように選択が可能。砲撃・雷撃・対潜などが選べ、選択しなかった行動は一切しない。つまり潜水艦がいても対潜を選ばなければ、対潜攻撃が可能でも無視されるし、開幕航空・魚雷も選択しなければ行わなくなる。その一方で選択次第では戦艦とは関係なく2回攻撃できるようになった。これらコマンド選択数は旗艦の艦娘のレベルに依存して増えていく。
- ゲームオーバーの概念が導入
各海域の戦況維持が重要になる本作では、戦力が手薄になるもしくは敵戦力が増強された場合、深海棲艦自らがこちらに侵攻してくる要素が追加された。
イベントとしてはゲーム開始後一定期間が過ぎると定期的に輸送艦を狙った通商破壊が起きる他、海域を奪い返そうとする深海側の反攻作戦が発生する。本拠地である鎮守府海域の反攻作戦を防げなければゲームオーバー。ただし、深海側の反攻作戦の準備状況はあらかじめ分かるようになっているため、注意表示が出たら出撃などですぐ叩きに行くことで海域状況を回復させることができる。
- 演習システムの変更
演習は行うことで訓練で特定の能力値を上げる艦隊演習と自軍の他の艦隊に挑む対抗演習の2種類となった。艦隊演習でも経験値が入るが、対抗演習は相手を単艦の艦隊にして挑むことでブラウザ版では旗艦+MVPボーナスで手に入るような大量の経験値を随伴艦でも手に入れることができる。プレイ時間に対して(ブラウザ版よりも)出撃回数が少なめになることもあってこのような仕様になったと思われる。
- 演出面の強化
PVで確認出来るように、艦娘たちのグラフィックが動くようになる。主に表情が変化したり、腕を動かしてポーズを取るといったもの。また敵艦との交戦時の演出も派手になり、さらに必要最低限の情報のみを表示する戦闘のショートカット機能も実装し、戦闘時のテンポアップが可能になった。
- エンディング・周回プレイ
深海棲艦本拠地を攻略することでエンディングを見ることができる。その後、クリア報酬艦も含めて艦娘たちを引き継ぎ別難易度への挑戦が可能。ただし、引き継げるのは一部のみでこれまでクリアした最高難易度に応じて引き継ぎ数が決まる。
周回プレイの存在意義として、初期で選べる最高難易度である乙作戦を超える甲作戦・史作戦の挑戦権の獲得がある。甲作戦は乙作戦クリアが条件で、史作戦は甲作戦クリアが条件。精鋭引継ぎ艦を持って強力な敵艦隊の待つ海域の攻略に挑むこととなる。
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関連項目
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