芙蓉楓とは、SHUFFLE!に登場するキャラクターである。 声優はPC版では籐野らん、PS2版、CD版、アニメ版では後藤邑子。
概要
母親は事故で他界、父親は海外に出張しているために主人公である土見稟と幼馴染で同居している。
容姿端麗で学業も運動も優れており、家事も難なくこなすことのできる優秀な人物。そのためか「KKK(きっときっと楓ちゃん)」と言われる親衛隊ができるほどの高い人気を持っている。
とある理由で稟に対して献身的な態度を常に取っている。その様から、プリムラから稟の使用人と勘違いされるほどである。一方で稟が進んで家事をやろうとするとやんわり断ってしまう。荷物持ちすらさせるのをためらうくらいである。もっとも稟自身の家事能力が問題大有りという事情もあるらしいのだが。
本来完璧型のはずなのに、何するにも稟優先であるため「そんなんありか」なドジを踏むことがある。例えば「雨の予報なので稟に傘を持たせる→しかし自分の傘は忘れる」という具合である。声優の影響もあるのかむしろドジっ子よりの印象。
楓の過去(ネタバレ注意)
かつて、稟の両親と楓の母親が死亡した交通事故によって生きる気力を失っており、稟によって「楓母が死んだのは稟のせい」と嘘を吹き込まれた結果、母を殺した(ことになっている)稟への復讐のために生きることになった。以後嘘がバレるまでの間稟への嫌がらせを繰り返しており、リアリアで追加された詳細な描写では洒落ですまない物も含まれていたようである。しかも過去でも楓は人気者で、「稟=楓の仇=学校の仇」という構図が生まれ、当時の稟はほぼ総叩きに遭っていた。
嘘が楓父によってバラされた後は一転して現在の性格が形作られるようになったが、その裏ではかつての行いについて一方的に自分自身を責めており、稟への恋心と「自分は稟に許されるはずがないし愛されるなど以ての外」という自責の念とで板ばさみとなっている。
ちなみにエロゲ的な大人の事情を抜きにして考えれば、母の事故死及び稟を恨むよう仕向けられたのは小学校辺りで、真相を知ったのが中学2年あたりのことになる。
アニメ版
アニメ版ではゲーム版と同じ様な展開で話が進んでいったが、終盤に突如オリジナルのシナリオで話が展開されていった。
ゲーム版では、恋愛絡みによる人間関係のこじれというものが一切なかったのだが、アニメ版では土見稟と楓の先輩である時雨亜沙との間に三角関係が生じ、その中で楓が精神的に追い詰められ破綻していくというものであった。この精神的に追い詰められている状態の楓を黒楓と呼ぶ。
特に2005年11月24日にWOWOWで放送された第19話で楓が虚ろな目で中身の入っていない空の鍋をお玉でかき混ぜるシーン(通称:空鍋)が2ちゃんねるなどで大きな反響を呼び、Navelの公式BBSにアクセスやコメントが殺到した。
3日後の27日に、担当声優の後藤邑子本人から、ブログでこの件に関するコメントがあり、「成長しきれていない楓の一面が最悪の形で出てしまった。助けてあげてくださいって思った。」と感想を述べた。 1
SHUFFLE!memoriesを見た、原作者でNavel創設者の西又葵は、2007年2月22日に「楓がかわいそうで辛くて見ていられなかった」とコメント2 、翌日には西又の幼馴染で同じくNavel創設者の鈴平ひろが外注になる件に関して、「お前がいなくなれ」、「お前の絵なら買わない」というメッセージをユーザーから受け取ったことを明かした3 。しかし、この件が楓の件との関係あるかについては触れられていない。なお、同日のブログには、笑顔の楓の絵が添えられてあった。
以上のようにKKKやゲーム版からのSHUFFLE!ファンが強い不快感を示し、また制作者側にも精神的に大きな衝撃を与えたのは言うまでもないが、皮肉にもSchool Daysの桂言葉と共にヤンデレという概念が定着する大きなきっかけとなるキャラクターとなった。
ちなみに、この楓で有名なネタの一つが、亜沙に対して言い放った「死んじゃえバインダー(死んじゃえばいいんだ!)」であるが、原作でも幼少期に稟に対して言っている。
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関連項目
脚注
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