概要
略称は「芝浦工大」、「芝工大」、「芝浦」など。
英語名の略はSIT(Shibaura Institute of Technology)。ちなみに、SITでGoogle検索すると大学としては埼玉工業大学が上に来る。
知名度や入学難易度の割に就職に強く、有名企業への就職もMARCHにも勝る実績を持つお得な大学である。
昨今の理系人気などの影響を受け、河合塾の偏差値で建築学部が60.0になるなど入試難易度も上昇している。
また、理工系私大としては唯一「スーパーグローバル大学創成支援」の採択校となっている。
大学群としては東京都市大学、東京電機大学、工学院大学と同じ「東京4理工」(四工大)に属しているが、入試難易度や就職実績を比較した際に芝浦工大が頭一つ抜けていることから、芝浦工大を大学群から外すべきではないかと言われている。
しかし、四工大は元々大学間協定が結ばれて単位互換制度などが行われている大学群で、単に偏差値が近い大学をまとめたものではないという指摘もある。
略史
1927年に東京高等工商学校として有元史郎によって設立される。東京府荏原郡大森町(現在の東京都大田区)に大森校舎が開校。のちに同府東京市芝区(現在の東京都港区)にも第二校舎(芝浦校舎)として開校される。
1929年に一部の教員、学生が離脱し、武蔵高等工科学校(現 東京都市大学)が創設される。
1933年、大森校舎が閉鎖される。
1949年に新制大学として芝浦工業大学が設立された。
1950年代には電気工学科などの学科が増設される他、芝浦工業短期大学や工学部二部が設置される。
1964年、芝浦短期大学(旧芝浦工業短期大学)が廃止される。2年後に芝浦工業短期大学として再設置されるが、これも1983年に廃止される。
1991年にシステム工学部(現システム理工学部)が設置される。
2006年には旧 芝浦キャンパスが閉鎖される。また、東京都江東区に豊洲キャンパスが設立、そこに本部が置かれる。
2008年にそれまであった工学部二部が廃止される。
2009年、旧 芝浦キャンパスの跡地にに新 芝浦キャンパスが完成。デザイン工学部が設置される。
2014年には「スーパーグローバル大学創成支援」に「グローバル牽引型」として採択される。
2017年には工学部建築学科などが統合・再編され、建築学部が設置される。
2022年9月には芝浦キャンパスが閉鎖され、キャンパス内の機能は豊洲キャンパスへ移転された。以降芝浦キャンパスは全棟貸しのビルとなり、複数の企業がオフィスとして入居している。
2024年、3月に熱海セミナーハウスを設置。4月に工学部が学科制から課程制へと移行した。
2026年4月、システム理工学部も学科制から課程制へと移行予定。
2027年には開校100周年を迎える。
キャンパス
2023年現在、豊洲と大宮にそれぞれキャンパスを置いている。2022年9月までは芝浦にもキャンパスを置いていた。
豊洲キャンパスと大宮キャンパスとの間では無料のシャトルバスが運行されているが、非常に本数が少ない。履修等の都合で2キャンパスを行き来することになってもこのバスを当てにしてはいけない。
豊洲キャンパス
芝浦工大が「都心一貫教育」「都内にキャンパスを構える大学」などと言うときはこのキャンパスのみを指す。都心とは。
東京メトロ有楽町線豊洲駅、JR京葉線越中島駅が最寄り駅。
豊洲駅からは1c出口または3番出口から北寄りに歩くと7分で到着する。
越中島駅からだとやや遠く、2番出口から南寄りに歩くと15分で到着する。
開放的なキャンパスとなっており、敷地の内外が柵や門で仕切られていない。代わりに(?)門の形状をした研究棟が豊洲運河に向かって位置しており、中央の大階段には季節の花が咲いた庭園がある。
各棟は一部の階が渡り廊下で繋がっており、水平方向の移動にはあまり困らない。
研究棟のエレベーターは授業直前になると非常に混雑するため、学生は時間に余裕をもった行動が求められる。
工学部3,4年、デザイン工学部3,4年、建築学部の学生がここに通う。
大宮キャンパス
JR宇都宮線(上野東京ライン、湘南新宿ライン)東大宮駅東口からスクールバス(無料)で最短5分。徒歩だと20分程度かかる。
学生の多くは大宮方面から向かうが、隣の蓮田駅までの乗り過ごしたり、誤って高崎線の列車に乗って宮原駅(大宮駅の下り方面の隣駅)まで連れて行かれたりすることが度々見受けられる。
2021年3月13日のダイヤ改正で快速の停車駅となり、大学へのアクセスが向上した。
快速が停車する以前は、学生が下りの快速列車で東大宮駅に向かう場合に「蓮田バック」と称した蓮田駅(当時も快速が停車した東大宮駅の隣駅)経由の折り返し乗車が行われたこともあった。
設置当初は周りを雑木林が囲むような土地だったそうだが、近年では周辺の宅地化が進んでいる。
敷地内の緑あふれる様子から「グリーンキャンパス」という愛称がつけられているが、そのように呼ぶ人はほぼ皆無。
最も新しい建物である2号館はガラス張りで、非常に清潔感がある。
創立100周年に向けて敷地の北側は再整備されており、2025年度に完成予定である。
工学部1,2年、システム理工学部、デザイン工学部1,2年の学生がここに通う。
(芝浦キャンパス)
1927年9月開校。2006年3月に一度閉鎖され、建て替えを経て2009年4月に再び開校したが、2022年9月にキャンパス機能が豊洲キャンパスへと移転した。
現在は全棟貸しビルとして複数の企業が入居している。2022年の閉校までデザイン工学部3,4年の生徒がここに通っていた。
JR山手線、京浜東北線田町駅、都営地下鉄浅草線、三田線三田駅が最寄り駅。
田町駅からは芝浦口(東口)から徒歩3分、三田駅からはA4出口から徒歩5分で到着する。
学部・学科等
2023年現在、工学部、システム理工学部、デザイン工学部、建築学部の4学部が設置されている。
各学部ごとに特徴的な学科構成となっており、他学部の学生でも把握できない状態である。
なお、以前は工学部二部が設置されていたが、2008年3月に廃止となった。
以下に詳細を示す。
工学部
学生は1,2年が大宮キャンパス、3,4年が豊洲キャンパスで過ごす。
2024年4月に学科制から課程制へと移行し、9学科が5課程・9コースへと改組された。詳しくはこちらのリリースを参照。
機械工学課程
物質化学課程
電気電子工学課程
情報・通信工学課程
土木工学課程
先進国際課程(先進、IGP)
英語での教育が行われるという特長をもち、他の学科とは毛色が異なっている。
システム理工学部(1991年4月設置)
2026年4月に学科制から課程制へと移行予定。詳しくはこちらを参照。
デザイン工学部(2009年4月設置)
学生は1,2年が大宮キャンパス、3,4年が豊洲キャンパスで過ごす。
建築学部(2017年4月設置)
2017年4月、それまでの工学部建築学科、建築工学科、デザイン工学部デザイン工学科(建築・空間デザイン領域)が統合・再編されて現在のようになった。
サークル
人力飛行機を製作し、鳥人間コンテストにも出場した経験をもつ「Team Birdman Trial」や、航空宇宙に関するものづくりを行う「芝浦宇宙航空研究開発部 SHARXS」、大学内外のイベントでNゲージやプラレールレイアウトの出展を行う「しばてつ(芝浦工業大学鉄道研究会)」など、工業大学らしいサークルが多数存在する。
ニコニコにおける扱い
ニコニコ動画
ニコニコ動画においては、動画「芝浦工業大学の公式ムービーが病気な件について」が話題となった。
この動画は、芝浦工大保有の会津高原高杖セミナーハウスを紹介する為のものであったが、登場するキャラクターの芝浦創子がエロゲーっぽい萌えキャラであったり、芝イヌという喋る犬が芝浦創子にセクハラまがいの話を振り続ける等のどう考えても大学公式の動画とは思えない内容であったことから一躍話題となった。芝浦創子はアニメーション研究会のアイコンであり、当時の学生によれば「だいたいアニ研のせい」ということになっている。
ちなみに高杖セミナーハウスは2017年に閉鎖され2021年に公益財団法人 国際人財開発機構へ譲渡、名称も「会津高原国際人財センター」となっている。ただ、2023年現在でも建物からは「S.I.T」の文字が確認できる。
ニコニコ超会議
ニコニコ超会議2022では「超体育の授業 by 芝浦工業大学」という企画で芝浦工大で初めて出展した。
当ブースでは、2022年に体育健康科目「ウェルネス・スポーツ(テクニカル)」に取り入れられた、株式会社meleapによるテクノスポーツ「HADO」を体験することができた。さらには芝浦工大生のプレイヤーによるデモンストレーションが行われた他、後に示す芝浦工業大学公認PRVtuber 芝浦ミドリが出演する大学PR動画も上映された。
詳細はニコニコ超会議2022 超体育の授業 by 芝浦工業大学のページを参照。
直近の動向
- デザイン工学科4年(当時)の林響紀 氏の卒業研究から、2020年に芝浦工業大学デザイン工学部PRVtuber「芝浦ミドリ」がデビュー。2023年現在も芝浦工業大学公認PRVtuberとして学生の運営の下で活動している。詳細はこちらのリリースを参照。
芝浦創子はもう見る影も無い。 - 大宮キャンパスには芝イヌ、ならぬ「芝猫」が2匹生息しており、キャンパス入口にて守衛が飼育している。それぞれ「トト」「トラ」という名前が付けられ、学生らに愛されている。「芝猫愛好会」なる学生団体も存在している。
- 2024年4月に工学部が学科制から課程制に移行するのに合わせて工学部公式マスコットとして「テクしばくん」がデビューした。デザインはデザイン工学科2年(2023年当時)の池田実矩 氏によるものである。現在では大学公式マスコットキャラクターとして活動している。
- 2024年3月に熱海セミナーハウスがオープンした。熱海駅から徒歩6分でアクセスできる好立地で、学生本人はもちろん、その他関係者も比較的安価で利用できる。
- 創立100周年に理工系大学初の箱根駅伝出場を目指し、駅伝プロジェクトが進められている。入試でも総合型選抜として「駅伝プロジェクト入学者選抜」が設けられているなど、大変な力の入れようである。
ちなみに、上位10位が本戦に出場できる予選会での最高順位は20位(第99回)
系列校
芝浦工大にゆかりのある著名人
- 江崎玲於奈:物理学者。半導体のトンネル効果についてノーベル物理学賞を受賞。芝浦工大の学長を務めた経験がある。
- 鈴木信之:イチローの父。「チチロー」の愛称で知られる。芝浦工大工学部二部を卒業している。
- 中村航:小説家。代表作に『100回泣くこと』や芝浦工大の鳥人間サークルをモデルにした『トリガール!』などがある。芝浦工大工業経営学科を卒業している。
関連動画
関連項目
外部リンク
- 芝浦工業大学公式ホームページ
- 芝浦工業大学公式YouTubeチャンネル
- 芝浦ウラちゃんねる -URAURA- By 芝浦工大Youtubeサークル[SYC]【芝浦工業大学】
- 芝浦工業大学公式X(旧Twitter)
- 芝浦工業大学公式Instagramアカウント
- 芝浦工業大学公式TikTokアカウント
- 芝浦ミドリ公式YouTubeチャンネル
- 芝浦ミドリ公式X(旧Twitter)
- 芝浦工業大学駅伝部ホームページ
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