- プロ野球選手一覧 > 菊池涼介
菊池涼介(きくち りょうすけ、1990年3月11日-)とは、東京都出身のプロ野球選手(二塁手)である。現在は広島東洋カープに所属。
概要
広島東洋カープ #33 | |
---|---|
菊池涼介 | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 東京都東大和市 |
生年月日 | 1990年3月11日 |
身長 体重 |
171cm 72kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投右打 |
守備位置 | 二塁手、遊撃手 |
プロ入り | 2011年ドラフト2巡目 |
経歴 | |
国際大会 | |
代表チーム | 日本 |
日米野球 | 2014年 |
WBC | 2017年 |
プレミア12 | 2019年 |
五輪 | 2021年 |
プロ野球選手テンプレート |
小柄ではあるが、走攻守揃ったバランスのいい選手。
特に守備力には定評があり、遠投117mの強肩も魅力的である。
経歴
高校時代
高校時代は主に三塁手としてプレーしたが甲子園出場経験はない。
ちなみに、武蔵工業大学第二高等学校は、現在東京都市大学塩尻高等学校(長野県)に改称されている。
大学時代
1年時から試合に出場し、岐阜リーグ屈指の遊撃手として、5度のベストナインを獲得した。
2年時には打撃三冠に輝き、大学日本代表候補に選出された。
リーグ通算83試合、打率.379、106安打、10本塁打、49打点。
2011年ドラフト2位で広島東洋カープに入団した。ドラフト後の指名あいさつでは背番号7を熱望していたが、豊田清の退団で空いた背番号「33」を背負っている(その後7は堂林翔太がつける)。
広島時代
2012年開幕は二軍スタートながら、主に二塁手のレギュラーとして出場する。6月に東出輝裕が故障により離脱すると、一軍に初昇格した。7月1日に初スタメンを果たすと、自慢の俊足を武器にルーキーながらレギュラーに定着し、チーム最多の25犠打を記録するなど、2番打者として活躍した。しかし本職の遊撃手ではなく、二塁手での出場が主だったことからか9失策を犯すなど、守備面での粗さが目立った。
2013年は開幕前に東出輝裕が大怪我を負った中で、カープの二塁手として文字通りフル回転の働きを見せる。
シーズン序盤は一試合に致命的なエラーを複数回記録するなど不安視されていたが、徐々に類稀なる身体能力と守備範囲の広さを魅せ、荒木雅博の持つ二塁手のシーズン補殺を更新し、さらに、1955年に大映スターズの坂本文次郎が作ったシーズン522補殺を更新するNPB新記録の528補殺という大活躍を見せ、ゴールデングラブ賞を初受賞。
2014年は全試合に出場。さらに打撃が成長し、2回20試合連続安打を達成。この記録はイチロー以来20年ぶりであった。守備においては去年自身が更新した528補殺をさらに更新する535補殺を記録した。レギュラーシーズン終了後、日米野球の日本代表に選出された。背番号4。
2015年も全試合に出場したが、打撃成績は前年を下回った。
2016年は開幕を一軍で迎えたが、4月8日の阪神タイガース戦で高熱を患い欠場。連続試合出場は378試合で途切れた。その後も負傷を負いながらも141試合に出場し181安打で最多安打のタイトルを獲得。広島の25年ぶりの優勝に貢献した。
2017年はWBC日本代表に選出され好守を連発。海外からは「魔法使い」と称賛された。オフにベストナインを初めて受賞した。
2018年は139試合に出場したが、打撃が上向かず、打率.233に留まった。読売ジャイアンツとのクライマックスシリーズでは勝ち越し3ランホームランを打った活躍が評価され、クライマックスシリーズMVPを受賞した。
2019年、4月27日の東京ヤクルトスワローズ戦で通算1000本安打、7月24日の中日ドラゴンズ戦で通算1000試合出場を達成した。138試合の出場で打率.261、13本塁打、48打点、14盗塁を記録した。プレミア12の日本代表に選出され、日本の初優勝に貢献した。
オフにポスティングシステムを使用したメジャーリーグ移籍を表明し申請したが、メジャーのFA市場の動きの遅さもあってか年内に契約に至らず、メジャー挑戦を断念。4年契約での広島残留を表明した。
2020年は打撃は開幕から打撃不振に苦しんだが、守備では10月に二塁手での連続守備機会無失策のセ・リーグ記録を更新し、最終的に二塁手でNPB史上初の失策0、守備率10割を達成。セ・リーグ連盟特別表彰を受賞した。打撃も最終的には打率.271、10本塁打まで巻き返し、3年ぶりのベストナインを受賞。
2021年は開幕戦から16試合連続安打を記録するなど打撃が好調で、3月・4月の月間MVPを受賞した。しかし5月17日に新型コロナウイルスに感染し戦線離脱。オールスターゲーム第1戦では4安打の活躍でMVPを獲得した。東京五輪ではチームは金メダルを獲得したが、2安打しか打てなかった。132試合の出場に留まったが、自己最多の16本塁打を記録した。オフに9年連続でゴールデングラブ賞を受賞したが、9年連続は王貞治に並ぶ歴代4位タイとなった。
2022年は123試合の出場で打率.262、6本塁打、45打点だった。オフに10年連続でゴールデングラブ賞を受賞した。
2023年4月27日の中日戦で通算1500本安打を達成。120試合の出場で打率.258、5本塁打、27打点だった。ゴールデングラブ賞は中野拓夢が受賞したため、11年連続受賞はならなかった。
プレースタイル
打撃
俊足とバントの正確さに加えて、パンチ力と意外性を兼ね備えており、2013年、2014年と2年連続で二桁本塁打も記録した。また、2013年までは三振も多く正確性に難があったが、2014シーズンでは打撃フォームの改良により、より長く待てるようになり打率は安定して打撃十傑にランクインし続けているほか、三振数も激減している(2013年121個に対し、2014年76個)
満塁のチャンスにもめっぽう強く、珍しい記録として2013年、2014年と2年連続で母の日に満塁本塁打を記録している。
守備
菊池を語る上で欠かせないのが、何と言っても守備である。プロ入り前から遊撃手の守備は評価されていたが、広島入団後は二塁手に定着。守備の名手だった宮本慎也からも守備範囲が広いと高評価を受ける。2013年はリーグワーストの18失策だったが、常人が追いつけない打球に追いついたためのエラーも含まれていた。
その後も攻めた守備を崩すことなく、プロ野球史上に残る二塁の名手として不動の評価を確立。単にゴールデングラブ賞の常連というだけではなく、2020年現在、前述の通り、二塁手としてのシーズン最多補殺(535、2014年)・最高守備率(10割、2020年)と2つのNPB記録を保持している。
ニコニコ生放送でも、菊池がいい守備を見せると「残念そこは菊池」または略して「残菊」とコメントが流れる。
人物
3900億円
フジテレビONEの番組「プロ野球ニュース」での誤植ネタ。2013年オフの契約更改にて、2400万円増の3900万円(推定)で更改したと報じるニュース映像に、万を億と表記するとんでもない誤植があった。
なんJなどを中心に該当ニュースのキャプチャ画像が広まり、菊池=3900億円というネタが(一部で)定着した。
応援歌
球団 | レス | No | プレイヤー |
---|---|---|---|
広島 | 応援歌のピコカキコ一覧#361 | 9528 | ![]() |
2016年9月25日以降は同年引退の廣瀬純の応援歌より冒頭部分「始まりの鐘が鳴る 広島伝説」が菊池の応援歌の冒頭に継承されている(該当部分は廣瀬純の記事の応援歌ピコカキコを参照)。
成績
年度別打撃成績
年 度 |
球 団 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012年 | 広島 | 63 | 234 | 201 | 21 | 46 | 5 | 1 | 2 | 12 | 4 | 25 | 1 | 6 | 1 | 42 | 5 | .229 | .254 |
2013年 | 141 | 633 | 538 | 69 | 133 | 27 | 4 | 11 | 57 | 16 | 50 | 5 | 38 | 2 | 121 | 4 | .247 | .297 | |
2014年 | 144 | 654 | 579 | 88 | 188 | 39 | 2 | 11 | 58 | 23 | 43 | 5 | 24 | 3 | 79 | 9 | .325 | .352 | |
2015年 | 143 | 644 | 562 | 62 | 143 | 20 | 3 | 8 | 32 | 19 | 49 | 2 | 29 | 2 | 92 | 7 | .254 | .292 | |
2016年 | 141 | 640 | 574 | 92 | 181 | 22 | 3 | 13 | 56 | 13 | 23 | 3 | 40 | 0 | 106 | 3 | .315 | .358 | |
2017年 | 138 | 629 | 565 | 87 | 153 | 28 | 3 | 14 | 56 | 8 | 30 | 1 | 32 | 1 | 107 | 9 | .271 | .311 | |
2018年 | 139 | 642 | 557 | 85 | 130 | 27 | 1 | 13 | 60 | 10 | 30 | 1 | 51 | 3 | 111 | 5 | .233 | .301 | |
2019年 | 138 | 619 | 547 | 77 | 143 | 36 | 2 | 13 | 48 | 14 | 28 | 2 | 41 | 1 | 102 | 5 | .261 | .313 | |
2020年 | 106 | 429 | 376 | 43 | 102 | 19 | 4 | 10 | 41 | 3 | 16 | 1 | 35 | 1 | 68 | 9 | .271 | .334 | |
2021年 | 132 | 542 | 494 | 64 | 137 | 23 | 2 | 16 | 60 | 1 | 2 | 3 | 42 | 1 | 86 | 8 | .277 | .333 | |
2022年 | 123 | 522 | 462 | 51 | 121 | 25 | 1 | 6 | 45 | 2 | 32 | 2 | 24 | 2 | 70 | 7 | .262 | .300 | |
2023年 | 120 | 485 | 442 | 51 | 114 | 17 | 0 | 5 | 27 | 7 | 8 | 1 | 32 | 2 | 68 | 6 | .258 | .310 | |
NPB:12年 | 1528 | 6673 | 5897 | 790 | 1591 | 288 | 26 | 122 | 552 | 120 | 336 | 27 | 394 | 19 | 1052 | 77 | .270 | .316 |
国際大会での打撃成績
年 度 |
代 表 |
大 会 |
試 合 |
打 席 |
打 数 |
得 点 |
安 打 |
二 塁 打 |
三 塁 打 |
本 塁 打 |
打 点 |
盗 塁 |
犠 打 |
犠 飛 |
四 球 |
死 球 |
三 振 |
併 殺 打 |
打 率 |
出 塁 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | 日本 | WBC | 7 | 34 | 30 | 4 | 8 | 1 | 0 | 1 | 4 | 1 | 2 | 0 | 2 | 0 | 7 | 1 | .267 | .313 |
2019年 | プレミア12 | 7 | 27 | 24 | 5 | 8 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 | 1 | .333 | .333 | |
2021年 | 五輪 | 4 | 15 | 15 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | .133 | .133 |
年度別守備成績
年度 | 球団 | 守備位置 | 試合 | 刺殺 | 補殺 | 失策 | 併殺 | 守備率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2012年 | 広島 | 二塁手 | 56 | 189 | 8 | 5 | 1 | .975 |
三塁手 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- | ||
遊撃手 | 9 | 9 | 13 | 0 | 4 | 1.000 | ||
2013年 | 二塁手 | 141 | 351 | 528 | 18 | 115 | .988 | |
遊撃手 | 11 | 13 | 16 | 1 | 3 | .967 | ||
2014年 | 二塁手 | 144 | 359 | 535 | 12 | 109 | .987 | |
2015年 | 143 | 324 | 484 | 10 | 81 | .994 | ||
2016年 | 141 | 307 | 525 | 4 | 102 | .995 | ||
2017年 | 138 | 281 | 407 | 5 | 81 | .993 | ||
2018年 | 139 | 296 | 420 | 3 | 92 | .996 | ||
2019年 | 138 | 272 | 387 | 10 | 80 | .985 | ||
2020年 | 103 | 193 | 310 | 0 | 66 | 1.000 | ||
2021年 | 131 | 231 | 345 | 5 | 75 | .991 | ||
2022年 | 120 | 255 | 332 | 3 | 71 | .995 | ||
2023年 | 116 | 234 | 313 | 3 | 68 | .995 | ||
NPB | 二塁手 | 1510 | 3221 | 4762 | 82 | 968 | .990 | |
三塁手 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | .--- | ||
遊撃手 | 20 | 22 | 29 | 1 | 7 | .961 |
タイトル・表彰・その他
タイトル | |||
---|---|---|---|
NPB | 最多安打 | 1回 | 2016年 |
表彰 | |||
NPB | 月間MVP | 3回 | 2014年6月、2016年8月、2021年3月・4月 |
ゴールデングラブ賞 | 9回 | 2013年-2021年 | |
ベストナイン | 2回 | 2017年、2020年 | |
クライマックスシリーズMVP | 1回 | 2018年 | |
オールスターゲームMVP | 1回 | 2021年第1戦 | |
その他 | |||
NPB | オールスターゲーム出場 | 6回 | 2014年-2019年 |
二塁手で守備率10割 | 1回 | 2020年(史上初) |
記録
初出場 | 2012年6月30日 | 対横浜DeNAベイスターズ8回戦 | MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 |
---|---|---|---|
初安打 | 2012年7月1日 | 対横浜DeNAベイスターズ9回戦 山本省吾から |
MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 |
初打点 | 2012年7月3日 | 対阪神タイガース9回戦 榎田大樹から |
坊ちゃんスタジアム |
初盗塁 | 2012年7月3日 | 対阪神タイガース9回戦 | 坊ちゃんスタジアム |
初本塁打 | 2012年8月21日 | 対横浜DeNAベイスターズ15回戦 三浦大輔から |
MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 |
1000本安打 | 2019年4月27日 | 対東京ヤクルトスワローズ4回戦 小川泰弘から |
明治神宮野球場 |
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