蒸発とは
比喩的に、水が蒸発すると見かけ上、何もなくなったように見えるため
人やものが跡も残さずに消えてしまう際にも使われる。古くは神隠しとも。(→行方不明)
概要
水は沸騰していない状態でも常に蒸発を続けており、
放置されたむき出しの水はやがてすべて蒸発して水蒸気となる。
真夏に道路やコンクリートに水を撒いて観察すると分かりやすい。
真冬に加湿用のタオルなどを干しておくと徐々に乾いていくのが分かる。
体積が増える
加湿器などで連続的に吹き出しているのに全然減らないのはそれもある。
逆に、除湿器などで湿度を下げると1~2リットルタンクがいっぱいになることも。
そう考えるとなかなか面白い。
消火にも使える
通常火災に対し、消火剤として水が有効な理由の一つがこれである。
火元に命中して体積が増えた水蒸気の粒子一つ一つが効率的に熱を奪い、炎をフルボッコにする。
ただし分厚い布団や広範囲の火災は内部に種火が残る事例もあるため、
確実な消火には多量の水をかける、長時間水に沈めるといった処置が絶対に必要である。
当然ながら電気火災では感電し、油火災は派手に延焼するため逆効果。
湿度を上げる
良くも悪くも水が蒸発すれば湿度を上げる原因にもなるため
室内に濡れた洗濯物などを干しておけば、乾燥した冬は良いが真夏はジメジメする。
暑さを感じる要因が温度・湿度・風通しと覚えておくと良い。
カビの原因にもなるため、水蒸気の多い風呂場などは換気扇や窓を開ける換気といった対策も必要。
危険な場合も
ガソリンなどの可燃性液体が蒸発・気化した場合
可燃性の蒸気に引火して爆発・火災の原因となる。
ちなみにガソリンは-40℃でも気化・引火する。真冬の北海道でも安心できない。
喫煙や静電気でも引火するため、ガソリンスタンドには静電気除去シートなどが設置されている。
素直に真上に蒸発してくれれば楽なのだが、液体によっては可燃性の蒸気が空気より重く
低所に滞留してしまい出ていかない、気付きづらい場合もある。[1]
ニコニコ動画において
液体が蒸発すると、気体が上に登っていくことからニコニコ動画では
何かが上に上がっていく動画にこの単語が使われることがある。
また、蒸発すると液体がなくなるように見えるため、
何かが跡形もなくいなくなる動画につけられる傾向がある。
まれにうp主がいなくなった動画にもつけられる事がある。
(→うp主失踪シリーズ)
ゲームなどにおいて
シミュレーションゲームなどにおいて、大量の部隊や兵士が一瞬でやられることを『蒸発する』と表現することがある。
類するもの
液体ではなく、個体がそのまま蒸発・気化してしまうものは 昇華 と呼ばれる。
こちらは技術やレベルなどが一気に上がる場合の比喩にも用いられる。
ガソリンやアルコールなどは厳密には 揮発 と呼ばれる。
厳密には「常温・常圧において気化するもの」といった定義がある。
その他
可燃性液体の取扱いに関しては、たかがガソリンや灯油、給油作業と甘く見ていると
引火爆発して火だるまになり、ダーウィン賞をもらう羽目になるので注意。
関連動画
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関連項目
脚注
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