蒼天のイシュガルドとは、FF14初の拡張ディスク。発売日は2015年6月23日。
概要
根性版から存在だけは確認されていたが鎖国状態にあり、実態は不明だった宗教都市国家『イシュガルド』を舞台にした冒険が繰り広げられる。
2020年8月にフリートライアルが大幅に拡張され、一部機能に制限がかけられているものの、蒼天編まで遊べるように変更された。
新生編の衝撃的な結末によって、全てを失った光の戦士はイシュガルドに落ち延びる。そこで光の戦士は竜と人の千年の戦いに巻き込まれていくことになる。
シナリオにおいて、お使いが多いと評価されることが多かった新生編に対し、今作からお使い感がなくなるようクエストに様々な工夫が見られるようになった。(例としては収集クエストがあった場合、プレイヤーだけが集めるのではなくNPC達も協力して集める等)
マップ探索において「フライングマウント」が追加。これによってマップを空を飛んで探索する事ができるようになった。新生編にも対応し、メインクエストクリアで解放される。
マップも高低差があり、1エリアにつき前作の1.5倍ほどの広さを持つ広大なものが実装。高低差を生かしたロケーションは美しいの一言である。
新種族アウラが追加。特徴的な角や鱗、尾を持つ種族で、出自により「黎明の民」アウラ・レン、「薄暮の民」アウラ・ゼラの2系統に大別される。
新たなジョブとして暗黒騎士(TANK)、機工士(レンジDPS)、占星術師(ヒーラー)が追加。今拡張以降の追加ジョブではクラスが廃止され、最初からジョブを習得している状態になる。
またジョブの初期レベルも30に設定されている。
レベルキャップが60まで開放され、各ジョブに新スキルがいくつか追加された。
様々なジョブで出来ることが増えた反面、操作が乱雑になることも多く操作が難しくなりプレイヤースキルに対する比重が大きくなった。
それに加え後述するレイドの「機工城アレキサンダー零式」が非常に難易度が高かったため、固定PTが崩壊することが多くFF14=ギスギスのイメージが一番強かった拡張でもある。これを受けて、零式は一定以上の難易度にはしないと公式でアナウンスが行われ以降、天動編以降のレイドは緩和傾向にある。
また複雑化したスキルは次の拡張『紅蓮のリベレーター』では、スキルの削除や変更が行われ操作性そのものにメスを入れられることになった。
簡単すぎると新生編で言われた制作職や採取職にも様々なやりこみ要素が追加されたが、時間がかかるものが多く気軽な制作職を楽しみたい層からは不満を声も上がった。パッチ後期では大きく緩和が行われ、以降の制作職と採取職は必要以上に面倒な要素を入れることは少なくなった。
その他にも新生編で好評だった『事件屋ヒルディブランド』の続編や三闘神討滅戦、空島ディアデム諸島、宝物庫アクアポリスの追加など様々な要素がメジャーパッチで追加された。
メインクエスト
ウルダハ女王ナナモ・ウル・ナモの暗殺の濡れ衣を着せられ、追われる立場になった「暁の血盟」。混乱の中で主要メンバーは消息不明となり、プレイヤーは鎖国政策を敷くイシュガルドに落ちのび、旧知の友によって保護され、再起を図る。
プレイヤーは宗教国家イシュガルドとドラゴン族との間で千年の長きに渡り続いている『竜詩戦争』に巻き込まれていく。
闇に葬られた竜詩戦争の真実とは?ナナモ暗殺事件の真相とは?暗躍するアシエンの目的とは?
新天地にて新しい冒険が始まる。
用語・人物
イシュガルド
アルデナード小大陸を南西に貫くアバラシア山脈の中央、険しい峰々が続く山岳地帯クルザスを領する宗教都市国家。外部からの干渉を遠ざけており、新生編では訪れる事が出来なかった。
かつては穏やかな高原地帯だったが、第七霊災によって寒冷化した土地となっている。
更に千年にも及ぶドラゴン族との戦争「竜詩戦争」が続いており、ガレマール帝国に対抗するためのエオルゼア軍事同盟に参加できない状態にあった。
アルフィノ・ルヴェユール
もう1人の主人公と呼べる存在。「蒼天」は彼の成長物語でもある。
「暁の血盟」の前身「救世詩盟」の盟主ルイゾワの孫であり、シャーレアン魔法大学に11歳で入学・卒業した神童。
祖父の意思を継ぎ、自分こそがエオルゼアを救うものになるという使命感に駆られて行動していたが、そのために設立した組織「クリスタルブレイブ」がウルダハの政略によって巻き込まれ奪われ、自身も女王殺しの汚名を着せられ、失意の中イシュガルドに亡命。
再起を図るために光の戦士と冒険を共にし、多くの苦難を経て、人間的に大きく成長していく。
エスティニアン
「屠龍のエスティニアン」。
竜騎士の中でも特別な力である竜の力を得た『蒼の竜騎士』。初代『蒼の竜騎士』征竜将ハルドラスの再来と言われるほどの実力者。
イシュガルドを脅かす脅威、邪竜ニーズへッグを狩るために光の戦士達の冒険に同行することになる。
幼い頃に両親と弟をニーズヘッグによって殺されており、ドラゴンへの憎悪を抱き続けている。
元々は竜騎士のジョブクエストに登場していたキャラクターだったが、イシュガルドが舞台になる今作にてメインキャラクターへと抜擢。
坊ちゃん育ちのアルフィノとは当初反りが合わなかったが、先に死亡した弟の面影を重ねたか、徐々に絆を深めて、最終的には兄のような立場で見守る事となった。
『蒼天』以降も度々登場することがあり、その実力は光の戦士に匹敵する。
イゼル・ダングラン
「氷の巫女」。
ドラゴン族に加担した者や、戦いを否定した者「異端者」を率いる女性。
光の戦士と同じく「超える力」を持っており、その身に憑依型蛮神「シヴァ」を降ろして戦う。
第七霊災後、聖竜フレースヴェルグと出会った事で「竜詩戦争」の真実を知り、千年続いたイシュガルドとドラゴン族の和解を望み、立ち上がった。
ニーズヘッグへの対抗手段として、フレースヴェルグとの謁見が必要となった光の戦士一行の旅に同道。真逆の立場にあるエスティニアンとは事あるごとに対立していた。しかし……
オルシュファン・グレイストーン
「銀剣のオルシュファン」。
「キャンプ・ドラゴンヘッド」守備隊長にして、イシュガルド四大名家フォルタン家の生まれ。新生編中盤に登場し、蒼天編ではキーパーソンの一人となる。
ナナモ暗殺の嫌疑をかけられて追われる身となった主人公たちをイシュガルドで保護するよう手引きしたイイ男。詳しくは該当記事へ。
教皇トールダン7世
イシュガルドの最高権力者であるイシュガルド正教の教皇。
「蒼天」開始前にアシエンと接触する。しかしその真意は……
邪竜ニーズヘッグ
ドラゴン族の始祖「七大天竜」の一翼を担い、イシュガルドに戦争を仕掛け続けているドラゴン。
ある理由から、イシュガルドに住まう人々に並々ならぬ憎悪を抱いている。
機工城アレキサンダー
「大迷宮バハムート」に続く、蒼天編におけるレイドコンテンツ。
低地ドラヴァニア、サリャク河の中央に沈むシャーレアンの遺跡が、突如として「機械仕掛けの巨人」となり動き出すという事件が発生。ゴブリン族の過激派科学者集団「青の手」が遺跡に神降ろしを行った結果、蛮神「アレキサンダー」が召喚されてしまったのである。
光の戦士は急遽同地に呼び出され、シド、ヤ・シュトラ、イディルシャイアの顔役であるスローフィクスと共に、蛮神問題に当たらんとする。そしてアウラ・ゼラのトレジャーハンター「ミーデ」と、スローフィクスの妹でガラクタ集めが大好きな「ラウンドロクス」を巻き込み、時を超えた謎に挑む事となる。
「起動編」「律動編」「天動編」の三部作となっており、今作からレイドにライトユーザーも楽しめるノーマルと熟練プレイヤーが挑む零式に分けられた。
プレイヤーの「零式はレイドをもっと難しくして欲しい」との声を受け、「大迷宮バハムート」より難しく設定された。
「起動編」は高PSを持つヘビーユーザーからは一定の評価を得るも、複雑化するギミックと非常に厳しいDPSチェックで野良でのクリアが困難になり、普通から準廃プレイヤーがプレイするにはあまりに難易度が高かったこともあって、クリアがかなり厳しいコンテンツとなってしまった。
当時、2ch(現:5ch)のアレキサンダー起動編零式攻略スレにて3層が非常に難しかったことに対して「3層簡単だった」「まだクリアしてない奴おりゅ?ww」等の煽り合いが発生。
しかし公式が「クリア者が292人しか出ていない」と発表。それ以降、進行度でイキるプレイヤーがいなくなるという、通称「292事件」が起きた。
ちなみに2層のクリア者は15498人いたと発表されており、文字通り桁が違う。
「起動編」「律動編」の零式はトラウマになっているプレイヤーも多く、必要以上に高難易度を求める声は少なくなった。しかし後にそれでもと求める声に対して次の拡張でやりこみコンテンツが追加されている。
最終作である「天動編」では難易度が大きく下がり、頑張れば野良でもクリア出来る難易度になった。(とはいえ、それなりに練習は必要である)
以降、FF14のレイドは「天動編」をベースに難易度調整が行われている。
シャドウ・オブ・マハ
「クリスタルタワー」に続く、24人で攻略するアライアンスレイド。
「魔導船ヴォイドアーク」「禁忌都市マハ」「影の国ダン・スカー」の三部作で展開された。
飛空艇の利用が進み、「大飛空艇時代」の到来が叫ばれる時代。
技術の発展により、自前の飛空艇を操り、秘境や秘宝を求めて、雲海を舞う者たち――「空賊」が台頭した。幾つかの派閥に分かれ、時に協力し、時に敵対する中で、彼らの間に一つの噂が広まりはじめる。
「雲海を漂う幽霊船」――その正体はかつて第六霊災から逃れる為、古代王国マハの魔道士達が作り上げた、禁断の「箱舟」だった。
ディアボロス、オズマ、不浄王キュクレインなど、往年のFFファンには懐かしいモンスターが登場。
古の神々
魔大陸アジス・ラーに封印されている古代の蛮神。アラグ文明において「闘神」と称されるそれらの封印が綻び、今まさに覚醒しようとしていた。
かつてアラグ帝国に抵抗すべく、南方大陸メラシディアの先住種族が召喚した神々が目覚めれば、世界の破滅に繋がりかねない。光の戦士はクルル、ヤ・シュトラ、ウリエンジェ、白仮面の少年ウヌクアルハイと共に、三闘神を討滅すべく戦いに挑む。
FF6に登場した「三闘神」をモチーフとした「魔神セフィロト」「女神ソフィア」「鬼神ズルワーン」を討滅するクエスト。
蛮神の封印技術を目的として帝国軍も魔大陸に侵攻。ガレマール帝国軍第VI軍団を率いるレグラ・ヴァン・ヒュドルスも物語に大きく関わってくる。
クリア後にウヌクアルハイの正体が判明するほか、ある理由から「漆黒のヴィランズ」におけるロールクエスト(エクストラクエスト)の前提条件にも設定されている。
関連動画
関連リンク
関連項目
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