藤井聡太単語

フジイソウタ

藤井聡太ふじい そうた)とは、将棋棋士である。2002年7月19日生まれ。愛知県瀬戸出身。杉本昌隆八段門下。棋士番号307。

史上5人中学生プロ棋士であり、2019年現在、史上最年少でプロとなった棋士でもある。

棋歴

将棋との出会い~詰将棋の神童

5歳で祖に教えられて将棋を始める。7歳でアマ初段として研修会に入会し、2012年に10歳(小4)で奨励会に入会する。すでにその時点で非ではあったが、藤井聡太の名は「詰将棋」として将棋関係者の間で名をかせていた。

9歳で作成し「将棋世界」に投稿した作品が年間優秀作の一つに選ばれるなど、幼い頃より詰将棋作家として頭を現す。一方、詰将棋の解答者としては2011年の「詰将棋解答選手権」チャンピオン戦に小学2年生で初参加。大会の実行委員の1人でもあるプロ棋士浦野真彦は「あんまり小さい子がいたんで(アマ初段レベルを対にした)初級戦と間違えて来ちゃったのかな、と思ったら、(プロ棋士でも頭を悩ませる)難問を普通に解けたので驚いた」とる(この年、大阪会場で24人中13位)。

その後も小学4年で総合5位、小学5年で前半ラウンド1位と活躍し続け、2015年の「詰将棋解答選手権」チャンピオン戦でただ一人満点を取って優勝。この時、小学6年生でもちろん史上最年少優勝。並み居るトッププロ詰将棋解答の名手たちを差し置いての快挙であり、その後も2016年2017年2018年2019年と優勝して5連覇(※大会新記録、継続中)を果たしている。その勝ち方も圧倒的で、2016年には制限時間90分の前半ラウンドにて開始わずか20分で5問を全問正解。2017年にも開始わずか24分で前半ラウンド5問全問を解答(解答を誤記するケアレスミスで失点したものの、実質全問正解)して周囲を驚かせた。これではいけないと実行委員が気合の難問を用意した翌年も55分で前半ラウンド5問を全問正解し、「60分持たなかったか」「(詰将棋解答ルーチンを備えた将棋ソフトの)将棋より速いのでは?」と関係者を嘆息させる。従来この大会の問題の難度は満点者が出ると驚きのが挙がるほどであるが、2018年にはとうとうその反応もなくなった。

大会の実行委員長である詰将棋界のレジェンドこと若正をして、「彼を発掘しただけでも、この会を開催していた甲斐があった」と言わしめたほど。自身も大会を連覇している斎藤慎太郎でさえ、「藤井くんの解答スピードは自分の3倍以上です」と脱帽する。

当時将棋連盟会長だった谷川浩司は、藤井師匠である杉本に対して藤井導に関するアドバイスを送っている。将棋連盟会長が一奨励会員の導方法にアドバイスをするのは極めて異例。その内容は「詰将棋は解くだけにして、作るのはプロ入りまで控えるように」というもの。詰将棋作りには独特の魅があるため、作る方にはまりこんではいけない(解く方は棋強化になるのでどんどん解いていい)という意味。谷川自身も詰将棋作家として非であり、この助言はに迫ったものである。

奨励会入会~プロ入りまで

詰将棋だけでなく奨励会での出世スピードも凄まじく、小学6年生で奨励会初段に入品。小学生のうちにあっさり二段へ上る。そして2015年、史上最年少の13歳3ヵで三段昇段。第58回三段リーグの開始には間に合わず半年近くのブランクを余儀なくされたが、2016年、初参戦となった第59回三段リーグにて見事に優勝。”地獄”と言われる三段リーグを1期抜けし、14歳2ヵで四段昇段(プロデビュー)を果たした。師匠杉本昌隆「藤井聡太をプロに出来なかったら、私は責任を取ってプロ引退する」とまで言わしめた才は、奨励会入会からわずか4年で大輪のを咲かせた。

なお、初段から四段昇段まですべて史上最年少記録であり、特に14歳2ヵでの四段昇段は「ひふみん」こと加藤一二三の持っていた最年少プロデビュー記録「14歳7ヵ」を62年ぶりに更新する快挙であった。

中学生棋士”は加藤一二三谷川浩司羽生善治渡辺明に続いて史上5人で、三段リーグ1期抜けは2013年三枚堂達也以来、史上6人となる。

プロデビュー、破竹の連勝記録

史上最年少棋士デビュー戦は、現役最年長棋士加藤一二三(当時76歳)との対局になった。62歳差の対局は日本将棋連盟の記録に残っている公式対局では最大の年齢差。この対局に勝利し、史上最年少勝利記録(14歳5ヵ)も更新した。なお、加藤はこの時点で19世紀生まれの棋士21世紀生まれの棋士の両方と対局した史上初かつ一(この時点で19世紀生まれの棋士と対局経験のある現役棋士加藤ただ一人だったため)の棋士となった。

このデビュー戦から公式戦では一度も負けることなく連勝を続け、デビューからの連勝記録を更新(以前の記録は10連勝)、竜王戦棋王戦で本戦トーナメントに進出。その後も勢いはとどまることを知らず、6月26日には神谷広志の持つ28連勝の記録を抜き去り、デビューから敗のまま歴代連勝記録単独1位となる29連勝を達成。しかし、7月2日竜王戦決勝トーナメント佐々木勇気に敗れ、連勝記録は29でストップした。

連勝中はマスコミ報道も日ごとに過熱し、連日ワイショーで取り上げられるなど藤井フィーバーの様相を呈した。藤井の連勝の影加藤一二三を筆頭にプロ棋士メディア露出が劇的に増え、その注度の高さは1996年羽生善治七冠制覇したとき以上とも。28連勝、29連勝を達成した際にはテレビ各局でニュース速報テロップが流れ、頭では号外が配られる事態となった。

連勝記録詳細

対局数 対局日 対局相手 棋戦 結果
1 2016年12月24日 加藤一二三九段 竜王戦6組 110手で勝ち
2 2017年1月26日 豊川孝弘七段 棋王戦予選 85手で勝ち
3 2017年2月9日 浦野真彦八段 竜王戦6組 48手で勝ち
4 2017年2月23日 浦野真彦八段 NHK杯予選 87手で勝ち
5 2017年2月23日 北浜健介八段 NHK杯予選 127手で勝ち
6 2017年2月23日 竹内雄悟四段 NHK杯予選 111手で勝ち
7 2017年3月1日 浩三七段 王将戦予選 72手で勝ち
8 2017年3月10日 大橋貴洸四段 新人王戦 144手で勝ち
9 2017年3月16日 所司和晴七段 竜王戦6組 107手で勝ち
10 2017年3月23日 大橋貴洸四段 棋王戦予選 127手で勝ち
11 2017年4月4日 小林裕士七段 王将戦予選 104手で勝ち
12 2017年4月13日 星野良生四段 竜王戦6組 127手で勝ち
13 2017年4月17日 千田翔太六段 NHK杯1回戦 90手で勝ち
14 2017年4月26日 七段 棋王戦予選 140手で勝ち
15 2017年5月1日 金井恒太六段 竜王戦6組 90手で勝ち
16 2017年5月3日 横山アマ 新人王戦 100手で勝ち
17 2017年5月12日 西川六段 王将戦予選 84手で勝ち
18 2017年5月18日 竹内雄悟四段 加古清流戦 120手で勝ち
19 2017年5月25日 近藤誠也五段 竜王戦6組 102手で勝ち
20 2017年6月2日 澤田六段 棋王戦予選 61手で千日手155手で勝ち
21 2017年6月7日 都成竜馬四段 上州YAMADA 93手で勝ち
22 2017年6月7日 阪口悟五段 上州YAMADA 139手で勝ち
23 2017年6月7日 宮本広志五段 上州YAMADA 141手で勝ち
24 2017年6月10日 孝四段 叡王戦段位別予選 108手で勝ち
25 2017年6月10日 都成竜馬四段 叡王戦段位別予選 108手で勝ち
26 2017年6月15日 瀬川晶司五段 順位戦C級2組 108手で勝ち
27 2017年6月17日 藤岡アマ 朝日将棋オープン 106手で勝ち
28 2017年6月21日 澤田六段 王将戦一次予選 99手で勝ち
29 2017年6月26日 増田康宏四段 竜王戦決勝トーナメント 91手で勝ち(歴代単独1位
30 2017年7月2日 佐々木勇気五段 竜王戦決勝トーナメント 101手で投了(連勝ストップ

連続昇段、最年少棋戦優勝

連勝ストップ後も順位戦で勝利を積み重ね、2018年2月にC級2組を9連勝でトップ通過を決め、五段に昇段した。中学生のC級1組昇級・五段昇段は史上初。また、朝日将棋オープン戦では本戦トーナメント佐藤天彦羽生善治広瀬章人ら強棋士を撃破し優勝。「全棋士参加棋戦優勝」の昇段規定により、五段昇段からわずか約2週間で六段に昇段した。なお、15歳6ヵでの全棋士参加棋戦優勝、六段昇段はいずれも史上最年少

この年度は史上3人となる勝率勝利数・対局数・連勝の記録全4部門での1位を達成。また、年度60勝と勝率8割の同時達成も史上3人。その他、特別賞(最優秀棋士賞と同格)、新人賞、名局賞特別賞も受賞した。

さらに六段昇段後わずか3ヵ2018年5月に、第31竜王戦5組ランキング戦準決勝にて船江恒平を破り、「竜王ランキング戦連続2回昇級」の条件を満たして七段に昇段した。15歳9ヵでの七段は加藤一二三17歳3ヵを大幅に更新した史上最年少記録

2018年度の新人王戦は、七段に昇段したことにより自身最後の出場となった。この新人王戦で決勝に進出、決勝3番勝負では出口若武を2連勝で破り優勝した。16歳2ヵでの新人王戦優勝は、森内俊之17歳0ヵ更新して史上最年少。なお、後に行なわれた新人王戦優勝記念対局(非公式戦)では豊島将之(当時二冠)に快勝した。

2018年12月に、通算100勝を史上最年少・史上最速・史上最高勝率にて達成。(100勝達成時、100勝18敗、勝率 .847)

2019年朝日将棋オープン戦の本戦トーナメント稲葉陽糸谷哲郎行方尚史渡辺明ら強を撃破して優勝同大会では羽生善治以来2人の大会連覇を果たし、一般棋戦連覇の史上最年少記録(16歳6ヵ)を更新した。

2018年度(2018年4月2019年3月)は過ぎる昇段の影で参加可棋戦が減り、また一部棋戦シードを得たこともあり対局数や勝利数は減少したが、前年度に引き続き8割を々とえる圧倒的な高勝率を記録。2年連続で勝率一位賞を受賞した。また、AIえの妙手として絶賛された石田直裕戦の「7七同飛成」が評価され、升田幸三賞も受賞

竜王戦4組ランキング戦決勝では、菅井竜也を破り優勝。竜王ランキング戦3期連続優勝は木村一基永瀬拓矢に続く史上3人であり、デビューからの3期連続優勝は史上初。

棋風・人物

居飛車党の本格で、特に換わりを得意とする。初手で必ず飛先の歩を突き、相手の得意戦っ向から受けることが多い。詰将棋解答選手権5連覇に裏付けされた圧倒的な終盤が持ち味だが、序盤・中盤も非常にミスが少なく緩急自在にし回し、土俵際まで追い詰められてからのも持ち合わせる。

導した棋士がみんな口をえて「負けず嫌い」と評する程の負けず嫌い。師匠との練習将棋ですら負けて悔しがってたとか。く「生活が低い」らしく、初めて1人で大阪将棋会館に行った際にはをすべて将棋会館に忘れてきたらしい。

集中も凄まじいものがあるようで、風呂場のタイル将棋盤に見立てて考えていたらのぼせた、将棋のことを考えながら歩いていたらドブに落ちた、などのおちゃめエピソードも。

50メートル走は6.8。幼いころは自宅の庭にある木によく登っていた。

かなりの活字好きらしく、沢木耕太郎新田次郎、司馬遼太郎をよく読むとのこと。そのためかインタビューでは年齢離れした言葉のチョイスる(「望外の結果」「自分の実からすると僥倖」など)。

29連勝中には日本将棋連盟から公式グッズとして揮毫入り扇子が発売され、販売開始からわずか1時間で売り切れた。新四段の公式グッズが作られるのは異例の事態である。藤井が幼い頃に遊んだ将棋セットや知育玩具に注文が殺到するなど、関連商品が次々に売れる現も起きた。将棋そのものへの関心も高まり、子供向け将棋教室の申込みが急増した。

学校での姿

なお、世間が藤井フィーバーで湧いていた頃、彼が通う中学校では「えっ、藤井くんって将棋やってたの!?」という反応だったという。これは藤井聡太が、学校では一切将棋のことに触れていなかったためである。

そのころの藤井聡太といえば「普段から友人と鉄道の会話しかしていないただの鉄オタ」と周りに思われていたらしい。実際、入りの鉄オタであり、本人も全く否定していないどころか、鉄道ファンを堂々と言している。普段から、真似事をしたり、警音を録音しに行ったりと、いわば音鉄要素もあるが、本人はどちらかというと乗り鉄だと言っている。またタモリファンである縁から、番組で彼と対談した際には並半端じゃない鉄道トークを繰り広げていた(タモリ鉄オタなのは有名)。ちなみに、一度鉄道に乗ったら、帰ったときは通過も含め、その名と巡行ダイヤを全て覚えて帰ったという信じられないような逸話がある。

高校進学後も、学校での会話は鉄道に関するものが多いとの本人談。東京での対局後、新幹線ではなく敢えて在来線名古屋へ帰ったり、学校夏休みにはクラスメートと青春18きっぷ小海線に乗ったりしたという。

なお、藤井聡太が初めてニコ生の解説に呼ばれたとき、待ってましたかのように鉄道に関する質問が来て、「好きな車輌は?」という質問に対し、笑顔

313系8000番台が来たら少しうれしいです」[1]

と答え、同席していた山崎隆之貞升南含め、視聴者の大半が固まってしまった(そして、一部の鉄道ファンが「マニアックすぎるw」と苦笑コメを返していた)

成績

昇段履歴

一般棋戦優勝履歴

優勝回数:3回

将棋大賞受賞履歴

叡王戦戦績

第3期より参加。

  • 第3期:四段予選優勝、本戦1回戦敗退
  • 第4期:七段予選Cブロック優勝、本戦1回戦敗退

関連動画

関連静画

関連商品

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *【将棋】第4期叡王戦 本戦 羽生善治竜王 vs 菅井竜也七段#2:59:35exit

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スマホ版URL:
https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E8%97%A4%E4%BA%95%E8%81%A1%E5%A4%AA

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藤井聡太

1104 ななしのよっしん
2019/03/19(火) 10:06:50 ID: Idfv2eEhLu
>>1103
小学生詰将棋作家として活躍してた子だからねぇ……
普通棋士が言う勉強やトレーニングとしての詰将棋ってのは彼の中には多分ない。
1105 ななしのよっしん
2019/03/25(月) 11:37:23 ID: AeZ+SW0Xc2
2000年以降生まれの同世代のライバルく上がってくるといいな。
1106 ななしのよっしん
2019/03/28(木) 01:45:33 ID: Idfv2eEhLu
竜王戦
全に負けたと思ったが、あんな見事などんでん返しが決まるとは……
詰将棋ってほんと大事やな……
1107 ななしのよっしん
2019/03/28(木) 14:48:06 ID: bHOgmMoOok
クラス別年度勝率
C級1組
中原   .855 47勝 8敗 1967 20棋聖挑戦 古新
藤井聡太 .849 45勝 8敗 2018 16歳 朝日 新人
木村一基 .836 61勝12敗 2001 28
C級2組
中村太地 .851 40勝 7敗 2011 23
藤井聡太 .836 61勝12敗 2017 15歳 朝日
山清澄 .826 38勝 8敗 1968 21歳 古新
1108 ななしのよっしん
2019/03/31(日) 16:44:18 ID: Idfv2eEhLu
【祝】詰将棋解答選手権5連覇【98.5点】
1109 ななしのよっしん
2019/04/01(月) 09:38:55 ID: gfexPP1+cI
2位96点だったから、今回は結構危なかったな。
1110 ななしのよっしん
2019/04/12(金) 18:27:07 ID: +XzX+AlMRs
新年度の初戦で森内俊之九段を撃破。果たして新元号に変わっての1年タイトルを獲れるのか…
1111 ななしのよっしん
2019/05/12(日) 21:45:40 ID: MbJT06o+OP
偶然って凄いよな。前日に名人戦第三局で佐藤VS豊島で連続王手の千日手レア勝利があったばかりの翌日の藤井VS内戦で連続王手の千日手で詰みを回避して勝利というね。狙ってできるもんじゃない…よね。でも藤井なら…って思わせられる一局でした。
1112 ななしのよっしん
2019/06/02(日) 10:18:20 ID: 9pMx0Ewwr0
>>1111
千日手の記事に飛んだら1レスみてワロタ

>1
>ななしのよっしん
>2013/01/20(日) 11:17:05 ID: T9AnTxx125
>記事一周年記念age
>NHK内―藤井千日手成立age
1113 ななしのよっしん
2019/06/02(日) 17:35:38 ID: IW94HWmpG5
>>1112
てんてー

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