藤原道信(ふじわらのみちのぶ、972~994)とは、平安時代中期の貴族・歌人である。
概要
百人一首52番の作者で、中古三十六歌仙の一人。藤原斉信の異母弟で、藤原伊尹は母方の祖父にあたる。
実父は藤原為光だが、その兄(つまり道信の叔父)である藤原兼家の養子となる。和歌に優れ、エリート街道をすすむはずだったが、天然痘に感染して、23歳の若さで急死した。その死因に加え、自身が死ぬ2年前に実父を失うなど、藤原義孝との共通点がかなり多い。藤原公任や藤原実方とは親友であった。
百人一首には「明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな」の歌が載せられている。歌の説明は百人一首の一覧に説明されている通りだが、詞書によると雪が降っていたせいで冬にもかかわらず朝が早く感じられ、より一層名残惜しさが強まったとある。この歌は、女性の元を去った帰り道で詠み、すぐ女性の元へ送った後朝の歌であるが、歌を送るのが早ければ早いほど愛情が深いとされていた。現在のメールと似たようなものである。
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