藤木遊作とは、遊☆戯☆王シリーズの第6作目「遊☆戯☆王ヴレインズ(遊☆戯☆王VRAINS)」の主人公である。
担当声優は石毛翔弥(幼少時は大室佳奈)。
俺の概要を3つ教えてやる
人物像
本作のクールな性格で非常に頭が切れる16歳。状況判断能力に長け、話相手の考えを察する能力も高い。
ハッカーとしても相応の実力を持ち合わせており、1話の時点で人工知能である謎の生命体を他の勢力に先んじて捕獲するなど、非常に高い技術を持っている。
その一方でとにかく目立つことを嫌っており、クラスでも存在感が薄い様子。
同級生の島直樹や後述のAiに対しても非常に辛辣にあしらうシーンが存在し、リアルでは冷淡な人物となっている。
ただしあくまで対応が冷淡なだけであり、ハッカー集団『ハノイの騎士』の襲撃に巻き込まれた人間を助けているなど、決して冷酷な人間ではない。
善意からすれ違いを起こした財前晃に対しても、彼の意図は汲むような発言もしており、彼が持ちうる優しさはところどころで推測することができる。
自分の行動で起こってしまったことに関して、絶対に筋を通す、一本芯の通った性格。
ただし、それが行き過ぎて時に無鉄砲、あるいは迂闊とも取れる行動をとったこともあり、あくまで歳相応の人物として描かれている。
過去に巻き込まれた事件以来、他人に対して心を開かない傾向がある。
ハッカー仲間でもある草薙翔一は唯一の例外であり、彼の過去に関わっている。
自身の過去(記憶)を奪った『ハノイの騎士』に対しては、復讐と形容できる程の強い敵意を抱いている。
最初から敵意を以て行動している主人公は遊戯王では珍しいが、その真実は凄惨なものであった。
この項目は、放送中の作品のネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
10年前に何者かに拉致された遊作は、他の5人の被害者と同様にデュエルを強要させられる。
リアルダメージの発生するデュエルと食事と睡眠以外に与えられるものはなく、生体実験でもしているかのようにただ機械的に襲い掛かる事態、そしてデュエルの結果で食事の質すら左右されるため、否応なしにやらされるデュエルの強制……。
その期間がどれだけだったのか、遊作は知ることはできなかった。
その過酷な環境で、草薙翔一の弟のように精神が破綻した人間もいた。
遊作も心が壊れかけていたが、何者かに励ましを受けていたことで、何とかその破綻を回避できていた。
そしてある時突然解放されたが、事件の記憶が遊作を延々と苛み、どれだけカウンセリングを受けようと、悪夢より性質の悪いこの出来事が遊作の中から抜けず、楔となっていた。
遊作はその状況から抜け出す為に、唯一その事件に関わっているであろうハノイの騎士を追っていたのだ。
事件を追う中で、財前晃に事件から手を引くように説得されるが、晃の経験は「多くの犠牲はあったが自力で何とか出来た」もの。
「現在進行形で事件に苛まれている」遊作にとって、それは今までの人生を棒に振るレベルの迷惑でしかなく、普段は冷静な彼が本気で激怒したのは、この理由があってのものである。
しかし遊作の復讐は、あくまで自分で事件に決着をつけること。
そして何より、戦いを止めることこそできないが、他人の気持ちを汲むだけの良心はある。
晃を下し、10年前の事件『ロスト事件=プロジェクト・ハノイ』への手がかりを得た遊作は、事件に関わってはいけないと彼らに告げ、新たな戦いに向かうこととなる。
だが、そんな遊作が、全てのネットワークを破壊しようとするハノイの騎士の作戦を阻止しようとした時。
戦いで知り合った多くの人を失いながら、たどり着いた真実は……ハノイの騎士のリーダー・リボルバーの正体が、ロスト事件の首謀者・鴻上聖の愚行から遊作を救った、聖の息子・鴻上了見だと知る。
人間に制御できず、人間に仇成す可能性のあるAI「イグニス」。それは、ロスト事件で拉致された子供達を利用して作り上げられたAI。たとえば、遊作の反応を利用して作られたAiのように……。
幼い自身の選択が肉親に凄惨な報いを与えることとなってしまった了見は、その後悔の為に、最早遊作との敵対を解こうとしない。ハノイの騎士の撃滅と、自身を救ってくれた恩人の救助は、どちらも果たすという選択ができない矛盾として遊作に襲い掛かる。
だがそれでも、懸命に遊作はデュエルで訴えかけ、了見を倒す。それによりハノイの塔は崩壊を始め、ハノイが存在を賭けて行ってきた計画は全て破綻。
組織は崩壊、真実は暴かれ、これ以上事件に干渉できることのなくなった遊作は、復讐に一つのピリオドを打つ。
―――ところが三か月後、草薙翔一の弟であり遊作同様ロスト事件の被害者である仁が何者かに襲われたことから、新たな戦いが幕を開けることとなる。
何者かを追跡してLINK VRAINSにログインし、三か月ぶりに現れるPlaymaker。
しかし彼は、既にSOLテクノロジー社から指名手配を受けていた……。
ハノイを追う一環で捕獲した謎の人工知能生命体「Ai」との出会いから、彼は多くの決闘者と出会うこととなる。
また、Aiとの関係の始まり、己の失われた記憶の探求、SOLテクノロジー社関係者の義理の妹である財前葵がブルーエンジェルであること、以上の3つの要因で、同級生だった葵を追っていたところ、成り行きで高校の「デュエル部」に所属することになる。
3という数字に非常にこだわりがあり、何かに言及する際よく3つのポイントを挙げる癖がある。
この癖は『ハノイの騎士』のリーダーと言われているリボルバーとも共通しており、何らかの関連性が疑われている。
Playmaker
VR空間『LINK VRAINS』ではアカウント名:Playmaker[1]を用いており、同空間ではアバターのように姿を変え、髪型も面影を残しながら赤と黄色を主体としたゆで上がったものに変化する。
LINK VRAINSでは、過去の事件の真相を求め、同空間に出現するハッカー集団『ハノイの騎士』を追って現れる。
民衆からすれば彼も正体不明の謎のデュエリスト。
その状態で、カリスマデュエリストのブルーエンジェルを助け、ハノイの騎士を倒したことで、VR空間で人気を獲得する。当人はそれらの事情に全く興味はなく、ハノイの騎士の出現情報を追うだけなので、結果的にアバターを模倣した贋物との判別は非常に容易。
しかしネット上の民度は現実に近くよろしくなく、ブルーエンジェルの挑戦状をスルーしたら散々叩かれ、とある事情で対戦したらしたらで「プレイ売名カーwww」と叩かれる[2]など、一定数以上どうやっても逆張りして煽る連中もいる。
また、アバターの外見や声の設定程度なら民間の技術でも簡単に模倣できるようであり、LINK VRAINSに彼が現れた直後は、注目を浴びるために現れた偽Playmakerが多数出現し、マスコミにすらも看破されていた。
しかし後に、鬼塚豪がハノイの騎士のドクター・ゲノムをおびき寄せるための餌として、Playmakerの偽アバターを使用している。
Aiの勝手なイメージや、偽アバターを使用した鬼塚の言動により、本人があまり崩した表情を見せようとしないにも関わらず、凶悪な面構えやボイス素材がふいに現れたりする。
ハノイのウイルスに汚染されたブルーエンジェルと戦った一件で、筋を通すべく敢えて罠に乗ってLINK VRAINSに姿を見せるが、葵の兄である財前晃と、彼に雇われているゴーストガールに捕縛される。
晃はPlaymakerに原因があると誤解し、彼からどこぞの先輩のように序盤からお約束の男に対する拘束・拷問を受けるも必死にブルーエンジェルの現状を訴える。その最中、ハノイの騎士のリーダーと目されるリボルバーのログインと、リボルバーがブルーエンジェルを人質にしたことにより、Playmakerを目の敵にしていた晃は誤解を解く。先程誤解から被害を受けていたPlaymakerだが、彼は晃達の為にもリボルバーと戦う決意をする。
そして宿敵リボルバーとの戦い。終始狙い通り立ち回っていたリボルバーは、意図的に引き分けを起こしつつデータの牢獄へとPlaymakerを誘い、戦いの場をマスターデュエルに変える。
窮地に陥ったPlaymakerだが、逆転の道筋を導き出し勝利し、ブルーエンジェルをハノイのウイルスから救出した。その際にリボルバーは、SOLテクノロジー絡みの意味深なことを話していたが、依然ハノイへの敵意は変わることはなく、真実を見つけるために遊作はハノイとのさらなる戦いを決意する。
デュエルについて
彼の使用するデッキは【サイバース族】。主人公としては初の試みとなる、新しい種族を用いた種族統一デッキ。
新要素である「リンク召喚」と密接なかかわりを持つ種族である。
アニメ世界でも非常に珍しい種族のようであり、登場しただけで観客は大きく驚いた。そのためか、普段はサイバース使いであることを隠しており、他人に見せるためのダミーデッキを用意している。ただし、そのダミーデッキの中身は島直樹が「お粗末なデッキ」と思わず漏らしてしまう程のものであった[3]。
「Playmaker」としてスピードデュエルで所持しているスキルは「Storm Access(ストームアクセス)」。
デュエル中一回限りかつライフポイントが1000以下で、かつデータ世界の風「データストーム」が強い状態でのみ、未知のモンスターカードにアクセス、取得しつつデュエル中にデッキに投入することができる逆転のスキル。
初のスキル使用でLINK-3の《デコード・トーカー》を入手、それによりハノイの騎士を名乗る男を撃破した。
経緯を考えると、以前からサイバース族リンクモンスター自体は多数所持していた可能性がある。
しかし切り札級のカードはいずれも「Storm Access」で手に入れたカードであり、《エンコード・トーカー》を始め6属性全てに存在する「コード・トーカー」リンクモンスター達ならびにしょごりゅうこと《ファイアウォール・ドラゴン》は、《デコード・トーカー》同様遊作の主力となるリンクモンスターである。
後にAiにより《リンクリボー》をはじめとして新たなサイバース族カードが提供され、その段階からアニメ遊戯王では極めて珍しい儀式召喚を披露するようになった。
墓地から発動するカードの多用、素早い展開からの多重リンク召喚など、初期から高い実力を発揮し続けている。
冷静に状況を見極め、窮地に陥っても動揺することなく勝利を導き出すその姿は、序盤から既に規格外。
しかし、展開に特化している分際立ったパワーカードが少なく、スキルも直接リソースが増えるわけではないため、苦戦するケース自体は多く存在する。その前提で打開策を抉じ開けていくのがPlaymakerの強さである。
近年のカードゲームのように、カードを実体ではなくデータとして所持しているDen cityの住人としては珍しく、遊作は実体のデッキと、それを読み込む旧式のデュエルディスクを使用している。
先述のスキルでデータストームから拾い上げたモンスターは、データから実体のカードに起こすことが可能なようであり、一度拾い上げたカードは次からも問題なく使用可能となっている。
ハノイの騎士はこの旧型デュエルディスクを手掛かりに、旧型ディスク使用者を強制的にLINK VRAINSにログインさせ、Playmakerと思わしき人物を捜索する「Playmaker狩り」を行っている。
「あのさぁ遊作、ちょっと余談があるんだケド……」「黙れ」
情報の初公開はジャンプフェスタ2017であり、その時は名前とビジュアルのみ明かされていた。
遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX以来となる高校生主人公。
髪型が遊戯王主要キャラクターの例に漏れず極めて独特で、前髪の青色の髪とピンクの髪が別々に尖って分かれており、かなり目立ったものとなっている。アニメプロデューサーによると、スケボーに乗ってデュエルを行う作品だから、主人公の髪型もスケボーのようにしようということになったのだとか。
初報公開の時から、ファンからは苗字も名前も弄られ放題だった。
しかしそれを抜きにしても、1話にしてホットドッグを紙ごと吸い込むという珍シーンがあり、そのせいでヤギ扱いされたりもする。
本作のメインテーマは『一歩踏み出し、トライしよう!』であるが、そのメインテーマに主人公がどれだけ意識して、踏み出して行くかが注目される。
関連動画
関連を貫く静画だからこそ、描かれるのは俺だということだッ!!
俺の復讐に引きずられて、闇に堕ちる必要はない。
お前たちは、光差す関連項目を歩いてくれ。
- 遊☆戯☆王ヴレインズ
- 石毛翔弥 / 大室佳奈
- Ai(遊戯王VRAINS) - 人質救世主に仕立て上げる。ディスクのデュエルプログラムと一体化させている。
- ロボッピ - 遊作の家のお掃除ロボット。
- 草薙翔一 - 目的を同じくするハッカー仲間。
- 財前葵 / ブルーエンジェル - 同級生であり、同じデュエル部に合流する。
- 財前晃 - 葵の兄。似たようで決定的に違う経験があり、その違いから彼の善意からの申し出に激怒、拒絶する。
- 別所エマ / ゴーストガール - 彼女に気に入られる。
- 鬼塚豪 / Go鬼塚 - 一方的にライバル視されていたが、デュエルを通じて解りあう。
- ハノイの騎士 - 復讐対象。
- リボルバー(遊戯王VRAINS) - 宿敵であるハノイの騎士のリーダー。
- 穂村尊 / Soulburner - ロスト事件被害者の一人。ハノイの騎士と戦った英雄Playmakerに憧れる転校生。
- ブラッドシェパード - 賞金首Playmakerを追跡するバウンティーハンター。
- ボーマン(遊戯王VRAINS) - 謎のデュエリスト。事あるごとにPlaymakerと対決するように仕向けられている様だが…。
- サイバース族
- 今週の三つ - ノルマ。
- ロスト事件
- 遊戯王関連項目の一覧
脚注
- *この「Playmaker」は本名の「遊作」を一文字ずつ英訳したものと思われる。(遊=Play 作=Maker)なお、実際の単語としても「(集団競技の)司令塔」としてこの単語は存在しており、それに名前をかけているものと思われる。
- *映っていた作中の掲示板上でこの表記を使われている。原文ママ
- *この際、過去に店舗で無料配布されたお試しの「ハーフデッキ光」のカードが映っており、たとえば現在では上位互換がごまんと存在する《ゴブリンの秘薬》が入っている。島は人のデッキを馬鹿にしたことで部長に叱責を受けたが、お粗末と言われても仕方ないレベルのものでもある。
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