藤波(ふじなみ)とは、大日本帝国海軍所属の夕雲型駆逐艦11番艦「藤波」をモデルとした、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する艦娘(かんむす)である。
概要、戻ったよ。無事でナニヨリ、でーしょ?
夕雲型姉妹の十一女にあたる藤波は、2017年2月11日から開始されたイベント『偵察戦力緊急展開!「光」作戦』のE-2ボスドロップとして先行実装された。例によって手に入るときはあっさり入るが、手に入らないときはとことん入らない艦娘である。しかもこのE-2は連合艦隊&敵ボスも連合艦隊&基地航空隊使用&輸送作戦という、下手をすると資源が湯水のごとく溶けていく構成になっており、はまってしまった提督は塗炭の苦しみを味わうことになった。
夕雲型としては10人目の実装となる。ちなみに全19隻の夕雲型の艦娘としては、ちょうど折り返し地点である。
2020年9月実装の通常海域7-3でのドロップが観測されるようになった。第32駆逐隊所属艦娘としては初の(というか現状唯一)の通常海域ドロップ艦となっている。(※期間限定ドロップは除く)
ところで藤波といえば、プロレス好きなら最初に思い付くのがマッチョドラゴンであり、こちらの藤波も実装前からネタにされており、一部では筋肉ダルマのような艦娘ではないかと恐れられていた。
もちろん実装された藤波はそんなことはなく[1]、わりとスレンダーな感じの美少女である。名前の通りの藤色の髪をポニーテールにまとめており、服装はもちろん、これで同一制服最多人数を更新した夕雲型標準の制服を着用している。交友関係は不明だが、史実で最後を見届けた沖波のことを「沖ちん」と呼んでいる模様。また、同じ駆逐隊にいた浜波の名を呼んでおり、丸1年後の18年冬イベで実装された。
(傾向として、年下の妹に「ちん」を付けている模様。他には「朝霜ちん」が見られる)
他にも癖なのか、言葉を省略する傾向がある(「ごちそうさま」→「ごち」「もちろん」→「もち」)。特に「もち」は口癖になっている模様。
期間限定グラフィック・企業コラボ
浴衣、出そう、着よう。
2017年の初夏には、浴衣を着ようとしている母港セリフが追加された。通りすがりの朝霜に着付けを手伝ってと声を掛けるなど、姉妹の仲の良さが垣間見えるものだった。ただ、他にも水着に着替えてるセリフはあれど見せてくれない艦娘も多いため、「まぁ追加セリフがあるだけいいか」という受け止められ方であった。
ところが、7月31日(奇しくも藤波の竣工日)のアップデートで、思わぬ展開が起こる。藤波の「浴衣mode」実装である。もちろん藤波の期間限定グラフィックはこれが初。また前述のセリフも微妙に変わり、最後に「これでいいかな?」という言葉が追加される。カワイイ。
浴衣は藤色のチェック柄に藤の花があしらわれているもの。足には草履を履いている。さらに右手に金魚すくいのポイ(いわゆる紙ポイ)、左手には(母港グラでは微妙に見えないが)糸引き飴をぶら下げ、さらに口にはソースせんべいをくわえるというお祭りモードである。一見、浴衣をたすきがけにしているように見えるが、よく見ると艤装を背負っているのが判る。中破すると浴衣が破れてふとももが露わになってしまう。口元が汚れているのは攻撃された際に慌ててソースせんべいを食べたのだろうか?
お出かけの時は、おしゃれ。もち! でも、少し寒くなってきたから……上着も着ていこう、かーな?
2017年10月には、公式媒体に藤波の描き下ろし私服が雑誌付録として公開された。かわいい。(参考:関連静画)
これをアレンジしたものが同月ブラウザゲーム板にも登場。追加ボイスで「ああん、もうっ! っとにぃ。藤波、秋は忙しいんだから! あれ…鳥海さん? はい。藤波も、帰ってきます。もち! きっと…きっとです!」と、史実での関わりを踏まえたものとなった。(参考:次項の史実)
この秋私服modeでは、雑誌付録の水玉ワンピースに紺色の上着を羽織り、鳥海っぽい眼鏡、鳥海改二上着と同じ配色のメガネケース(中破で確認できる)と鳥海改二と同じ配色のバッグを持参。元々の髪のリボンとあわせ、鳥海との関わりが特に深くなっている。期間限定眼鏡艦娘の爆誕である。
なお、この秋私服modeが導入された10月下旬は、彼女及び彼女が乗組員を救助し共に沈んだレイテ沖海戦の時期でもある。→「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)」
17年秋イベに引き続き同じくレイテ沖海戦をモチーフとする18年冬イベ「捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)」では、差分決戦グラが改めて実装された。こちらでは鉢巻と、鳥海から預かったメガネケースを身に着けている。
え、当然甘いもの食べたくなった? ん、これ! これ、どうぞ! 一応、手作り。
……そう? ……ん。もち!(バレンタインmode)
2023年2月のメンテにて、私服(バレンタインmode)が実装された。また、5種類(うち2種類は改装段階により片方のみで聞くことができる)ものバレンタイン期間限定ボイスが実装された。
なお、当該グラをもととしたニコ静作品は更新時現在確認されていない。
呉鎮守府130周年×艦これ:Willer艦これ呉ツアー
2019年10月に行われる呉鎮守府開庁130周年記念コラボイベントの、大阪→呉ツアーバス(→参考ツイート)のコラボキャラとして、出発地である大阪・藤永田造船所[2]とイベントに参加するタニベ隊員由来の藤波が新私服を提げて登場した。(関連静画にも掲載)
第二水雷戦隊、藤波。出撃します。行くぞ!
夕雲型駆逐艦11番艦〈藤波〉は、1942年8月25日に、駆逐艦ではお馴染み藤永田造船所で起工した。1943年4月20日に進水、1943年7月31日に竣工。
ちなみに艦名の「藤波」とは、藤の花が風に揺らされて波のように見える様を表現した言葉で、実際の波の現象ではない。これには、藤永田造船所のこれまでの功績を称えて特例として艦名に「藤」の一語を入れた、という説がある。(藤永田造船所では、樅型駆逐艦「藤」も建造している)
竣工後、錬成部隊である第十一水雷戦隊(旗艦〈龍田〉)に所属し、訓練を積む中、8月20日に同時期に竣工した夕雲型の〈涼波〉〈早波〉と共に第32駆逐隊を編成。その後二水戦付属として先に配属されていた〈玉波〉が編入されて4隻体制となり、華の二水戦に所属となる……が、書類上の話であって、実際には11水戦で訓練を続けた。
1943年10月のポナペへの輸送船団護衛任務をもって32駆は十一水戦を卒業、今度こそ二水戦に所属となる。当時の二水戦の旗艦は〈能代〉である。
その後も、輸送船団の護衛任務をこなすが、既に戦局はどうしようもない状況であり、〈藤波〉も泊地で空襲に遭ったりしている。(このラバウル空襲で32駆は〈涼波〉を失った。その後11水戦で訓練中の〈浜波〉を32駆に編入。)
1944年10月18日、捷一号作戦の発動に伴い、〈藤波〉は栗田艦隊の一員として出撃。しかし、早々にシブヤン海海戦で〈武蔵〉を失い、10月26日のサマール沖海戦ではさらに重巡3隻も失うことになる。
〈藤波〉はそのうちの1隻である〈鳥海〉の救援を命じられたが、既に手の施しようがなく、乗組員を救出した上で雷撃処分を行った。そして、〈鳥海〉の乗組員を満載して帰投することになった。
一方、同様に〈鈴谷〉の乗組員を救出した〈沖波〉が、セミララ島に擱座していた〈早霜〉を発見。給油のために接近しようとしていたところに、〈藤波〉が通りかかる。
しかし、そこに米艦載機が出現し、〈藤波〉は2隻の目の前で爆撃を受けて轟沈する。艦載機はさらに2隻にも接近してきたため、〈沖波〉は給油を打ち切って離脱、なんとか逃げのびた。一方の〈早霜〉は、その翌日、今度は〈不知火〉の轟沈を目の前にすることになった。
こうして、〈藤波〉は救出した〈鳥海〉の乗組員もろとも、全員が還らなかった。このため、〈筑摩〉を救援しながら沈められた〈野分〉同様、〈藤波〉と〈鳥海〉の最後の詳細についても不明なままである。
戦後、佐世保の旧海軍墓地東公園に〈鳥海〉と〈藤波〉の連名で慰霊碑が建立されており、佐世保を母港とする護衛艦「ちょうかい」が慰霊祭を行っている。
関連動画みゆ! さぁみんな、突っ込むからね! 撃ち方、始め!
藤波&浜波による「はばたけ海鷲!基地航空隊講座」(※公式制作)
関連静画か。まぁ、それは大事。モチ。
関連商品、今じゃなきゃ、ダメなの?
藤波に関するニコニコ市場の商品を紹介してください。あ、マッチョドラゴンはいいです。
あー、もう、今忙しいのに。関連コミュニティは後で。
関連項目って、今じゃなきゃ、ダメ、なの?
2017年冬イベント『偵察戦力緊急展開!「光」作戦』新規実装艦娘 |
神風型(2代)駆逐艦 松風 夕雲型駆逐艦 藤波 伊十三型潜水艦 伊13 伊14 |
夕雲型姉妹 / 夕雲型駆逐艦 |
1.夕雲 - 2.巻雲 - 3.風雲 - 4.長波 - 5.巻波 - 6.高波 - 7.大波 - 8.清波 - 9.玉波 - 10.涼波 11.藤波 - 12.早波 - 13.浜波 - 14.沖波 - 15.岸波 - 16.朝霜 - 17.早霜 - 18.秋霜 - 19.清霜 |
脚注
- *ただ、藤波の前髪が不自然に切りそろえられた感じになっているのは、マッチョドラゴンのリスペクトではないかという声もある。詳細を知りたければ「飛龍革命」について調べてみよう。
- *藤永田造船所×呉鎮守府籍は、叢雲・黒潮・浦風・谷風・綾波が該当する
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