虚無るとは、漫画が打ち切り風の終わり方をすることを表す動詞である。主に石川賢の漫画に用いられる。
概要
語源は石川賢の漫画「虚無戦記」。「虚無戦記」自体が打ち切り漫画の塊である。
「虚無戦記」の一部として取り込まれるという意味と、「虚無戦記」のように打ち切り(風)エンドという意味の二通りある。
虚無戦記に取り込まれるという意味
読んで字のごとく。そのまま「実は虚無戦記の一部でした」エンドのことである。多くの場合打ち切られたかのような終わり方をしている。
また、打ち切り風エンドを迎えた漫画の中で、「進化」「宇宙」「神」などのやたら壮大なキーワードを用いて、最後の十数ページでスケールをデカくしたまま終わった漫画の多くは、この「虚無戦記」に取り込まれたとも言える。
ただし「虚無戦記」のページにある虚無戦記収録作品以外は公式に「虚無戦記」の一部とはなっていないので、注意が必要である。
打ち切りエンドという意味
広義の意味では、突如「完」や「終」や「END」の文字がページのど真ん中や下にあらわれたとき、つまり打ち切り(風)エンドのことを「虚無った」と言う。
もともとは、勘違いで使われたのだが、使い勝手がいいため定着した。しかし、元々の意味である「虚無戦記」エンドを指す言葉として使っている人も多いため、この意味で虚無るという動詞を使う場合は注意が必要である。
虚無った漫画の主な特徴
- 打ち切りや掲載雑誌の廃刊・休刊が決定したにもかかわらず話がまとめの方向に行かない
- 話がまとまったと見せかけて、実は1つだけ伏線が未回収で結局終わらない
- どこまで描いてもプロローグから脱却できない
- 単行本化に際し加筆したのに終わらない。むしろ壮大さが増しただけで余計に終わりから遠ざかっている
- 物語終盤に敵が強力な力を使って主人公を追いつめるが、主人公も同等かそれ以上の力を使う(もしくは覚醒させる)
- 「戦いはこれからだ!」「さあ、ゆくぞ!」と、打ち切りのテンプレみたいな台詞を登場人物が言ってしまう
- 虫というより蟲っぽい敵や、ウネウネグチャグチャした不定形の化物や、機械か生物か分からんような敵があらわれる
- 神道や仏教をモチーフとしたオーラやイメージが出てくる
- 突如、登場人物が「何か」を理解し、「そうか、そうだったのか……」と言いはじめる(例外:ゲッターロボ號)
- 最後の方で、年号と出来事が書かれたダイジェスト形式になる
- 完全書き下ろし&原作付きなのに打ち切り風エンド
- 次のページで新展開があるかと思ったら、完の文字しかなかった
- 虚無の世界はやはり虚無でした
関連項目
- 12
- 0pt