裁判の結果を知らせる幕や紙とは、「勝訴」「無罪」「不当判決(敗訴)」等を知らせる幕・紙である。
正式名称は現時点で不明で、通称「ハタ」「垂れ幕」「紙」「びろーん」「判決等速報(即報)用手持幡」とされる。正式名称が存在しない可能性もある。
概要
裁判が行われるときに常に用意されるわけではない。記者団や関係者が裁判所の周囲に多いとき、情報が確実に速く伝わりやすくするために準備される。
関係者が手書きで前もって複数の種類を準備しておく。結果が分かり次第、傍聴席にいる人が紙を持って走り、裁判所の前で掲げられる。掲げやすくするように、上下に持ち手が用意されることもある。
裁判所側は敷地内でこの紙を掲げることを推奨しておらず、施設管理上の規則で禁止している。
この規則ができる前の1960年代には実際の裁判結果と異なる内容のものや、抗議のメッセージなど様々な内容の紙や看板が裁判所内で乱立し、収拾がつかない状態になることもあった。敗訴の際に掲げる「不当判決」はこれの延長線上にあると言える。
そのため、1968年に裁判所内の秩序維持のため規則が作られ、裁判所の敷地外に出て初めてこの紙を掲げることができるようになった。万が一敷地内で掲げないように、裁判所の職員が紙を持って走っている人を追いかけていることもある。
名称について
正式名称は現時点で不明である。いくつかの俗称がある。
- ハタ
- 秋山直人弁護士でのインタビュー
では「私が所属している弁護団では『ハタ』と呼んでいる」としている。ただし、どの弁護団でも共通する呼び方ではないようだ。
- 垂れ幕・紙
- マスコミ側では「垂れ幕」「紙」と呼ばれることが多い(参考
)。鈴木宗嚴弁護士は、自分がこの紙が必要な裁判にかかわったときには「あの紙」と呼んでいたとしている(参考
)。
- びろーん
- 気が抜ける名前だが、俗称として使われている。清水陽平弁護士によると「たいていみんながこの垂れ幕?旗?を『びろーん』と言ってます」としている。後述する判決等速報用手持幡以前からこの名称がTwitter上で使われている(参考
)。
- 判決等速報(即報)用手持幡
- 判決などをすぐに伝えるための手に持つ幡(旗)という意味。
ただし、この名前はジョーク投稿が由来であるという指摘もあり、実際この名称が有名になったツイートが行われた2012年4月以前に「判決等速報用手持幡」と記載された文献・Webページは確認されていない。ツイートを読み込み中です
https://twitter.com/lawyerMAYUZO/status/1312953817810395137ツイートを読み込み中です
https://twitter.com/lawyerMAYUZO/status/1313035497241944066
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関連リンク
関連項目
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