概要
1932年(昭和7年)に国鉄七尾線の駅として開業。現在は無人駅であり、「小牧風駅」(おまきかぜのえき)という愛称がついている。この「小牧」とは、西岸駅のある地域の名前(小字)である。
駅構内と駅舎
相対式ホーム2面2線を持つ無人駅である。駅舎は上り線(七尾湾側)にあり、乗降客の出入口はこちらのみとなっている。跨線橋は無く、構内にある踏切を渡って下り線(山側)へ行くことができる。下り線ホームには小さな待合所があり、高木が複数植えられている。
駅舎は開業から80年近く経った現在でも当初からほとんど変わっていない。黒い屋根瓦に、剥がれつつあるものの白く塗られた木の板を壁にした、こじんまりとした小さなものである。乗降客が出入りできる待合スペースもそれほど広くはない。天井にはツバメが巣づくりした跡が複数あり、この地域の民家の軒先に見られるような光景を間近に見ることができる。
現在は無人駅であるものの、かつては有人駅であり、その当時に使われていた詰所は今でも残されている。このスペースを利用した“駅舎マーケット”と呼ばれる雑貨や飲食物、特産品などを集めた小さな販売所が毎月1回開かれている。(2013年4月をもって駅舎マーケットは終了しており現在では開催されていません。)
また、隣駅の能登鹿島駅が桜並木の名所であり、この駅を鉄道で通り抜けて当駅で下車し、駅前の駐車スペースで観光バスに乗り換えるといった県外からの観光バスツアーがあり、先の月1回のイベントと春期以外で、後述する「花咲くいろは」で取り上げられる以前は、せいぜい地域住民(多くは学生かマイカーをもたないお年寄り)が乗り降りに使う程度の、終日閑散とした駅であった。
駅周辺
駅舎正面左手には、普通車5台分の駐車場と自転車駐輪場があり、駅舎正面には大型観光バス1台分のスペースがある。このスペースには前述の観光バスツアーの観光バスが停車する。また、「中島げんきバス」と呼ばれるコミュニティバスの停留所もある。
敷地は能登地方の幹線道路の1つである国道249号線に面しており、昼間は普通車・大型車を問わず多くの車が行き来している。一方で、駅舎反対側のホームの裏には田園風景が広がっており、能登丘陵の1つである別所岳を望むことができる。駅舎正面右手にはトイレがあるが、水洗化されていないいわゆる「ポットン便所」である。改造工事を行い水洗化された。
駅舎を出て右にはかつて商店が1軒あったが、現在は営業しておらず駅敷地内にドリンクの自動販売機が4台設置されている。
駅前の横断歩道を渡ってすぐ向かい側には郵便局がある。ここは窓口だけでなく、ゆうちょ銀行のATMもあり、郵便ポストや駅敷地内には無い公衆電話ボックスもある。
駅舎出て正面奥に見える建物は国民宿舎「能登小牧台」である。ここには日帰り入浴施設もあり、駅舎内に置かれている割引券を使えば安く入浴もできる。地図上では能登半島と能登島とを結ぶ「ツインブリッジのと」と呼ばれる吊り橋が近くに描かれているが、駅前から直接望めない上、徒歩でいくにはやや遠い。他に駅周辺には駐在所や飲食店、民宿などが数軒と、数10軒の民家が立ち並んでいる。ここでは特産品の1つであるカキ貝(牡蠣)を養殖しており、シーズンである冬期はカキ料理を振る舞うお店が活気づく。
花咲くいろはとの関係
何の変哲もない典型的な地方ローカル線の駅だったが、2010年末に、2011年4月から放送開始の石川県を舞台にしたアニメ「花咲くいろは」のPVにおいて、のと鉄道の車両やこの駅とみられる映像が発表され、一気に話題になった。主人公たちが通学でこの駅を使う描写もあり、本編第3話「ホビロン」では、制服を着た松前緒花ら主人公たちが駅舎やホームに立つ姿が放映された。
放映当初から取材協力しているのと鉄道では、当初駅舎内にポスター1枚を掲示する程度であったものの、放映開始して間もない2011年4月29日、P.A.WORKSとの共催で、上り線の駅名標を“湯乃鷺駅”にするという除幕式イベントを開き300人近くが集まった。駅舎内にある駅ノートの書き込みもPV放映開始以降大幅に増えており、今後もいわゆる「聖地巡礼」で訪れるヲタク観光客が更に増えるとみられる。
2012年3月24日、NT201にアニメ"花咲くいろは"のラッピングを施し、オリジナルヘッドマークを掲出して車内アナウンスもリニューアルした車両が登場、当駅で14:00過ぎに出発式が行なわれた。(出発式の時間が遅いのは遠方からのファンに配慮した為)。
この時に下り線穴水方1箇所の駅名標も「湯乃鷺駅」に掛け替えられた。
2013年3月9日より劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOMEの石川県先行上映に合わせNT202号車に『花咲くいろは HOME SWEET HOME』ラッピングを施し運行を開始した。
2014年10月12日NT201初代ラッ ピング列車の退任式が行われ松前緒花役の伊藤かな恵及び鶴来民子役 の小見川千明も式に出席し約700人のファンが押し寄せた。
翌13日を以てNT201初代ラッ ピング列車は運行を終了した。
現在もラッピング列車運行及び"花咲くいろは"アナウンス放送を行なっており運行スケジュールはのと鉄道公式HPを確認してください。
ファンが多く来るようになったことによりトラブルが増えてます。
- アニメと同じ構図を撮影しようとしてホームから線路内に降りる
- ファン同士の喧嘩(湯乃鷺駅の駅名標の前に設置してあった三脚をどかすどかさないで喧嘩し警察沙汰)
- ぼんぼり祭りの時に構内に飾ってあったぼんぼりの盗難
- ラッピング列車が西岸駅に停車中の時に撮影に夢中になり発車しかけたラッピング列車に慌てて乗ろうとして列車を緊急停止させる(運転士には撮影者が撮影のみなのか撮影後に乗車するのか判別できない)
- ラッピング列車へのフラッシュ撮影(運転士の目が眩み一時的に目が見えなくなることがある為大変危険な行為)
- ファンによる駅舎内の過剰なグッズの設置(花咲くいろは以外の作品も含む)
増えすぎたグッズなどで業務に支障をきたす恐れがある為アニメプロデューサーよりのと鉄道側へ
グッズの回収依頼があったため2015年4月1日をもって駅構内の整理を行います。
過去にグッズなどを設置された方は事前に回収をお願いします。
(詳細はのと鉄道Facebookにて)
特に列車運行を妨害する行為は大変危険な為、絶対にお止めください
(撮影絡みのトラブルが多いので撮影は余裕を持って譲り合いの心で)。
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