要注意団体とは、シェアードワールド創作作品群「SCP Foundation」に登場する架空の団体の総称である。
SCP Foundation上のある一つのストーリーの背景として創作された団体が、他のストーリーでも言及されていくうちに徐々に設定が肉付けされていったもの。以下は一例で、他にも多数の団体が登場する。
本家サイトでは「Groups Of Interest」の一覧ページがあり、「要注意団体」と訳されている。interestは「興味・関心・注意」を意味する為かと思われるが、「利害」も意味するので、正確には「利害関係にある団体」かもしれない。
本部(EN)の要注意団体
The Global Occult Coalition(世界オカルト連合)
略称GOC。「財団」と同じように組織立っており、政治的な力も持っている競合組織。活動内容も「危険で特殊な存在をどうにかする」という点で「財団」に類似している。
しかし「財団」と大きく違う点は、その活動方針。「財団」は「収容・保護」を基本方針としているが、GOCの活動方針は異常存在の「破壊」である。そのために「財団」とは衝突しがちで、時には無害だった異常存在を破壊しようと危険な存在に変えてしまうような軽挙もやらかす。
とはいえ、完全に相容れない存在というわけではなく、時には「財団」と協力することもある。また「財団が設立されなかったif世界」を描いた物語群では、概ね「財団」の代わりとなるような主導的な立ち位置となっており、財団と同じような苦労をしているようだ。
代表的なオブジェクトとして「SCP-1609 Remains of a Chair(椅子の残骸)」がある。もともとは自我を持っており、「座りたい人」を検知してその人のもとにテレポートするだけのオブジェクトだったのだが、GOCの迂闊な破壊によって変化。近くにいるGOCの職員と判断した相手やモーター音などを検知しその人の体内へテレポートするようになってしまった。亡命と言わんばかりに財団サイトに転移しため、関連する人物や機械を近づけないようにして根覆いとして扱うようにしている。
The Church of the Broken God(壊れた神の教会)
「SCP-882 - A Machine (機械)」の発見・収容の直後に財団と接触してきた宗教団体。一部のSCPを自らが信奉する主神にして機械の神たる「MEKHANE」の残骸としており、財団からそれらの返還を要求。SCPの奪還のためには武力行使も辞さない過激な集団として知られている。
なおこの宗教団体のルーツは紀元前にまで遡り、当時は「メカニト(Mekhanite)」と称していた。後述するサーキック・カルトと激しい戦いを繰り広げ、その結果「MEKHANE」を破壊されたとされ、その顛末は「SCP-2481 - Kill the Suns (大羿射日)」及び関連文書にて語られている。彼等が該当するSCPの回収を行っているのは、サーキック・カルトとの決戦に備えての事とされる。
主流にして「ロバート・ブマロ」なる謎の人物に率いられる「壊れたる教会」の他、分派にして産業革命以前のアナログな機械のみを信奉する「歯車仕掛正教」、同じく分派にしてデジタル&ネットワーク万歳の「マクスウェリズム教会」の存在が知られている。
Sarkicism(サーキシズム)
サーキック・カルト。「崇高なるカルキスト・イオン」と呼ばれる人物を祖とする魔術的宗教派の総称。SCP世界において5本の指に入る超危険集団。
要注意団体として作られたのは後の方で「SCP-610 - The Flesh that Hates (にくにくしいもの)」や「SCP-701 - The Hanged King's Tragedy(吊られた王の悲劇)」などが元ネタとなっている。
その起源は紀元前、人類以前の「ダエーバイト文明」との戦争にまでさかのぼる。ダエーバイトによる人類への圧制に対して反旗を翻した「イオン」を筆頭に勢力を拡大、ダエーバイトを滅ぼした後、「アディウム帝国」と称して世界に覇を唱えた。しかしその本質は主神「ヤルダバオート」を食らって人ならざるものとなったイオンと、彼の協力者によってもたらされたおぞましい魔術を使役する「肉のカルト」だった。「プロト・サーキック」と呼ばれる彼らはメカニトとの熾烈な戦いによって一旦は滅ぼされ、有機物で形成された都市群は跡形もなく地上から消滅した。しかし後に中世においてヨーロッパの貴族層を中心に再び信仰が始まり、独自の発展を遂げた。こちらは「ネオ・サーキック」として区別されており、その教義は「欲望は万物の尺度である。道徳の鎖に縛られるなかれ。望む事を、望む相手に成すが良い」とあり、ぶっちゃけプロトよりもたちが悪い。
総じてサーキックと呼ばれるが、これはメカニトによる蔑称。当人たちは「ナラカ」「ナラッキャ」と自称する。最上位の「オジルモーク」ことイオンを筆頭に、四聖人「クラヴィガル」、指導者「カルキスト」、助祭「ヴォルタール」、一般信者「ゼンド」および新参者「オリン」と階級が存在する。その目的はカニバリズムを筆頭に生贄の儀式を執り行い、肉体改造を行い、伝染病を崇め、世界が病で満たされ淘汰される──解りやすく言ってしまえば、世界征服を望んでいる──とされる。
「SCP-2510 - Our Broken Salvation (我らの壊れたる救済) 」では、カルキスト達の崇める「神」ことヤルダバオートの所為で滅ぼされた世界がいくつかある事が仄めかされてたりと、謎が多い。
その一方、近年ではプロト・サーキックに関するレポートにおいて「原始サーキシズム」の存在が語られる。そこではイオンは「純粋に、弱者を救う為に立ち上がった救済者」として表され、「秘密主義」「自己犠牲」「苦行」「贖罪」「断罪と処罰」といった要素も報告されている。
「SCP-2815 - Tree of Life(生命の樹)」「SCP-4140 - Sarkic Containment Procedures(サーキック式収容プロトコル)」のほか、「サーキシズムへの人類学的アプローチ」などがこれに該当し、サーキシズムに対する見方がおおいに変わる一助となるかも知れない。
その後もサーキック・カルト関連のSCPやTaleが発表されており、壮大かつ独自の世界を形成している。その危険性からか、オブジェクトクラスもKeterが多い。
Manna Charitable Foundation(マナによる慈善財団)
「神の奇跡を残された彼の子らに分け与える」事を目的に、1971年に設立された組織。
国連にも正式に認知されているNGOで、他の要注意団体とはかなり毛色が違う。
異常な事物を食糧援助や疫病対策などの「よいこと」に積極的に利用しようとしている団体。どうも構成員たちは何の裏もなく、本気で善意で活動している「いい人」達のようである。
しかし対象の異常な事物に関して今一つ理解・知識が不足したままで慈善活動に使用しようとする節があるため、トラブルの元になることがある。
例の一つに「SCP-1176 - Mellified Man (ミイラのはちみつ漬け)」が挙げられる。
ミイラが入った石棺に蜂蜜様の液体が満たされており、汲めば汲むだけミイラから滲み出るという代物。この液体、僅かな量でも摂取すると長期にわたり満腹感をもたらし、栄養価が高くバランスも良い。いいとこだらけの食糧として、飢饉に見舞われたエチオピアの各地域に配布された。
ところがこの液体、血液型がAB+型以外の人間が摂取するとアナフィラキシーショックを起こし、急性溶血による腎不全で死亡するという特性が後になって判明。
恐らく試食した人間が偶然にもAB+だったのだろう。結果、エチオピアでは5ケタにのぼる死者が発生した。ひでえ。
Unusual Incidents Unit(異常事件課)
アメリカ連邦警察(FBI)の一部署。
財団の失敗によってSCPが衆目に晒された事件の後「超常現象に対する捜査を行う部署を作るべき」という人々の声に応えて仕方なく創設された。要するにXファイル課。
しかし「財団」の方が政治的コネクション・個々人の能力・知識・財力・装備など、あらゆる面で大きく上回っており、かつアメリカ政府上層部もそのことを知っているので、実は活躍は期待されていない。単にFBI内部の使えない人材の墓場になっている。
しかしたまに本当に超常現象に関わってしまう事もあり、「財団」が何らかのアフターケアをしなくてはならない羽目になる。
一方で「財団が設立されなかったif世界」では、本当に有能な人材たちが超常現象にマジで対抗するためのガチな組織になっている。
関連するオブジェクトに「SCP-2635 Hot Potato(アッツアツのポテト)」がある。
要注意団体「Are We Cool Yet?」によって作られたこのオブジェクトは1年の間保管している個人あるいは団体のうち半分を自然発火によって焼死させるもので、紆余曲折を経て財団含めあらゆる要注意団体の間を流れに流れ、その異常性故に長期的な収容もできず、かといってGOCは壊そうとするしMC&Dは売ろうとするし、他の団体にしたって戦略兵器として悪用されるし、マナに至っては誰かに食わせようとして事故が起きると他の要注意団体は安心して預けられない…ということで一番無能かつ無害なUIUに白羽の矢が立ち、半年ごとに輪番で保管するという方式が採られた。いくら無能でも芋の番くらいはできるだろう、ということだろうか。
なお、この収容方法が気に入らなかったのかこのオブジェクトを作ったAWCYから420℃の高温を放つヤムイモを送られるというちょっとした嫌がらせをされたりした。
Shark Punching Center(サメ殴りセンター)
サメが居るけどサメを殴る筋肉が無い、そんなときに!
サメ殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりにサメを殴ってくれます!
サメが溶岩を泳いでいる?目からビームを出すサメ?透明なサメが空中を泳いで襲ってくる?
心配御無用!我々はあらゆるサメを殴ります!
たとえそれが特殊で異常なサメであっても、私達は一歩も引きません!
それが、サメ殴りセンターなのです!
/フフ ム`ヽ
/ ノ) ∧_∧ ) ヽ サメ殴りセンターでは同時に職員も募集しています!
゙/ | (´・ω・`)ノ⌒(ゝ._,ノ 筋肉に自信のあるそこのアナタ!一緒にお仕事してみませんか?
/ ノ⌒7⌒ヽーく \ / サメを殴るだけの簡単なお仕事です!
丶_ ノ 。 ノ、 。|/
`ヽ `ー-'_人`ーノ
丶  ̄ _人'彡ノ 詳しくはWEBで!http://spcjapan.wiki.fc2.com
ノ r'十ヽ/
/`ヽ _/ 十∨
略称SPC。その名の通り、サメを殴る事を目的とした団体である。活動内容はサメを拳で殴ること。常にサメを殴る方法を研究し、実行し続けている。
「SCP」を「SPC」と誤記する人が後を絶たなかったので、ジョークとして生まれた。
上記のようにサメ殴りセンター独自のサイトを持っているが、本家SCP Foundationにもサメ殴りセンターに関するページがいくつかある(日本支部ではこことかここ)。
日本支部の要注意団体
財団支部では本部以外にもそれぞれの支部にいくつかの要注意団体が存在しており、それぞれが独自の形で活動している。日本支部においては「要注意団体-JP」としてまとめられているが、要注意団体の要件を満たしていない、あるいは満たしていても要注意団体入りしてない「準要注意団体」もかなり多い。多すぎてここにまとめきれないくらい多い。
日本生類創研
日本支部における胸糞オブ胸糞。生物に関するオブジェクトに多く関わり、倫理観など皆無、おまけに管理意識まで皆無なので研究するだけ研究して放置されたオブジェクトも非常に多い。大抵後になって財団に見つかってその事後処理に負われる。
代表するオブジェクトとして「SCP-030-JP - 石油喰らい」が挙げられる。
ありとあらゆる石油製品を捕食するカイコガなのだが、排出されるフンは完全に不燃で本体も800℃以上で焼却しないとダイオキシンは発生させるし、おまけに繁殖率が異常で個体生殖も可能、3日以内に繁殖可能になり1度に300個の卵を生み、不味いから天敵もいないという有様。財団が見つけたときにはかなりの数が野に放たれており、未だに駆除の目処がついていない。「ごめん^^;」で済んだら警察は要らない。
東弊重工
クライアントの要望を叶える形でオブジェクトの製造を行う企業。営利目的ということもあり基本的に用途を守れば安全な運用ができるものがほとんどであるものの、時折未完成品などが発見されることもあり、予断を許さない要注意団体である。また情報収集にも長けているのか財団のガサ入れも事前に逃げられてしまい、摘発に至っていない。
代表的なオブジェクトは「SCP-024-JP - カラオケBOXES」だろうか。
一見するとコインロッカーなのだが、部屋の指定と所定金額を投入するとオブジェクトに吸い込まれるようにカラオケルームに送り込まれる。規定時間をちゃんと守れば安全な運用が可能だが、警告を無視して退出をしないとそのまま消失して帰ってこられなくなる。これもガサ入れの際に押収されたオブジェクトなのだが、他の人員や設備などは撤収された後であった。なお、このオブジェクトは今では日本支部の娯楽になっている。オブジェクトで遊ぶな
蒐集院
日本支部設立以前から存在しているSCPオブジェクトの収集組織。収容には呪術的な方法を主に取り扱っているが、有用であれば財団の収容プロトコルに採用されているものもある。
現在では財団日本支部やその他要注意団体に取り込まれる形となっており、元蒐集院出身の財団職員も存在する。とはいえ蒐集院残党のなかでも過激派が残っており、復権のため時折対立することも。
なお、「財団設立・統合以前の前身となる組織」は本部の「全米確保収容イニシアチブ(ASCI)」[1]や中国支部の「中華異学会」といった例も存在する。
例として「SCP-830-JP - 凋落一夜城」がある。
蒐集院がまだ存続していた頃にあったオブジェクトで、毎年8月30日の午後9時から午前3時までの間に現れる山城の亡霊。物理的な干渉も可能で、この出現時間までに城を落とせなかった(城主が討ち取られないあるいは城の大部分を破壊できなかった)場合、翌年にはさらに城が拡張された状態で再出現する。また出現した侍に殺された人は即座に消滅し、翌年に侍として追加される。縮小あるいは侍を減らす方法はない。蒐集院が存続していた頃は収容に難儀していたようだが、財団に移管した後はカバーストーリー展開の元、焼夷弾による爆撃で城を焼き払っている。止むべし。
犀賀派
要注意人物「犀賀六巳」およびその信奉者からなる組織。平行宇宙から持ち出した数々の異常物品を保有しており、複数の平行宇宙の危機を救うべく保有しているアノマリーを使用し活動している。
他の平行宇宙を救うためにこちらの「基底宇宙」に一定の被害をもたらす場合もあり、財団は一派をまとめて要注意団体として指定している。
代表的なオブジェクトは「SCP-802-JP - 粗雑なコピー機」が挙げられる。
それは物体をコピー可能な機体なのだが、コピーされたものは全て劣化した状態で出現する、というなんとも微妙なもの…かと思ったら実際は「読み取ったものより優れたものをコピーし、コピーしたものが今まで存在していたものである、と過去改変を行う」というとんでもないオブジェクトだった。
しかし財団がその本質に気づく前に(安全装置によって)機能停止し、その後犀賀六巳によって回収されてしまう。本来は氏の持ち物だったらしく、何かを救うために取り返した、というのが実際のところの様子。そして氏が回収を行う前に財団が行った数々の実験がバタフライエフェクトを起こし、長野県にあった大ウツロが初期の状態にリセットされたという裏設定があったりする。
”博士”
財団本部の要注意団体「ワンダーテインメント博士」の模倣犯。しかも本家以上に悪意MAXな上にえげつない異常性があったり、他の要注意団体を騙ることすらある非常に厄介な存在。ワンダーテインメント博士にすら嫌われている。「ワーオ!」などの感嘆表現をよく用い、「楽しんでね!」を文末に入れることの多いワンダーテインメント博士とは異なり、こちらはテキストの最後に「楽しもうね!」と入れられているのが違いの一つ。
代表的なオブジェクトに「SCP-653-JP - 博士のわくわく大ぼうけん毛布」が挙げられる。
16歳以下の子供がこれを被って眠ると、1度目は毛布の柄に沿った冒険体験ができるが、1度目は体験版であり、2度目にこれを使用すると毛布の柄にそった場所へ転移し、どうあっても無理ゲーな状態から冒険がスタートし、確実に死亡する。死体は帰ってくる。柄は6種類出回っており、それぞれで見られる夢の内容が異なる。特にその一つは録画映像が拷問に使えるんじゃないかと検討されるレベル。なおクーリングオフや使用時の事故への対応は初回使用時のみ受け付けるという注意書きまで入れる念の入れよう。
大日本帝国陸軍特別医療部隊(通称”負号部隊”)
大日本帝国陸軍と蒐集院によって設立された特殊部隊。アノマリーやそのテクノロジーを研究し、不死の兵士を生み出す「トキジク計画」といった研究が行われ、その一部は実戦運用もされていたという。終戦とともに組織は解体され、そのアノマリーや技術は財団によって回収された。
葦舟龍臣という人物がトップだったようだが、その行方は現在もつかめずにいる。ただ、とあるサイト管理官のカナヘビと共通点があるようだが…?
財団本部にも蒐集院の設定を踏襲した「大日本帝国異常事例調査局(IJAMEA)」という要注意団体が存在している。
関連するオブジェクトとして「SCP-845-JP - ヤエコトシロ」だろうか。
「八重事代主神」の名を冠した改造人間で、帝国陸軍上等兵「宮間三郎」と12人の人間の脳とが連結した生体コンピュータ。託言といっていいほどの正確な返答を返してくれるが、そのためには事前情報が正確である必要があるという問題があり、結局「日本が負ける」という事実を覆すことが出来なかったらしい。敗戦に伴い廃棄(公式には戦犯として処刑ということになっている)となっており、今は遺体が保存されているのみである。
イワナガ美容組合
美容品・生理用品を販売している組織。訪問販売やネット通販、広告などを駆使してオブジェクトを販売する。使用者の悩みに応えるような製品が多く効果も絶大だが、反面取り返しのつかない副作用をもたらす。販売員個人の捕獲も行われているが、尋問も有効的な情報が得られない上に消失したりなど大きな手がかかりをつかめないでいる。当初はミヨコという販売員のみが登場していたため「販売員ミヨコ」の名前で要注意団体に登録されていたが、後に「イワナガ美容組合」に所属しているという設定が追加されたため、名称が変更された。
代表的なオブジェクトに「SCP-582-JP - 美しい国」が挙げられる。
錠剤状の薬で、これを服用すると妊娠中や妊娠後の健康状態、精神状態が改善され、美容効果も現れるが、恒久的に健全な子供が生まれなくなる。おまけに顔つきがミヨコになっていく。
酩酊街
平行世界あるいは異空間に存在する街で「酩酊・忘却・停滞」という理念を持っている「忘れられたものが行き着く街」。財団が確保しているオブジェクトもあるが、そのどれもが街から送られるか流れてくるもので、オブジェクトこそ回収しているものの、街に関しては財団も不干渉の立場をとっているが、財団職員の何名かも酩酊街に流れてしまう事例も発生している。
他の要注意団体と異なりオブジェクトに現れる異常性はほぼ無害で、善意によって成り立っていることがほとんど。また、オブジェクトにはメッセージが添えられており、「酩酊街より、愛を込めて」と締められるのが定形となっている。
例として「SCP-823-JP - おつきみ」がある。
団子がのった三方で自我があり、移動、ジャンプもできる。三方の穴からススキや杵を出して感情を表したりもする。性格は比較的おとなしい方で、月に反応する。
日本超常組織平和友好条約機構
財団、日本政府、GOC(世界オカルト連合)によって設立された合同組織。通称「JAGPATO」。公的組織としてGOCとの相互監視を目的として発足されたのだが、財団が関与しないアノマリーを隠し持っていたり、政府に機密情報をリークしていたりといった問題行動を察知し、財団はこの組織も秘密裏に要注意団体としてマークしている。
要注意団体として設定された初期は「既存日本超常組織平和友好条約機構(PEJEOPAT)」という名前だったのだが、英名の修正に伴って現在の名前に変更された。未だに修正がされてないSCP記事がそこかしこに
SCiPを取り扱ったSCP記事よりはTaleやカノンハブ「<オフィサー、ドクター、ソルジャー、スパイ>」での登場が大半となっている。
石榴倶楽部
セキリュウクラブ。京都を中心に活動している秘密結社で、人肉嗜食者の集まり。定員は10名とされているが、脱退・死亡・除名でメンバーが交代しており、それぞれが特定の名前を襲名しているために同じ名前でも同一人物とは限らない。人肉をザクロと称し、定期的に会合が行われているようだが、構成員の思想は一定しておらず不明のままとなっている。
ただの(異常性のない)人肉食の団体であるならば財団はスルーを決め込む方ではあるが、この団体も近年は人肉食のためにアノマリーなどに手を出すようになっており、他の要注意団体との接触も図っていることから財団がマークしている。
代表的なオブジェクトは「SCP-890-JP - 培養肉のジャータカ」。
色絵磁器製の平鉢。この平鉢に液体が付着するとその部分からヒト骨格筋筋芽細胞が出現。この細胞が増殖し徐々に人の肉へと形成されていく。この平鉢を巡って刃傷沙汰を起こしたある男の証言から綴られる、ある切ない恋物語へと続いて…
夢見テクノロジー
異常物品の製造・販売を行う団体。活動目的など明確なところはわかっていないが、大体の場合「誰かの夢、将来の夢を叶える」ことに固執している。ただし、叶えた夢に対する「代償」として何かしらの重要なものを喪失し、叶えられた夢に関しても想定していたものとの乖離も散見される。他要注意団体との関連も見られ、ある種悪夢のコラボも少なくない。
例として「SCP-1318-JP - マーメイド・アニサキス」がある。
日本生類創研との合同プロジェクトによって作られたアニサキスに類似した生物。魚類に限定して寄生し、この第3期幼虫を女性が経口摂取すると、3日後にその女性の足を魚の尾部へ変形させる。被害者は全て「人魚になる夢が叶った」と証言しているが、調査の結果実際の過去の夢と証言が異なっていることが判明しており、「人魚になるという夢があった」と記憶を書き換える異常性も持ち合わせている。
トリスメギストス・トランスレーション&トランスポーテーション
通称「Ttt/Ttt社」。異常存在によって構成された企業形態を取る団体。社長はギリシャ神話の神「ヘルメース」、副社長はエジプト神話の神「トート」とすでに格がおかしい。
「翻訳業」「観光業」「飲食業」など、神々を対象とした業務を執り行っており、地域性、歴史学など希少な少数言語や式典言語が確認され、そういった分野の研究資料としての価値を財団は見出している。
人間に対しては中立あるいは友好的ではあるものの一般社会への露見の可能性が高いため、財団は監視対象とし、その後処理に四苦八苦している。
代表的なオブジェクトは「SCP-1988-JP - 平成コンビニ神話伝」。
日本全国のコンビニエンスストアで発生する現象。店内の商品の印字が古代言語に改変され、その店に異常な人型実体が入店、買い物をして帰っていく。発生中は店内にいる人はこの異常現象に違和感を持たなくなり、異常が起きていることに気づかなくなる。ただ、店の外からカメラ等を通じて観測することによって異常効果は通じなくなるため、財団はこの異常現象が発生次第記憶処理等の後処理に追われている。
たまたまこの現象が発生したコンビニに現れた実体にインタビューを敢行。渡された名刺はなんと社長と副社長のものであった。
恋昏崎新聞社
「こいがれざきしんぶんしゃ」。異空間「恋昏崎」に本社を構えるマスメディア。Webを媒体にアノマリーや超常社会の時事をニュースとして一般社会に発信している。また、構成員の多くが他の要注意団体の出身者となっており、特に財団に対しては敵対的で、偏向報道や捏造記事を書かれている。
代表的なオブジェクトは「SCP-1006-JP - カバーストーリー」。
恋昏崎新聞社が財団エリア-81JHに解き放ったコンクリートと鉄筋で構成されたノームを模した意匠の人形。財団職員に対してのみ敵対的で、自律行動が可能。手に持った「塗装中、ご迷惑をおかけします」と書かれた看板を財団職員が視認すると指先から血を吹き出すようになってしまう。一応、記憶処理で解除可能で通常の武装で無力化が可能なのだが、該当の作戦室端末へアクセスするとerror表示の後、監視プログラム「smiley john」によって先の記事が偽装であり、「本当は財団職員の消失事件」「架空のインシデントの発生報告が送られている」と表示される。しかしそれこそが恋昏崎新聞社の「カバーストーリー」であり、エリア-81JHは現在この異常性によって陥落してしまっている。
如月工務店
「鬼の末裔」とされる者たちによる企業で、主に大工として活動している団体。本人たち自身は悪意のない活動のつもりのようだが、価値観の相違から何らかの形で人間が犠牲になっている物がほとんど。上記要注意団体の「酩酊街」から出ていった団体であることが示唆されている。
関連記事は非常に多いものの長らく準要注意団体のままだった。しかし数年の時を経て正式に要注意団体へと名乗りを上げた。
代表的なオブジェクトは「SCP-619-JP - ミレニアム・タウン」。
長野県山間部にあるとある荒れ果てた森林地帯。映像媒体を介することで視認が可能な村で、内部は常に雪の降った夜。村人は西暦2000年を迎える祭りの真っ最中で、永遠に同じ瞬間を刻み続けている…のだが、ここに探査として送り込まれたDクラスの不用意な発言で村内の異常に村人が気づいてしまい、一気に混乱が広がってしまった。探査ログにて見つかった資料には如月工務店からのメッセージが発見されており、過疎化対策として「永遠に残る村」という依頼を受けて行ったものらしい。違う、そうじゃない。
幻島同盟
「まぼろしとうどうめい」。異世界に存在する島々から成る連合国家。「遺物」と呼ばれるアノマリーが複数あり、加盟島の防衛に用いられている。この遺物は「トゥーレ」とよばれる超常文明の援助者より譲渡されたものとされているが、現時点でトゥーレの行方は加盟島の者すら知らない。
関連するアノマリーは現存世界にも複数存在しており被害を及ぼしているものもあることや、動向次第で驚異になりうるものもあり、予断が許されない状態にはある。
関連するオブジェクトに「SCP-712-JP - ヒアシンス公爵夫人の眠らないお茶会」というものがある。
長崎県のとある島に存在する洋館。近づいたり、内部を観測しようとしても確率改変によって偶然の積み重ねの範囲内で異常が発生し、いかなる手段を持ってしてもそれが達成されたことはない。
不定期に招待状がこの洋館の異常性を知る特定の人物あてに出現し、この招待状を持っているものだけが指定された時間に限り洋館の中に入ることができる。ただし入った場合、二度と帰ってこられなくなる。
財団はDクラスを通じて洋館の人物、ヒアシンス公爵夫人・「マリア・ハミルトン」と文通によるインタビューを行い、彼女の来歴を探っていたが、洋館に侵入した人物が増えるに連れて侵入不可能となっている領域が拡大している事実が判明。以降は侵入実験は凍結された。
警視庁公安部特事課
日本政府内にある公的組織。日本支部要注意団体「日本超常組織平和友好条約機構(JAGPATO)」の加盟組織の一つである警察庁特事調査部の統制下にある組織。異常存在に係る事件の捜査を担当し、その利害関係から財団とは協力関係にある。オブジェクトに関する知識もあり、その捜査能力も相まって非常に有能な団体。仕事のできるUIU。とはいえ官僚組織ゆえの限界から活動には制限が伴う。お互いの情報漏洩を懸念し、接触は極力抑える方向ではいるようだ。
関連する代表オブジェクトは「SCP-014-JP-EX - 君のその顔が見たくて」。
異世界から漂流してきたと自称する少女。しかし尋問と調査の結果、トゥルーマン・ショーよろしく他人によって異世界の住人だと思い込まされて育てられた異常性の全く無い普通の少女だったことが明らかになり、特事課との協力のもと実行犯の一人を捕縛・拷問の末、類似例が複数ある上に他にも示唆したものが居ることも判明。少女はじめ被害者たちを社会復帰させるとともに、本当の異世界漂着者が居る可能性を考慮し、現在でも被害者及び示唆した者の調査が続けられている。
闇寿司
寿司を高速回転させてぶつけ合う競技「スシブレード」を愛好するもののうち、闇の側面に堕ちていった者たち。ベイブレード。スシブレーダーは主に寿司ネタを握りに扱うが、闇寿司の面々はカルフォルニアロール、ハンバーグ、ラーメン、弱みなどの概念を握り寿司における邪道を極める者たちである。…なんなんすかこれ?自らの勢力の拡大のため東弊重工などの他要注意団体の協力を得ることが多く、財団は警戒している。…いやなんだこれ?
代表的なオブジェクトは「SCP-1134-JP - 爆転ニギリ スシブレード」。
宮城県にあるとある寿司店の店主。彼が経営している回転寿司店に2名以上の人物が入店すると「寿司を回すためにきた」と認識するようになり、1134-JPより「スシブレード」のレクチャーを受けることとなる。入店した2名同士で勝負を行い、勝利したほうが好きな寿司を振る舞われ、その後も「スシブレード」にのめり込むようになっていく。財団もいくつかの実験の後に監視をしていたが、現在は突如乱入してきた元Dクラスと1134-JPの弟である「闇」によって痛めつけられ、入院中。
「何この・・・何?」と言いたくなる1発ネタオブジェクトだったのだが、インパクトの強さから一気に人気が高まった結果カノンハブまで生まれ、関連する団体だった「闇寿司」もとうとう要注意団体入りを果たした。→スシブレード
無尽月導衆
「忍術」に関連して言及されることの多い「忍者」の団体。アイエエエエ! ニンジャ!? ニンジャナンデ!?
傭兵のように諜報活動や工作活動に従事し、財団と対立する場合もあるが、なにより彼らは異常技術や異常存在をその活動に使用しており、更には最新テクノロジー(アノマリー含む)も利用しているなど新たなる進歩を続けていることも有り、財団はその足取りを追っている。
チームコンテスト2020にて生まれたハブページを経由して誕生した要注意団体の一つである。
代表的なオブジェクトは「SCP-2201-JP - 無尽月導衆定款」だろうか。
その名の通り、無尽月導衆の定款。組織の情報は異常な手段で阻害されているのだが、これを認識することでこの団体が持っている組織の情報を正常に理解できるようになる。財団はこの異常性を利用し、無尽月導衆への調査を実行しようとしたのだが、その異常性はブービートラップで真の異常性は「無尽月導衆という団体は存在しないと認識させる」、「存在しない組織の情報を捏造させる」という厄介な性質を持っている。財団はこの異常性に騙され、暴露してしまった財団職員を含む人物を抑留している。
エルマ外教
「女神エルマ」を信仰し、「異世界跳躍」を教義・目的としている宗教団体。ここで言う「異世界」とは異次元や平行世界、過去、夢の世界、下位・上位創作世界など多岐にわたっており、構成員それぞれで目指すものも異なる。
教祖の存在もあるようだが、自身の意図せぬ形で転移する体質を持っており、今現在どこにいるのか信者すら知り得ていないという。
今の所財団に対しては特に何らかの態度を示してはいないが、「異世界跳躍」に伴う危険性が未知数であることから監視対象とし、他の次元の財団と協力し動向を追跡している。
関連するオブジェクトに「SCP-2355-JP - 信心深き不審者」というものがある。
亜空間を全裸で泳ぎ回っているエルマ外教の宣教師。自身に課した修行のさなかに発見された。この世界では亜空間の輸送が一般化されているのだが、レールとして設定されている次元路の外は肉体に掛かる負荷が大きい。彼は自身が持つ現実改変能力を行使することでこの負荷に耐えて布教と修行を兼ねて泳ぎ回っているらしい。警戒され逃げられるのを防ぐため、財団は恋昏崎新聞社の記者を偽って取材を行い、監視を行っていた。
ところが「東京現実崩壊性広域災害」と呼ばれた局所的なK-クラスシナリオレベルの超常災害が発生、行方不明になるも、彼は災害に巻き込まれた一般人をあらゆる異常から守りつつ帰路を進み、およそ20年後に一般人を救って殉教したことが判明した。
神枷一族
日本古来から存在する血縁集団。蒐集院の庇護のもとで組織間の仲裁を行っており、その対象は人に限らず、動植物や神格に対しても行われていた。今では血縁集団としての関わりは薄くなり、その力を一部受け継いだ末裔が各地に存在しているのみとなっている。準要注意団体「日奉一族(いさなぎいちぞく)」とは「緩やかな敵対関係」にあった。
関連するオブジェクトに「SCP-2326-JP - 病、快癒を願う」というものがある。
見かけ上も組織構成もただの玄武岩なのだが、これに触れた人間を天然痘に感染させる異常性がある。これによって発生した天然痘は致死性が低く、7日ほどで瘢痕すらも消失する。そして天然痘に対する免疫を獲得することになる。ハブページの文献によれば、これは神枷一族が疫神との交渉の末に残されたものらしいことが明らかになっている。
ライフラフト
「救命いかだ」を意味する異世界転移者の互助組織の総称。あくまで便宜的な名称のため、コミュニティのあり方はそれぞれで異なり、自称する団体名も異なる。コミュニティ間の交流は希薄にも関わらず不思議と協調が取れており、指導者的存在がいるのではと推測されている。人間体やそうでない知的生命体が多くおり、目的も基底世界の帰還から安住の地の形成・獲得まで多岐。そのためコミュニティ内でも合流・離脱が頻繁に行われている。
財団とは「緩やかな緊張関係」にある。明確に敵対するコミュニティもあれば、秘匿に奔走するコミュニティ、財団と一定の関係を築くものまで様々。
関連するオブジェクトは「SCP-1804-JP - 彼はなぜ異世界へと来たるのか」だろうか。
起源の不明な機械。特定の操作で異世界へのポータルが開かれる。中には街が形成されており、そこに住む人型実体はテレパシーで交流を取っている。発声言語でのコミュニケーションはできないが、何らかの感情をなんとなく理解はできるようだ。財団はDクラスを送って何度か調査・現地人のコミュニケーションを試みたが、友好的なのかそうでないのかの判断に悩み、一時実験を凍結。そしてある日に起きた収容違反事件をきっかけにテレパスを偶然受けた別のオブジェクトから彼らが何をしていたのかが判明。どうやら自分の国に足を踏み入れた異世界人にフォーカスを当てたバラエティ番組の撮影だったことが判明する。
Imaginanimal
「イマジナニマル」。知性を持った「動物の概念」が形を成した不特定の形而上集合体。組織として活動しているわけではなく、基本的にそれぞれの個体での活動方法は異なる。イメージやモチーフといった概念によって形作られ、実体のと境目は曖昧。どれも知的生命体への接触には積極的で友好的ではあるものの、それゆえに一般社会への露呈のリスクがある他、他の要注意団体との接触の危険性も高いことから財団は要注意団体として指定し、秘匿に追われている。
代表的なオブジェクトは「SCP-977-JP - もちつきうさぎと逸話たち」だろうか。
ウサギのぬいぐるみの形をした霊的実体たち。同様の霊的物質で作られたロケットを作成し、半年に1度くらいのペースでこれに乗って飛ぶ「打ち上げイベント」が発生する。打ち上げが成功したことは一度もなく、大気圏突入前に墜落や爆発が起きているが、ウサギたちがこれによって死亡したということは起きていない様子。霊的物質で構成されていることから物理的接触はできないため、現在財団は拠点を監視するにとどまっている。拠点には電話番号が記載されており、電話でのインタビューは可能。そして監視していたDクラスの発言によって世界中に似た霊的実体が複数存在していることが判明。どうやらウサギたちは他の霊的実体と月を目指して競っているようで…
遠野妖怪保護区
遠野市を中心に拠点を置く妖怪たちの住処。過去のいきさつから財団とは積極的な交流を持とうとせず、政府直属の要注意団体とも距離をおいている…のだが平成以降は門戸を開きつつあり、アノマリーの流出が懸念されている。
関連記事はアノマリーより、taleを中心に記載されていることがほとんど。
弟の食料品
隠れ家的レストラン。「味覚だけでは感じ取れない感覚も味として提供する」と自称しており、そこで出される料理はどれも人肉である、料理のためにアノマリーを利用したり、石榴倶楽部など他の要注意団体との関連も疑われている。また、個人を対象に営業し大規模な広報を行っていないことや、たびたび店舗を移転しており財団もなかなか場所の特定に至れていない。
関連記事はtaleを中心に展開されている。
AKI商事
アノマリーを開発、販売している組織。構成員は名前に「アキ」の文字が入る名前を自称している。組織規模ははっきりしていないが、地球の外にまで及んでいることは判明している。行動理念から関与するアノマリーは危険性が高いものも少なくない。
日奉一族
「いさなぎいちぞく」。「日奉」の姓を持つ異常な能力を持った家系。一族揃って組織だって動いているわけではないものの、その範囲は広く蒐集院や遠野妖怪保護区など複数の要注意団体でもそれなりの地位にいる場合が多いとされる。超常社会のみならず、一般社会においても何らかの影響を及ぼしていることが多い上、その異常効果が非常に高いことからも財団がマークしている。
関連するオブジェクトは「SCP-1682-JP - 慈悲よ、汝いずこへ」。
SCP-1682-JP-Aと指定されている女性、「イサナギマコモは死亡した」というミームを感染させる。ミーム伝播トリガーが録音された音声や写真の姿を見聞きする、遺体(皮膚組織)を見る、「Isanagi Makomo」「日奉菰」と聞き取れる発言を聞く、あるいは読む…と非常に幅広い。
生前はYoutuberとして活動していたようで、病んだ心と異常能力が混ざったことが発動の原因だったらしい。
SNSや動画配信サイトを中心にミームが拡散してしまった上、隠蔽や抗ミームが一切効果を示さないままさらなる拡散が拡大し、とうとう世界全体にまでミームが広がってしまった。いくらかの案が出された中で財団が取った手段は記憶処理剤の散布によって「日奉教という宗教とその神格である日奉眞菰という存在」を植え付けることであった。最終的には「Ticonderoga」という特殊なオブジェクトクラスが割り当てられている。要は収容できてはいないが収容プロトコルの必要がなくなっている存在。
また、メタ視点ではあるが元ネタは「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」であり、「現記事になる前に執筆された旧1682-JPの存在」がこの記事が生まれた経緯である。かつての記事などの存在を知っているとこの記事に対する見方が大きく変わってくるというかなり特殊な記事でもある。
五行結社
世界オカルト連合加盟組織。かつては霊的災害テロを未然に防いだ実績のある陰陽寮の一派で、アノマリーに対しては敵対的。蒐集院とも折り合いが悪く対立していたという。その活動はGOC関連組織の中でも突出して過激であり、財団など他組織においても敵対している。過激すぎてGOCからも資金面などで制裁を受けることもままあるらしい。
超電救助隊HERO
Hyper Electric Rescue Organization。人命救助を主とした謎の組織。規模・構成が不明で、その活動には現在の科学では解明できないような異常物品を利用しており、その来歴は不明ではあるものの、このメンバーはいわゆる特撮ヒーローのような出で立ちをしている。しかしその活動において使用機材のトラブルやそれに伴う撹乱・私刑も散見されており、「真の目的」は別のところにあるのではないかと財団は睨んでいる。
関連するオブジェクトに「SCP-990-JP - 特装救命士 トリアージ・レッド」というものがある。
「特装救命士・トリアージ・レッド」を自称する赤を基調としたヒーロースーツに身を包んだ男性。頑強な装甲や高い走力・跳躍力と制度の高いセンサー、火災救助に使用されるガジェットを装備している…のだが、消火に使用するものと想定されている「フレイムキャンセラー」なるものは高致死性の二酸化炭素を放出するもので、これによって子供が死亡、財団が機動部隊を用いて収容したあとはこれらの装備は一切機能しなくなり、エージェントとのインタビューで子供を死なせたことを知って以降は重度の精神障害を患うこととなった。なお、装備は脱がせられない。
アニメキャラクターと結婚するための研究企画局(PAMWAC)
research Projects Agency for the Marriage With Anime Characters。通称PAMWAC。
ダークウェブを主として活動しているオタクコミュニティ。団体名のような目的があるというわけでもなく、自らの趣味にのみ活動の起点を置いている事がほとんど。本部にも「ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード」という似た団体が存在しているが、こちらは政治的な主張を持っているわけではない。
大体の場合、オタク的な主義主張が反映されているオブジェクトが多く、ダークウェブやDiscord、専用掲示板での活動が多いことから財団が監視をしているが、かなり高度な匿名化技術が使われているらしく全容をつかめているわけではない。
関連するオブジェクトに「SCP-1771-JP - 俺のトラちゃんは裏切れない」がある。
一見すると市販のキンブレのペンライトなのだが、これを振ることで半径1.4m範囲内にいる人が影響を及ぼし、「トラ」を想起することがキーとなって「何者かに見られている」という感覚を覚えるようになる。想起をやめることで時間経過によって効果はなくなるが、この感覚を覚えた状態で自宅に入るとスマトラトラの幻覚を見るようになってしまう。どういうことか、トラに対して愛着を覚え、他の「トラ」をイメージするとそのトラが悲しんでいるような感覚を覚えるという。影響範囲内にある非異常性のキンブレにも一時的に効果が付与される厄介さもあるが、一応記憶処理で除去が可能。
なんでこんなもん作ったのかと調べたところ、どうやらアイドルのライブでの家虎行為が我慢ならず、その妨害行為の一環として作ったものらしい。喉を爆発させる異常性をつける案もあったが、それでライブ自体が行われなくなるのも本末転倒なので「穏便な形」で収めようとしたらしい。回りくどすぎる
準要注意団体
上記に述べた通り、要注意団体に登録可能な条件を満たしつつも、その一覧には掲載されていない。そんな準要注意団体をここに紹介する。
- 有村組
- 広域指定暴力団「東栄會」傘下のヤクザ。抗争や資金収集目的でアノマリーを使用しており、暴力団としての社会的な驚異とともに一般への影響を回避するために財団が関与するケースが多い。財団の圧力で瓦解させること自体は不可能ではないとは思われるが、それ以外の暴力団にアノマリーが流れる事態や、ヤクザ社会の均衡を崩すことは社会全体のバランスを崩す恐れがあるため、財団は慎重な対応をせざるを得ない状況にある。
- Andersen
- 懐中銃教会
- 解放戦線(仮)
- 艦隊司令部
- 旧南関東奇譚会界隈
- 雲の探求者
- 警察庁特事調査部
- 五行結社
- シガスタン共和国
- だいすきなせかい
- 蛸葦廃船
- 超電救助隊HERO
- 帝国
- 夏鳥思想連盟
- 如来観光
- 防衛省情報本部外局-国家高脅威情報収集委員会 / 夜鷹機関
- 理外研
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *準要注意団体
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