親知らずとは、ヒトの歯の一種である。「親不知」とも書く。英語では「wisdom tooth」と言うらしいよ。
概要
ヒトの歯は成長するに連れて生え変わり、成人であれば上下合計で32本存在する。そのうち最も奥にある4本は「第3大臼歯」とも呼ばれ、これが俗に言う「親知らず」の歯である。由来は親がこの歯の生えてくる瞬間を知らないから、と言われているが真相は不明。
親知らずは人によって生えてくるか生えてこないかが変わる。なんでそうなるかと言うと現代の日本人は顎の大きさが小さく、親知らずが正常に生えるスペースが小さくなってしまっているのが原因であり、遺伝により歯胚が欠如しているなどの理由で、そもそも親知らずが生えてくる素地が無い人もいる。たとえ生えてきてもまっすぐ生えてこなかったり、酷い場合には隣の歯にまで圧力がかかり歯並びが悪くなってしまう、奥にあるので歯磨きが行き届かないために虫歯になりやすい、などの問題が生じる可能性がある。
もちろん正常に生えてくる可能性もあるが、大概は親知らずは抜歯治療を行う。
親知らずを抜く時
経験者ならば分かると思うが、親知らずの抜歯はやや面倒くさく、そして後々とてつもなく痛くなる。
抜歯にどれくらいの時間を要するか、部位によって時間はまちまちだが5分や10分程度で済む場合や、難しい抜歯だと1時間程度かかる場合もある。基本は親知らずを1本丸ごと抜歯する。トンカチとノミを使って抜歯する方法は20年以上前から確立されているらしいので経験者も多いのではないだろうか。他にも歯と歯茎の間に器具を差し込んでてこの原理のごとく歯を浮かして抜く方法もある。
歯肉に埋もれて歯の先だけ見えている、といった場合はまず歯肉を切り開いてから歯冠を取り出し、その後歯根を取り出すという手間のかかる方法で抜歯する。当然麻酔を使っての抜歯となるが、部位によっては麻酔が効きづらいこともあるので抜歯中に麻酔が切れて痛みを味わうことも珍しくない。そして抜歯後はとてつもなく血が出る。抜歯後30分から1時間はガーゼを噛んで止血する行為が必須である。基本的には上の歯の方が楽で、下の歯は顎の神経が通っている都合上、痛みが強くなったり後遺症が残る可能性もある。
このように非常に難しい治療なので、一般的には地元の歯医者などではなく、大学病院の歯科口腔外科や大きめの総合病院の歯科口腔外科などで抜歯する事をオススメする。そもそも地元の歯医者で親知らずが見つかってもそういった病院への紹介状を書いてもらう事が多いのでこれがデフォルトだと思われる。
抜歯後から2日から3日は安静にしておく事を医者に命じられるが、抜いた後も腫れや痛みが残ったりするのであまり動かない方が良いだろう。むしろ親知らずは抜いた後が本番である。とても出歩いたりできる気力はない。(by経験者)
これも人や抜歯した場所によるので参考程度にしてもらいたい。また薬や痛み止めなどを処方してもらう事もあるので必要に応じて服用するように。
抜歯から一週間後には抜糸をして治療完了となる。余談だがこの抜歯は病院的には手術に分類されるらしく、治療の前に麻酔を使う同意のサインを求められたり、領収書にもその記述がある。
なお、抜歯した親知らずは歯医者からもらうこともできる。いらねえよ
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