概要
アメリカ合衆国やアメリカ人、アメリカ文化に親しみを感じ、政治的にアメリカ寄りであること。対義語は反米。
冷戦時代の親米
第一次世界大戦後に本格的に世界に影響を与えるようになったアメリカだが、第二次世界大戦後にはソ連を中心とした東側諸国に対抗する自由主義陣営の西側諸国のリーダーとしてさらにその影響力を増した。
アメリカ軍は世界各地に展開し、時に現地政府と安全保障条約を結んだり、あるいは現地の軍と協力して戦争を行った。また、アメリカの豊富な経済力を生かして大規模な経済協力を行い、結果として経済を大きく発展させた国もある。究極的にはアメリカの支援のもとでクーデターを起こし新政府を立ててしまうといった例も見られた。
上記のように、いわゆる冷戦の時代、国として親米であれば大きなメリットを得ることができた。ソ連に対抗する、という大義名分の下、アメリカは世界中に援助を行っていたためである。もちろん、アメリカからの援助の見返りとして基地の提供や地下資源の供給などを求められることもあった。
親米政権の問題点
しかし、冷戦下の親米政権には問題を抱えていたところも多い。
自由主義陣営に属していながら軍事独裁政権が長期間存続していたり、住民への弾圧をアメリカが黙殺したり、アメリカの諜報機関の暗躍が行われていた国も存在する。
これらの国民を無視した政府上層部の親米政策はやがて反米意識の強まりを呼び、イランのように政権転覆につながる例も見られた。また、イラクのように親米であった時に得た援助により国を発展させ、その後にアメリカと敵対関係になるといった国も存在した。
冷戦崩壊後の親米
ソ連が崩壊後の90年代から現在はアメリカが唯一の大国という見方が強く、パクス・アメリカーナ(アメリカが軍事的に飛びぬけて強いお陰で平和であるということ。パクス・ロマーナからの造語)の時代であると考えられている。
文化面でもアメリカ文化が普遍的に広まった。ハリウッドに代表されるアメリカ文化に憧れを持つ世代も増え、アメリカナイズされたジーンズファッションなども世界に広がった。90年代後半からのインターネットの普及も文化普及に拍車をかけている。アメリカ文化は非常にスタンダードになっているのである。(例えば野球はアメリカ発祥のスポーツだがアメリカというイメージから離れて広く広まっている)また反共の国であるため反共の為にも親米ということも多い。
個人単位はともかく、日本も太平洋戦争後は一貫して親米国である。日本では親米派は保守に多い。
親米的だと言われている団体、国
- イスラエル
- フィリピン
- オーストラリア
- 中華民国
- 韓国
- 日本
- イギリス
- カナダ
- ニュージーランド
- メキシコ
- エルサルバドル
- コロンビア
- ベトナム
- トルコ
- パキスタン
- サウジアラビア
- ヨルダン
- アラブ首長国連邦
- クウェート
- トルコ
- イタリア
- ポーランド
- チェコ
- スペイン
- ジョージア
- 南アフリカ
- ガーナ
- ケニア
- 自由民主党
- 産経新聞
- 読売新聞
- 日本経済新聞
関連コミュニティ
関連項目
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