――そういう戦い、得意だよウチは。(劇場版より)
角谷杏(かどたに あんず)とは、アニメ「ガールズ&パンツァー」の登場人物である。CV:福圓美里。
概要
大洗女子学園普通科(制服から。I科・II科かは不詳)・3年。
強引ながら有能な、同学園の生徒会長。大洗女子における戦車道の復活を目論み、経験者であるからという理由で西住みほに選択権の無い誘いをかけた張本人でもある。自らも戦車道に参加し、カメさんチームのリーダーとして38(t)戦車に搭乗する。
カメさんチーム(生徒会チーム)での役割は、車長および通信手。ここ一番という時には砲手を務める。生徒会ではあるものの、広報・河嶋桃と異なり、積極的に戦場に干渉することはぼ無く、干し芋(好物)を食べているだけだったりする。
一方、学園を治める政治力に関しては辣腕。もともと、学園艦自体が生徒会を長とする一種の自治体であるため、十代半ばながらにして市長のような仕事をしている。西住みほが戦地戦略に長けた武官なら、彼女は狡知に長け学園を維持する文官と言ったところか。
趣味は暗躍。物語が後半に至るまでほとんど役に立っていない(ように見える)が、実は、とある目的のために裏で動いている。劇場版ではそこをツッコまれ、「もう隠していることはありませんよね?」と聞かれていた(そして、「ないっ!」と胸を張っている)。
お茶らけた言動が多いが、その実、性格は冷静で気丈夫。ノリがよく肝が据わっており、どんな絶望的な状況下でも決して諦めず、常に最善を尽くそうとする強靱な精神力を持つ。目的のためなら手段を選ばない大胆さ、非凡な行動力も兼ね備えている――のだが、基本的に昼行灯なので、本気を見せることはほぼない。
戦車道に関しても、2話の戦車探しでは生徒会は参加せず、同話で戦車を洗うのも小山柚子・作戦立案や戦車指揮は河嶋桃と、一見するとまるで役に立っていないように見える。しかし、
- 戦車道を復活させるにあたり、大規模な説明会と派手な特典で選択者を確保
- 作戦会議では、周りから異論が出ないような自然な流れでみほを隊長に抜擢
- みほ達への脅しであった「あんこう踊り」に「連帯責任」と自らも参加
- 他校との試合では、隊長であるみほに代わって対外的な看板を務める
など、戦車道履修者各名に対する洞察力・人心掌握術に優れ、抜群のリーダーシップを見せている。本人も戦車道を楽しんでいる様子で士気も高く、決してやる気が無いわけではない。自分で動くのではなく、各々の長所を活かしてチームを導くカリスマ性が彼女にはあるのかもしれない。奔放で個性の強い大洗女子の面々を精神面からまとめ上げているのは、彼女に他ならないとも言えるだろう。
その後、戦車道全国大会準決勝のプラウダ戦において、大洗チームが敵軍に包囲される絶体絶命のピンチに陥った際に初めて自らの目的を明かす。それは、戦車道全国大会で優勝することで廃校の危機に瀕した大洗女子学園を救おうというものであった。文科省役人によって一方的に廃校宣告を受け渡された杏は、かつて大洗で盛んだった戦車道を復活させて再び学園に栄光を取り戻し、廃校を撤回させようと考えたのである。もっとも杏自身もそれが無謀な賭けであることは承知の上であり、実際はただ泣いて廃校を待つより少しでも希望を持ちたいという想いの表れであった。
しかしみほ達の尽力により大洗チームは再び奮起し、プラウダの降伏勧告を受け入れずに最後まで戦い抜くことを決意。ここから杏の心境も変わったのか、それまで操縦手以外のほとんどの役割を担っていた桃を装填手に配置し、自らは車長・通信手に加えて砲手の役割を引き受ける。万全の態勢となったカメさんチームは真の実力を発揮し、みほの立案した作戦の成功に大きく貢献するのであった(詳しい戦果についてはカメさんチームの記事を参照)。
なお、才谷屋龍一によるコミカライズ版における初登場シーン(柚子から呼ばれる場面)にて、名前のルビが「かどや」となっており、初期の設定の混乱を垣間見ることが出来る。2013年下半期以降の累版分で修正されているかは不詳。
プロフィール
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関連項目
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