豊鉄バスとは、豊橋鉄道の子会社で愛知県東三河地域を一帯に路線バス事業を展開するバス事業者である。
概要
豊橋駅をターミナルとし、豊橋市・豊川市・田原市・新城市・北設楽郡設楽町で一般路線バスを運行し、田原市・豊橋市・豊川市とバスタ新宿・練馬駅を結ぶ夜行バスほの国号、豊橋市と京都駅を結ぶ昼行高速バスほの国号、新城市と名古屋市東部の藤が丘駅、長久手市の長久手古戦場駅を結ぶ都市間高速バス山の湊号を運行する。
毎年新車(※地方の事業者でありがちな他社の中古車ではない)を積極的に導入している一方、古い車両でも大切に使う。使用車両は三菱ふそう製がほとんどで、ごく一部に日産ディーゼル製車両が存在する。(ただし発売元は三菱ふそうトラック・バス)
営業所と路線
豊橋営業所
豊橋市植田町にある。かつての豊橋鉄道自動車営業所。最寄りのバス停は植田車庫前で、隣接する車庫の名前も植田車庫である。ちなみに植田車庫前には一般路線バスは発着せず、高速バスのみ発着する。車両の入出庫は比較的距離の近い豊橋ハートセンター、浜道、西高師などを発着する便で行う他、豊橋駅との間を回送する場合もある。
担当路線
05・06・07・08・09中浜大崎線
- 05:(急行)豊橋駅前→通過→ろう学校前→中野町→豊橋ハートセンター
- 06:豊橋駅前-藤沢町-ユタカ自動車学校-中野町-豊橋ハートセンター
- 07:豊橋駅前-藤沢町-ユタカ自動車学校-中野町-豊橋ハートセンター-トピー工業前
- 08:豊橋駅前-藤沢町-ユタカ自動車学校-中野町-豊橋ハートセンター-トピー工業前-デンソー前
- 09:豊橋駅前-藤沢町-豊橋ハートセンター-大崎
豊橋駅を起点にユナイテッド・シネマ豊橋18のある藤沢町、ユタカ自動車学校豊橋校、中野町を経由し豊橋ハートセンター、トピー工業、デンソー豊橋工場までを結ぶ路線。藤沢町までは本記事初版作成者が最も多くお世話になった路線である。
05系統は平日の朝に1本だけ運転される免許維持路線。09系統は1日1本だけ設定があるが、こちらは免許維持路線ではない。
11・12小浜大崎線
豊橋駅前から藤沢町までは中浜大崎線と同一ルートを走り、藤沢町から先は小浜・二回新田を経由して大崎までを結ぶ路線。日中は大崎北バス停まで渥美営業所担当の伊良湖本線が運行しており、終点の大崎停留所には朝夕しかバスが来ない。
21・22・25三本木線
1999年に運行を開始。西高師野依間の運行休止、くすのき特別支援学校への延伸と西高師野依間運行再開を経て現在に至る。
2016年にくすのき特別支援学校行の22系統でバス停飛ばしが発覚した。
32・34・35・36・37技科大線
- 32:豊橋駅前-北山-浜道
- 34:豊橋駅前-北山-浜道-天伯-技科大前
- 35:豊橋駅前-北山-浜道-天伯-技科大前-りすぱ豊橋
- 36:豊橋駅前-北山-浜道-天伯-技科大前-福祉村
- 37:豊橋駅前-北山-浜道-天伯-技科大前-りすぱ豊橋-福祉村
45・47天伯団地線
豊橋駅前と天伯団地を結ぶ路線。45系統と47系統の違いはサイエンスコアを経由するか否か。
50牛川金田線
豊橋駅前と金田住宅前を結ぶ路線。特にこれといって書くことはない。
55・56・57二川線
- 55:豊橋駅前-舟原-瓦町-高師原口-二川駅
- 56:豊橋駅前-舟原-瓦町-高師原口-二川駅-シンフォニアテクノロジー
- 57:豊橋駅前-舟原-瓦町-高師原口-二川駅-シンフォニアテクノロジー-一里山
- 系統番号なし:二川駅-東海大会ホール前
JR東海バス浜名線の愛知県部分を引き継いで運行を開始。一里山を発着するのは平日の1日1.5往復のみで小学生の登下校目的での路線となっている。二川駅と東海大会ホール前を結ぶ路線は不定期運行で、エホバの証人東海大会ホールで何か行事がある時に運行される。ただし本記事初版作成者は一度も東海大会ホール前に豊鉄バスが来たのを見たことがない。
61・62・63飯村岩崎線
- 61:豊橋駅前-台町-パレマルシェ飯村-豊橋医療センター-岩崎・葦毛湿原-柳原団地-多米峠口
- 62:豊橋駅前-台町-パレマルシェ飯村-豊橋医療センター
- 63:豊橋駅前-台町-パレマルシェ飯村-豊橋医療センター-岩崎・葦毛湿原-柳原団地-赤岩口
「いむれ いわさきせん」と読む。63系統の終点である赤岩口では路面電車の東田本線と接続し、葦毛湿原へ行くこともできる。
65西口線
バスは豊橋駅東口から発車するが、反対側の豊橋駅西口へ行く路線ではない。西口町という場所へ行く路線
西口豊橋市民病院線
平日のみ運行する。豊橋市民病院行は巻取り式の行先表示器装備車は緑幕、西口行は紫幕で表示する。
68岩田団地線
岩田団地バス停周辺では循環しており案内放送でも「岩田団地方面行」と案内される。
岩田団地豊橋市民病院線
平日のみ運行。豊橋市民病院行は巻取り式の行先表示器装備車は緑幕、岩田団地方面行は紫幕で表示する。
80・81牟呂線
かつては牟呂循環と呼ばれており、名称が変わった現在も循環している。80系統の最終便は西駅前まで行かず、西部団地止まりとなる。
82神野ふ頭線
終点の西ふ頭北バス停は平日のみ乗り入れ。西ふ頭北バス停はメルセデス・ベンツ→ダイムラー・クライスラーという名前だったことがある。
83・87・88豊橋市民病院線(新栄経由)
豊橋駅前と豊橋市民病院・総合卸団地・総合スポーツ公園を結ぶ路線。豊鉄バスで最初にノンステップバスが導入された路線でもある。
85・86・89豊橋市民病院線(吉川町経由)
2013年、名鉄バス東部の西浦豊橋線、西浜循環線の一部区間を引き継いで運行を開始。
84卸団地線
豊橋市民病院線の影に隠れているがこんな路線も存在する。ただし本数は少ない。
レイクタウン線
レイクタウンとその周辺を結ぶ路線。利用者数が少なく、廃止の危機に瀕している。
渥美営業所
田原市渥美町福江にある。かつての豊橋鉄道南自動車営業所福江営業区。最寄りのバス停は保美。
渥美半島を走る伊良湖本線・伊良湖支線の2路線を担当し、所属車両が全て大型車という営業所。
担当路線
02伊良湖本線
- 02:豊橋駅前-藤沢町-小浜-豊橋ハートセンター-渥美病院-田原駅前-江比間-保美-休暇村-明神前-伊良湖岬
- 渥美病院-田原駅前-江比間-保美-休暇村-明神前-伊良湖岬
- 渥美病院-田原駅前-江比間-保美
- 田原駅前-江比間-保美
- 田原駅前→江比間→渥美支所→保美
豊橋駅から田原駅前を経由し伊良湖岬までを結ぶ路線と田原市の中心部を走る路線の総称。02系統は豊鉄バスはおろか、愛知県内を走る路線バスで最長距離を誇る。田原駅前発江比間・渥美支所経由の保美行は福江高校登校日のみ運行。豊橋駅発着の02系統を終点まで乗り通す人がいるのかとか考えちゃダメ。
かつては伊良湖特急フラワー号、伊良湖ライナー号という愛称の速達便もあり、フラワー号には2階建てバスのエアロキングが使われていたこともある。
伊良湖支線
新城営業所
新城市富永にある。かつての豊橋鉄道自動車営業所新城営業区。最寄りのバス停は新城富永。かつては新城市八束穂(現在の新東名高速新城インターチェンジ付近)に所在したが、新東名高速の建設に合わせて移転し、一部路線の再編も行われた。
直営路線のほか、新城市のコミュニティバスであるSバスの運行も一部担当する。
担当路線
70・71・72・73・74・75豊橋和田辻線
- 70:豊橋駅前-舟原-豊橋創造大学正門-牛川-和田辻-和田辻東
- 71:豊橋駅前-舟原-創造大東-青陵中学校前-牛川-和田辻-和田辻東
- 72:豊橋駅前-舟原-豊橋創造大学正門-牛川-和田辻-和田辻東-嵩山
- 73:豊橋駅前-舟原-創造大東-青陵中学校前-牛川-和田辻-和田辻東-嵩山
- 74:豊橋駅前-舟原-豊橋創造大学正門-牛川-和田辻-和田辻東-四ツ谷
- 75:豊橋駅前-舟原-創造大東-青陵中学校前-牛川-和田辻-和田辻東-四ツ谷
かつては富岡線と名乗り、豊橋駅前から和田辻・大原を経由し新城までを結んでいたが、補助金の関係で市境で運行を分断。嵩山線と統合する形で現在の形となった。四ツ谷バス停から歩いてすぐの場所に東名ハイウェイバス豊橋北バスストップが存在するが、停車する本数が1日1往復のみと非常に少ないので正直言って使い物にならない。
和田辻豊橋市民病院線
和田辻線と豊橋市民病院線の直通系統。平日のみ運行し、この関係で豊橋市民病院線も新城営業所の車両が使われるようになった。
豊川線
- 90:豊橋駅前-正岡-心道教前-豊川体育館前
- 91:豊橋駅前-正岡-心道教前-豊川体育館前-豊川市民病院
- 92:豊橋駅前-正岡-心道教前-豊川体育館前-免許センター-豊川駅前
- 94:豊橋駅前-正岡-心道教前-豊川体育館前-豊川市民病院-免許センター-豊川駅前
- 96:豊橋駅前-正岡-心道教前-豊川体育館前-豊川市民病院-免許センター-豊川駅前-本宮の湯(豊川市コミュニティバス一宮線直通)
豊橋駅前と豊川市民病院・豊川駅前・本宮の湯を結ぶ路線。起終点だけ見るとJR飯田線と競合している。
2016年に豊川市民病院止まりの91系統、豊川市コミュニティバス一宮線直通の96系統でバス停飛ばしが発覚した。
新豊線
車庫のある新城富永と豊橋駅を結ぶ路線。こちらも起終点だけ見るとJR飯田線と競合している。
田口新城線
- 新城市民病院-新城栄町・新城駅口-新城警察署-新城東高校-本長篠駅前-鳳来寺-海老-田口
- 新城市民病院-新城栄町・新城駅口-新城警察署-新城東高校-本長篠駅前-鳳来寺-海老-四谷千枚田口
- 本長篠駅前-鳳来寺-海老-四谷千枚田口
- 本長篠駅前-鳳来寺-鳳来寺山頂(11月の土曜休日のみ運行)
かつて存在した豊橋鉄道田口線の廃止代替路線のような性質を持つ。
Sバス
新城市のコミュニティバス。中宇利線、吉川市川線、作手線の3路線を受け持つ。いずれも豊鉄バスの路線図に記載されているが、豊鉄バスの乗車券は利用できない。
豊川市コミュニティバス
豊川国府線と一宮線を受け持つ。豊鉄バスの路線図に記載があり、乗車券も利用できる。豊川国府線では専用の小型ノンステップバスが使用され、一宮線は全便が96系統豊川線と直通する。
高速バス
新宿豊橋線
正式名称「新宿・豊橋エクスプレスほの国号」。田原駅前、藤沢町、豊橋駅前、豊川駅前を経由しバスタ新宿、中野駅、練馬駅を結ぶ夜行高速バス。豊鉄バス豊橋営業所と関東バス丸山営業所の共同運行路線で、40人乗りハイデッカートイレ付き車両を使用する。続行便にエアロキングが入ったこともある。
その前身はジェイアールバス関東(1993年撤退)・ジェイアール東海バスとの共同運行路線だった伊良湖ライナー号。現在のほの国号とは異なり東京駅を発着する昼行便と夜行便が設定され、昼行便は2001年1月まで運転されていた。ちなみに2001年以降は運行に使用する車両の所属に関係なく、東名静岡を境に東をジェイアール東海バスの乗務員が、西側を豊橋鉄道(当時)の乗務員が担当する形になっていた。
豊橋京都線
正式名称「ほの国号」。豊橋駅前、豊川駅前と京都駅を結ぶ昼行高速バス。豊鉄バス豊橋営業所の単独運行。無料の自転車積載サービスを実施している。こちらもトイレ付きハイデッカー車両を使用するが、三河の手筒花火をラッピングした専用車両が使用される。本路線運行開始前は中部国際空港行エアポートバスに使用されていた。
新城名古屋藤が丘線
愛称「山の湊号」。新城駅南の亀姫通から名古屋市の藤が丘駅、長久手市の長久手古戦場駅を結ぶ都市間高速バス。豊鉄バス新城営業所が単独で運行する昼行路線で平日は3往復、休日は2往復が運行される。車両は新宿・豊橋エクスプレスほの国号から転用されたエアロバス555号車が使われ、555号が運用できない時は貸切071号(平成10年式エアロバス)で代走していた。2017年3月より555号はエアロエース636号車に置き換えられたが、555号も予備車として時折運行されている。
全席指定で、乗車には事前の予約が必要。まあ実際のところ閑古鳥が鳴いているらしく、予約せずとも乗れる場合が多いが。
9m大型車の宝庫
豊鉄バスはその前身の豊橋鉄道直営時代、三菱ふそうの9m大型バスを大量に導入していた。9m大型車とは車体長が9mと中型車並ながら、車体幅は2.5mと大型車レベルの物である。大型ショートとも言う。
豊鉄バスは三菱ふそうのバスを導入しており、9m大型車であっても例外ではない。9m大型車の市場はいすゞ自動車が一番強く、三菱ふそうは最もシェアが少なかった。しかし豊鉄バスは1988年のエアロミディMM登場から1996年のニューエアロスターMMまで積極的に導入していた。カラーリングも名鉄グループ共通の紅白塗装、都市新バスシステム対応カラー、復刻塗装車など多種多様に存在した。
しかし老朽化とバリアフリーの進行には勝てず、年々数を減らしている。2017年3月現在、新城営業所に集められており新城営業所の所管する一部の路線で運行されている。
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関連項目
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