財務省解体デモとは、2024年末頃から発生しているデモ、抗議活動である。
概要
(※Wikipediaではこのニコニコ大百科の記事より先、2025年2月22日記事が作られましたが、「特筆性が乏しい」「宣伝的である」などの意見に基づく議論・投票の末に削除されました。)
元々、日本では選挙で選ばれた政治家ではなく、実態としては試験に受かっただけの官僚が政治を行っているという批判があった。また、省庁が左派的であったり、国益を損なうような政策を取ったりしているという批判もあった。例えば、国土交通省がトヨタいじめトヨタ潰しをして、海外の自動車産業の利益になるようなことをしているだとか、外務省は伏魔殿であるとか、概して官僚は仕事をしていないのに高給を貰っているし、天下りのためにわけのわからない法人を設立するなど国益よりも自分たちの省益を優先していると言われていた。
財務省は、そんな省庁の中でも有力な省庁であり、実質的に財務省の官僚が日本の税制策や財政を牛耳っている。なので、元から今の不景気と増税は財務省の仕業であるとか、権力を持ちすぎたので歳入庁と財政省に二分割すべきだとかいう主張があった。故・森永卓郎はその著書の中で財務省を「ザイム真理教」と批判したが、この本は結構売れるなど、元から財務省が悪だという「財務省悪玉論」の素地があったのだ。また、単に官僚がいい待遇で働いていることへの、貧困層のルサンチマンなどもあった。
事の発端は国民民主党が主張する「103万円の壁」の撤廃に財務省が反対したことと、財務省がさらなる増税を考えていることであった。その結果、財務省は「国家のことよりも省益を優先する国家の敵」である、乃至は権力を弱めるために歳入庁(仮称)と財政省(仮称)に分離すべきだと積極財政派、一部の貧困層の人たち、左派勢力、新興宗教、反ワクチン団体など「財務省に批判的」という共通点以外はバラバラな実に様々な個人・団体が主張し、抗議活動を行った。
YouTuberなどのインフルエンサーが取り上げるなどして話題となったり「見物人」が増えたために、話題に乗っかろう、注目を集めようとした個人・団体が後追いでデモを始めたという側面もある様だ。さらには「財務省批判のデモを批判するカウンターデモ」を行っている個人・団体まで登場したため、「財務省に批判的」という共通点すら怪しくなってきている。
「財務省解体デモに関する投稿をしたインフルエンサーには、過去に偽情報や誤解を招く投稿をした者が多い」という調査結果もあるようで、「デモの支持者は「玉石混淆」だが、「石」が無視できない程度に多い」と言えそうだ。
デモ活動は主に財務省前で行われていたが、大阪、福岡、札幌などの別地方の都市にも拡大している。デモの趣旨に関係のないの海上自衛隊艦旗「旭日旗」を掲げる者もおり...。掲げる理由は「俺等は真珠湾攻撃を成功させた大日本帝国海軍だぞ」。正直もういいよ。
デモを行った人々の例
上記のように、実に様々な個人・団体がデモを行っている。以下に一覧を載せるが、これらはあくまで一例であることに注意。
中には「財務省に日本国籍の人はいない」「トランプ大統領が日本の財務省の解体を発表した」「財務省は世界を支配する闇の組織ディープステートの手先だ」などといった陰謀論的な主張を行う団体もあるようで、「有志もカルトもごった煮」と表現されるような混沌とした状況にあるようだ。
なお、「これらの人々が団結してデモを行っている」というわけではない。中には共同でデモを行った団体もあるだろうが、「複数の主催者によるデモが同時期に多発している」という認識で構わない。
さらに既に述べたように「財務省批判のデモを批判するカウンターデモ」を行っている人々も含んでいるので、ここに載っていたら「財務省を批判している」というわけでもない。
一覧(五十音順)
- 池戸万作 政治経済評論家
- 黒川敦彦 政治団体「つばさの党」代表、「政治団体Q」
- ころん❤︎ 市民団体「風の吹くまま市民団体」代表
- 立花孝志 政党「NHKから国民を守る党」代表
- 塚口洋佑 政治団体「新生民権党」代表
- 日本列島100万人プロジェクト 政治団体
- ラエリアンムーブメント 宗教団体
反応
- 石破茂総理大臣も「国民の皆様方のご不満、お怒りというものがそういう形で体現されているということは、私どもは等閑視(無視や軽視)すべきではないのであって、ご理解をいただくべく更なる努力をしていかねばならない」と言及した。
- 加藤勝信財務大臣は「食料品はじめ、身の回りの物価の上昇、実質賃金が上がらない。こうした中で、それぞれ暮らし、また生活の中で負担感が高まってきている。こういったことが背景にあるものと承知をしております」「様々な政策課題については事実を把握しデータに基づいた議論をするなかで、経済再生と財政健全化の両立を図っていくことが重要」「財務省の職員が国民の皆さんから期待される役割を果たしていく環境を作るべく取り組んでいきたい」と言及した。[1]
関連動画
関連リンク
- 「真理教」が30年後にまた霞が関に現れた…あのときと重なる「陰謀論」に迫る なぜ人は信じてしまうのか:東京新聞デジタル
(2025年3月6日の記事)
- “財務省解体デモ” 財務省前で減税や積極財政求めるデモ続く | NHK | 財務省
(2025年3月14日の記事)
- きっかけは「年収103万円の壁」?全国に拡大 札幌でも財務省解体デモ 専門家「次の選挙に影響も」
(HTB北海道ニュース公式YouTubeチャンネルの2025年3月14日の動画)
- 【解説】「財務省解体デモ」のすべて。有志もカルトもごった煮でインフルエンサーが煽った珍ブーム | 黒猫ドラネコ【トンデモ観察記】
(2025年3月14日のレポート)
- 財務省解体デモの他、襲撃事件も発生した2025年3月14日の財務省前では、何が起きていたのか(前編)|雨宮純
(2025年3月15日のレポート)
- 財務省解体デモのインフルエンサーは過去に偽情報や誤解を招く投稿をしたことが多い(鳥海不二夫) - エキスパート - Yahoo!ニュース
(2025年3月17日の記事)
関連項目
脚注
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