贈与税単語

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贈与税とは、贈与により取得した財産に課税する税金である。

概要

贈与税は税の一つであり、相続税を補する税金である。相続人となる予定の人に対して生前に財産を贈与すれば相続税の額を減少することができるため、贈与の場合と相続の場合の性を保つために贈与税が課税されている。このような理由もあり、贈与税については「贈与税法」という法律は存在せず、相続税法の中で規定されている。

贈与税は相続税と同じく、直接税であり、累進課税制度を導入している。ただし、一般的に相続税べて税率は高い。

贈与税の納税義務者は原則として贈与により財産を取得した個人である。法人が贈与を受けた場合は法人税の対となるが、法人に対する贈与のように法人税が課税されない場合などは法人が納税義務者となることもある。

計算方法

贈与税は一年ごとに計算される。計算方法には次の手順による。ただし、後で説明する相続時精算課税制度を適用している場合は除く。

1. 課税価格を求める

課税価格は次の式で計算される。

課税価格=贈与財産+みなし贈与財産-非課税財産

贈与財産とは1年間に贈与を受けた全ての財産をいう。みなし贈与財産とは贈与財産ではないが、同様の性質を持つもので、生命保険金などがある。

非課税財産とは贈与税の課税対とならないものである。たとえば、通常必要な範囲でのからの生活費や養育費などがある。また、法人からの贈与も非課税財産となる。これは贈与税が相続税の補のための税金であり、法人からの相続がないための措置である。なお、あくまで贈与税が課税されないだけであって、個人なら所得税が、法人なら法人税の対となる。

2. 贈与税額を求める

課税価格から配偶者控除と基礎控除を引いて1,000円未満を切り捨てたものを課税標準という。配偶者控除とは配偶者(妻か夫のこと)から不動産又は不動産を取得するための資金の贈与を受けた場合に、一定の条件を満たせば適用されるもので、最高2,000万円である。基礎控除はでも適用になるもので、金額は110万円である。

課税標準に次の表を当てはめて出てきた金額が贈与税の税額となる。

課税標準 税額
200万円以下 課税標準×10
300万円以下 課税標準×15-10万円
400万円以下 課税標準×20-25万円
600万円以下 課税標準×30-65万円
1,000万円以下 課税標準×40-125万円
1,000万円 課税標準×50%-225万円

相続時精算課税制度

一般に相続税は贈与税より税率が低い。これは、贈与とべて相続財産が一度に移転するために税率を高くすると税負担が過大になってしまうからである。しかし、贈与税の税率の高さから生前贈与が行いにくいという批判があった。そこで、もともと贈与税が相続税を補するためのものであることに着し、贈与税の額は低めに抑えておいて、その分は相続の時で相続税で精算する制度が考え出された。これが、相続時精算課税制度である。

現在相続時精算課税制度の適用を受けられるのはから子への贈与に限られている。また、庭用を受ける年の1月1日時点でが65歳以上、子が20歳以上であって、税務署に届出を提出しているなど一定の条件を満たす必要がある。

相続時精算課税制度の適用対となる贈与については2,500万円まで非課税で、2,500万円をえる部分については税率が20になる。なお、ここでいう2,500万円までとは適用対となる全ての贈与をいうのであって、通常の贈与税の計算における基礎控除のように毎年2,500万円まで非課税という意味ではない。

死亡して相続が発生したときには、相続財産だけでなく適用対となった全ての贈与財産を合わせて相続税の金額を計算する。そして、その贈与財産に関して支払った贈与税の額を相続税の金額から引く。

相続時精算課税制度については贈与したときの税金は通常より少ないが、最終的にはその贈与財産相続税の課税対となるため、最終的に払う税金の額が少なくなるとは限らない。むしろ、通常であれば贈与税の基礎控除以下で贈与税の課税対にならないような贈与についても課税対となり税金の額が多くなることもある。また、一度適用対になったら撤回することは出来ない。このため、適用を受けようとするときは注意が必要である。

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贈与税

7 ななしのよっしん
2019/03/17(日) 21:15:55 ID: ASEk8TLzsc
>>6
なこと言うと、これがなければみんな80歳前後で全財産子供に渡してしまうから相続税が機しなくなる。それを防ぐため。
あとは、働いて得た収入にかかる所得税とかを重税にしたらあかんけど、対価で得られる財産なんかにはかなり高い税率かけてもいいだろという考えもある。
相続税セット贈与税いと、金持ちと貧乏人が今以上に固定化すると考えられてるから存在するわけだ。
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8 ななしのよっしん
2021/05/15(土) 13:39:11 ID: ZXz3Y2tYPL
贈与税で気になることがあるのだが
夫をなくした奥さんは、ご人の積み立て貯金を持っていたが、税務調官から電話があって「奥さんの貯金通帳にはたくさんのお金が入っていますが、そのお金、どのように築き上げたんですか?」とあり奥さんは「人が知らないうちに積み立ててくれていました」
すると税務調官は「奥様の預金は、実質ご人の財産なので、相続税を追徴課税します!」となったのだが、一体どうして?
人が奥さんのために貯めたのにそれを税務調官は侮辱 軽蔑 妨するなんて外道だなと思った。
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9 ななしのよっしん
2021/05/23(日) 20:54:01 ID: knpLh7iUPm
かといって政治家ボンボンばかりなので貧乏人には全然支援しないし終わってるよな
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10 ななしのよっしん
2021/09/05(日) 15:33:07 ID: 0GxpqwSvyN
要は己の財産は安易に他人に譲渡するなって事だな
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11 ななしのよっしん
2021/09/05(日) 15:42:37 ID: 8iv8qK6dZe
贈与税ゼロだと資産を贈与という形で粉飾をするからじゃないかな
本当は支払いにしないといけない契約を譲渡にすることで消費税を回避するみたいなのがすぐに考えられる
もちろん他の法律でも縛ってるだろうけど
金を何回もあっちやったりこっちやったりをするとすぐくなるようにしてるんだと思う
別に死にゆく人間や死んだ人間資産を譲渡するのはいいけどそうでない人間が安易に利用できないようにしているというのは間違いない
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12 ななしのよっしん
2021/11/19(金) 19:14:37 ID: ZXz3Y2tYPL
贈与税経済を回らなくしているのではないのかな?
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13 ななしのよっしん
2022/01/03(月) 01:20:18 ID: I321jpazsf
経済の周りが悪くなる原因はいつだって政治家税金だし、それ以外の理由はありえないよ。
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14 ななしのよっしん
2023/03/06(月) 01:47:13 ID: HzWjdAuKf4
贈与税がかかる規模の金銭授受とか大半の人間にとっては人生の節くらいにしか縁がないし消費税の方がかに経済あるわ
大人しく国家護の下で商売しつつ富の再分配されとけ
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15 ななしのよっしん
2023/08/28(月) 23:26:08 ID: AQ5HUlFYTD
意外な抜けが冠婚葬祭の慣例で金銭を贈るとき
贈り物の性格上、に何円あげたかを
おおっぴらにするのが憚られるものということもあって
社会通念からかけ離れない程度」ならば贈与税が課税されない
893が冠婚葬祭絡みで現金の贈り物を多くするのは
これを利用すれば合法的に課税なしで金をやり取りできるから
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16 ななしのよっしん
2023/10/15(日) 17:55:33 ID: 1WLsrgRcGQ

わが子に「110万円の生前贈与」を数十年続けた…非課税のつもりだったのに、死後、子が「追徴課税」でひどいに遭うワケ【専門解説
https://news.nicovideo.jp/watch/nw13580730?news_ref=dic_topics_topicexit_niconews
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