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赤チンとは、
本記事では上記1.について扱う。
概要
日本における正式な商品名は「マーキュロクロム液」。「赤チン」とは俗称である。他によく知られる消毒薬「ヨードチンキ」が茶色いのに対して「マーキュロクロム液」は赤色をしていたことから、「赤いチンキ」略して赤チンと呼ばれるようになった。
有効成分の「マーキュロクロム」は「メルブロミン」や「2,7-ジブロモ-4-ヒドロキシ水銀フルオレセイン二ナトリウム塩」とも呼ばれる。そのため「マーキュロクロム液」にも「メルブロミン液」という別称がある。一般的な「マーキュロクロム液」製剤は、原薬のメルブロミンを約2%に希釈したものである。
「ヨードチンキと比べて傷口に染みない」「一度塗布すると消毒効果がある程度持続する」等の利点から、過去には外傷などへの消毒剤として世界中で広く使用されていた。日本においても例外ではなく医療機関において、また各家庭や事業所・学校などの救急箱などにも常備されており、最盛期である1960年代には100社以上が製造していたという。
日本での現状
だが、「染色性があるため、赤い色が皮膚に染み付き、また衣服などに付くと落ちにくい」という欠点があった。そのため、1971年に発売された「マキロン」に代表されるような透明な消毒剤が普及してくると赤チンは人気を失っていった。
また上記の別名称「2,7-ジブロモ-4-ヒドロキシ水銀フルオレセイン二ナトリウム塩」からもわかるようにマーキュロクロムには水銀が含まれている。この水銀の環境負荷への問題から、1973年には国内での原料製造も終了してしまった。
その後も「中華人民共和国から輸入した原薬メルブロミンを国内で希釈する」という手法で国内製造は続けられたものの、製造業者は減少を続けた。2000年代には3社のみとなり、2015年には1社が倒産して2社に。そして2018年末にさらに1社が製造を終了し、最後に残った1社の「三栄製薬」も2020年末での製造終了を決定した。そのため、日本国内における赤チンの製造の歴史は2020年で幕を閉じた。
子どもの歌
- ABCの階段で 大事なち◯こを打っちゃった 赤チン塗っても治らない 黒チン塗ったら毛が生えた(「ABCの歌」の替え歌)
- 1は一日便所掃除 2は日本金メダル 3は坂からおっこちて 大事なち◯こを打っちゃった 赤チン塗っても治らない 黒チン塗ったら毛が生えた 4はよいこの誕生日 5はゴリラのケツ洗い…(以下9まで続く)
関連リンク
関連項目
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