走れメロス単語


関連するニコニコ動画 249件を見に行く
ハシレメロス
2.0千文字の記事
  • 5
  • 0pt
掲示板へ

走れメロス」とは、太宰治小説作品である。

概要

太宰の代表作の一つであり、小説はもとより、演劇朗読など様々な形式によって出版や頒布、放映等がされている。

尺の長さ、テーマ性などから国語教科書では定番中の定番であり、太宰の作品の中でも最も知名度が高い。そのためパロディ元ネタにされることもままある。

あまり知られてないが、パチスロ化もされていて、一部には人気がある。なぜ作った

ストーリー

古代ギリシャ物語

飼いメロは、の婚儀の為に買い物をしようとシラクスのを訪れた。だがはひどく暗く落ち込んでいるように見えた為、町の人に理由を尋ねる。
それによるとシラクスの王ディオニス人間不信から、多くの人々を処刑しているのだという。メロスには政治の事など何一つ解らなかったが、王の非行動に憤慨し、王を殺せんとに入り込む。しかし元より計画などあるはずもなく、あっさり捕まってしまった。

人間など私利私欲の塊で信用する事など出来ぬと語る王に対し、メロスはっ向から反論。だが王殺しを企んだとして処刑される事となってしまった。
メロスは今更命など惜しくなかったが、一つ、残されるが気がかりだった。彼女の婚儀を見届けてから死にたいと訴え、その為に三日の猶予を願い出る。そしてシラクスの石工にして友であるセリヌンティウスが身代わりとなり、もしもメロスが戻らぬ場合は彼が処刑される事となった。セリヌンティウスは事情の一切を聞くや言で友を抱き締め、毅然として縛を受ける。
王は人間に対する不信を明してやろうと、この馬鹿げた申し出を受け入れるのだった。

メロスは急ぎに戻ると、にも自分が処刑される事を告げぬまま、の婚儀を見送ってから出発する。既に三日メロスはシラクスをして走り出した。
だがその前に、思わぬ障害が待ち受けていた。氾濫してが流され、山賊が行く手を遮る。遂に疲労困憊となり倒れメロス。朦朧とする意識の中でその心は折れそうになったが、岩の隙間から沸きだす清水気力回復、再び走り出す。それはただ自分が死ぬため、友を救うため、そして人を信じない王を見返すためだった。

の直前、ついにシラクスのが見えてくる。セリヌンティウスの子が並走し、最間に合わぬと告げるが、それでもメロスは刑場をして走り続けた。そして磔にされ、今にも処刑されようとしていたセリヌンティウスの許に到着し、遂にメロスは約束を果たす。

セリヌンティウスは告げる。「この三日間、自分はただ一度だけメロスが帰還する事を疑った。どうか自分を殴って欲しい」と。メロスもまた、ただ一度だけセリヌンティウスを裏切ろうかと考えた事を告白し、二人は互いに一発殴り合った。それから「ありがとう、友よ」と呼びかけ、抱き合って泣き出す。
その様子を見届けた王は、長らく捕らわれていた人間不信から解放されて改心する。恥ずかしげに「どうか自分も仲間に入れて欲しい」と告げてメロスを許し、人々は王様万歳と歓を上げるのであった。

トリビア

トリビアの泉」にて「走れメロスは作者太宰治が借金を返すために走り回ったことから生まれた」と紹介された(66へぇ)。
作品の最後に「伝説とシルレルのから」とあり、古代ギリシャの伝承(ピタゴラス伝)およびドイツ詩人ラーバラード「人質」を元にしており、正確には借金々のエピソード創作のきっかけ程度でしかない。

要約すると、太宰熱海遊し、様子を見に来た友の檀一雄の宿代等までも使ってしまった。
積もり積もった諸々の支払いを待ってもらうために身代わりとして檀を熱海に置き去りにし、東京にいる井伏鱒二に借金を頼みに行った。
セリヌンティウス以上に待たされた檀はしびれを切らし井の元を訪ねると、太宰は井将棋をさしていた。

檀は激怒した。

パロディ

ながいけんの漫画走れセリヌンティウス」は、同作品をセリヌンティウス視点から描いた短編である。
単行本「チャッピーとゆかいな下ども」所収。

作中ではメロスは口がうまい極悪非の男で、罪が重なって逮捕されていよいよ処刑という段になり、勝手にセリヌンティウスを身代わりに立てて「わずかにでも自分が遅れた時は、心ゆくまで思いのままに彼の処刑をお楽しみ下さい」と告げる。
メロスの人となりを知るセリヌンティウスは「メロスは……メロスは帰ってきません!」と絶叫するも、人の良い王はメロスに言いくるめられてしまった。かくして処刑を待つ身となったセリヌンティウスは意を決して脱獄に帰って爆睡しているメロスを棺桶に詰めて担ぐと、町へ戻ろうと走り出す……

いい話と台詞逆になっており、原作読みべると爆笑必至の内容となっている。

ギャル文字翻訳コピペについては、vvズッ友宣言vvの項を参照。

関連動画

関連商品

関連項目

関連リンク

【スポンサーリンク】

  • 5
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

ニコニ広告で宣伝された記事

街風めい (単) 記事と一緒に動画もおすすめ!
提供: セバス茶ン
もっと見る

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

走れメロス

143 ななしのよっしん
2023/04/09(日) 06:08:11 ID: NfC+CcZCuP
👍
高評価
0
👎
低評価
0
144 ななしのよっしん
2023/06/23(金) 01:51:51 ID: k6AA3Y329x
>>142
言っておくが行きも帰りもメロスは24時間以内に着いてるぞ?
👍
高評価
0
👎
低評価
0
145 ななしのよっしん
2023/10/20(金) 22:54:59 ID: NfC+CcZCuP
元ネタの話が当時は教科書にも載るようなお染みの話で、元ネタにない走れメロスの特徴が
主人公田舎者」「逃げてしまおうかと一考える」「実は泳いでからずっと素っ裸だったと気づかされるオチ」とすると
時の人には「ダメなデイモンとピシアス」的なパロとして受け取られてたのかな、とかふと思った
芥川龍之介桃太郎みたいな
👍
高評価
0
👎
低評価
0
146 ななしのよっしん
2023/12/30(土) 07:40:39 ID: qCL6lGtWbD
この元ネタの話、檀一雄自身の言がソースなんだよね
しかも檀一雄自身のでも金欠で帰れない太宰を助ける為に奥さんから金を渡されて熱海入りしたのに
その金で太宰と一緒に遊したというクズ武勇伝
熱海で何があったのか?相は?藪の中
👍
高評価
0
👎
低評価
0
147 ななしのよっしん
2024/05/10(金) 06:02:42 ID: 1H9ONhdlYV
檀一雄が太宰の妻から、70円あまり(現在の十数万円)を渡され、太宰東京に連れ戻すため熱海に出向く。
金を手にした太宰はその金で飲食に赴くなど放蕩三昧を尽くす。
更に増えた借金を返済するため、太宰菊池寛から金を借りて来ると言い、檀を残し熱海を去る。
檀は人質として宿に残り太宰を待ったが、太宰は何日たっても戻ってこない。
借金取りと一緒に東京に戻った檀。すると太宰師匠井伏鱒二宅で井将棋していた。激怒する檀に、太宰は「待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね」といたという。
👍
高評価
0
👎
低評価
0
148 ななしのよっしん
2024/09/03(火) 18:27:37 ID: aoapUP6cFR
メロスは王の政治に不満があったんじゃなくて人を信じることを教えたかったんだからセリヌンティウスを置いていくのは必然性がある
降ってなかったのに氾濫してたり盗賊が金じゃなくて命取りに来たりすることからそれらのトラブルは王の意思と解釈すればメロスが返ってくることでより王の不信に対する批判性が強まる
👍
高評価
0
👎
低評価
0
149 ななしのよっしん
2024/09/17(火) 13:04:23 ID: FntI9HGJ+3
これ太宰の体験談美化って考えると
何も悪くない旅館の人邪智暴虐の王として書いたってことだよな
👍
高評価
0
👎
低評価
1
150 ななしのよっしん
2024/09/17(火) 13:09:23 ID: rqB03rC9wa
最後の和解ディオニス=宿の人と考えると呆れすぎて諦めただけかもしれんな
👍
高評価
0
👎
低評価
0
151 ななしのよっしん
2024/12/18(水) 02:25:35 ID: 8N/mYLFqZm
フィロストラトスのことをいつも全に忘れてて
読むたびに終盤で併走しながらネガティブなことを言ってくる謎の男の存在で驚ける
👍
高評価
0
👎
低評価
0
152 ななしのよっしん
2025/01/13(月) 12:57:35 ID: KevkjllOrO
中学の頃使ってた国語便覧に走れメロス読書感想文の例文が
載ってたんだけど、あれが印に残ってる
「セリヌンティウスさま、本当によく頑りましたね。」
「一言も恨みがましいことを言わないで、黙って待ち続けるあなたに、私は感動しましたの。」
「あなたは負けなかったのね。」
みたいなやつ
覚えてる人いる?
👍
高評価
0
👎
低評価
1

ニコニコニューストピックス