超力超神ヤソマガツ単語

チョウリキチョウジンヤソマガツ

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※※注意※※
この記事は「デビルサマナー　葛葉ライドウ対超力兵団」のネタバレ、
及び大日本帝国陸軍の軍事機密を含みます。
閲覧は赤い服の憲兵隊の動向に警戒しつつ、自己責任でお願いします。

超力戦艦ヤソマガツ及び超力超神ヤソマガツとは「デビルサマナー　葛葉ライドウ対超力兵団」に登場する兵器である。

超力概要

大日本帝国陸軍が秘密裏に推し進めていた「超力兵団計画」の一環で建造された軍艦。

「陸・海両方での活動を可能とする、潜水機能を持った戦艦」という、大正20年という架空の時代であっても実現不可能とされた超兵器であるが、悪魔の力、魔術的知識、未来の超科学技術を導入することで完成された。

一番艦オオマガツ、二番艦ヤソマガツの艦名は、それぞれ日本神話の大禍津日神、八十禍津日神に由来する。

超力兵団計画とは

超力兵団計画とは、帝国陸軍に所属する宗像少将が提唱した極秘計画である。

初期における超力兵団計画は「超力戦車」「超力戦艦」「超力光線」といった超兵器を開発し、その力をもって欧米列強に対抗しようというものであった。

宗像が提案した兵器は当時の技術では実現不可能なものであったため、計画は一時中断を余儀なくされたが、魔術的知識と未来の超技術の力を得たことで実現可能となり、「超力戦艦」一番艦オオマガツと二番艦ヤソマガツが建造、宗像少将の直属部隊として「超力兵」ヨミクグツが組織されることとなった。

しかし、こうした技術支援を得る過程で、計画の提唱者である宗像少将は大和民族への復讐を目論む国津神スクナヒコナに憑依されてしまい、超力戦艦は帝都破壊のために用いられることになってしまった。

超力性能

全長：230メートル
全幅：51メートル
排水量：45000トン
武装：2連装30センチ主砲塔5基（計10門）、15センチ副砲12門、魚雷発射管4基
動力：衛星タイイツから送られる擬似永久機関のエネルギー
その他：ホログラム投射装置も装備されている

超力戦艦は「可変式揚陸潜水戦艦」という字面からして変態兵器以外の何物でもないコンセプトに基づいている。まず潜水艦として敵国領海内に秘密裏に侵入、海岸線に到達した後は地上形態へと移行、敵国の重要拠点及び首都を襲撃するという計画のもと製造された。

主砲や副砲の口径そのものは、実際の大正時代に存在した金剛型戦艦等と比べて特別に大きい訳ではない。しかし使用する弾がヒヒイロカネ製超徹甲弾であるため、やはり当時の実在兵器と比べても圧倒的な破壊力を有することは明らかである。
また、魚雷発射管には当時実用化されていなかった酸素魚雷が搭載されているが、作中では水上の敵を攻撃する場面が存在していないため、魚雷が使用されることはなく、こちらの破壊力については不明なところが多い。

内部には超力兵ヨミクグツ（後述）が満載されており、不死身の歩兵部隊を輸送する揚陸艦としての機能も持つ。しかし前述のとおり、超力戦艦そのものも敵国領土への上陸後の戦闘行動が視野に入れられており、陸上での活動を行うための形態を「超力超神」と呼ぶ。

超力超神

身長：約400メートル
体重：約60000トン（付着したヒルコの分だけ増加）
武装：2連装30センチ主砲塔5基（計10門）、15センチ副砲12門、指向性荷電粒子領域発生器（拡散式荷電粒子砲）2基
動力：衛星タイイツから送られる擬似永久機関のエネルギー

当初の計画ではキャタピラを使って陸上で活動する予定であったが、上陸した際に船体の自重で地盤沈下が発生して進めなくなることが予想されたために断念。「じゃあ変形して二本足で立って歩けば良い」という斜め上の発想によってこれを補完するも、大正時代当時の技術ではどの道実現不可能であり、計画は長らく凍結されていた。しかし、計画責任者である宗像少将が未来の超技術と魔術的知識の助けを得たことで、人型へと変形する機構が実現した。

人型への変形はヒルコ（人間の不安が生み出す悪魔の一種）によって実現する。無数のヒルコが筋肉の役割を果たすことで人型形態を維持することができるのである。

戦艦時の主砲と副砲はそのまま使用可能だが、超力超神の最大の武器は両腕部から放射される荷電粒子砲「超力光線（超力殺線）」である。これは一番艦オオマガツと二番艦ヤソマガツのものとで性能が異なり、オオマガツの超力光線は広域制圧に重きを置かれた拡散式で、ヤソマガツのものは収束型で単位面積あたりの破壊力に優れる。

超力超神の動力は、地球の軌道上に存在する人工衛星タイイツから無線で供給される。
これも未来の超技術の産物であり、地球の自転エネルギーをEL200という超物質を使用して取り込み、衛星内の装置で電力に変換、地球上の超力戦艦へと無線で電力を送信するという仕組みになっており、地球の自転が続く限りは稼動を可能とする擬似的な永久機関を再現している。

超力兵ヨミクグツ

正式名称は「九一式不死身兵」。赤い軍服とマントに身を包んだ憲兵隊であり、帝都の各地で目撃される。宗像少将直属の秘密部隊である。

計画当初の九一式不死身兵は「強固な防具によって守られているが故の不死身（のごとき）兵」という意味であり、あくまで生身の人間の部隊として構想されていた。
しかし超力兵団計画に悪魔と魔術の力が本格的に導入されて以後は、文字通りの不死身の、より正確にはアンデッド・モンスターの軍団として組織された。

帝都各地で目撃されていた怪人赤マント（前述のヒルコが憑依した人間）を捕獲、これに改造を施して作られたのが、超力兵ヨミクグツである。
ヒルコに憑依されて赤マント化した人間は、悪魔に匹敵する怪力と耐久力を持っているが、非常に凶暴であり、通常は制御不可能である。しかし捕獲した赤マントの頭に電波受信用プラグを打ち込み、和電イ号基から放たれる特殊電波を受信させる操ることができる。これにより、超力兵たちは一糸乱れぬ集団行動を可能とする。
こうした制御原理のため、ヨミクグツが活動を開始すると、その周辺地域ではラヂオに雑音が入るなどの影響が出る。

なお、海軍の将校である川野定吉が収集した情報資料には、これらヨミクグツは「人間の死体から作られた兵士」であるとする記述も見られる。
これは前述の赤マント化した人間からヒルコが離れた場合、宿主は生ける屍であるゾンビーと化すことが関係している。ヨミクグツの身体にはゾンビーと同様の変色した血液が流れており、ゾンビーの亜種であるとも意味しているため、「死体から作られた兵士」であることも間違いではない。

超力兵には軍刀を使用した白兵戦を主体とする甲型、小銃を装備した狙撃を担当する乙型、機関銃による広域掃射を行う丙型の三種類が存在する。どの種類のヨミクグツであっても、カミソリの如く鋭い回し蹴りによって敵を殺傷することが可能。

これら超力兵たちは、当初は上述の超力戦艦が敵国領土への上陸に成功した際の歩兵戦力として組織されていた。

続編である「デビルサマナー　葛葉ライドウ対アバドン王」では、特殊な条件で仲魔になる禍津属の悪魔として、甲・乙・丙の三種類のヨミクグツを使役することができた。寡黙な傀儡兵士であった前作からは一転、「すわっ」に代表される饒舌で面白おかしい口調で人気を博した。
一方、超力兵団計画が打倒されたことで制御を失い、七人同行として亡霊の如く彷徨うヨミクグツの姿も見られ、こちらは従来のヨミクグツのイメージを保っている。