超時空騎団サザンクロスとは、1984年4月15 日より、同年9月30日まで毎日放送にて毎週 日曜日14 時から14時30分まで全23話が放映されたSF・ TV アニメシリーズである。制作はタツノコプロ。
概要
前作、「超時空世紀オーガス」で実制作から 外されたタツノコプロが再び制作に当たり、超時空要塞マクロスでは予算と作画のみの分担でデ ザインは「スタジオぬえ」が担ったが、本作で は「長谷川菜穂子」(名義は 庄司 菜穂子 ) 率いる文芸部が物語構成を、社内スタジオのデザイングループ「アンモナイト」 (小川浩、大倉 宏俊、小野隆嗣。 後に「スタジオ・サンタクロース」として独立。 Production I.G.の初制作作品 「赤い光弾ジリオン」 などに参加。 )がデザインを 担当した。
このように超時空世紀オーガスでの不評を 受けて制作スタッフも一新したが人気は低迷し 、メインスポンサーのバンダイも同作を見限り、 劇場版 「超時空要塞マクロス - 愛・おぼえてい ま すか - 」に注力するなど散々な有様であった 。
結果として全39話の予定が全23話に 1クー ル半(16話分、約4ヶ月)短縮され(要するに打 ち切り)、残された多くの伏線が回収されないま まに終わってしまった。
この時代のロボットアニメとしては異 例の女性主人公(2年後に始まった OVA「ガルフォース」シリーズとの類似性を度々 言及される)、しかも女性グループユニ ット3人の抜擢や敵生命体ゾル人の三 位一体の特異 な設定など意欲的な面 もあったが、当時はあくまで「子供が観るもの」で あったロボットアニメというジャンルの中では評 価を得るどころかむしろ拒絶されてしまった。
当初、『超時空世紀オーガス』の後番組とし ては、キャラクターデザインに漫 画家の内山亜紀を起用したコミカルタッチの ヒロインアクションものが企画されていた。 その企画が不採 用となり、本作が放送されるに至った経緯がある 。
シリーズディレクター「長谷川 康雄」によれ ば、本作品は当初は ( 内山亜紀を起用したコミカ ルタッチの ヒロインアクションとは別の企画である )「 未来世紀版ジャンヌ・ダルクの構想 で企画が進行し 、この構想に沿ったデザイン画も描かれていた が、前企画 (「内山亜 紀」版)が不採用と なり、その要素を本企画に統合することとなり、 80年代の風潮に合わせて主人公(メインヒロイン )「ジャンヌ・フランセーズ」の人物像もより庶民的 な方向に修正し たという。
打ち切りされなかった場合、物語構成がど のように展開される予定であったのかについて 、下記「外部資料リンク」内の「超時空騎団サザンクロス - ロボ テック・クロニクル」のページに 詳しいので 参照されたい。
物語
西暦2100年代。汚染され居住不可能になった地球を捨てた人類は「マルス ・ベース」 , 「ジュピター・ベース」( 「機甲創世 記モスピーダ」の設定を流用 ) を介し、新天地 を目指した。
既に開発に目処のついた近隣の プロキシマ・ケンタウリ恒星系 の 惑星「リベルテ」 に次ぐ 新たな植民地として開拓されつつある、エリダヌ ス座イプシロン恒星系の惑星グロリエ は、人々が住む都市部を離れると荒野と砂 漠が広がる 過酷な環境ではあるが、資源・食料 などの必需物資の自給もようやく可能となり始め ていた。
西暦2120年のある日、突如「惑星グロリエ」 の上空に異星人「ゾル
」の率いる大規模な宇宙 船団が現れ、惑星の明け渡しを要求する。
ゾル軍の紋章 ( Insignia )
到底受け入れられない要求を前に開戦を余 儀なくされた、惑星グロリエの警備と守備を司る 開拓惑星軍「サザンクロス軍」( Army of the Southern Cross , ASC )は 、開拓母星である 殖民惑星「リベルテ」からの支 援を 受けられず、独力で全く正体不明の敵、ゾルを迎え撃たなければならない。 危機を迎えた サザンクロス軍。
彼女らの前に現れるゾル軍の生物材料 工学 による構造と駆動系を持つ人型機動兵器 「バイオロイド」のパイ ロット「サイフリート」とは何者なの か、そして、同じ姿をした者が常に3人1組と して行動する三位一体のゾル人の 秘密、「生命の花
」とゾル人の 関係、ジャンヌの部下「ボウイ・エマーソン」と出 逢った異星 人の民間人音楽奏者「ムジカ、ムジ エ、ムゼル
」の正体、地球人が開拓し開拓民か らは無人惑星と思われていたにも関わらず 「異星人 ゾル人 が、実は惑星グロ リエの先住民であり、この惑星が彼らの故郷で あるというのは真実なのか? 」 といった謎が提示 されてゆく。
主要登場人物一覧
三人娘
本作の主人公。戦略機甲隊第15分隊の小 隊長。 軍規違反の常習犯で、営倉に入れられ るのも日常茶飯事という札付きの 「あばずれ女 性軍人」。もともとシャルルの部下で副隊長だっ たが、彼が中尉から最下級の「二等兵」に降格 処分となり、隊長が営倉入営にて不在時に指揮 を執った第2話における戦功により、次席の地位 と階級(曹長)であった彼女が少尉に任命され 、 小隊を指揮することとなる。
軍人であるこ とを除けば、少尉任官式でスパルタス頭部にウ サギの耳を模した飾りを付け、シャワーを浴びる のが大好きで、おしゃれにも結構うるさい、年 頃 の少女である。
ロボテック版では、「超時 空要塞マクロス」の マクシミリアン・ジーナス と ミリア・ファリーナ 夫妻の娘(長女)、コミリア・マリア・ ジーナスに相当する人物になっている。
グロリエ惑星軍「サザンクロス軍」・参謀本部 直属「統合軍事警察」 ( Global Military Police , GMP ) 憲兵隊少尉。 軍務に忠実で挫折を経験したことの無い優等 生。 軍規違反を繰り返すジャンヌやシャルルを 目の敵にしている。 三人娘の中でも一番人気 が高く (これは「 ノヴァ・サトリ」と改名された海外ロボテック版でも 同じ)、普通の作品であれば間違いなく 主役ヒロインの座を占めていたはずの女性だが 、本作品で は飽くまでもグループユニット3人の うちの1人としての扱い。
宇宙機甲隊 〔 戦術機甲宇宙軍団 〕 ( Tactical Armored Space Corps , TASC ) の男勝りの女性少尉。 あだ名はコスモ・アマゾ ネス。ジャンヌより先に指揮官となっており、姉 御肌で 統率力も当初は指揮官に任官したばか りのジャンヌより数段勝っていた。( 第3話、第13 話 ~ 第16話 など )
戦闘で負傷し入院していた際にシャルルが 見舞いに訪れ、急速に仲が進展していく。
その他の主要人物
グロリエ惑星軍の参謀総長(副司令官)を父 親に持つ、ジャンヌ小隊の上等兵。 ピアニスト になりたかったが、無理やり軍隊に入隊させら れており、父親には反発している。 隊舎ではジ ャンヌ小隊長が調達してきた粗末なアップライト ピアノをいつも弾いている心優しい少年兵であ る。 ジャズピアノ演奏を得意とする。 戦闘中に ゾル人の少女「ムジカ」と出会い、彼女に恋心を 抱く。
グロリエ内戦( 内乱 の鎮圧)を経験したジ ャンヌ小隊こと第15分隊の軍曹。実戦経験もな い小隊の兵士たちを事あるごとに馬鹿にする。 小隊内では数少ない軍人気質の堅物で、ジャ ン ヌが小隊長に任命された際、「女が隊長にな るなど言語道断!!」と一番猛反対をする。
命名の由来は、映画『カティンの森』 で著名なポーランドの映画監 督 である「アンジェイ・ワイ ダ」( ポーラ ンド文字表記: Andrzej Wajda )から。
ロ ボテックシリーズにおいては、マイクローン化し た元ゼントラーディ人という設定で、小隊内では 数少ない軍人気質の堅物の為 、こちらでもやは りジャンヌ・フランセーズ副隊長が小隊長に任命 された際には一番猛反対をするが、一旦彼女の 戦功を目の当たりにしてからは考えを改め、年 下の異性(女性)の上官の言 動に振り回されな がらも、同じゼントラーディ系出身者という共感も あって、しっかりと最終回まで補佐役を務めあげ た。
ジャンヌ小隊きってのメ カマニアの兵士で 、暇さえあれば銃やメカの整 備をしている。 階級 は伍長。メカの扱いにか けては天才的で、独力で戦術支援システムや 射撃管制システム(後述)を開発するほど。
後に第16話で、彼の考案 Sight Vison Tracking Link - system 、略称 「 S.V.T.L 」 が不本意にもスパル タスの 射撃管制装置のプログラム
に取り入れられた際には、「自分の考案 が戦争の道具に利用さ れたこと」 に対し憤慨し 、火炎放射器でスパルタスを焼き払おうとした行 動を、ジャンヌ隊長や元敵方であるサイフリート・ ヴァイスに一喝され、我に返るエピソードがある 。
なお海外「ロボテック:シャ ドウ・クロニクル」(Robotech:The Shadow Chronicles)では、 ルーイ・ニコルス という氏名 に変更され、サザンクロス軍崩壊後に、遠征艦隊軍
(UEEF/REF)の 科学調査艦「デュカリオン」
の艦長として、 深宇宙の科学探査に活躍し、技術少佐に昇進 してい る。さらには ヴィンス・グラント 艦長の片 腕として航空宇宙重巡宙艦「イカロス」に乗船し 、他の同作品の登場人物と共に リック・ハンター (一条輝 ) 提督や リサ・ハイエス (早瀬未沙) 艦隊司令 を捜索 ・救助に向かうなどの活躍をみせる。
回収された敵の赤い指揮官用バイオロイドに 搭乗していたパイロット。 どうやら素性はグロリ エの第2衛星アルス基地の兵士で、基地が襲撃 された 際に敵に捕らえられ洗脳されていたよう である。 元友軍兵士という事で、監視の意味も 含めてジャンヌ小隊の預かりとなっている。
ロボテック版では、「プロトカルチャー」の末 裔である ゾル人科学者「ゾア・デリルダ」の情報 を探るため製造されたクローンの「ゾア・ プライ ム」 であり、かつ捕らわれた地球人(グロリエ人) に偽装して送り込まれたスパイという複雑な設定 を持った 登場人物である。
航空宇宙局 ( Aeronautics and Space Administration, ASA )は、アメリカ航空宇宙 局 ( National Aeronautics and Space Administration , NASA )にその出自 を由来するが、陸軍出身の最高司令 官クロード ・レオンの施策により、予算や兵站支援に関して 不利な取り扱いを受けている。
階級は大 佐。マリーの所属する「戦術機甲宇宙軍団 」( Tactical Armored Space Corps , TASC ) の 軍 団長で、マリー少尉の直属の上 司にあたる。
今井科学から発売され た 1/12 の「アーミング・ダブレット」のプラ モデルは左利きと設定され、「宇宙 機甲スーツ ポール中尉」の商品名にて過去の時代の階級にて 模型化された。
宇宙機甲軍団内の 飛行航宙中隊 「ブラック ・ライオンズ」 ( Escadrille "Black Lions" ) の中 隊長。
第15話「ラブ・ストーリー」 ("Love Song") Bパートにおいて、マリーが男女関係の もつれにより自暴自棄になり、自車を暴走させた 騒動について、実行者がマリーであると軍警察 に発覚しないようにと、身代わり運転手となりマリ ーを庇った行動と、ラーナ・イザビア少尉に対 す る憲兵将校という立場を踏まえた彼の対応の好 漢振りにラーナが片思いする男性。マリーと同じ 宇宙機甲軍団所属で、最終決戦でもマリー少 尉や ロルフ参謀長官と行動を共にしていた。
- ジョージ・ルーカス (George Lucas ) 声 - 戸谷公次
- 古参のマリー少尉 にとって「格下の同僚」で 可変戦闘機である VFH-10A「オーロラン」 飛行小隊長。彼の指揮 する飛行小隊は、度々マリー指揮下の飛行隊 の 応援に助けられている。命名の由来は アメリ カの映画監督、映画プロデューサー、脚本家で ある「ジョージ・ウォルトン・ルーカス・ジュニア」 (George Walton Lucas,Jr.) 。
陸軍の軍閥出身のサザンクロス軍・最高司 令官 (陸軍大将)。 頑固で和平交渉など念頭 に無い典型的なタカ派軍人。 第9話「スターダ スト」では捕らえた捕虜を治療・調査尋問もせず 「既に死亡した」として焼却処刑するなど、横暴 さが目立つ。 最終話では、ゾル軍の総攻撃に より大量破壊兵器による攻撃を受けて、司令本 部の消滅と運命を共にした。
海外ロボ テック版ではデストロイド開発計画「プロジェクト・ エクスカリバー」の責任者をしていた経歴のため 、空軍、宇宙軍、海兵隊、海軍を見下しており、 その為かサザンクロス軍は陸軍に予算の大半 を 使うという偏った軍事力配分構成の組織となっ てしまっている。
HWR-00系列 デストロイ ド・モンスターの機動力や運用の困難を無視し た非常識な大艦巨砲主義的な設計は、超重 戦 車である、日本のオイ車やドイツのVIII号戦車 マウス(超重戦車マウス)の例にならい、レオナ ルドの開発企業に対する横槍で実現したものと 設定された。
小説版ほか各社の漫画作 品の文芸設定の構成も担当したマッキーニによ れば、『闘将ダイモス』 の 三輪防人 長官や『機 動戦士Ζガンダム』 における ティターンズ の ジャミトフ・ハイマン と バスク・オム の役割を併 せ持つ存在として人物を翻案元原作に対して 追加・肉付けしたとのことで、各種の漫画作品で 主人公達の市民感情や和平への道を阻害する 自軍の悪役的人物(獅子身中の虫)として公式 設定作品や様々な二次的連続性作品に登場 する。
ボウイの父親でグロリエ惑星軍の副司令官( 参謀総長)。 顔には出さないが、前線で戦う息 子の身を案じている。クロード・レオンの無謀な 作戦を度々諌めるが、彼を左遷、あわよくば戦 死させようと企むレオン派の策略によりアルス開 拓基地に追いやられ、不十分な物質補給のま ま「宇宙軍司令長官」として無理な作戦をレオン より強いられる。
息子のボウイと分かり合 えることなく終盤で戦死し、ボウイとムジカに臨 終を看取られる。
なお、ロボテック版で は、実の親子ではなく養父であり、遠征艦隊軍 (UEEF/REF) に参加する艦長 ヴィンス・グラン ト 、軍医 ジーン・グラント 夫妻が養子として預け たという設定になっている。
「特殊技術院」 ( 統合技術研究開発部 / Robot technology Research and Development Group, RRDG )の技術少佐。 第16話「ハンタ ー・キラ ー」で、ルーイ伍長の戦術支援シ ステムを新兵の訓練装置に応用すると偽 り、ジ ャンヌ少尉とルーイ伍長を コンピュータープログラムおよび装置の試 作品完成に向けて協力させ、そのデータ を解析して スパルタスの 射撃管制装置のプログラ ム Sight Vison Tracking Link - system 、略称 「 S.V.T.L 」 (サイト・ビジョン・ト ラッキング・リンクシステム、邦訳 : 「視線画像化 ・誘導追跡・連繋照準システム」 )に取り入れる 。
第10話と第11話(第11話は台詞なし)にてマ リー・アンジェルが負傷し軍病院に入院した際 の看護婦主任(准尉)。 シャ ルル二等兵がマ リーに花束を渡すために見舞いに来た際に 、二 度の面会要求に対して「面会謝絶」を理由に一 歩も譲らない強さを見せる。それゆえにシャル ルは、一歩も退かない“淑女”シモーヌに敬意を 表し、マリーに渡す予定だった花束を、代 わりに 看護婦「シモーヌ」に渡して引き下がる。
民間人
- ジョルジュ・サリバン
(Georges Sullivan) 声 - 銀河万丈 ( 唄: 影山ヒロノブ )
- 第 9 話「スターダスト」に登場。 第 7 話で ジャンヌがバトロイド形態の「スパルタス」にてバイオロイド
( 前期 II 型「トゥ・シィエンドラル」 )ご と捕獲してきた敵の操縦士につき、レオン大将 の 命令による焼却処刑が行われ、これに落ち込 むジャンヌが、気晴らしに部下のボウィ上等兵を 連れて出かけたピアノラウンジ「ハーフムーン」 (Half Moon) の男性ステージ歌手。持ち歌は 「STAR DUST MEMORY」。
- ジャンヌに後日二人きりで会いたいと持ち かけ、デートの予感に彼女は色めき立つ。しか し真意は妹「ミレーネ・サリヴァン」の死に目に 際して憲兵に連行され、「特殊技術院」 ( 統合技術研究開発部
/ Robot technology Research and Development Group , R.R.D.G )に強制徴用 された根本原因であるゾル軍艦隊への復讐にヒロインのジャンヌを利用しただけだった。
- それでも真意を知った上でなお、待ち合わ せ場所に来たジャンヌに感銘し作戦に協力した が、マリー搭乗の VF-8「ローガ ン」可変軽戦闘機
が、バイオロイド
が彼を捕獲していることを知らずに 誤射し たことにより死亡し、作戦も失敗に終わった。
- ジョルジュ・サリバンの実妹でジョルジュと 同じく第9話「スターダスト」のエピソードのジョル ジュの回想に登場。。
- ゾルのバイオロイドの対地攻撃の際、瓦礫 の下敷きになり失明を含め身体各所に重傷を 負う。
- 余命が幾ばくも無いのを察して、唯一の家 族であり兄であるジョルジュに、せめて臨終まで 傍らに付き添って貰うことを願ったが、サザンク ロス軍憲兵が彼を「特殊技術院」でゾル艦船の 弱点解析に就かせる為に強制連行してミレーネ から引き離してしまい、彼女の願いは叶わず、 失意のうちに誰も居ない病室で息を引き取った 。
- 第15話「ラブ・ストーリー」("Love Story") に 登場。 いわゆる プレイガール(遊び人)で、異 性遍歴はプレイボーイを自称するシーン・フィリ ップ以上のものがある。
- 男性に対して免疫が無くプレイボーイのシ ャルルに対して真面目に対応するマリーを嘲笑 う為に、戯れにマリーの面前で、シャルルに対し てディープキスを見せつけたり、性交渉をほの めかす発言をした為、イブニングドレス (Evening gown )を用意して までシャルルをパーティ会場まで迎えに来てい たマリーは、自暴自棄になり自車を市街地に向 けて暴走させてしまう。
ゾル船団・登場人物一覧
声 - ムジカ と ムジエ : 日髙のり子 、 ムゼル - 水倉久美子
生粋のゾル人で、バッキ人(びと)(古代ロー マ社会における 階級である貴族 〔パトリキ 〕からの 発音より転化した、貴族、 かつ文 民の市民を指す彼らの身分階級の呼称)のシャ ンタール(音楽家の意味 → ラテン語の「歌い手 」から)でゾル人の人格分担である「情報・判断・ 行動」のうち 、情報を担当し、判断・行動を担当 するムジエ・ムゼルと共に3人で1個人を形成す る。楽器担当は「デージピセル」( Leve ficelle , ラテン語 "Leve" とフランス語 "Ficelle" の合成語で「光の 弦」の意味 ) と彼等の言語で呼ばれる レーザー・ハープ。なお、本編をみる限り、姉妹 間でも完全に対等な関係ではなく、ムジカは他 の2姉妹から妹分的 な扱いを受けている。
第15分隊の侵入の際にボウイと出会い、当 初は音楽家同士として、次第に男女間の恋愛 感情の相手として意識し、ゾル人の間に定めら れていた禁忌を犯す。この結果としてムジエ、ム ゼルは不完全者「アンフェタード」 ( 仏: Unfettered ) の収容施設に入れられることになり 、ムジカは同胞を裏切ったことで思い悩むことに なる。続する一つの『ロボテック』版の世界では、 名前 は同じ"Musica"だが、他の2姉妹が それぞれ、ムゼル (Muselle) が 「アレグラ」( Allegra )、 ムジエ (Musiere) が 「オ クタヴィア」( Octavia ) と命名 変更されている。
声 - ファイド - 沢木郁也 、ファイダ - 飛田 展男 、ファイズ - 大塚芳忠
クリエール ( フランス語 Courriere ) と呼ば れる貴族武家階級の戦士。ムジカら三人姉妹の 共同連帯者( 許婚者との予備同居生活を想起 させる最小単位の社会共同体 )になることを上 層部より決定され、この決定を拒否するムジカを 異端視する。
三人兄弟のうち、特に「ファイド」は、その隠 された嫉妬の感情の発現に自身でも気づかず に、その敵意をサザンクロス軍や彼らに従って 投降し難民になろうとするゾル同胞の民間人の 射殺などの形であらわにする。なお、ロボテック 版では カルノ/カルナ/カルア (Karno, Karna, Karua) と名称 変更されている。
第18話 "Wonderland" ( 「 御伽の国 」 ) に 登場。 一卵性三生児の兄弟たちがゾル民族 特有の道徳基準に反する考えを抱いてしまった 為に人権を剥奪され、兄弟たちは負傷兵士のク ローニング補修の臓器提供者にされ、一方で、 たった独り残されたラテルは、三位一体が崩れ た「不完全者個体」として収容施設で単純作業 をこなす日々を送っていた。
ジャンヌ少 尉はゾル艦内に侵入し、ゼントラーディと星間混 血児の才能であるゼントラーディ語に堪能 (プ ロトカルチャーの末裔であるゾル人の言語と “ ある程度の” 互換性がある [ 注 ] )な才能 を活かして不完全者収容施設の民間人に接触 した。
薄々彼女がサザンクロス軍の兵士 であることに気付きながらも、会話をする内に好 意を持ち、母艦内のダーナの部下たちの居場 所を教える。最終的にダーナの脱出を案内する 途中、ゾル兵士に見つかり、新生児養育施設の 赤子とダーナを共に庇う形でゾルの兵士に裏 切 り者として射殺される。
[ 注 ] しかし
ラテル : 僕は君が・・・好きにな ってしまった のかな・・・
ジャンヌ : あら、こ の船の仲間たちのところに留まりたいの? そう いうことならば、私たちの処へは連れてはいけな いわ。
Latelle: I may have come to like you.
Dana: Oh my, do you want to stay with your people on board this ship? If you want so, I can'not take you to us.
という会話もなされて おり、必ずしも言葉が通じていないか、あるいは 双方の言語で同じ単語の語 彙(ごい)が、違う意 味に変化している可能性がある。
同じく 第18話 "Wonderland" に登場した 「女医」 。 シャルル・ドゥ・エトワード二 等兵を「診察」した上で、感情の表出形態のゾ ル人基準からの逸脱度合いを判断し、敵兵と見 破り ゾル官憲に通報した。なお、架空の文書か らの引用を用いる作風が有名な『ジャック・マッ キニー』両名( Jack McKinney 、ブライア ン・デイリーBrian Daley とジェームズ・ ルセーノ James Luceno の共同執筆 ペンネー ム )のロボテック小説版に於いては、 三人姉妹中、シーン二等兵を「診察」したオレン ジ色の髪の毛をした 1名 のみ「スプリーラ」【 Spreella 】とファーストネームの言及があるが、他 の二人の 姉妹については言及がない。
- デス・デラ・デミ ( Dess , Dera ,Demi ) 声 - 鈴置洋孝 (ナレーションも兼任)
元 老「ゾスマ・ ゾスム・ゾスモ」の命を受け、惑星グ ロリエの地球人との戦争の指揮を執る総司令官 。目的のためには同胞を犠牲にすることも厭わ ない。
主力可変戦闘車輌・航空機
スパルタス ( Spartas )
部隊内識別記号: ATAC・01-SCA 。 主・ ヒロインであるジャンヌ・フランセーズ少尉が所 属する「戦略機甲隊」 ( “ATAC”, Alpha Tactical Armored Corps, 直 訳は「選抜・戦術機甲軍団 〔 または 師団 〕 ) が 使用するホバー式の可変戦闘車輌。 人型時 の両腕に装着されている防盾の 右側に内蔵さ れた主砲として「220mm プラズマ化イオン砲」、 同左側に副砲となる「36mm 3連短砲身 プラズ マパルス発振機関砲」、さらに人型時の手持ち 火器として「28mm レーザー狙撃銃 」と搭載火器 は多岐に渡るが、その射撃には後述のとおり、3 形態の火器の各々の装備位置による利用制限 がある。 高速移動形態〔後述の通称「スナイピン グ・クラッパー」〕のデザインから、 一般的な観点 からは “ホバー戦車” と解されがちだが、主砲、 3連短砲身の副砲ともに常用形態である移動用 のホバークラフト形態では利用出来ず(前後を 反転させた、自走砲機能を有す るガウォーク類 似の形態でのみ主砲・副砲が利用可能)、人型 時の手持ち狙撃銃のみ車体前部に固定した状 態で使用可能であるに過ぎないので、常用のホ バークラフト形態では偵察戦闘 車の機能を有す るに過ぎない。状況に応じて、
- 「スナイピング・クラッパー」と呼ばれる、高速 移動用のホバークラフト形態。
- 「ウォーカー・キャノン」と呼ばれる、火力支 援の為の中距離砲と反動吸収の為の2脚の「翼 の無いガウォーク類似」の形状を持つ 自走高射 砲形態。
- 「バトル・スナイパー」と呼ばれる、精密射撃( 狙撃手)と格闘の為の人型(バトロイド)形態。
の3形態に変形可能。 バトル・スナイパー ( バトロイド)以外の形態では標準では 開放型操 縦室 (オープン・コクピット) で、防護は “ 操縦者が着用する動力付き甲冑 に頼 る ” ことになる”が、選択装備として気 密装備も取り付け可。
なお、ポピーが 1984年8月に発表した完全変形玩具に関する 報道向け資料では、『汎用・発達型・ホバークラ フト・ 自走砲』として、MAHG / Multi‐purpose Advanced Hovercraft self-propelled Gun の兵装システム名称が 付与されている。
ロボテック版 での形式 番号は、ベリテック・ホバー・タ ンク (Veritech Hover Tank) の略号 VHT-2 。 旧来型を A1 とし、気密装 備と露出 され無防備だったホバー形態及びガウォーク形 態での操縦席に透明ガラスによる防護風防と気 密装備、宇宙空間での敵艦占拠を目的とした 降下用スラスターを追加した A2 など の派生型 があり、従来型車輛 VHT-2 A1 に対して VHT-2 A2 などと記載する。
ローガン ( Logan )
部隊内識別記号 TASC・01- SCF。 ヒロインの一人、マリー少尉が所属する 宇宙機甲隊 〔 戦術機甲宇宙軍団 〕 ( Tactical Armored Space Corps , TASC ) が 第11 話 まで使用した可変戦闘爆撃機。 全長 6m 強 と、この種の可変戦闘機としては小型簡易化の 傾向。 状況に応じて
- リフティン グボデ ィ
の機体形状を持つ戦闘爆撃機形態。
- 半人半鳥の形態である「ガウォーク」形態。
の2形態を選択可能。
ただし、この機 体の「ガウォーク」は有翼ではあるが、膝が逆関 節ではなく正立であるなど、その特性は人型(バトロイド)形態に近い。
ロボテック版 での 形式番号は、ベリテック・ファイター (Veritech Fighter ) の略号 VF-8 。その可変戦 闘機としてはあまりにも小さな寸法と重量により 軽・可変戦闘機 ( Light Veritech Fighter ) と区 分される。 なお、アンモナイトによる初期設定 では主役機の交代 劇を前提としない別デザイン
も存在した。
オーロラン ( Auroran )
部隊内識別記号 TASC・02-SCF。 宇宙 機甲隊 (略号: “TASC”, Tactical Armored Space Corps , 直訳は「戦術宇宙機 甲 〔 飛行/航宙 〕 軍団」)が第13話以降、激化 する戦局に対応して使用した可変戦闘攻撃機。 全長(全高)12 m 強、戦闘機形態での主回転 翼(メインローター)除く胴体長 9 m と本作品 の 可変戦闘機としては最も大型の部類に入る。
命名は 戦乙女「バルキリー」(ワルキューレ )が天空を翔る際に、光り輝く鎧の軌跡が 「オーロラ」であるとされた伝承に因むもので、暗 に 超時空要塞マクロスに登場した初代可変 戦 闘機「VF-1 バルキリー」との超時空シリーズとし ての後継機的な関連を示唆している。
- 宇宙空間・高空ではX字型翼を固定翼とし たファイター形態。
- 低空・対地攻撃ではX字型翼を回転翼とし た、安定性・信頼性の高い (脚注1) ヘリコ プター形態 (二重反転式 及び チップジェット 形式・ホットサイクル式ロータ ー)
- 追撃掃討作戦に適した人型(バトロイド)形 態。
の3形態に変形する。 超時 空シリーズの脚付き変形メカとしては珍しくガウ ォーク形態を持たず、その形態の代替用途に当 るものとしてヘリコプター形態が設定されている 。(脚注2)
ゾルとの実戦参加後、直ちに主戦場を 宇宙空間に移して展開したため、大気圏内低 空 での対地攻撃を任務とするヘリコプター形態 が本編で活躍することは一度も無かった。 - なお、同年8月に発表のポピーの完全変形 玩具に関する報道向け資料では、『汎用・発達 型・攻撃ヘリコプター』として、MAAH / Multi‐ purpose Advanced Attack Helicopter の兵装システム名 称が付与されている。
デザインの基にな ったのは、ロッキードによって開発された、アメリ カ陸軍向けの試作攻撃ヘリコプター、AH-56 シ ャイアン と、“高速水平飛行時には固定翼に加 えて揚力を増すために、機体上部のローターを 停止・固定して機体上部に位置する補助固定 翼として用いる特徴が共通する 「 シコルスキー S-72 Xウイング 」 ( Sikorsky S-72 ) 。 - ロボテック版 での形式番号は、ベリテック
・ファイタ ー/ヘリ コプター (Veritech Fighter / Helicopter) の略号 を取った VFH-10 。バトロイド形態での頭部の火器を廃止した替わりにハードポイント倍増と装甲、エン ジンを強化した「VFH-12 スーパー・オーロラン
」なる発展型も存在する。
その他 : 戦闘航空機 , 戦闘車輌および戦 闘ロボット
- VF-7 シルフィード
航空隊の多目的 戦闘機。第2話から登場。全長12.8m と小型。制 空やゾル単艦への対艦攻撃機としても用いられ た。本編では描写はないが、ナレーションやデ ザイングループ「アンモナイト」によれば可変戦 闘機であるとのこと。 - F-206 ファルコン II
防衛航空隊(防空軍に当たる)の 迎撃機。第4話から登場。全 長19.8m と戦闘機としては大型。 - AF-2 キマイラ
宇宙隊の全長20.1m の大型護衛戦闘機。第6話から登場。大気圏内 では大口径主砲を活かした前世紀の ヘンシェ ル Hs129 の運用と同じく対地攻撃が可能。宇 宙 空間では宇宙艦艇や輸送シャトルの護衛艇 として用いられる。 - C-37 アルバトロス
大型貨物の長距 離空輸能力を持つ高速戦術輸送機。全長 73.4m、最大有償荷重 250t。5話と16話でジャン ヌと配下の15分隊を空挺戦車扱いの「スパルタ ス」ご とゾル母艦まで輸送した。 - VC-150 フォティナス 重貨物輸送艇
( 西洋 ホタルの派生種の学名 " Photinus " に由来。 )
垂直離着陸による、大型貨物の近距離 ・超低空(4,000 ft. 、メートル法換算 1,219.2 m 以下)の空輸に特化した戦術輸送機。最大有償 荷重 120t。 - ARV-15 バンブルビー
サザンクロス 軍の陸軍に於いて直協偵察機。(戦術偵察機・ 近距離偵察機)、同・海軍で対潜哨戒機、同・戦 術空軍で観測機または偵察機と、三軍で共用( トライ・サービス)される内装式回転翼による垂直 離着陸機。全長7.3 m。制式記号は Air Reconnaissance Vehicle の略。6話で陸軍の「 偵察分隊」( RE.P )所属機が、第5話でグロリエ 地表に 不時着した総司令官「デス・デラ・デミ」ら の座乗した旗艦 (アズシャール級)上空を偵察 していた。 - ARR-15 モノクル
サザンクロス陸軍・ 戦略偵察分隊( RE.P. )が第5話でゾルの科学 調査艦 (キルトラ・ドラニッツ級)に対する偵察 攻撃に出動したが、応援に駆けつけたゾルの母 艦からの戦術核兵器報復攻撃により部隊は壊 滅。 他の陸戦バトロイドと異なり航空機開発企 業ノースロップ・グラマン社による陸軍納品のた め「航空偵察ロボット」 ( Air Reconnaissance Robot ) と定義され、各種センサーが充実し跳 躍飛行が可能だが、装甲は最小限で 乾燥重量 12.0tと軽量。海外ロボテック版ではサイクロプス ( FRB-7 Reconnaissance Battloid "Cyclops" ) の別名。 全高 6.1m 。 - GMP・05-SCP ガルム
第1話より登場 の惑星グロリエ軍事警察( 憲兵隊, GMP )が用 いる人工知能 搭載の軍法執行ロボット。 「番犬 」の意味どおり、憲兵自らは搭乗せず、軽微な 軍規則違反であれば、軍法のデータベース 内 部ストレージ及びコンピュータネットワーク検索 ) により、過去の判例と照合して自らその場で兵 士の処分を決定する。 海外ロボテック版では〔 三軍〕 統合軍事警察(Global Militaly Police , 略 語は 原作と同じく GMP) 所属の QRP-19「ゴー レム」と改称され、憲兵指揮下で一般操縦士の 搭乗する運用が前提の、人工知能を搭載しな い派生型 SRP-19「ボビィ」もあり。 - MBR-13 サラマンダ
第2話より、最終 23話まで登場。 戦略隊( Tactics Corp , TC ) が用いる。型式名 MBR (Main Battle Robot)は現用の主力戦車、 MBT (Main Battle Tank) に由来する。 - MBR-21 バジリスク
- 第5話より、最終23 話まで登場。過酷な砂漠の環境に対応した機 体で、主に砂漠分隊が用いているが、元来は MBR-13 サラマンダ の後継機であるという設定で あり、最終決戦では『戦略隊』など他の陸軍主 力部隊が用いている状況を確認出来る。
それ以外に も惑星グロリエの開拓守備軍であるサザンクロス軍
では、宇宙機甲隊
を除く空宇局(航空宇宙局 )
の各軍団には非変形の戦闘用航空機もしくは 戦闘用宇宙艇が、戦略機甲隊
を除く陸海局の 各軍団には非変形の戦闘用ロボット(バトロイド) が配備されている。
当時、放送前から玩 具店に無料配布された三社合同冊子「超時空情報」によれば、都市部守衛を戦術主眼に置い た戦略隊( Tactical Corps , TC )、そして 都市防衛隊
( City Difence Unit , CDU ) 配備機以外の 局地部隊のロボットやパワードスーツは、極地防衛 と 開拓支援(工兵)目的ゆえの独特なデザイ ンが多い。その理由として戦闘のみを想定した 運用のみに非ず、屯田兵のように植民惑星開 拓事業にも従事していたものと考えられる。
艦船
- 開拓惑星の工業生産力の事情から、全て同 一の竜骨構造材を共通構造として船体の延長 および拡張と装備(装甲・兵装など)の追加によ り駆逐艦から重巡宙艦、さらには巡宙戦艦まで の規模を実現した艦船群。いずれも艦船規模 により移動能力に差はあるがフォールド航行能力を持つ。駆逐艦など小型の艦船は惑星グロリ エからブースターにより打ち上げられ(第13話ほ か)、それ以外は第2衛星アルスに設営された「アルス開発基地
」から曳船に曳航され衛星軌道 上に投入された。(第14話ほか)
- 駆逐艦級の竜骨を基本単位とし、この共用 された竜骨を組み合わせて巡宙艦以上の大型 艦船を建造せざるを得なかった為、開拓母星「リベルテ」の第一線の主力艦艇に較べて構造強度が劣る。また、ゾルの艦船に対しては能力的 にもかなり見劣りし、数的に優勢ながら陸軍出 身のレオン総司令官の稚拙な戦略と無謀な命令もあって、停戦までにその大半が撃破されて し まった。
- なお、設計開発と建造及び回航まで一貫し てリベルテ側で行われ、ベージュ色を基調に艦首にネービーブルーのワンポイントの入った、い わゆる「リベルテ塗装仕様」のこれら三種の艦 級 がリベルテ宇宙海軍でも採用され、トクガワ級な ど主力艦級の補助艦級として運用されている。
個人用装備
個人用軍装
ヒロイン「ジャンヌ」ほか、惑星グロリエの軍隊 で着用されている、動力付軽甲冑の総称。 (脚注3)
戦闘車両等にはこれを着用して搭乗する。 特に車両・航空機との操縦伝達等のためのリン ク機構などは設けられておらず、この点では通 常のパイロットスーツと大差はない。
外骨格を持たないモノコック構造の外装の 構造上、動力補助は、「倍力無し。 補助比率: 1対1のみ、から 特別な外骨格の補強を必 要としない、倍力限界 である 最大値 4 倍 ( 0.8馬力) 」 まで。
軍隊内の各々の役割である 小隊長 (尉 官級)、 分隊長 (軍曹、伍長の下士官級 )、 一般兵 と階級に合わせてヘルメットや小火器 の形状が変えられている。
小口径の火薬式(または 粒子ビーム) 小銃 にある程度の距離で耐えるボディアーマー程度 の装甲しか無いが、パワードスーツのように着用 者の動きを妨げることなく、着用したままヘルメ ットを外すだけで、飲食や用便を足せるなど、衣 服のように使用できる点と、惑星グロリエの厳し い高温・低温の温度差や乾燥・高湿度等の自 然環境を緩和する「敵対的環境からの防護服」の役割を持つ。
極寒で活動する寒冷地分隊、偵察分隊や 砂漠分隊、海洋分隊など作戦を展開する環 境や任務特性に合わせて部隊ごとに甲冑のデザインが異なっている。
航空宇宙局(空宇局)の甲冑に関して、航空 隊(戦術空軍)や 防衛航空隊(防空軍)は耐Gス ーツの機能を兼ね備え、宇宙隊(戦術宇宙軍団 )や宇宙機甲隊(戦術宇宙機甲団)に関して は 宇宙服の機能を兼ね備えている。
地上部隊のスーツに関しては厳密な意味で の気密は施されていないため、本来は宇宙空 間での使用には耐えない。そのため戦略機甲 隊の甲冑に関しては、ジャンヌ達が宇宙空間で 作戦する16話以降、簡易宇宙服の機能を有す るように改造が加えられたようである。
なお、アーミング・ダブレット(Arming doublet )とは、15世紀から17世紀頃の、主に男性向け の腰のくびれたフェンシング胴着に由来する。
運用特性
プロダクション・デザイン制作集団 「アンモ ナイト」 による運用特性の設定 (脚注4)は、以下の通り。
- 強化甲冑を着用するには、先に専用のプロ テクターを着用しなければならないが、プロテク ター側で甲冑と筋肉の動きを読み取り、甲冑に 連動させる。
- 強化甲冑同士の対戦(原文「強化甲冑 対 強化甲冑」)の場合、体力の勝る方が比較的勝 算が高いが、例外もある。
- 例えば着用者が強化甲冑の手を動かそうと したとき、着用者の微妙な筋肉の動きを読み取 り、倍力比例動作により強化甲冑側の手を大き く動かす。故に慣れにより体力の消耗を最低限 に抑えることが出来る。逆に云えば初心者など 扱いに慣れない場合、大きく疲労する。
- 熟練者同士の戦闘では、体力よりもむしろ 戦略と戦闘経験(原文「知恵と勘」)が大きく影響 する。
- 指揮官級は、敵陣の数百メートル上空よりそ の戦力や状況を正確に把握する携行無人偵察 機 を標準装備する。
惑星リベルテ
第10話「アウトサイダー」にて惑星リベルテの ラインハルト総司令官の命によりサザンクロス軍 の支援に派遣された全長 1,120m の大型宇宙 空母。惑星グロリエの艦船群より能力的に優れ 、大気圏内外で活動可能な艦載機 (宇宙戦闘 機)「AF-1 ヴァルター」( Vulture ) を搭載し、単艦で 長駆フォールド航法により惑星グロリエの衛星 軌道の近傍に到達可能。
ジョージ・ロン バル大佐を艦長とする二番艦「ハンニバル」は 単 艦でリベルテのラインハルト総司令官からの 極秘の返答を通信ではなく、直接サザンクロス 軍総司令官「クロード・レオン」に通告する任務 を帯びて、大気圏再突入進入経路上を塞いで いた ゾル母船アズシャール級艦隊中の1隻に対 して単艦同士の一騎討ちを挑んだが、やはり科 学技術力で人類側の造船技術を超越したゾル 艦船の前では艦載機共々その攻撃力および防 御 力では歯が立たず、撃破されてしまった。
ゾル軍側
機動兵器
- バイオロイド(グロリエ側 , サザンクロス軍の 総称)
異星人ゾルが使用する全 高約 5 m 程度の生体部品使用の人型機動兵 器。パイロットは胸部と頭部の間にある気密繭( ま ゆ)に座位で姿勢し、機体と生体的にリンクし て自分の手足の延長として動かすため、厳密に は操縦するロボットでは無くパワードスーツに近 い。
派生型(サブタイプ)、形式等記号は 未解読につき不明のため、サザンクロス軍では 前期1~2型/中期1~2型/後期1~2型の ように登場時期iにより「前期・中期・後 期」と区分、さらに任務と機能により 「量産機を1型」、「 指揮官用、特殊任務機を2型」と識別 区分している。
なお、ゾル側呼称のカタ カナ【英文字綴り】は、海外ロボテック版で、オリ ジ ナル・メカデザイン・グループの「アンモナイト 」が名づけた機種の愛称である。
グロリエ側区分 | ゾル側呼称 【 英文字綴り 】 |
邦訳 | 解説 | 備考 |
---|---|---|---|---|
前期 I 型 | ノス・ドュール 【 Nous'dohl 】 |
戦士 | 初期量産型。 | 劇中「青色」塗装。 |
前期 II 型 | トゥ・シィエンドラル 【 T'siendral 】 |
歩哨 | 上記センサー能力改良型。 | 劇中「緑色」塗装。 |
前期 II 型改 | ジスタ・ドュール 【 Gister'dohll 】 |
戦将または指揮官 | 上記II型をマイナーチェンジした指揮官仕 様。サイフリート・ヴァイス![]() |
劇中「濃赤色」塗装。 |
中期 I 型 | トゥ・シィエランプ 【 T'sienramp 】 |
観察者 | 耐圧&耐衝撃性能、センサー等探査能 力強化型。 偵察機 として、戦域偵察にも多用される。 |
劇中「淡水色」塗装。 |
中期 II 型 | インヴィダ・シィエンディエル 【 Inbida -T'siendiel 】 |
対インビット 用・歩哨 | 立体的な「三位一体」立体攻撃作戦行動の 為に 3機1組 で行動出来るように、連動行動の 戦術リンク & 通信システムや、コンビネー ション作戦用の行動ソフトウェアが組まれている 。 | 劇中「鮮赤色」塗装。 |
後期 I 型 | スザッチ・ドュール 【 Szatchi'dohl 】 |
革命的戦士 | 前期I型の改良型。 量産性及びセン サー能力向上。エネルギー資源枯渇の為、性 能を維持しながら、省資源性が考慮されている 。 |
劇中18話以降登場。青ま たは濃 赤色塗装。 対地上戦 投入分 はサンディ・ブラウン &ブロンズ塗装。 |
後期 II 型 | ツゼンシィ・ドュール 【 Tzensi'dohl 】 |
前線指揮 官 | 前期II型及びII型改の後継機。 主な 改良点は耐衝撃性能。その他の改良点は後期I 型に同じ。 |
劇中「古代紫」塗装。 |
バイオロイド支援機
艦艇など
- 母船 (アズシャール級
)
全長約 7kmから10km程度の六角平面形の巨大な船体長を持ち、長距離・超光速航法を可能にするフ ォールド航行機能や資源循環再利用システム を 搭載した殖民船。緊急時には惑星大気・重力圏に降下可能で、 救援及び回収を目的として 母船同士を上下に吊り下げ連結可能。(第9話)
当初の設定図面では大気圏への降下 に際して、空気抵抗を低減する為に最適化され た形状に変形可能な構造を持つ予定だった。 ジョルジュ・サリバン死亡回 第9話「スターダスト 」にて描写された前記の連結機能は、その名 残 りである。
元々は輸送船であり、ゾル人 の故郷への帰還に際して、武装や宇宙空間に 浮遊している粒子やスペースデブリ、小惑星な どの衝突、放射線などの自然災害から身を 守る 為の複数種の 防御幕シールドが設置され、空 軍航空隊の要撃機 VF-7 「シルフィード」の対 艦ミサイル攻撃を全く受け付けない。(第5話)
- ランディング・フリゲート
(グロリエ側呼称)
異星人ゾルが母船と惑星間の往来( 再使用型宇宙往還機 )に使用する揚陸艦。 船体長約 120 m 程度と我々の水上艦艇の基準 で 駆逐艦 ほどの寸法と質量を持ちながら、戦術空軍航空隊の 「VF-7 シルフィード
」を全く寄せ付 けない、隔絶した機動力と飛行速度を持つ。( 第2話ほか)
本来の揚陸艦あるいは輸 送機 用途としての「バイオロイド」及び兵員輸送 のほか、斥候艦、「トゥール・デトレル級」駆逐艦 の補佐、単独攻撃や地上部隊の指揮など、母船が行えない様々な多目的任務に用いられる 汎用 艦艇である。
- 駆逐艦 (トゥール・デトレル 級
)
船 体長 約 350 m と、我々の水上艦艇の基準で 原子力空母 ほどの寸法と質量を持ち、艦首の 周囲に 4 門 配置されている触角のような形状 の 主砲粒子砲 [48]は、惑星グロリエはおろか、 惑星リベルテの主力艦艇をも一撃で撃破する。 (第16話) - 科学調査艦 (キルトラ・ドラニッツ 級
)
ゾル人の生命の源「生命の花」の原種(プロト ・ゾル)が自生する惑星グロリエの地域で、サザ ンクロス軍 コードネームで SX83地点(SX Point-83)と呼ばれる遺跡を事前調査していた( 第4話)、船体長 約 510 m の科学調査艦。
無人探査機(ドローン)52機のほか、バイオ ロイドとバイオバーの組み合わせを自衛艦載機 として 30組、内火艇として ランディング・フリゲ ートを3艇積載可能。
DVD
かつて西暦2000年9月22日にパイオニアLDCよ り発売されたリージョン2製品「PIBA-1140 超時空騎団サザンクロス DVD PERFECT COLLECTION」は現在3万~8万円台 のプレミア価格となっ ており、投資した費用に見合う内容でも無く、リ ージョンコードが「1」であるという視聴への障壁 を考慮しても、北米版DVD(ロボテック翻案版 ではない日本原 作オリジナル版)ボックスの入 手が現実的な購入選択である。
タイトル |
超時空騎団サザンクロス ( 英名 The Super Dimensional Cavalry SOUTHERN CROSS ) |
発売元 | |
ディスク枚数 | 5 枚 |
音 声 | 日本語 (英語吹き替え音声は無し) |
英語字幕の扱い |
強制字幕・焼付字幕、共になし。 (た だしOP「超時空騎団ザザンクロス」タイトル時に 英語字幕が強制同時表示。) |
OPクレジット | 英語表記 |
エピソードタイトル | 日本語表記 ( 英語字幕付き。 ON/OFF 可能 ) |
EDクレジット | 英語表記 |
玩具
玩具については、動力甲冑であるアーミング ・ダブレット(Arming Doublet)、ゾル軍バイオロイ ド(Bioroids)を 今井科学、有井製作所、LS(エ ルエス)が共同開発、一方バンダイ傘下への合 併を控えていたポピー(Popy)が「戦略機甲隊」 の可変戦闘車両 VHT-2 「スパルタス」、「宇 宙機甲隊」の可変軽戦闘機 VF-8 「ローガン 」
の後継機である次期主力・可変戦闘機 VFH-10 「オーロラン」
を、 それぞ れ1/35縮尺の「完全変形」で発売すると 告知したが、作品の行き先を見限り実際には開 発をせずに合同企画元の三社グループとの「商 品開発の棲み分け契約」に反し無断で同年9月 に撤 退、完全変形玩具模型は開発だにされず 終焉を迎えた。プラモデルは後に主要 部隊の甲冑の一部が再販された ( 今 井科学1991年-1992年、有井製作所1991年- 1993 年、エルエスは倒産につき再販不可能 )が、有井製の物は金属パー ツがなくなり立たせにくくなっている。今井製は 金属パーツとゴムパーツはそのままで再販され た。
Adventure creation 第13頁:魅 力 的なコスチューム。斬新な変形マシン群。ポ ピーの新挑戦、ここに始まる。 (1984年8月1日 付け報道発表)
有井製作所によるラーナ・イザヴィア少尉の 1/12縮尺プラモデルはキャストオフの概念を採 り入れており、胸部装甲を外すと生乳が露出す るという奇抜なギミックで知られている(付属する ブリスターパックの胴体が入っている場所には「 ロリコンを採り入れたボディ」と書かれている。だ が当時の「ロリコン」という言葉には現代では廃 れてしまったが「美少女もの」といった程度の広 い意味合いがあり、現代用語の意味する「ロリコ ン」とは語彙が異なる。問題があるとされたのか 後に再販された時は「ロリコンを~」のキャッチフ レーズは削除されている)。
放送当時 愚連隊(鳥海尽三 は増村保造 監督の「兵隊やくざ」シリーズの女性版を意識し たという)風情の 戦略機甲隊 第15分隊 の描 写により、いわゆる「1話切り」 をしたアニメファンも多く、不人気の為に主役メ カであるはずの「スパルタス」〔 戦車(実態は 歩 兵戦闘車 ) から 自走高射砲 の機能を有する ガウォークを経由してバトロイド形態〔ロボット〕に 三段変形 〕 が発売されずに終わるという異常 事態を招いてしまった。
サウンドトラック
主題歌・挿入歌・劇中歌など
- オープニングテーマ - 「星のデジャ・ブー 」
- 歌 - 鹿取容子 / 作詞 - 三浦徳子 / 作曲・編曲 - 佐藤健
- エンディングテーマ - 「約束」
- 歌 - 鹿取容子 / 作詞 - 三浦徳子 / 作曲・ 編曲 - 佐藤健
- 挿入歌
- 劇中歌
-
- 「STAR DUST MEMORY」
- 歌 - 影山ヒロノブ / 作詞 - 寺田 憲史 / 作曲・編曲 - 檀雄司
- 第9話の舞台のピアノ・バーで、ジョルジュ・ サリバンが歌手として歌う。
- 「MUSICA」
- 歌 - 日髙のり子 / 作詞 - 竜の子プロ文芸 部 / 作曲・編曲 - 檀雄司
- ムジカのハープ状楽器「デージピセル」の 伴奏と共に歌われる、即興の望郷歌。
- 「いのちのはな・生命の花/(乙女達)」
- 歌 - 日髙のり子 / 作詞 - 竜の子プロ文芸 部 / 作曲・編曲 - 檀雄司
- ゾルの民族歌( 民族音 楽 )。第20話「デイ・ドリーム 」以降、シリ ーズ構成 および 演出上の必要性から最終 回まで複数回利用されるも、同作品 のサウンド・トラック中、唯一 音源化がなされていない。
- AR ( アフター・レコーディング収録) 歌 - 「星 の デジャ・ブ ー」
- 歌 - 富沢美智恵 / 作詞 - 三浦徳子 / 作 曲 - 佐藤健 / 編曲 - フラワーズランド
- ( TDCD- 1077 とうきょうデンキKIRAKIRA合唱団 THE TV SHOW
曲目番号 3 番 に収録。 )
-
-
上記のほとんどの曲を収録した アナログ盤 ( LPレコ ード によるサウンドトラック )、後の時 代に発売された CD 媒体によりデ ジタル化 されたサウンドトラックの大半は、いずれも 徳間ジ ャパンコミュニケーションズ より発売された 。 また、オープニングとエンディング主題歌の EPレコード (ドーナツ盤) の発売元も同社である。
本シリーズのアナログ盤は、2 種類の主題歌 (オープニング、エンディング主題歌)を収録し たシングル盤(ドーナツ盤) のほか、サウンドトラ ックが 2 種類、ジャンヌのリベルテ軍の幼年学 校時代を描いたドラマ編( 新規挿入歌 2 曲 )が 1 種類、先に発売された 2 種類のサウンドトラッ クから楽曲を選別した上で シンセサイザー にて編曲 した 2 枚 のアルバム( うち 1 枚 は 日 本コロムビ ア 発売 )を含む合計 6 枚 が発 売された。なお、徳間ジ ャパンコミュニケーションズ により後の時代 にデジタル化されたサウンドトラック( ANL-1029 , ANL-1031 ) は 予算上の諸事情により原盤の 音質・音圧調整(リマスタリング)が行われ な いままでの録音データ 移行のため、特に ノイズリダクションなどの信号 処理 に問題を残したままでのデジ タル化 となっている。
以下にその詳細を記載する。
品番 題 名 - アルバム名 - 発 売元:
盤面形態 ・ 録音方式デジタル化 の有無および備考(初回特典など) ANS-2011 星のデジャ・ブー / 約束 徳間ジャパンコ ミュニケーションズ:
シング ル ・ アナログ未デジタル化 。 オープニング主 題歌/エンディング主題歌を収録。
ただ し全 2 曲の楽曲は全て( シングルカットなど の短縮無し ) ANL-1029 にて収録済。ANL-1029 超時空騎団サザンクロス I - シャワー・コロ ン - 同 上:
LP ・ アナログ第二弾 ANL-1031 と合併の上で、 27ATC-120 ( 1986年10月25日 発売 ) , 再発 売 TKCA-70792 ( 1995年12月21日 発売 )の 2 種類の CD・アルバム によりデジタル 化 。 ANL-1031 超時空騎団サザンクロス II - スター・ダスト - 同 上:
LP ・ アナログ第一弾 ANL-1029 と合併の上で、 27ATC-120 ( 1986年10月25日 発売 ) , 再発 売 TKCA-70792 ( 1995年12月21日 発売 )の 2 種類の CD・アルバム によりデジタル 化 。 ANL-1035 超時空騎団サザンクロス III - メモワール - 同 上:
LP ・ アナログ未デジタル化 。
初回特典: 全12頁の A5 変型判の小冊子:第 2 頁~第 5 頁『大森英敏』 、第 6 頁~第 9 頁『北爪宏幸』、残りを『湖川友 謙』描き下ろしによるカラー挿絵付属『ジャンヌ のダイアリー 』【 ジャンヌ・フラ ンセーズの日記 】 がジャケット内部に同封。ANL-1032 アニメージュ・ハイテック・シリーズ:超時空 騎団サザンクロス - スター・フィールド - 同 上:
LP ・ アナログ未デジタル化 。
聖戦士ダン バイン等の数々の箱絵を手がけ、ファンタジック な描画で有名な VFX-JAPAN理事株式会 社ルーデンス代表取締役の増尾隆幸
がジ ャケットを描いた。
初回特典: スパルタ ス( バトロイド形態 )と サイフリート専用の バイ オロイド 前期 II 型・改「 ジスタ・ドュール」を描い たポスターが店頭配布。CX-7196 デジタル・トリップ・シリーズ :超時空騎団サ ザンクロス・シンセサイザー・ファンタジー 日 本 コロムビア:
LP ・ アナログ未デジタル化 。
フェアライ トCMI による楽曲作成。ただし DT-013 と して CD-R が東海 林修 公式ファンサイト限定で通信販売。 [32]
サウンドトラックは超時空要塞マクロス」で 羽 田健太郎の楽曲や早瀬未沙、リン・ミンメイのド ラマ編アルバムを多数発売したビクター音楽産 業に代わり、「超時空世紀オーガス」以後は「徳 間ジャパンが引き継いだ。残念ながら録音品質 は特にヒスノイズの処理などが前任企業ビクタ ーより劣っていた。
主要サウンドトラック I 及び II は後に合併 した形でのWパックアルバムが発売されたが、
以上3枚のアルバムは35年を経過した2019 年6月現在でもデジタル化されていない
型番 | TKCA-70792 |
発売日 | 1995年12月21日 |
当時定価 | 税抜き 2,913 円 |
海外人気
一方、海外では『超時空要塞マクロス』や『 機甲創世記モスピーダ』と一緒に同一世界の異 なる世代間の大河物語(サーガ)として編集され た上で『ロボテック』という一つの物語構成に翻 案されて1985年3月4日にテレビ放映され、その 第2世代編として人気を得た。
2007年には『ロボテック』の完全独自作画と 物語構成による新作オリジナル・ビデオ・アニメ ーション 『ロボテック:ザ・ シャドウ・クロニクルズ』(「影の年代記」の意 )が制作さ れ、ルーイ・デュカス伍長 が 「ルーイ・ニコル
」(ニコラス)技術少佐として、メガゾーン23 の「時祭イブ」のコピーである歌手「ジャニス E.M.
」と恋愛関係 となるエピソードも完全新作画で描かれた。
海外ではロボテック放映時に、変形 可能なス パルタス(ホバークラフト形態にすること は出来ない上、バトロイド形態ではパイロットの 人形を外す必要がある、など、日本人の基準で は完全変形には程遠い不完全な品質 。) やバイオロイド(後期 I 型)、バイ オロイド用・飛行橇(『スカイ・スレッド』名義)、ゾ ル軍の動力付き甲冑(『バイオロイド・ターミネー ター』名義)、ヒロインのジャンヌの可動フィギュ アが騎乗できる構造のホバーバイク(『HR-32ホ バーサイクル』名義)など、数種の玩具が発売さ れている。
また、ロボテック公式ストア・ウェブサイトでは 、本放送(西暦1985年)から28年振りとなる、 2012年4月下旬に「ジョルジュ・サリバン」役の 「ケント・ハリソン・ヘイズ」 / 公式自己紹介 サイト
、の歌うコンパクト盤(EP盤)ミニアル バム・コンパクトディスク(CD) "It's You"(邦訳例:「君だけに・・・」、商品番号"HGM - RT 1203A" )
が発売された。
ただし日本国内では、それらの商品 もタツノコとビックウエストとの間の「超時空 要塞マクロスを巡る複数の権利裁判闘争」 の煽りで、 日本国内の販売店や通信販売を含 めて公式には入手不可能という状態にある。入手するには、第三国を経由するか、または輸入 代行業者を利用するか、個人海外旅行の帰路 にて手荷物 として日本国内に持ち込む等の変 則的な手段を用いるほか無い。
海外での原作版の放映(ロボテック 以外)
上海メディアグループ が 1991年に 「上海テレビ放送」(上海広播電視台)で放映し た ロボテック: 第二世代編 「超時空騎兵団 南十字星 」 漫画 の表紙。 上海電視 増刊
- 上巻 ( 通巻 ② )
- 下巻 ( 通巻 ④ )
海外での放映は大半がロボテック・シリーズ の第二世代編である " Robotech:Masters " 及 びそのロシア語版 “ Роботех: Мастера Роботе ха ” (ただし後年原作版 “ Гип ерпространственная К авалерия Южного Креста ” 〔超時空騎兵団 サザンクロス 〕も放映) である。
だが、中国語圏内において は確かに「ロボテック:マスターズ」(太空堡垒: 機器人統治者)が主流ではあるが、中華民国(台湾)と香港で は日本 の原作版の繁体字中国 語字幕 、及び吹き替えでの地上波放送、ケ ーブルテレビ放送、衛星放送、ビデ オCDの発売が行われた。
中華民国(台湾)では中国電視 公司 にて、民国紀元76年(1987年)1 月27 日から、同6月17日まで週5日の帯番組として、繁体字 の広東語 字幕により、原作に忠実な "超時空騎團南 十字星" (超時空騎団サザンクロス) を放映し 、1996年 から1998年にかけて 東視育樂台 (Eastern Television / EBC東森綜合)、中都卡 通台(Magic TV)、衛視中文台 (Star Chinese Channel)にて「日本語の音声トラックのまま、中文繁 体字幕を載せた 字幕版」のほか、 ユーリオ・ワンリン・ダイナミック精緻音響社 (潛 力精緻影音有限公司, Yu Luo Wang Ling Dynamic Shading Sound Co., Ltd.) では広東語 によ る吹替版の放送と字幕と吹き替えの音声トラック を収録したビデ オCDも発売された。 この版を流用して香 港の 亜洲電視( 亞洲電視有限 公司, Asia Television Limited )では1987年に "超時空騎團南十字宮”が放映されたため、本 作品の知名度は、大陸側中国 でロボテック版で ある「ロボテック:マスターズ」(太空堡垒:機器人 統治者)、広東語圏の香港と台湾(中 華民国)で 原作「超時空騎団サザンクロス」の 知名度が高いという逆転状態 となっ ている。
詳細は「宇宙再生人」を参照
関連動画
各話リスト
- 1984年6月3日は1984年全米女子プロゴ ルフ選手権中継、8月12日はロサンゼルスオリンピック (1984 年)関連の中継番組を放送した為休止。
- 海外ロボテック版では、本編の前に前夜祭
的な構成の特別編 集版の追加エピソー ド「ダーナの物語」(Dana's Story)が挿入されるなど、放映サブタイトルが多 少異なる。
-
「超時 空騎団サザンクロス」 日本語スタッフ及び声優 クレジ ット表記 オリジナル版・全23話 の動画
-
(AD Vision 社のロボテック版では なく、日本語の漢字ののスタッフ表記のオリジナ ル)
台本各話リスト
本テレビシリーズは、制作体制を一新し た都合上、準備期間が三ヶ月程度と他作品に 較べて極端に短く、第6話の脚本ならびに台本 完成時までは作品題名も「超時空騎団レグル ス 」(仮題) と未定で あったため、各 々の話数(エピソード)の副題(サ ブタイトル)も本放送時に確定したものと多々異 なる。
このため、当時のアニメ雑誌〔アニメージュ
、マイアニメ、 ジ・アニメ、 アニメディア
〕に掲載 され た放送予定表には、“台本に記載の副題が間に合わず にそのまま記載” されたり、一方で 記事の締切日時により本放送時までに変更さ れ た副題が反映されるなど複数の“未確 定と確定の副題が混在”し、当時 の読者ならびに視聴者にいたずらに混乱を招 い た。 以下に台本記載の副題を一覧表として 示す。
話数 | サブタイト ル | 邦訳 |
---|---|---|
第1話 | シャワー・コロン Shower (eau de) Cologne |
入浴香水 |
第2話 | ラビット・ハット Rabbit Hat |
兎帽子 |
第3話 | スター・エンゼル Star-angel |
星天使 |
第4話 | ナイト・フライト Night-flight |
夜間飛行 |
第5話 | トラブル・シティ Trouble-city |
混乱都市 |
第6話 | トロピカル・パフェ Tropical Parfait |
熱帯風冷菓 |
第7話 | コズミック・ハープ Cosmic Harp |
宇宙的竪琴 |
第8話 | メタルファイア Metal-fire |
銃火 |
第9話 | スター・ダスト Star-dust |
星屑 |
第10話 | アウトサイダー Outsider |
部外者 |
第11話 | 既視感 | |
第12話 | ロストメモリー Lost-memory |
失われた記憶 |
第13話 | トリプルミラー Triple-mirror |
三面鏡 |
第14話 | マリー・リターン Marie Return |
マリーの帰還 |
第15話 | ラブ・ショック Love Shack |
愛の巣 (愛の衝撃) |
第16話 | サッド・ゲーム Sad Game |
哀しき遊戯 |
第17話 | 「ダカーポ」または「ト ライアンヴィレート」 Da Capo / Triumvirate |
「回帰」または 「三人一組」 |
第18話 | ワンダー・ランド Wonder-land |
御伽の国 |
第19話 | トゥー・バトル To Battle |
対戦 |
第20話 | ラブ & ギルト Love & Guilt |
愛と罪 |
第21話 | ホワイ・ノット? Why not ? |
何故(生きようと)しないの? |
第22話 | ゾルフラワー The Flowres of Zor |
ゾル花 |
第23話 | ジェネシス Genesis |
創世 (創生) |
- ^
近代映画社「月刊ジ・アニメ」 1984年 9月号「今月のテレビアニメーション」第 141頁の三段組み・最下段
- ^
徳間書店「月刊アニメージュ」 1984年 8月号 第141頁 下段・左側 Animation World on TV
第15話 | ラブ・ショック Love Shack |
愛の巣 (愛の衝撃) |
1976年にジョージア州アセンズで 結成されたアメリカ合衆国のニュー・ウェイヴ ・バンドであ るThe B-52's (ビー・フィフティートゥーズ)の 歌曲である "Love Shack"(ラヴ・シャック、直訳 は「愛の小屋」)と日本語カタカナ表記の通りの 意味 "Love Shock" (愛の衝撃)の二つの意味 を掛詞としている。
脚注
- ガウォーク形態に比較して回 転翼に胴体が吊り下げされる形のため空力上 の揚力重心が低くなり、高い空中静止(ホバリン グ)安定性を誇る。 これに伴い航空電子・操 縦 制御機器 、パイロット双方の負担が低い。 また消費エネルギーもガウォーク形態に較べ て相対的に低くなる。
- ただし、後述のデ ザイン元から考慮すれば、ヘリコプター形態が 通常の可変戦闘機(「VF-1 バルキリー」など)の 基本形態( ファ イター形態 ) に相当し、通常の 可変戦闘機での中間形態 (ガウォーク形態)が 、本機の 「ファイター形態」 に相当する設計・ 運用思想であると思われる。
- アーミング・ダブ レット(A.D) - ロボテック・クロニクル
関連項目
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