身延町単語

ミノブチョウ

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身延町（みのぶちょう）とは、山梨県南巨摩郡にある町である。古くから日蓮宗の総本山である身延山の聖地巡礼が行われているが、2018年よりアニメによる聖地巡礼も行われるようになっている。

概要

現在の身延町は2004年に旧身延町、下部町、中富町が合併して誕生した町である。南北に富士川が流れ、東に天子山地、西に身延山地が連なっており、可住地は極めて少ない。

鎌倉時代に日蓮が当地を治めていた波木井氏に招かれて久遠寺を建立。また戦国時代には武田氏によって下部温泉が発見され、信玄の隠し湯として湯治に利用されていた。武田信玄が駿河国を支配してからは甲斐国との連絡拠点となり、江戸時代には街道と富士川の水運が整備されている。

大正時代に身延線が開通し、地域住民をはじめ身延山への参拝客や下部温泉へ行く人の足として利用されてきたが、昭和後期頃から道路整備が進捗したことで自家用車や観光バスへ流れ、利用者は減少している。町の中心駅は身延駅。特急「ふじかわ」利用で甲府駅から50分、静岡駅から1時間30分を要する。

南北を中部横断自動車道が通っているほか、新宿駅（バスタ新宿）から高速バスが出ており、身延山や身延駅へ直接行くことができる。

かつては町内に山梨交通の路線バスが各地に向けて運行されていたが合理化のため次々と廃止され、現在は身延駅から身延山への1路線のみとなっている。廃止路線の一部は身延町営バスや隣接する早川町の乗合バスに移管されたが、日曜や年末年始は運休になる。

東隣の富士河口湖町とは本栖湖上の境界線が未確定である。

町内に日蓮宗の総本山や信玄の隠し湯があることから著名人が度々訪れることがある。

昭和の俳優・石原裕次郎はスキーによる怪我の治療のため、夫人と一緒に下部温泉へ1ヶ月滞在。この間見舞に訪れた客に対して釣った魚でバーベキューをしたという逸話もある。石原裕次郎が宿泊した客間は現在も残されており宿泊も可能で、その他ホテル内のレストランやギャラリーに裕次郎の名前が使われている。

大山倍達が修行のため身延山へ籠ったことがあり、倍達を扱った漫画『空手バカ一代』では熊と闘ったなどの逸話が紹介されている。但し実際は身延山へは籠っておらず、近くへ合宿していただけだった、または不祥事から逃れるため伝手を頼り身延山へ逃げ隠れていたという話も散見されている。

酒井法子が2009年に覚醒剤所持のため逮捕されたが、元夫の逮捕で任意同行を求められたが拒否し、後日出頭するまで身延町に逃走していたという情報が週刊誌により明らかになっている。ちなみに酒井法子の父親は山梨県出身で、父方の親戚が山梨県内に点在しているとされている。

2018年にアニメ放送が開始された『ゆるキャン△』の主要舞台が身延町で、かつ作品がヒットしたことでアニメを目的とした聖地巡礼者が町内に点在する聖地を訪れるようになる。身延町もこの好機を逃さまいと主要人物が通う高校があるとされる中学校・小学校跡地を利用し次々とイベントを開催。最寄駅から学校までの公式イラスト入り看板を設置し、さらにキャンプ地やバイト先、駅前商店街などモデルとされる場所では専用のグッズコーナーを設置したり、ついには身延山までコラボレーションを実施し交通安全祈願祭を開催したりと町を挙げて『ゆるキャン△』に関した地域おこしを行なっている。

その効果が観光収益やふるさと納税の大幅増として表れると『ゆるキャン△』のラッピングを施した町営バスを運行したり、閉店したバイト先の酒店跡をアニメ風に改装したりとさらに強化。2020年にテレビドラマ化すると中学校・小学校跡地をはじめ町内の施設をロケ地として使用したため、テレビドラマとしての聖地巡礼者も増えている。