轟悠(とどろき ゆう)とは、宝塚歌劇団の専科に所属している現役男役スターであり、劇団の理事。元雪組トップスター。
8月11日生まれ、熊本県人吉市出身。血液型はA型。身長168cm。愛称はイシさん、トムさんなど。
略歴
1985年宝塚歌劇団に入団。71期生である。『愛あれば命は永遠に』花組公演で初舞台を踏む。同期は現在女優として活躍中の鮎ゆうき(元雪組トップ娘役)、真琴つばさ(元月組トップスター)、愛華みれ(元花組トップスター)、稔幸(元星組トップスター)という5人のトップスター経験者の揃った華やかな期である。初舞台公演後に月組に配属された。
1988年雪組に組替えし、1997年にトップスター就任。当初は花總まりを相手役としていたが彼女が宙組に組変えしたため、新たなトップ娘役月影瞳を相手役に迎える。2000年に『凱旋門』で文化庁芸術祭演劇部門優秀賞を受賞。
2002年に月影瞳が退団したのを期に「春日野八千代に続くような存在になってほしい」と請われ専科へ異動した。2003年に劇団理事に就任。2017年には読売演劇大賞の優秀女優賞を受賞した。
人物
- とにかく男よりも男らしい、男に間違えられたエピソードが絶えない。
香寿たつきの愛犬が男と勘違いして吠えたり、ウィーン版『エリザベート』の作曲家シルヴェスター・リーヴァイの妻が「宝塚には男の人も居るんですね」と言ったり、兄と2人の弟よりもイケメンで男前になってしまったと同期からからかわれたりと枚挙に暇がない。
また、宝塚に詳しくない人が観劇した際に「あの人は本当に女性なのか」と真剣に悩むというのもあるある話である。 - 特に日本初演である『エリザベート』で演じたルキーニは現在でも評判が高く、2012年と2016年のガラ・コンサートでは一人だけ時間が止まっているかのような外見と歌声で観客をいい意味で戸惑わせた。
また髭を付け男臭さが重要な『風と共に去りぬ』のレット・バトラー役を下級生・雪組トップ・専科生時代に計5回も演じている。ちなみに付け髭は全てコレクションしているらしい。 - その一方で、TCAスペシャルで『風と共に去りぬ』の随分とドスの利いた声のスカーレット役を演じた際、他の女装スカーレットには拍手が鳴ったのに自分の時だけ笑い声とどよめきだったことにショックを受けたり、下級生時代は熊本の訛りがキツくよく泣くため上級生からは「何を言っているのかさっぱり分からない」と扱いに困られていたり、前述の同期生トップ4人組でディズニーランドに遊びに行ったりと、自身の男っぷりに悩んでいたり可愛らしい面も持ち合わせている。
- 幼い頃からタカラジェンヌを目指して稽古に励んでいた、というわけでもなく中学生の頃は獣医になりたかった普通の女の子であった。親族を通じて対面した当時の月組トップコンビ、大地真央と黒木瞳から受験を勧められての一発合格が宝塚人生の始まりである。
- 現在現役の主演男役としてはあまり身長が高くない。そのため相手役が高身長の場合はちょっと面白いことになる。オススメは2014年・2015年の龍真咲がスカーレットを演じた『風と共に去りぬ』。留めのポーズでとても頑張っている龍真咲が見られる。
出演作品
凡例
年 | 公演名(芝居、一幕もの、コンサート等) |
公演名(レビュー) |
★:バウ公演
☆:TMP音楽祭・TMPスペシャル・TCAスペシャル
下級生時代
1985年 | 二都物語 | ときめきの花の伝説 | ||||
ヒートウエーブ | ザ・スイング | |||||
1986年 | 百花扇 |
ロータスの伝説 | パリそれは悲しみのソナタ | |||
哀愁 | ラ・ノスタルジー | |||||
1987年 | ラ・シャンソン☆ | ME AND MY GIRL | 青春の旋風★ | |||
1988年 | リラの壁の囚人たち★ | 南の哀愁 | 永遠のポップス☆ | 永遠物語★ | たまゆらの記 | ツーロンの薔薇★ |
ビバ!シバ! | ダイナモ! (東京公演) |
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1989年 | ムッシュ・ド・巴里 | ザッツ・ムービー!☆ | ベルサイユのばら★[1] | |||
ラ・パッション! | おもかげ草紙★ | |||||
1990年 | 天守に花匂い立つ[2] | ツーロンの薔薇 | サウンド・イン・ビック・シティ☆ | 黄昏色のハーフムーン[3] | 花のもとにて春 | |
ブライト・ディライト・タイム | パラダイス・トロピカーナ | |||||
1991年 | 花幻抄[4] | エスノ・ポップス☆ | 華麗なるギャツビー[5] | スポットライト・マジック★ | ||
恋さわぎ | ラバーズ・コンチェルト | |||||
スイート・タイフーン | ||||||
1992年 | この恋は雲の涯まで | SONGS IN YOUR HEART☆ |
恋人たちの神話★[6] | 忠臣蔵 | ||
1993年 | 天国と地獄 | 青春フォーエバー!☆ | ブルボンの封印 | |||
TAKE OFF | コート・ダジュール | |||||
1994年 | 二人だけの戦場 | 風と共に去りぬ (スカーレット編) |
夢まつり’94☆ |
夢を描いて華やかに (70周年記念式典) |
雪之丞変化 | |
サジタリウス |
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1995年 | JFK |
マニフィーク タカラヅカ☆ |
あかねさす紫の花 |
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バロック千一夜 | マ・ベル・エトワール | |||||
1996年 | エリザベート | メロディーズ・アンド・メモリーズ☆ |
虹のナターシャ | アナジ★ | ||
La Jeunesse! | ||||||
1997年 | 仮面のロマネスク | ザ・祭典~四組夢の競宴~☆ | ||||
ゴールデン・デイズ |
雪組トップスター時代
1997年 | 真夜中のゴースト[7] | 第38回宝塚舞踊会 | アデュー・ 東京宝塚劇場 |
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レ・シェルバン | |||||
1998年 | 春櫻賦 | タカラジェンヌ!☆ | 風と共に去りぬ (全国ツアー) |
浅茅が宿 | THE FICTION★ |
LET'S JAZZ | ラヴィール | ||||
1999年 | 再会 | ハロー!ワンダフルタイム☆ | レビュー記念日 | バッカスと呼ばれた男 | レビュー・スペシャル’99 |
ノバ・ボサ・ノバ | 華麗なる千拍子’99 | ||||
2000年 | 寺田瀧雄作曲生活40周年記念コンサート | 凱旋門 | アデュー・TAKARAZUKA 1000days劇場 |
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デパートメント・ストア | |||||
2001年 | 猛き黄金の国 | 凱旋門 | 愛燃える | ||
パッサージュ | パッサージュ (博多座公演) |
Rose Garden |
専科生時代
2002年 | 風と共に去りぬ (雪組花組合同公演) |
逸翁デー~ タカラヅカホームカミング |
STYLISH! | |
2003年 | 野風の笛 | |||
レヴュー誕生 | ||||
2004年 | 飛翔無限 | 花供養 | 青い鳥を捜して | |
タカラヅカ・ドリーム・ キングダム |
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2005年 | 長崎しぐれ坂 | |||
ソウル・オブ・シバ! | ||||
2006年 | 暁のローマ | オクラホマ! | ||
レ・ビジュー・ブリアン | ||||
2007年 | Kean キーン | |||
2008年 | 黎明の風 | |||
Passion | ||||
2009年 | 風の錦絵 | コインブラ物語 | ||
2010年 | オネーギンEvgeny Onegin★ | |||
2011年 | おかしな二人★ | |||
2012年 | おかしな二人 | エリザベート スペシャル ガラ・コンサート |
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2013年 | 南太平洋 | 第二章★ | ||
2014年 | 風と共に去りぬ | The Lost Glory | 日本舞踊×オーケストラVol2 | Thank you for 100 years☆ |
2015年 | 風と共に去りぬ | オイディプス王★ | New Century,Next Dream☆ | |
2016年 | For the people | 双頭の鷲★ | エリザベート TAKARAZUKA 20周年 スペシャル・ガラ・コンサート |
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2017年 | 長崎しぐれ坂 | 神家の七人 | ジュテーム・レビュー☆ | |
カルーセル輪舞曲 | ||||
2018年 | ドクトル・ジバゴ | 凱旋門 |
関連動画
関連商品
※キャトルレーヴに行けばもっといっぱいあります。最近アクリルスタンドが出た
関連項目
外部リンク
脚注
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