農業(agriculture)とは、動物を飼育し、または植物を栽培することによって食料等を生産する第一次産業のうち、漁業に含まれないものを指す。
概要
農業は狩猟・採集・漁撈の次に古いと考えられる産業である。植物を栽培することによって、穀物、野菜、果樹といった食料などを生産する狭義の「農業」と、動物を飼育することによって、その肉、乳などを生産する「畜産」とに二分される。いずれも、陸上の一定面積を耕作地・牧草地・畜舎などとして利用することを必要とする。
現代の産業規模としては、工業・商業に比べると小規模である。日本のGDPに占める第一次産業の割合は1.2%に過ぎない。ただし、日本の農業生産額は世界で第5位ないし第7位であるという考察も存在するなど、世界的に見れば相当の規模を有している。また、この1.2%によって日本の全食料の約66%(注:世界標準で使われてるコストベース)が賄われているのも事実である。一方で、残りの36%は世界各地からの輸入に頼っていることから、世界の農業発展が日本に与える影響も大きい。なおカロリーベースであれば自給率は39%と大きく下がってしまうが、これはカロリーの高い牛肉などを生産するため餌の多くを輸入に頼っていることから統計上自給しているとみなされないことが大きく影響している(特に鶏卵)。そのためカロリーベースの自給率は通常利用推奨されないほか、実質面でも自給率をあげるために飼料米の普及が求められていたりする。
日本政府やJICAは、発展途上国の農業支援を進めている。
Q&A
Q1 生産の場は?
A1 多くは農耕地。ただし、水耕栽培などでは土を用いない。
Q2 他の産業との違いは?
A2 露地栽培の場合は気候・気象の影響をモロに受ける。そのため、生産される品目が限られている。
Q3 農業を始めたいのだけど?
A3 都道府県・市町村に相談するのが一番の近道。
ただし収入が不安定、機械などの準備資金が高額、閉鎖的な農村、などを克服しなければならない。
単純に野菜などを作りたければ、郊外の貸農園などを利用するのも手である。
自給自足と職業とすること(生計を立てること)は全く違うということを認識する必要がある。
Q4 農業を勉強するには?
A4 農業高校、大学の農学部等に進学するのが一般的。都道府県が開設している農業大学校では技術を学べる。
Q5 環境への影響は?
A5 「農業は人類最初の環境破壊」といわれる事がある。窒素肥料の投入過多により地下水が汚染されることも。
農薬による生態系への影響もあるかもしれない。一方、「里地・里山」の維持につながっているという側面も。
Q6 そのほかには?
A6 水田の涵養機能が気温の上昇抑制に一役買っているらしい。
日本の農業について
Q 日本の農業は世界と比べてどう?
A 非常に高品質。近年ではその品質のためか、海外に輸出もしている。
ただし、手間も半端なくかかっている。
Q 日本の農業の問題点は?
A 兼業農家の多さ(GDPに比して関わる人間が多い。なお、非効率なのに有権者確保のために残されている説も)。[1]。
土地集約・大規模化が困難(特に水田)。農家の高齢化と後継者不足。農協(JA)の独占を問題視する識者も。
安い海外産農産物の流入(FTA・TPPの交渉進展によっては更なる打撃?)。収入が不安定な割に重労働。
近年は不況の影響を受けてか、就農希望者も増えているとか。
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関連項目
品目など
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脚注
- *票田と呼ばれているように、ある程度まとまった票が期待できる
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