返り討ちとは、
- 仇討ちを試みたものが反対に討ち取られること
- 襲撃された側が襲撃した側を逆に叩きのめすこと この記事で記述
- 挑戦した物事に弾き返されること
- john氏による初音ミクオリジナル曲 → 関連リンク参照
である。
類語には「反撃」「撃退」「迎撃」などがある。
1,2の概要
仇討ちは古来から日本の武士階級などで行われてきた行為であり、江戸時代には正式な作法として成立していた。詳細は「仇討ち」の記事を参照してほしいが、仇討ちに成功する確率は低く、返り討ちになることも当然あった。
ただ単に襲撃者を撃退する「返り討ち」では、攻撃のタイミングは襲撃者側がイニシアチブを握っているが、防衛側は事前の準備を重ねることができるため。防衛施設を建設するなどして返り討ちの確率を高めることができる。しかし、事前準備ができないタイミングでの奇襲などでは返り討ちにするのは難しくなる。
城郭の防衛においては、寡兵でも大軍を相手に返り討ちにできることがあり、日本では鎌倉時代末期の「千早城の戦い」や、戦国時代の2度にわたる「上田城の戦い」などはまさにその典型である。
また、襲撃タイミングを早く察知できた場合にも、防衛側は効率的な行動をとることができ、返り討ちを達成する確率が高くなる。そのために監視所、斥候、偵察、スパイ、その他さまざまな情報を得る手段を用意しておくのが良い。あるいは逆に、偽情報を襲撃側に与えその行動を縛るという方法もある。
太平洋戦争のミッドウェー海戦において、帝国海軍はアメリカ軍を上回る数の空母を揃えていたにも関わらず、情報を得ることに失敗し、空母4隻を一気に失うという返り討ちにあっている。
現実での返り討ち(江戸時代編)
江戸時代において、仇討ちは正式な作法が決められていた。その作法では仇側も無抵抗でいるわけではなく、武装する権利や返り討ちにする権利を擁していた。
さらに、仇討ちする側される側の両方が助っ人を頼むこともでき、仇討ちを狙う側を囲んで棒で叩いて返り討ちにすることも可能であった。
現実での返り討ち(現代日本編)
現代では仇討ち自体が禁止されているため、仇討ちに対する返り討ちは発生しない。
あとは襲撃者を撃退する返り討ちであるが、そもそも「襲撃」も法律に抵触する行為である。一方、返り討ち目的で民間人が過度に武装することもまた、法律に抵触する行為である。
もし襲撃されそうになったのであれば、最初にすべきは返り討ちの準備ではなく、警察への通報である。さらに言えば、「襲撃」を受けそうな事態に陥らないようにするのが最重要である。
フィクションでは、武術や護身術で襲撃者たちを返り討ちにする展開もよくあるが、実際は訓練を積まないと不可能である。身もふたもなく言えば逃走や危険な場所に近づかないといったものが護身術の基本である。
例外的な法律
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
— 刑法36条1項
自分または他人に対し、危害を加える事が明白な場合に限って相手に対し反撃し、死亡させたり重篤な後遺症を残しても「正当防衛」となり、罪には問われない。一応これで「返り討ち」にすることはできるが、やりすぎると「過剰防衛」となり、罪に問われることになるので注意が必要である。
関連動画
関連静画
関連リンク
関連項目
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