この記事は民話・奇談について記述しています。 フリーゲームについては「マヨヒガ」を参照してください。 2016年に放送されたテレビアニメについては「迷家-マヨイガ-」を参照してください。 2021年に上映されたアニメ映画については「岬のマヨイガ」を参照してください。 |
迷い家とは、主に関東・東北地方に伝わる奇談、もしくはその奇談に登場する家屋の名前である。
この記事においては以下の事項について記述する。
概要
「まよいが」と読む。漢字では「迷ひ処」。
カナ表記としては「マヨイガ」の他に「マヨヒガ」とも書かれる事がある。
非常に多くのバリエーションが存在する奇談であるが、大まかな共通点としては
と言うような感じである。
屋敷は庭に様々な花が咲き乱れ、数多くの家畜も飼われていると言った描写がある話もあれば、生き物の気配が全く無い完全な廃屋となっている話もある。また、「迷い込んだ旅人は必ず帰る事が出来る or 帰る事が出来るかどうかは本人次第」、「物を持ち帰った事によって訪れる幸運は本当に些細な物である or 子孫代々極めて繁栄する」など様々に違いがある。
迷い家に関する奇談は上記の通り一部地方の説話に過ぎなかったが、1910年に柳田國男が発表した日本民俗説話集『遠野物語』の中に取り上げられた事で全国的に知られる説話となった。
『同じく玄関に入りしに、膳椀を取り出したる室あり。
座敷に鉄瓶の湯たぎりて、今まさに茶を煮んとするところのやうに見え、
どこか便所などの辺りに人が立ちてあるやうにも思われたり。』
『遠野物語』第63~64話にかけてこのマヨヒガの記述があり、ごく仔細にマヨヒガの佇まいが記述されている。
かつて遠野の地では、莫大な富の源泉がこのような異界に存在すると考えられていたことから、このような伝説が生じたと考えられている。
また、『遠野物語』では、マヨヒガは遠野市の白見山(しろみやま)に存在するとされ、『遠野物語』草稿にはマヨヒガの所在地の地図まで描かれている。
マヨヒガ(東方Project)
「山奥に廃屋があり、旅人が迷い込んで日用品を持って帰ると幸運が訪れる」と言うほぼそのままの描写で「マヨヒガ」が登場する。
具体的に明言されていないが、幻想郷において「山」と言えば基本的に妖怪の山を指す。
「橙」のステージであり、「猫の里」などの彼女の縄張りもマヨヒガの中であると考えられる。
一方で良くマヨヒガを住居と解釈されている「八雲紫」「八雲藍」については、実はそうでない可能性が高い。
八雲紫の住居は「何処に存在するか全くの不明で誰も辿り着けない場所」に存在していると言われているが、マヨヒガはたまに人間が迷い込む事があり、なおかつ無事に帰還できる事がよくある場所である。
実際、幻想郷縁起にも中の様子がそこそこ記述されているため、マヨヒガの様子はある程度人間に知られている。
ちなみに、このマヨヒガがステージとなっている「東方妖々夢」2面の道中曲は「遠野幻想物語」と言う。
マヨヒガ(水月)
アダルトゲーム「水月」にも登場する。
こちらも「物品を持ち帰ると幸運が訪れる」と言う設定。
関連項目
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