概要
主人公が、パーティ、組織、国、地位などから何らかの理由によって追放されるところから始まる物のこと。
追放される理由は様々で、
- 罪を犯したから(信念や人道的観点から意図的に違反行為を行ったり、冤罪を着せられたり)
- 無能だから(実際に完全な無能である場合は少なく、多くの場合は大器晩成型だったり、能力が環境と噛み合っていない(武人の息子なのに商売向けの能力、など)ことで評価が低くなっていたりするパターンが多い)
- パーティメンバーや王族・貴族令嬢などに告白されたり関係を迫られたりしたが、それを断ったため腹いせで
- ライバルに陥れられた
- 上位者が離間の計に引っかかった(敵が放った間者が『主人公は帝位を簒奪しようと企んでいる』と噂を流した、『敵方が恐れているのは無能な主人公ではなく××が大将軍になることだ』とウソの話を流したなど)
などとにかく何らかの理由でパーティや国を追放されたり、貴族や将軍などの地位を奪われた主人公がなんやかんやする系の小説をまとめて呼んだものである。小説家になろうで一時期流行し現在も一定の人気を維持しているジャンルだが、古典小説にも多く存在する(有名なものではモンテ・クリスト伯やみにくいアヒルの子など)。
追放された主人公がどうするかも様々で、
- 田舎でスローライフする、商人に転職して成功していくなど、自身の能力に見合った環境で活躍する(以前の環境においては『無能』だった訳で、この場合はパーティの評価は真っ当だった、というものである)
- ひっそりと趣味に生きる
- 自分を陥れたライバル、悪女などに復讐する
- 他国に移って仕官の道を探す
- 業種を変えないままソロで活動したり、新たな仲間を見つけたりする
などさまざまである。
もう遅い系
その中でも、主人公の古巣が追放を切っ掛けに落ちぶれていったり(実は主人公が重要な働きをしていたため、居なくなった途端に機能不全になってしまうなど)、他国に仕えた主人公が元居た国を滅ぼす原動力になる、ソロ活動ないしは主人公を受け入れた別のパーティに圧倒される、負けるなどの形で復讐される……等の追放した側が後悔する羽目になるものを「もう遅い系」と言うこともある。(覆水盆に返らずの語源になった太公望など古くからある話ではある)
悪役令嬢ものにおける追放系
悪役令嬢ものは元々「破滅的な未来を避けるために奮闘する」という物語だったが、その派生として「破滅を受け入れて第二の人生を歩む」というパターンも生まれた。こちらも追放系と呼ばれるが、追放の理由として「シナリオの強制力」「政治的な事情」など主人公の能力とは無関係なものが選ばれ、後悔する余地が無い作品が多い。そのため話の展開は「現代日本から追放され異世界で第二の人生を歩む」異世界転生ものに近くなる傾向がある。
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関連項目
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